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小茂田青樹(おもだせいじゅ)とは
小茂田青樹(おもだせいじゅ)は、埼玉県出身の日本画家である。1891年(明治24年)に呉服商の次男として誕生した小茂田青樹は、17歳の時上京し、その時の下宿先がたまたま日本画家の松本楓湖の隣屋で、その縁で松本楓湖が主宰する「安雅堂画塾」に入塾し日本画を学んだ。
その後、日本画家の今村紫紅が主宰する赤曜会や院展などで活躍し、横山大観らに推挙され日本美術院の同人になるなど、日本画家としての地位を確立した。
小茂田青樹は、同時期の日本画家で安雅堂画塾の同門である速水御舟などと共に、西洋画の画法と日本画の融合に取り組んでいく、従来の日本画にはなかった写実的な独特の画風を切り開き、高く評価された。
小茂田青樹の絵画の価値は
従来の日本画にはなかった写実的な画法を切り開き、高く評価された小茂田青樹の作品は人気が高く、高額で取引される事も多い。
日本画は、数百万円で取引されることも多く、人気作ともなると1千万円以上で取引されることもあり、2千万円で取引されたこともある。
小茂田青樹の作品の価値を決めるポイントについて
前述のように高額で取引されることが多い小茂田青樹の作品であるが、作品の価値を決める要素は色々あり、高額での取引が期待できる小茂田青樹の作品であっても、場合によっては、期待通りの価格で売却できないこともある。
ここに小茂田青樹の作品の価値を決めるポイントについて簡単に記載していく。
人気の高い作品の価値は高くなる傾向にある
同じ作家の作品でも、作家の特徴がよく表れている作品や、作家の代表的な作品として名前が通っている作品は、同じ作家の他の作品に比べ人気が高くなることが多く、作品の価値も高くなる傾向にある。
小茂田青樹の場合は、その独特の画風が良く表れている山水、花鳥図などの人気が高く、作品の状態などにもよるが、高額で取引されることが多い。
小茂田青樹の署名や落款がある作品
作中に小茂田青樹の署名や落款がある作品は需要が高く、価値も高くなる傾向がある。
作中に小茂田青樹の署名や落款がない場合でも、小茂田青樹が手掛けた作品であることが証明されていれば、作品の価値に影響を与えることはない。
しかし、署名や落款は、作品が完成した時に初めて書かれたり押されたりするものであるため、署名や落款があることで、この作品が完成したと見る向きがあり、収集家などは、署名や落款がある作品を好む傾向にある。そのため、署名や落款がある作品は需要が高くなるのである
また、署名は、作品が入っている箱や作品の裏に貼られている紙片に書かれている場合もあるので、所有している小茂田青樹の作品のどこに署名や落款があるのか、確認をしたほうがいいだろう。
共箱、共シールがある作品
前述のように、作家の署名は、作品が入っている箱や作品の裏に貼ってある紙片に書いている場合がある。
箱に署名や作品名などが書かれている場合、その箱は一般に共箱(ともばこ)と呼ばれる。共箱は、作品を入れておく箱にとどまらず、この箱は作者が自分の作品を入れておくための箱と決めたことにもなるため、作品とともに共箱があると、作品自体の価値がより高くなり、取引価格も高くなる傾向にある。
また、同様のものとして、前述のように作品の裏に貼られる作者の署名や作品名などが書かれた紙片、一般的に共シール(ともしーる)と呼ばれるものもある。この共シールが貼ってあることで、作者が、この作品は自分が制作した作品と認めたとみなされる場合がある。このため、共シールが貼ってある作品は、作品の価値が高くなり、取引価格も高くなる傾向にある。
所有している小茂田青樹の作品の共箱や共シールの有無について確認をしておいたほうがいいだろう。
鑑定証は取引の際には重要となる
人気の作家や作品が高額で取引される作家においては、しばしば贋作と呼ばれる偽物が出回る場合がある。この贋作は、赤の他人がその作家の作品や画風を真似て書いた作品であり、その作家の作品に似ている絵画、という以上の価値は無く、取引価格は限りなく低くなる。そのため、万が一、贋作を小茂田青樹の作品として取引してしまった場合、取引に費やした金額は、ほぼ無駄になってしまうことになる。
このため、取引の際には、真贋の確認は、非常に重要となる。
その真贋の確認の際に参考にされるのは、所定の鑑定機関が、この作品は小茂田青樹が手掛けた作品ということを証明する鑑定書で、この鑑定書があることで取引が成立する場合がある。
そのため、鑑定書は、取引において重要となる鑑定書の有無について確認をしたほうがいいだろう。買取会社の中には、鑑定書の取得についての相談を受け付けている業者もあるので、必要に応じて相談してみるのもいいだろう。
状態が悪い作品の価値は下がる
前述のように高額での取引が期待できる小茂田青樹の作品であるが、状態が悪いと、作品としての価値は下がり、取引価格も下がってしまう可能性が高い。作品の状態は、作品の価値へ大きな影響を及ぼすのである。
状態が悪い例としては、結露が出来たことにより発生するカビやシミ、日光に長時間曝したことによる日焼けと呼ばれる色落ち、絵具のひび割れ、紙の破れ、欠損などがある。経年劣化の可能性もあるが、多くは、作品を保管する環境や取り扱いが悪いことで発生した可能性が高いものである。
作品の状態を悪化させ作品の価値を下げないためにも、作品の保管する環境や取り扱い方法などには十分注意したほうがいいだろう。
小茂田青樹の作品を売却する場合について
小茂田青樹の作品を売却する場合は、買取業者に売却する、オークションに出品するなど、様々な方法があるが、小茂田青樹の作品の場合は、価値が高い作品が多いことから、高額の取引となる可能性が高い。そのため、美術品の取引に慣れていない場合などは、買取業者に売却する事や、オークションに出品するにもオークション出品代行をする業者に依頼するなど、専門家に依頼した方がいいだろう。
業者により買取価格なども異なるので、1社に依頼するのではなく、複数の業者に見積を依頼して、一番有利となる見積を提示した業者と対応を依頼すれば、より高額で売却できる可能性も出てくると思われる。