世界で最も高値で取引されるワインとして知られるシャトー・ペトリュス。ペトリュスは偉大なワインとして認知されており、シャトー・ペトリュスはシャトー・ル・パンと並んで、ポムロールを代表する2大高級ワインとして知られている。
ここでは、そんなシャトー・ペトリュス 2003年の歴史や特徴、また買取相場などを解説していく。
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シャトー・ペトリュス2003年とは
シャトー・ペトリュスは口にすると体全体を包み込まれるような、多層的でふくよかで舌触りの良い口当たりが特徴だ。シャトー・ペトリュス2003年は、ボルドー右岸で最上のワインのひとつ、生産量は世界で19,800本と希少価値の高いワインである。ペトリュスのワイン農園は小規模で、年間生産量が3万本と少なく希少価値がある。
それに対してシャトー・ペトリュス2003年は2万本弱の生産量なので、さらに希少価値が高いことがわかる。シャトー・ぺトリュスが生産されるポムロールではワインの公式な格付けがされていない。それにもかかわらず、シャトー・ペトリュスは高額な取引価格で売買がおこなられており、ボルドーのなかで1番高額なワインなのだ。2003年に製造されたシャトー・ペトリュスも希少価値が高く、高値で取引されている。
シャトー・ペトリュス2003年の飲み頃
ワインには正確には賞味期限はないが、タイプごとに熟成させる目安や保存期間がある。
- ・ 酸度
- ・ 糖度
- ・ タンニン
一般的な目安は上記3つのうち1つ、もしくは2つの成分が群を抜いて高い数値だと保存可能期間が長くなる。価値のあるワインほど3つの成分が高く、保存可能期間が長くなるためヴィンテージワインなどは熟成すればするほど味に深みがまろやかさが出てくるのだ。
シャトー・ペトリュスはそのなかでも飲み頃が20年以上続く高級ワインである。シャトー・ペトリュス2003年の飲み頃は、おおよそ2030年頃までと言われている。
シャトーぺトリュスの特徴
シャトー・ペトリュスは、ポムロールというボルドーワインのなかで最も小さな土地から生み出される最高評価で最骨頂のシャトーである。ボルドーで最骨頂のシャトーとされているシャトー・ペトリュスは、ボルドー5大シャトーよりも高値で取引されている。生産本数は4500ケースとわずかな生産数でマーケット市場に出回らないことがほとんどだ。
もともと、ポムロールでシャトーはヴューシャトーセルタンだけだったが、シャトー・ペトリュスの希少価値の高さによって徐々に注目を浴び始め、現在では人気・取引価格ともに絶大な支持を得ている。今ではシャトー・ペトリュスがポムロールを引っ張っている存在と言えるだろう。シャトー・ペトリュスの所有する畑の特徴は以下の通りだ。
- ・生産者:シャトー・ペトリュス
- ・生産地:フランス国、ボルドー地方、ポムロール
- ・面積:11.4ha
- ・平均年間生産量:3万本
- ・格付:なし
ポムロール丘の最上部に畑を所有しており、土壌は青灰色の粘土状でメルローとの相性が良い。栽培面積の内訳はメルロー95%、カベルネ・フラン5%である。シャトー・ペトリュスの所有する畑は、周りのシャトー畑と隣接しているが境界線付近を除いて土壌は少々異なる。
シャトー・ペトリュスの土壌の特徴は砂利が少なく、膨潤性のある特殊な粘土で黒粘土と呼ばれるスメクタイトが多く含まれている点だ。特殊な粘土層の土壌はメルローの栽培に適しており、適度な水分を保水できるスポンジのような性質を持っているのでメルローの好む土壌である。
もともとシャトー・ペトリュスは小さな畑だったが、メルローを品質の良いものだけに厳選し適度な間引きをおこなって収穫量を減らすことで質は向上した。特殊な土壌がシャトー・ペトリュスの突出した価値あるワインを生産し続け、高い支持を得ている理由のひとつだろう。
独自の手法を取り入れている
シャトー・ペトリュスは周辺のシャトー畑よりもいち早く、独自の手法をワイン造りに取り入れていた。独自の手法とは、夏場におこなうブドウの房周りの摘葉と色が変色する前にブドウ果の間引きをおこなうグリーンハーベストのことである。ポムロールでは1番最初に取り入れられた。
ブドウの収穫は180人で2日かけておこない、午後のみに収穫をおこなう。なぜなら午前中にブドウの収穫をおこなうとブドウに水滴が付いていることがあるからだ。収穫したあと、ブドウ果は醸造所までガシェットに入れて運ばれ、24人のスタッフの手で除梗前後に2回の選果がおこなわれる。
発酵はすべて自然発酵のみで最大約30℃の中、果皮浸漬とあわせておこなう。発酵に使用するセメントタンクは、1969年から使用されている歴史あるタンクで合計2〜3週間かけておこなう。自然酵母による発酵が終わると次はタンク内でマロラクティック発酵をさせる。
終了後、約50〜100%の新樽に移して熟成させる。使用する樽は合計4社から購入しており、すべてライトで焼き付けられている。またワインの濁りの原因である澱(おり)を取り除く、澱引きでは卵白を使用して、3ヶ月に1回のワイン造りの伝統的なペースでおこなってる。出荷の際はろ過はせず、自社製の瓶詰め機械で瓶詰めをおこなう。
シャトーぺトリュスの歴史
シャトー・ペトリュスのワイナリーの歴史は19世紀にまでさかのぼる。正確な名前の由来は不明だが、当時はシャトー・ペトリュスアルノーという表記でアルノー家が所有していた。当時は土地の名前や所有者の名前を付けることが多く、当時のラベルにはCh Petrus-Arnaudと表記されていた。Ch Petrus-Arnaudは17世紀ごろにあった小集落の名前といわれている。
ペトリュスの名前の由来はラテン語で、聖書のなかで十二使徒の長であり、天国への鍵をキリストから渡された聖ペテロという意味や石という意味もある。タステ・ロートンの文献によるとペトリュスの名前が最初に登場したのは1837年だが、ワイン自体はそれ以前から存在していたと言われている。
ペトリュスが知れ渡るきっかけ
ペトリュスの名が世に知れ渡るきっかけとなったのは、パリで1889年に開催された博覧会で金賞を獲得してからで徐々にペトリュスの名は世界中に知れ渡るようになった。1925年になるとペトリュス株は、リブルヌ地方でホテル経営をおこなっていたエドモンド氏の妻であるマダム・ルーバが株を購入し始めた。
そして、マダム・ルーバは第二次世界大戦が終わるとすべての株を取得してペトリュスの単独オーナーとなったのだ。マダム・ルーバは、とても度胸が座っていて面倒見が良く地元では人気者だった。彼女はペトリュスをメドリック格付け1級以上で値を付けて、決して安売りしないという強気な姿勢もあり、努力の末にフランス以外の国でも認知されるようになった。
オーナーの変更
1947年、ルーバはワインの販売をジャン・ピエール・ムエックスに託し始める。2年後の1949年には販売をすべてムエックスに託すことになった。ルーバの死後、ムエックス社は株の購買を始め2001年にはムエックス社が単独所有者になった。
2009年からはジャン・ピエール氏の息子のジャン・フランソワ氏がオーナー、弟のクリスチャン氏が社長となり新体制となって現在にいたっている。
シャトーぺトリュスが高値で買取される理由
シャトー・ペトリュスが高値で買取される理由は、市場に出回る本数が少なくて希少価値が高いからである。ペトリュスが所有している畑(クリュ)はそもそも11.4haと、とても小さいため生産量も少ないのだ。市場に出回っても1部の高級レストランとワイン愛好家が占有してしまうため、結果的に出回る本数が限定される。
また、シャトー・ペトリュスのブランド価値を高めている理由のひとつに有名な映画やドラマの作中に登場していることもあげられる。例えば小説、ハンニバルのなかで連続殺人犯のハンニバル・レクター、アガサ・クリスティの小説内に登場する名探偵ポワロがシャトー・ペトリュスを飲み干したり味わうシーンなどがある。物語の重要人物が重要なシーンを色付ける役割を果たしており、シャトー・ペトリュスの存在感を大衆に見せつけている。
シャトー・ペトリュス2003年の買取相場
シャトー・ペトリュスは希少価値が高く品質が良いため、買取相場はやはり高めである。各年代の買取相場は以下の通りだ。
- ・1945年:35万円
- ・1982年:27万円
- ・1989年:18万円
- ・1998年:15万円
- ・2000年:27万円
- ・2003年:16万円
- ・2005年:20万円
- ・2008年:13万円
- ・2011年:11万円
シャトー・ペトリュス2003年の買取相場はだいたい16万円〜20万円前後だ。シャトー・ペトリュス自体が希少価値のあるワインのため、他の年代と同じく2003年も買取価格は高いと予想される。
シャトー・ペトリュス2003年を高く売るコツ
シャトーペトリュスの買取価格は16万円〜20万円前後だが、ワインやボトルの状態によって買取価格は変動する。できるだけ高額で買い取ってもらえるように、シャトー・ペトリュス2003年を高く売るコツを紹介していく。
未開封でボトルの状態がきれい
シャトー・ペトリュス2003年を査定するときは、未開封でボトルやラベルの状態がきれいであることが大切だ。ワインのラベルはフランス語でエチケットと呼ばれている。エチケットには銘柄はもちろん格付けや製造年も記載されているため、もし破損などがあった場合、査定額に影響が出る。また、ワインは1度開封すると酸化が進んでしまうため、売ることができない。
適切な保存状態を維持する
シャトー・ペトリュス2003年は、直射日光にあてず適した温度と湿度が保たれた場所で保管することが大切になる。保存状態が悪ければワインの変色やカビが見られることがあり、ワインの品質に大きく影響する。ワインセラーで保管するのが1番良いが、ワインセラーがない場合は暗くて温度と湿度が保たれている場所に保存しておこう。
木箱などの付属品をつける
シャトー・ペトリュス2003年を売るときは、購入時に付属されていた木箱や化粧箱、証書などを一緒に持っていくと買取価格がアップすることがある。ワインコレクターにとって箱も貴重なものなので、付属されているものはすべて保管しておくことをおすすめする。すぐに売ろうと考えていない場合でも、いつか買取してもらうかもしれない場合は念のためとっておこう。
シャトー・ペトリュス2003年の主な買取業者
シャトー・ペトリュス2003年を高く売るコツに気をつけて買取業者に持って行ったとしても業者によって査定金額が異なることがある。できるだけ高額で買い取ってもらうために買取業者選びは重要だ。ワインに関する専門知識がない場合は、正確な金額で買い取ってもらえないことがあるので注意しよう。
レッドバッカス
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
レッドバッカスは、お酒専門で宅配専門の買取業者である。無店舗経営のため極限までコストを削減し、ギリギリのところまで買取価格を引き上げている。
ラベルがやぶれている、ホコリだらけのワインでも買取してもらえるので、自宅の倉庫に眠っているワインがあった場合はレッドバッカスに査定してもらおう。他社の見積もりよりも安かった場合は、速やかにキャンセルも可能だ。キャンセルの場合でも自己負担はゼロ円なので安心できる。
ワイン買取コンシェルジュ
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対策
ワイン買取コンシェルジュは、ワイン専門の買取業者で査定スタッフはワインソムリエや厳しい研修を修了したプロ集団である。ワインに関する豊富な知識を持ち合わせているため、高級ワインを査定に出しても安く買い叩かれることはない。
また、買い取ったお酒は飲食店へ流通させることで、他社より中間マージンを削減し、買取価格をアップさせることを実現している。
まとめ
シャトー・ペトリュスは2大高級ワインと言われるほど、世界的に人気の高いワインだ。どの年代のシャトー・ペトリュスでも高値で買取されるため、自宅に眠っているシャトー・ペトリュスがある場合は査定に出してみよう。
シャトー・ペトリュス2003年は16万円〜20万円と超高値で買取されている。もし保有しているなら大切に保管することをおすすめする。また、買取業者によって査定金額は異なるので、今回の記事を参考に信頼できる買取業者を選ぼう。