家の整理をしていて古い版画を見つけたら、価値がないと決めつけずに買取店などで査定をしてみると良い。たとえば、川西英などの著名な版画家の作品であった場合、思いがけず高額な値段が付くかもしれないのだ。ただし、人気の作品であっても売る業者によって査定評価が異なるので、版画作品を上手く売るコツを知っておく必要がある。
ここでは、川西英の買取事情や版画の売り方を紹介していく。
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川西英は明るくお洒落な画風が人気の版画作家
川西英は、明治27年に神戸で生まれた版画家だ。独学で版画や絵画を学んだとされるが、異国文化や江戸時代の風俗が身近な環境で過ごしたことが、後に色彩豊かで情緒の感じられる作風を形成したと言われている。サーカスを題材にした作品を数多く残したことでも知られているが、川西英が子供時代に神戸で見た外国の曲馬団は版画家に大きな影響を与えた。
このため、人物や風景などモチーフに限らず、作品からは明るい童心が感じられ、おっとりとした印象を強く受けるとされる。通俗味溢れるお洒落な作品は、版画としてだけではなく、ポストカードのほか、雑誌の表紙やバスの乗車券などに用いられ多くの人々に愛されてきた。東京国立近代博物館や兵庫県立美術館などで鑑賞できるが、生誕から120年以上経過した現在でも、川西英の版画作品は中古市場で取引されており、需要が高い版画家のひとりと言える。
人気があるから中古市場で需要は高い
版画をはじめ、美術品の買取相場を詳細にリサーチするのは難しいが、川西英の版画作品は人気が高く高値で取引されている。美術品の中古買取り業者が相場を詳しく公開しないのは、美術品が時価で取引されるのが一般的だからと言う理由もあるが、査定人や鑑定人によって、作品の評価が分かれるからだ。持ちこむ買取店によって買取価格が異なるため、売却する際にはなるべく高額で買い取ってくれる業者を選択するのが基本である。
川島英の版画作品は人気があるため、買取った業者がウェブ上で通販している場合も多い。
山田書店
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
美術品の買取・販売を行っている山田書店では、川西英の版画を数多く取り扱っている。売り切れの作品も多いが、13×12cmの小さな作品で10,000円、婦人像やサーカスを描いた作品などで120,000円から250,000円と幅広い価格で売られていた。また、インターネットショッピングサイト大手のamazonではコレクター商品で木版画が73,500円、色紙タイプの版画が49,500円、骨董品の買取・販売をする芝山堂でバラを描いた作品が43,000円で販売されている。
様々な条件や理由で価格の差はあるが、明るい印象のモチーフや色彩豊かな作風の版画作品が高額で売られているケースが多い。一般的に版画作品は50,000円前後から数十万程度で買取りされると言われている。川島英が制作した版画作品の場合は、昭和初期など古い時代に制作されたものも多いため、版画の状態でも買取価格が上下するが、高値で取引される可能性が高いと言える。
ヤフオク
上記で紹介した山田書店では100,000円以上の価格で売られている版画が多かった。このため、数万円程度の高額査定が見込める作品もあると言えるのだ。また、インターネットオークションのヤフオクでは、状態の良い額装品が70,000円で、川西英が自刻自画自刷した作品が550,000円で取引されていた。
制作を版画家本人が行ったことを意味する落款が見られる希少品は高値で出品される。だいたいの作品が、30,000円前後から50,000円前後の値段でヤフオクでは取引される傾向にあった。フリマアプリ・メルカリでは、川西英に個人が依頼して制作された6cm×8cmの蔵書票が5,000円で、150部限定で1980年に制作された額装品が38,000円で取引されている。
オークションサイトやフリマアプリを利用して川西英の版画作品を売る場合は、作品の価値を自分で適切に判断するのが大切だ。制作から年数が経過している版画は虫食いの跡や汚れがある場合が多いが、傷みがあっても作風や部数によって希少価値が高い場合もある。版画作品や川西英に対して知識があまりない場合、早く売却したいために本来の価値よりも安価で取引して損をする場合もあるため注意が必要だ。
川西英の版画を売るのにおすすめの専門業者を紹介
川西英の版画作品を中古買取り業者へ売るなら、専門の業者や店舗を選択すべきだ。リサイクルショップや美術品の取り扱いがない買取業者を選ぶと、川西英の知識を持たない査定人に持ち込んだアイテムを評価されてしまう。古い時代に制作された作品も多く、見かけが良くないなどの理由で不当に低額で買取されてしまう可能性がある。
美術品の査定は難度が高いので、経験豊富な査定人がいる業者や中古買取で歴史がある専門業者に持ち込むのが無難だ。川西英を売るのにおすすめの美術品買取業者を紹介する。
総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
20年以上の歴史を持つ美術品の買取業者で、多種多様なアイテムを取り扱うことで有名だ。作者や技法などの専門知識が分からないアート初心者でも安心して買取を任せられる。査定では、持ち込まれた美術品に適した知識を持つスタッフが担当し、市場の動きを判断してリアルタイムの価値で版画作品を買取ってくれる。
東京に営業拠点を限定して運営費などをコストカットしている分、買い取り価格を高額にできるのも利用するメリットが高い。クーリングオフが導入されているため、契約後に気が変わってもキャンセルできるのが大きな特徴だ。買取りの方法がいくつか用意されているのも使用感が良い。
店頭へ版画作品を直接持込みできるほか、実際に店舗まで足を運ぶ必要がなく気軽に利用できる宅配買取や、遺産相続などで大量の版画作品を売りたい場合などで便利に利用できる出張買取を選択できる。加えて、査定の方法は電話やメールだけでなく、無料通話アプリのLINEを利用できるなど幅広いサービスを展開しているのだ。版画作品の画像と基本情報を伝えれば査定の結果が返ってくるので多忙な人でも売りやすい。
八光堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
古美術品の専門買取店で、アート作品の中でも日本画に強みがある。川西英の作品にもある木版画やリトグラフのほか、銅版画など国内作家の幅広い版画作品に精通した鑑定人が在籍しているのが大きな特徴だ。出張買取で高額査定になった場合にも、現金をその場で支払ってくれるのでスムーズに買い取りをしたい人に向いている。
40年以上の老舗で信頼度も高く、テレビ出演もあるスタッフがいることでも有名だ。
美術品・絵画買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
リアルタイムの相場から判断して美術品の買取価格を決める専門業者だ。高額な査定額を見積もりで提示していながら、実際の買取額を減額する業者が時折見られるが、美術品・絵画買取りセンターでは査定額から買取額を基本的に減額しないのが大きな特徴だ。加えて、査定見積もり後に営業電話やメールをしない業者で、買取を断りたい場合に気兼ねがない。
多くの場合で、査定依頼してから見積もり額の提示を24時間以内に行っているため、早めに査定の結果を聞きたい人は利用しやすい。
本郷美術骨董館
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
150万点を超える美術品の買い取りを行ってきた実績ある専門買取業者だ。版画作品は、浮世絵などのかなり古い時代に制作されたものから現代の作品まで取り扱っている。査定人は一人ひとりが丁寧な対応で、細かな質問にも詳しく答えてくれると有名だ。
全国対応のため、近くに店舗がない場合でも宅配や出張で版画を売却できる。
高額買取するための基本を知っておく
版画をはじめとする美術品の買取額が業者によって異なるなら、持ちこむ側は業者を比較するべきだ。査定見積もりを必ず複数の業者で行い、高い金額を提示した買取り業者で売却すると得をする。しかし、なかには見積もりを無視した買い取り額を提示するケースもあるため、スタッフの対応などを見極めて信頼できる業者を選択するのも大切だ。
店舗へ直接行かずに査定する場合には、事前に電話などで問い合わせると、中古買取業者の雰囲気や様子が分かる場合もある。たとえば川西英についてどんな質問でも良いので聞いてみると、対応の仕方で親切なスタッフがいるかが判断できる可能性が高い。電話の担当者が版画作品について詳しくなくても、川西英を知るほかのスタッフに対応させるなどの接客方法をとっているなら安心できるだろう。
納得できない返答やあいまいな対応をする業者は信頼できないので、査定額が高くても買取を見送ったほうが良いと言えるのだ。前項で紹介した総合美術買取センターのように、クーリングオフに対応している中古買取業者であれば問題ないが、査定後に承諾書へサインをすると買い取りをキャンセルできないのが一般的だ。査定額を提示されたらすぐに飛びつかずに、良く考えてから大切な版画作品を買取する業者を決めることが、トラブルがなく高値買取につなげられる。複数の業者に査定依頼するのが面倒な人は美術品買取を一括査定するサービスを利用する手段もある。
一括査定では一度に複数の業者から査定額が提示されるので比較しやすいのがメリットだ。川西英の版画は制作から年月が経過しているため傷んでいる場合も多いが、なるべくきれいな状態で売るのも高額査定にする基本だ。額装品は、フレームやカバーに付着した汚れやほこりは拭き取るなどの手入れを行っておくと査定人の印象が良くなる。
色あせやカビも査定額を下げる原因になるため、飾っておく場所は紫外線の影響を受けにくい場所を選び、保管する場合は湿度が低く温度変化の少ない場所を選ぶと良い。すでにやぶれや穴がある版画作品は売れないと思い込まずに査定依頼すべきだが、自分で修復をするのは避けてそのまま業者に持ち込むと良い。美術品の修復には専門知識が必要なため安易にテープなどで修復すると取り返しがつかなくなってしまう場合もある。
そのまま査定依頼をして、売るには修復が必要と分かれば、修復にかかる代金と作品が持つ価値のバランスを考えて買取をするかどうかを判断するべきだ。
まとめ
版画作品の査定は特殊な分野のため、専門知識が豊富な中古買取業者を選択する必要がある。特に川西英のような人気の版画家であっても、一般的な認知度が高くはない作品の場合は、査定に実績ある業者を選ぶことで価値を適切に評価してもらえるのだ。複数の買取業者で査定依頼をして、納得できる査定額を提示した業者で売るのが良い方法と言える。