世界的にも有名な大手シャンパーニュメゾンテタンジェ。一流レストランやワインショップに並ぶ超高級シャンパーニュをリリースする一方、日本ではサッポロビールが代理店をしており、比較的簡単に手に入る高級シャンパーニュとしてもなじみ深い。
そのテタンジェが、こだわりにこだわり抜いて造る、ブドウの当たり年にしかリリースされないプレステージ(最上級)シャンパーニュが、テタンジェ・コレクションである。
この記事ではテタンジェ・コレクションの1992年ヴィンテージについて、その魅力やテタンジェの歴史にも触れながら、買取相場・査定情報などを解説する。
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テタンジェ(TAITTINGER)とは
テタンジェとは、シャンパーニュ地方ランス市を拠点とするシャンパーニュメゾン(シャンパン会社)、およびメゾンが造るシャンパーニュのブランド名である。コント・デ・シャンパーニュ(シャンパーニュ界の伯爵)とも呼ばれるテタンジェは、世界中の一流レストランやワインショップで必ずと言って良いほどメニューに並ぶ、一流のシャンパーニュとして名高い。
始まり
1734年に創立したシャンパーニュメゾン、フォレスト・フルノー社がテタンジェ社の起源である。第一次世界大戦中だった1915年、フォレスト・フルノー社が所有していたマルケットリー城に、フランス軍の若き司令官だったピエール・シャルル・テタンジェが配属された。マルケットリー城を一目見て気に入ったピエールは、この城と土地をいつか一族の所有とする事を夢見る。
そしてそれから約20年後の1934年、ピエールはマルケットリー城を、その後に所有者だったフォレスト・フルノー社自体を買収する。以降、テタンジェ家は一族の家業としてシャンパーニュ造りを始める事となった。これがテタンジェ社の始まりである。
「ブラン・ド・ブラン」の製造
時代の移り変わりに敏感だったピエールは、シャンパーニュの味に関しても変化の時期が来ている事を見越していた。そこでテタンジェは、フォレスト・フルノー社の伝統を受け継ぎつつ、それまで甘目の味付けだったシャンパーニュから、シャルドネを100%用いた現代的な味付けのシャンパーニュ「ブラン・ド・ブラン」の製造にかじを切る。
この方針転換は功を奏し、中でもコント・デ・シャンパーニュ・ブラン・ド・ブランと名付けられたヴィンテージ・シャンパーニュは、以降のテタンジェの象徴となるほど大きな成功を収めた。
世界的シャンパーニュメゾンに成長
テタンジェ社が世界的シャンパーニュメゾンに成長したのは、2代目クロードの時代である。クロードは、今なお続く若手料理人の登竜門ル・テタンジェ国際料理賞コンクールを創設するなど、テタンジェ社の名を広めるのに大きな貢献をした。アートボトルの先駆けとも言われるテタンジェ・コレクションが生まれたのも、クロードが社長をしていた時期である。
現代においてテタンジェ社は、フランスを代表する企業郡テタンジェ・グループを構成しており、ルーヴル銀行の経営、ホテル業、クリスタル製品で有名なバカラ社や香水メーカーのアニック・グダール、高級子供服のボン・ポアンなど、さまざまな分野で高い業績を上げている。
今では少ない家族経営のシャンパーニュメゾンとして、またフランスの芸術と食文化を広める伝道者として、これからもテタンジェ社の存在感は増していく事だろう。
テタンジェ・コレクション 1992の特徴
大手シャンパーニュメゾンのテタンジェ社が、ブドウの当たり年のみに造るプレステージ(最上級)シャンパーニュ。それこそテタンジェ・コレクションである。最高品質のブドウが採れた年にしか醸造されないこの銘柄は、1978年の初ヴィンテージ以来、わずか12回しかリリースされていない、まさに極限にまで素材にこだわった逸品となっている。
特筆すべきは何と言っても、そのコレクション性の高いボトルデザインだろう。テタンジェのポリシー「偉大なるシャンパーニュは、偉大なるアートである」をそのまま形にしたボトルデザインは、ワインと芸術の拡大に力を注ぐテタンジェ社だからこそ、ありえた試みである。
1992年ヴィンテージのボトルデザインは、チリ生まれのシュルレアリスム作家マッタによって「シャンパーニュを愛するものへの想い」が表現されたものである。
テタンジェのシャンパーニュの特徴として、エレガントで軽やかな味わいが挙げられるが、この1992年ヴィンテージはそれに加え、リッチかつ深い味わいを持つ事で知られる。口に入れた瞬間しっかりと香る、フルーツやお菓子の甘いフレーバー。しかし決してしつこくはなく口当たりは軽やか。
味はしっかりとした辛口で、後に長い余韻を引く。際立つ特徴を持つ一方で、絶妙にバランスが取れた、まさにプレステージシャンパーニュらしい逸品といえるだろう。
テタンジェ・コレクション 1992の買取価格
特有のアートボトルが目をひくテタンジェ・コレクション 1992だが、限られた年にしか出荷されなかったその希少性から、またその特徴的なボトルのコレクターが多い事から、市場ではかなりの高額で取引されている。
例として楽天市場での販売価格を見ると、32,800円~45,058円。この価格は、比較的リーズナブルなシャンパーニュから、超高級シャンパーニュまで取りそろえるテタンジェ社の商品の中にあって、かなり高めの部類といえよう。
それはこちらが売り手になった場合も同様で、テタンジェ・コレクション 1992はかなりの高値で買取されている。酒類買取業者がネットに公開している買取価格と、ネットオークションでの落札価格を見てみよう。
酒類買取業者に買い取ってもらう場合の参考価格
酒類買取業者がネットに公開している買取価格によると、テタンジェ・コレクション 1992は、14,500円で買取されていた。ネットに買取価格を公開していたのは大手ブランド品買取業者大黒屋のみ。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
他の業者では「要見積もり」となっていて、具体的な買取価格については公表されていなかった。
大黒屋が買取価格として提示している14,500円だが、付属品完備で状態が良いものを買い取った場合の最高価格なので、品物の状態によってはもう少し査定額が下がる可能性がある。それを念頭に置いた上で、査定額の目安としたい。
ネットオークションに出品した場合の参考落札価格
ヤフオクで、テタンジェ・コレクション 1992は、20,000円~22,000円の範囲で落札されていた。最低開始価格は1円からで、競られた結果、22,000円にまでなっていた。この事からネットオークションでの落札相場は20,000円前後であると考えられる。
最低落札価格をその近辺で設定しておけば、大きく相場から離れた安値で落札される事もないだろう。
テタンジェ・コレクション 1992を高く売るためのコツ
ここでは、テタンジェ・コレクション 1992を高く売るためのコツを解説していく。
新品・未開封が条件
まず、酒類を高く売る際の大前提として新品・未開封である事が挙げられる。開封済みの酒類は買い取ってくれる業者自体少なく、仮に買い取ってくれる業者でも、かなり安値での買取となってしまう。そもそもテタンジェ・コレクション 1992の場合シャンパーニュ、つまり発泡性の酒であるため、買い取ってくれる業者自体ほぼないといえる。
もしテタンジェ・コレクション 1992の売却を検討しているのなら、間違っても開封してしまわないよう注意したい。
付属品や汚れ
テタンジェ・コレクション 1992のような希少酒は、贈答品として用いられる事が多い。そのため、外箱や説明書など付属品の欠落は、贈答品として不適格とされ、査定額が下がる大きな要因となってしまう。また同じ理由で、品物に汚れがある場合も査定額が下がってしまう可能性が高い。
付属品の欠落は、場合によってどうしようもない事もあるが、汚れに関しては自分できれいにできる事も多い。査定に出す前には付属品が欠けてないかチェックと、汚れがある場合、自分で掃除できるようなら、きれいに掃除しておく事が大切である。希少酒の買取では、汚れの有無で数千円、査定額が変わる事も大いにあり得る。
少しでも高く売るために、あらかじめできる事はしておきたい。
複数の業者に頼む
面倒臭いからといって査定依頼を一カ所にしか出さないのも、買取額が下がる原因となる。複数の業者に査定依頼を頼む事で、相場からかけ離れた不当な安値で買いたたかれてしまうのを避ける事ができる。
また査定結果が気に入らなかった場合、値上げ交渉もしやすくなるはずだ。特にテタンジェ・コレクション 1992のような希少酒の買取では、同じ品物でも、業者ごとに値段の付け方が違う事が多々ある。
できるだけ多くの業者に査定依頼を出しておけば、その品物の本当の価値を見定めやすくなるだろう。また、多くの業者に査定依頼を出す事で、業者が行っているサービスの比較も行う事ができる。たとえば「出張買取サービス」や、「○○本同時買取で査定金額アップ」などの特別なキャンペーンを利用すれば、手間が省けたり、単純な査定額以上での売却ができる可能性もある。
場合によっては、ネットに公開されている買取価格を大幅にこえる価格で売れるケースもあるだろう。単純な1本当たりの査定額だけでなく、売却を検討している酒類の本数や、買い取ってもらうまでのプロセスなども比較して、自分のニーズに最も合った業者に買取を依頼したい。
査定額が想定より安かった場合
業者から返ってきた査定結果が想定していたより安かった場合は、急いで売るのではなく別の機会に回すというのも、状況によっては十分正しい判断だ。テタンジェ・コレクション 1992のような希少酒は、市場に出回る数自体少ないため、大きく値崩れする可能性は低く、むしろ時間の経過と共に値上がりしていく傾向が強い。
納得いく査定額が出なかった場合は、いったん大切に保管しておき、買取相場が上がった頃に再び査定に出すのも、酒類を高く売るための一つの手段といえるだろう。
ただ一つ気を付けておきたいのは酒類を保管する場合、保管方法には十分注意する必要があるという事だ。適当な保管方法で、せっかくの希少酒を傷ませてしまっては元も子もない。まずは保管方法をしっかり検討した上で、売るか、売らないか、判断すべきだろう。
ネットオークションを利用するのもあり
落札者とのやり取りや、梱包、発送などの手続きが苦にならないなら、「ヤフオク」「メルカリ」といった、ネットオークションサイト・アプリを利用するのも一つの手段である。オークション期間の縛りや、相場から大きく外れた価格で落札されてしまうリスクはあるものの、一般的にネットオークションへの出品は、買取業者に頼むより、高く売れる可能性が高い。
ただその場合気を付けておきたいのは、落札者の手元に品物が届くまでの商品管理は、全て出品者である自分に責任があるという事だ。
配送中に品物が傷んだり、破損したりしないよう、梱包や発送方法には十分気をつかう必要がある。ただでさえ壊れやすい品物だ。無用なトラブルを避けるためにも、梱包の仕方や発送の手はずは、出品する前の段階で良く確認しておきたい。
まとめ
今回はテタンジェ・コレクションの1992年ヴィンテージについて、その魅力やテタンジェの歴史にも触れながら、買取相場・査定情報を紹介した。
買取店はそれぞれ独自の経営スタイルや方針があるので、テタンジェの1992年ヴィンテージの査定を受ける際には、買取価格や買取方法、評判を比較することをおすすめする。その際、複数の業者に査定を頼むとよい。
出張買取サービスが選べるお店なら、コストをかけずにテタンジェの1992年ヴィンテージを売りやすい。このような買取方法を設けるお店は、手間が省けたり、単純な査定額以上での売却ができる点がメリットだ。シャンパンは年齢を重ねても長く楽しめる趣味なので、歴を重ねるごとにアイテムが増えていくもの。
ぜひ買取をうまく利用しながら、コレクションを楽しんでいただきたい。