日本とは古くから交流がある台湾。日本語を話す方がお年寄りを含めて全年齢層におられたり、日本語書籍を置いている台湾人が経営している古書店があったり、他の国に比べると日本語が身近に感じられる所だ。そうはいっても、日本語書籍を日本のように売買できる場所は少ない。
台湾と日本の双方向のコミュニケーションスペースである「168 PLACE」の中にある「168 BOOKS」は、日本語書籍を売買できる数少ない場所の一つである。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
両国をつなぐ「168 PLACE」
168と書いているが、ヒャクロクジュウハチとは読まない。イロハと読む。イロハは中国語で、万事が順調に進む、お金も稼いで成功者になれるといった意味を持つ「一路發」と同じ発音である。そのため、台湾では168はラッキーナンバーと言われている。
日本語でも、イロハといえば、昔の仮名の最初の3文字であり、物事の始まりを意味する。168 PLACEという名前には、日本語、中国語、両方の言葉を使う人々の様々な思いが込められている。
コミュニケーションスペース「168 PLACE」
「168 PLACE」は、台湾と日本、台湾の人と日本人、台湾の文化と日本の文化をつなぐ場所だ。台湾と日本がお互いに理解し関係を深め、お互いにコミュニケーションを図ることを目的として開設された。台北松山空港のほど近く、アクセスの良い場所にある。
日本から直輸入の日本茶が飲める「168カフェ」も併設されている。日本の本が手に入れられる「168 BOOKS」で購入した本を読みながら、日本茶を飲んでほっと一息つける、そんなスペースになっている。無料のPCやWi-Fiを使って新しい情報を手に入れることもできる。台湾の人と、色々な会話を楽しめるコミュニケーションスペースになっている。
穴場情報の入手先としても重宝
日本人旅行者が台湾に関する情報を得たい時にも有効なスポットだ。観光に関しても、地元ならではの穴場情報を手に入れることができる。
また、昨今の世界情勢を考えると、直近の安全情報をチェックすることが楽しい海外旅行には欠かせないものとなっている。その点、現地で生活している人と触れ合えるこのようなスポットは貴重である。
日本の高価値製品が手に入れられる場所
「168 PLACE」には、高品質、高付加価値の日本製品を販売しているショップもある。こだわりを持って製造されている高付加価値の製品が日本ではたくさん作られているが、なかなか海外で紹介されるチャンスは少ない。
「168 PLACE」では、日本から仕入れたものを直接ショップで販売するため、一つのチャンネルで対応してもらえるのが嬉しい。日本製品を台湾に紹介したい企業と台湾の関係各所を結ぶマッチングサービスとしても有効だ。
日本の情報も配布
日本に関する情報も手に入れられる。日本各地の自治体に呼び掛け、各地の観光地に関するパンフレットを無料配布している。日本には台湾を含め海外でそれほど知られていないものの素晴らしいスポットがたくさんある、そういった場所に関する情報を手に入れられるのは双方向で有益だ。
自治体にとっては日本に観光に来る台湾の人々に地元の魅力を発信できるチャンスであり、台湾の人々にとってなかなか手に入れられない地方の情報を手に入れる機会となる。
「168 PLACE」の中にある「168 BOOKS」
「168 PLACE」の中に2015年に開設された「168 BOOKS」も、日本と台湾のコミュニケーションスペースとして貴重な役割を果たしている。現地在住の日本人にとって、日本語の書籍を安価で手に入れることができ、たまった書籍を買取してもらえるスペースはとても大事だ。
「168 BOOKS」の蔵書数は、開設時に既に800冊ほどあり、買取を通してさらに充実した内容となっている。
一律でわかりやすい販売価格
「168 BOOKS」は、販売価格がシンプルでとても分かりやすい。台湾に住んでいる日本人はもちろん、日本語を学んでいる台湾の人にとって、日本語学習に役立つ書籍類を手に入れやすいというメリットがある。
「168 BOOKS」の日本語古書の販売価格は2つ。100元と50元だ。ハードカバーの単行本、絵本、料理の本などが一律100元である。ハードカバーでない単行本、文庫や新書類、コミックス類が50元で販売されている。1元を3.7円とすると、370円で単行本が買えることになる。海外でこの価格は貴重だ。
買取もしてもらえる貴重なスペース
日本から駐在などで台湾に来ている日本人にとって、帰国時に書籍をどう処分するかは大きな問題となる。「168 BOOKS」のように、買取をしてくれる古書店があれば、処分できるだけでなく、大事な本がその後も有効活用されることになり嬉しいものだ。
一時旅行者にとっても、日本語のガイドブックなどを手に入れ、手持ちの読んでしまった書籍をまだ読んでいない書籍と入れ替えることができる。
明朗会計で安心の「168 BOOKS」
古書を買い取ってもらう際に心配なのは、いくらで買い取ってもらえるかということではないだろうか。その点、「168 BOOKS」は、買取価格が提示された表が公開されているので安心だ。販売価格同様、シンプルな買取価格体系でわかりやすい。
古書店設置の目的の一つとして、「アフターマーケットの設置が新書販売の支援になること」が挙げられているように、買取価格も日本と比べて遜色がないのも嬉しいところだ。
「168 BOOKS」の買取価格
「168 BOOKS」は買取価格もシンプルだ。発売後どのくらい経っているかと書籍の種類、価格に基づいて決められた価格がある。
期間は、書籍発売後半年未満、1年未満、1年以上経過したものと3段階の設定がある。ハードカバーの単行本は1000円以上のもの、1000円未満のものに分かれている。文庫や新書、コミックス類は、価格に関わらず発売後の期間で一律設定されている。
最も高い買取価格が30元、発売後1年未満で定価が1000円以上のハードカバーの単行本である。その次が20元の買取価格のものだ。発売後1年未満のハードカバーの単行本(低下が1000円未満のもの)と発売後1年以上たっているものの定価が1000円以上のもの、発売後一年経っていない文庫や新書本、発売後半年未満のコミックス類だ。
発売後1年以上経っている1000円未満のハードカバーの単行本、文庫や新書類は10元で買い取ってもらえる。コミックス類は、発売後半年以上経過したものが10元である。
買取に関する注意事項
もちろん、買取不可の書籍類もある。購入者が非常に限られる専門書や児童書、辞書、子供から大人まで万人のコミュニケーションスペースにはそぐわない成人向けの書籍類、購入者を守るために痛みや汚れのひどい本や書き込みがある本などは買取不可となっている。また、日本語の古書店のため、外国語の書籍の取り扱いはない。
買取の際には、本人確認のため、公的な身分証明書が必要になる。パスポートや居留証などの原本を持っていきたい。18歳未満の子供だけでは買取してもらえない。保護者の同伴が必要となる。
「168 BOOKS」買取価格のまとめ
台湾の台北市内には、両国のコミュニケーションを図るために開設された「168 SPACE」がある。「168 SPACE」は、日本の書籍を販売・買取している「168 BOOKS」、日本茶も飲める168カフェ、日本の良いものを販売するショップなども併設されている。
「168 BOOKS」では、日本語書籍の販売・買取どちらの価格もほぼ一律価格設定になっており、とてもわかりやすい。販売価格は一律100元か50元。買取価格も10元、20元、30元とシンプルだ。利用者の立場に立った設定がされている。