多くの歴史をその品々とともに刻んで来たルイヴィトン。中でも、バッグやトランクは末永く使えるブランド商品として人気を集めている。
多種多様なバッグの中から、今回は「ティボリ」の買取価格や査定情報について調査を試みた。
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ルイヴィトン「ティボリ」とは?
ひょっとしたら他の商品でも「ティボリ」という名前を聞いたことがあるという方もいるかもしれない。実は、ティボリという名称は、そもそも商品名として作られたものではないのである。
イタリアに存在する都市の一つ
ルイヴィトンの商品の中には、そのまま地名をあてがった商品は少なくない。ティボリもその一つである。
ティボリは水と緑が豊かな街で、特に噴水や滝などは世界遺産の一つにまで数えられるほどで、ヴィッラ・デステなどが有名だろう。別荘地であり、古代はローマ皇帝・ルネサンス期は貴族・19世紀は法王の別荘地であった。ちなみに、法王グレゴリウスの別荘は、自然公園として整備されているため、現代では誰でも歩き回ることができる。
また、ティボリは芸術家にも愛されていた都市の一つであり、そのためルイヴィトンはこの街の名前をバッグに託したのだと言われている。
多彩な機能を持つハンドバッグ
ティボリは柔らかい印象を与えてくれるので、女性が気軽に持ち歩くのに適しているバッグと言えるかもしれない。ジーンズでもワンピースでもスタイルを選ばないし、ハンドルも丈夫だ。ファスナー開閉式なので、防犯を気にする方でも安心して使用できるだろう。
他のルイヴィトン製品同様、開口部は大きく開くため、一目で中身が分かる。大事なものは内ポケットに入れられるため、バッグの中で居場所が分からなくなるような小さなものはここに入れればよいだろう。
このように、非常に使い勝手のよいバッグだが、2019年現在は廃盤となっており新品で手に入れることは難しいため、状態の良い中古品を探すしかないのが現状だ。
サイズは全部で2種類
ティボリのサイズは、全部で2種類となっている。こちらは大きさに応じて収納力こそ異なるが、使うシーンはほぼ同じだ。普段どれくらいのモノを持ち歩くのかによって、選ぶ大きさが変わってくるだろう。以下に、2種類のサイズについて、それぞれ特色を述べていこう。
PM
2種類のうち小さめなサイズ感の方を指している。扇形のデザインが人気を集めており、とても存在感のあるバッグの一つだ。どちらかというと普段出かける際に使用するバッグで、財布や鍵はもちろん、手帳などの収納もできる。
タブレットならミニ型レベルの収納力だろう。内ポケットは2つあるので、バッグ内の整理も楽になる。お出かけにはバッグを持ち歩きたいが、あまりかさばるのは嫌だと感じる方なら、PMが手ごろだろう。
GM
PMに比べると全体的に大きいサイズ感になっていて、縦横の長さも7~9cm増えている。デザイン自体は大きく変わらないが、容量が増えているのでその分収納力も増している。
デザイン面では、ハンドル取り付け部分がPMと異なるのが特徴と言えるだろう。PMは丸みを帯びたひし型のような形をしているのに対し、GMはベルト部分がそのまま見える形状になっている。これは、ハンドル部分の長さ調節をできるようにするためだ。サイズ感が大きい分、持ち手の場所を調整できるよう心配りがされているものと考えられる。
ルイヴィトン「ティボリ」の買取相場
ティボリの基本的な部分について触れてきたところで、ここからは実際の買取相場についてご紹介しよう。基本的に新品を公式サイトなどで購入できない品物なので、中古市場においても強気な値段をつけているところは珍しくない。
買取の際の相場観としては、20,000円台~80,000円弱という幅広い金額となる。
大手市場での販売価格
大手市場などで売られているティボリの金額をチェックすると、
- ・GMで状態の良いもの:140,000円程度
- ・PMで状態が良く新品同様:120,000円台
となっている。
中古市場での買取価格
前述のとおり、販売価格から7~8割を上限に買取価格を想定してみると、
- ・PM:84,000~96,000円
- ・GM:98,000~112,000円台
という価格帯が「最高レベル」では想定できる。しかし、実際には状態が新品同様で売られるケースはそう多くなく、高くても80,000円台にまで届くケースは稀と考えておいた方がよい。20,000~80,000円弱といった金額が、厳しい目で見た相場観としては妥当だと考えられるだろう。
この価格幅の大きさだが、やはり新品がもう公式には販売されていないことが大きいかもしれない。基本的に買い取ってはくれるし、業者側も買い取りたい気持ちはあるのだが、それが売れるかどうかとなると使用感の問題は否めない。既に中古でしか存在しない商品だからこそ、ユーザーとしては前のオーナーが極力丁寧に使っていた商品を手に取りたいと考えているはずだ。
高値がついているケースから分かること
これはどの中古品にも言えることだが、中古品を売る際には本体のきれいさだけでなく、付属品が売却時に一緒になっているかどうかをチェックする。どちらかというと、汚れなど見た目の問題は基本中の基本。それに加えて、商品を購入した際の状態にどこまで近づけているかが問われる。
ティボリで高額買取につながったケースを考えると、外箱やケアカードを付けて買取業者に出している例が多い。また、バッグを開けて中の部分も確認し、使用感がないかどうかもチェックしている。
革製品のメンテナンスをする
革製品の場合、気にしておきたいのがカビなどの外部要因である。これは、あまりバッグを使用していなかった人でもケアを怠ると発生してしまう場合があるから注意が必要だ。
使用後に水分を拭き取ったり、乾き過ぎず湿っていない環境で保管しておかないと、革は生き物なので他の生き物を呼び寄せてしまう。高温多湿の日本では、押し入れにちょっと保管しておいたつもりでも、革にカビが発生することは珍しくない。
見ためのチェックをする
見ためが売却価格に影響を及ぼすのは、どうしようもないことである。よって、売却する前にはできる限りの清掃は施しておいた方がよいだろう。
内部のポケットなども、見ため的に傷が目立っていないかどうかをチェックした方がよい。チェックした結果、自分ではどうにもできない傷や汚れを発見してしまうこともあるだろう。この場合、できるだけ見た目の汚れを拭き取ってから買取業者に出すことが大切だが、専門の修理業者に依頼するという方法もある。
専門の修理業者に修理を依頼する
衣類同様、バッグや靴などの革製品もクリーニングサービスをおこなっている。その際、お店によっては修理職人と直接パイプを持っているところもある。ネットで全国展開している業者もあるので、探してみるとよいだろう。
職人はプロなので、程度の軽いものであれば、安価にリペア・リカラーが施せる場合も珍しくない。新品が持つそれとは輝きこそ違えど、見た目的に見違えて帰って来ることは間違いない。そのまま見積もりを出して高値になればよし、思っていた以上の値段がつかなければ、そのまま使ってもフリマアプリで売却を検討してもよいだろう。
もともとの販売価格は高額だった
ティボリは、2015年時点、公式ショップで販売されていた時代において参考定価231,120円(税込・GM)という金額であった。人気モデルの一つということもあり、簡単には手の届かないバッグだったのだ。
それが中古市場では100,000円を切る価格で販売されていることもあるのだから、時代の流れとは残酷なものと言わざるをえない。つまり、新品で購入した方で全くバッグを使っていなかった場合であっても、実質100,000円近い価格下落が起こっていると考えてよいだろう。
希少価値が出ることで価格が高騰するケースもあるが、比較的スタンダードなモデルであり、素材もモノグラムのみという一般的なデザインであったことから、結果的に希少性を弱めてしまったものと考えられる。仮に、新品のままバッグをまだ持っているのなら、使い倒してしまうというのも一つの手だろう。
ルイヴィトン「ティボリ」の査定基準とは
相場観を押さえたところで、ティボリの状態を見極める際の「査定基準」をご紹介する。ティボリはモノグラムのため、基準については単純な部分が多くを占めるだろう。
サイズ・製造年月日・見た目をチェックする
どのモデルにも言えることだが、査定額を決める際に基本情報となるのが、サイズと製造年月日である。ティボリについて言えば、PMよりはGMの方が高値傾向にある。また、GM自体があまり市場に出回っていなかったり、買取実績として少なかったりする店舗も珍しくない。
PM
状態の良いものであっても、正味上限としては77,000円程度を考えておくとショックが少ない。使う人もそれなりに多いモデルだから、多少の使用感であれば買い取ってくれるだろう。
GM
大きさもそうだが、ベルト調節など使い勝手がPMに比べると良い面が目立つため、その分価格には反映されるものと考えておくと間違いない。製造年月日も見られるが、状態の良いGMはやや希少性が高めの商品とも言え、必ずしも不利になるとは限らない。
その反面、PMであれば商品数も多いので、シビアに状態を見られる可能性はあるだろう。
モノグラムの長所と短所
ティボリはモノグラムのみの展開となっている。このことは、査定においてどのような影響を及ぼすのだろうか。もともと、モノグラムはルイヴィトンというブランドにおいてスタンダードなライン(柄)であり、発表された当初はさておき、ブランドが認知された現代では特段奇をてらったデザインでもない。要するに、ブランドの中で比べると比較的個性が薄く、一般化されているラインとも言える。
しかし、その分時代に流されないというメリットも兼ね備えており、流行に左右されず価格帯が安定しているモデルも多い。それが、メリットでもありデメリットでもあるのだ。
メリット
仮にどのモデルを持って行ったとしても、よほど状態が悪い場合を除いては、基本的に「買い取ってもらえない」ということはない。ルイヴィトンのブランドイメージを体現しているのがモノグラムだから、変な話ルイヴィトンについてよく知らない人であっても、そのバッグを持っていればルイヴィトンを使っていることが分かるというわけだ。
デメリット
その反面、限定品などに見られるラインに比べると、競争力が弱くなるという一面は否めない。言い換えれば、どのお店に見せたとしても、大きく価格が変わることはないのだ。
高額買取のためのアピールポイント
ティボリがデザインによって希少性を高められる要素につき、それほど多くの要素を持っていない以上、買取額を高めるためには基本に忠実である必要がある。つまりは、状態の良さをキープしつつ、あるべきものが全てそろっている状態で買取業者に出すことだ。
コンディションを図る際に「使用感」を感じさせる要素は多い。角やフチの擦れ・革のヤケ・汚れやシミ・金具の傷など、普段使用していれば避けられないものではある。また、内側で言えばニオイなども評価される。
メンテナンスをしっかりしておく
将来的に売却を検討しているのなら、例えばニオイなどは自力でできるケアの部類に入るため、炭や消臭系のグッズを使うのもアリだ。
付属品をそろえておく
付属品として用意すべきものは、保存袋・箱などが該当する。要は、買ったときと同じ状態で業者に渡すのが基本だと押さえておけばよいだろう。
ティボリを高値で売却するために考えるべきこと
ここまで、ティボリの買取相場・査定情報についてご紹介してきた。ラインによる大きな差別化ができないことから、よりモノの状態を良くして売却することが、適正価格・高値買取を実現するための有効な方法と言える。
ここからは、実際にティボリのどこで売却するのか、ツールや売却先を決めるために、どのようなことに注意を払う必要があるのかをご紹介する。
状態はシビアに見られることを自覚する
どの業者にも言えることだが、業者が個人からブランド品を仕入れる以上、スタッフ個人の目利きというよりは、お客さんの立場になったとき「これは売れるのか?」という視点が必要になってくる。ティボリの場合、ラインから一目でそれがヴィトンのブランドであることが分かるため、状態はよりシビアに見られる傾向にある。
また、PMよりはGMの方が中古市場に出回っている数は少ないものと想定され、その分市場価値は高いとみなされる傾向もあることから、PMを売却する場合は特に注意が必要と言えるだろう。自分でできる手入れは最低限しっかり行ったうえで、業者の査定を受けることが大切だ。
一度査定を受けてみる
実際に自分の持っているバッグをセルフチェックしてみて、やっぱり状態が悪いから売れないかもと考えているのであれば、ちょっと考え方を変えてみてほしい。それは、あなたの「きれい」と業者の「きれい」とに、どこまで差があるかはこの段階ではまだ分からないからだ。
中古品を売却する際に、目標となる金額を事前に立てて売却を検討する方はそれほど多くない。絶対にこの額まで行かないと売りたくないと考えるほど大事なら、そもそも手放さなければいいだけの話だからだ。
既に使う予定がないから売るということであれば、まずは客観的なプロの目から見た査定金額を知るためにも、一度業者に出してみることをおすすめする。
オークションやフリマアプリを使う場合に気を付けたいこと
オークションサイトやフリマアプリで売却を検討するのであれば、それぞれに気を付けたいことがある。
オークション
想定していた金額よりも高値で売れることもあるが、もし活用するなら「即決価格」を用意しておこう。即決価格とは、その金額を支払ってくれるならオークションを介さずそのまま売り渡しますよという意思表示であり、この機能を使えば強気な値段設定をしながらオークションを続けられる。
フリマアプリ
かなり顧客がシビアに安売り交渉をしてくるので、相場よりやや低い金額で売りに出したとしても安心はできない。交渉を想定した下げ幅を考えてから、商品ページを構成すべきだ。
いずれを選ぶにせよ、過去に売れたもののステータスをチェックしておく必要があるだろう。
まとめ
ティボリは、女性にとって使いやすいデザインと大きさを兼ね備えているため、中古市場でも人気が高いバッグの一つだ。またGMを持っているのであれば、多少価値を高く見積もってくれるかもしれない。
スタンダードなデザインである反面、価値を分けるのが状態や使用感となるため、いかに良い印象を与えらえるかが重要になってくるだろう。