低額通信料で知られる格安SIM(MVNO)は、条件が揃えばテザリングは可能だ。しかし商品選定を誤ってしまうと、「せっかく契約した格安SIMなのに、テザリングができない!」といった状況に陥ってしまうこともある。
また比較的自由度の高い格安SIMにおいても、音声通話機能付きSIMの中には半年〜12ヵ月の縛りのある商品も存在するため、「テザリングができないから!」といった理由で即解約できない可能性も考えると、しっかり条件を頭に入れておくべきだと言えるだろう。
今回は、中古スマホ市場でも大変多く見受けられる「格安SIMはテザリングできる?」という質問の答えについて、読者の皆さんと一緒に考えていきたい。
CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
テザリングとは
テザリングとは、スマートフォンでPCなどをインターネットにつなぐものだ。スマートフォンをWi-Fiルーターやモデムのような利用をするということと考えていいだろう。
テザリングには3種類ある。USBテザリング、Wi-Fiテザリング、Bluetoothテザリングとなっている。
USBテザリングは、USB端子を利用してスマートフォンとPCを接続して利用する。有線のため安定した接続ができることと、セキュリティ面の安全性が保たれることがメリットだ。ただし、USB端子を差し込める端末しか使えないので注意しよう。
Wi-Fiテザリングは、一番オーソドックスなテザリング方法だ。スマートフォンとPCやタブレットをWi-Fiで接続する。2台以上接続できることと、通信速度が速いことが特徴だ。ただし、接続時のパスワードの管理をきちんとしておかないとセキュリティ面に不安が生じる。バッテリーや通信量の利用も多いので気を付けて利用しよう。
Bluetoothテザリングは、Bluetooth機能を利用してテザリングをする方法だ。子機端末から接続のオン、オフができることと、電池消耗が少ないことが便利な点だ。初期の設定が面倒だが、セキュリティ面は比較的安全だ。
格安SIMによってテザリングできる端末が異なる
格安SIMでテザリングをする上で最も注意すべきことは、SIMによってテザリング可能な端末が異なる実態だ。例えば、友人知人がテザリングに使っているスマートフォンと同機種を買っても、選択する格安SIM次第では普通のデータ通信しかできない可能性もある。
また特にアドバイザー的な店員のいないヤフオクやメルカリで中古スマホを買った場合は、こうした失敗が起こりやすいリスクもあるため、テザリングを考えているなら更なる注意が必要となるだろう。
まずはdocomo系とau系の格安SIMのテザリング条件をおさえておく
日本の会社で格安SIMを契約するなら、まずは国内シェア率がトップのdocomo系とau系のテザリング条件を抑えておこう。
この2回線の傾向がわかれば、「自分が契約しようと考えている格安SIMがどちらに属するか?」の判断するだけで、スムーズに端末選びができるようになる。
ドコモ系の格安SIMでテザリングする時の条件
日本で最も人気の高いdocomo系の格安SIMには、楽天モバイル、OCNモバイル、Y!mobile、IIJmio、LINEモバイルといった大変多くの会社が参入している。
SIMフリースマホであること
ドコモの格安SIMを使ったテザリングに適しているのは、「SIMフリーのスマートフォン」だ。キャリア会社に縛られないSIMフリー端末の中には、国内でも多くのユーザーに使われているiPhoneも含まれている。
またSIMロック解除済みの端末でも可能となるため、意外とドコモ系回線を使ったテザリング条件はクリアしやすいと考えて良いだろう。
ドコモの白ロムではテザリングできない
ドコモ系格安SIMでテザリングが不可能なのは、ドコモの白ロム端末だ。この注意点を知らないユーザーの中には「ドコモの中古スマホにはドコモのSIMが良いだろう」といった安易な考えで買い物や契約を行ってしまう方々も大変多く見受けられる。
しかしこの両者を組み合わせた場合は100%テザリングができなくなるため、注意をして欲しい。
白ロムの端末以外は購入しないことは絶対だ。赤ロムの端末を購入してしまうと、代金が発生したり、使えなかったりと、不便が生じる。中古ショップでは赤ロム保証を行っているところがあるので、そういうところから購入することが重要だろう。
au系の格安SIMでテザリングする条件
ドコモ系と比べて少数派とも言えるau回線の格安SIMは、mineo、UQ mobile、Fiimo、IIJmioといった会社から発売されている。au格安SIMのテザリング条件は、docomo系とは全く異なる内容となるため、これらの会社で契約をする場合においても注意をして欲しい。
Androidは可、iPhoneは不可
au系格安SIMでテザリングを考える際には、まず「au・docomoから発売されたAndroid端末の大半はテザリング可能」と「iPhoneは不可」という2条件を頭に入れておくと良い。
iPhoneの場合はSIMフリー端末であっても、au系回線を使ったテザリングはできないため、注意が必要だ。
SIMフリーAndroidでテザリングする場合の注意点
SIMフリー版のAndroidスマホの場合は、多くの端末がau回線の周波数に対応できないといった理由で選択肢がかなり狭まる実態がある。
また格安SIMや中古スマホを初めて買う人にとっては対応周波数の考え方も難しく感じられやすいため、どうしてもSIMフリースマホが欲しい場合は、最初からdocomo系の格安SIMを選んだ方が混乱や失敗も起こりにくいと言えるだろう。
格安SIMのサイトには動作確認端末一覧がある
格安SIMを使ったテザリングで失敗をしないためには、SIMの契約や中古スマホの購入をする前に、各社のサイトで検索できる動作確認済み端末の一覧をチェックする必要がある。
動作確認済み端末一覧とは?
格安SIMの発売会社で動作確認が行われた機種は、この一覧に掲載される形となる。逆に考えれば、ここに載っていない端末については格安SIMの販売会社側でも「動作面の判断ができない、わからない」と捉えて良いだろう。
また楽天モバイルのような大手企業の一覧には、テザリング可能な方法やSIMのサイズ、確認済みOSなども詳しく書かれているため、間違った買い物をしないためにも必ずこのページに目を通す必要があると言えるだろう。
自己判断できない場合は問い合わせをする
動作確認済み端末一覧を開いてもその意味が理解できなかったり、自分では判断が難しいと感じた場合は、各社のサイトから使用できるチャットや問い合わせフォーム、フリーダイヤルなどを使って質問をしてみよう。
この機能を使う時には、自分が欲しいスマートフォンの機種や型番、OSなどの情報をオペレーターに伝えられるだけの準備をしておいた方が良い。
中古スマホ販売店や家電量販店に行く
格安SIMの不明点は、スマートフォン端末を買うショップで解消することもできる。例えば、中古のiPhoneを購入するカウンターで「この端末でテザリングができる格安SIMはどれですか?」と聞けば、その店で取扱いのあるSIMをいくつか紹介してもらえる。
またその場で契約すれば早く通信・通話・テザリングの全てができるようになるため、確実性の高さといった意味でも初心者向けの方法と捉えて良いだろう。
必ず、白ロムであることを保証してくれる店舗で購入しよう。最初は白ロム判定されていたのに、後から赤ロムになってしまう場合もあるので、その保証もついている店舗で購入することが好ましい。
格安SIMでテザリングをする際の注意点
格安SIMを使ってテザリングをする際には、条件や注意点だけでなくデメリットも理解しておく必要がある。
バッテリー消耗が激しくなる
格安SIMを入れたスマートフォンでテザリングを行うと、通常の使い方より遥かにバッテリーの減りが早くなる。また長時間のテザリング後は、電池の消耗で普通のスマートフォン使用ができなくなることも多いため、こうしたトラブルを起こさないためにも容量の大きなモバイルバッテリーを購入しておくことをおすすめする。
また、USBテザリングと、Bluetoothテザリングはバッテリー消耗がそこまで激しくないので、利用してみるのもいいだろう。データ容量の消費も激しくなる
安易な気持ちでテザリングを始めた人が最も多く陥るのが、データ容量に関する問題だ。例えば、会社への通勤中や休憩中だけSNSなどのアプリを使う人などの場合は、かなり低いデータ容量のプランでも十分に通信ができると考えられる。
これに対して前述のスマホ使用以外に客先などでテザリングをする機会が多い人の場合は、それだけデータ通信料が増えると捉えた方が良いだろう。
こういった難点を考えると、「スマホだけの使用」と「テザリングもする場合」においては、選択するプランもかなり変わってくると考えられる。
通信速度が遅くなる
格安SIMでテザリングをする場合は、実際にインターネットを使うパソコン等の端末と回線の間にスマートフォンを挟むことで、その分だけ通信速度が遅くなる。
特に格安SIMの場合は大手キャリア会社と比べて本来の通信速度が遅い難点があるため、ストレスなくインターネットや動画視聴などを行う予定のある人は注意が必要だ。
OSや技適、端末の機能の問題も要チェック
当ページで紹介している格安SIMのテザリング条件には、「スマホがテザリングに対応していること」という前提条件があることを忘れないでほしい。
例えば、人気の高いiPhoneの場合は、テザリング可能となるのはiOS8以降と決まっている。購入した端末の不具合などでOSのバージョンアップができなければ、当然テザリングも難しくなる。
また古すぎるAndroidスマホの中にもテザリングが不可能な機種は多く見受けられるため、中古端末購入時には必ずスペックも確認して欲しい。
データ容量が気になる人には格安SIMの無制限プランもおすすめ
テザリングを行う時間が多く、すぐに契約データ容量の上限に達してしまう人には、高速データ通信を無制限で行えるプランの契約もおすすめだ。このプランは、主にスマホを使って動画を多く閲覧する人向けにあると言われている。
また近頃では、無制限プランを設ける格安SIM会社も増えているため、各種条件や料金などの比較検討もしやすいと捉えて良いだろう。
下記では、おすすめの無制限プランを紹介しておく。ぜひ参考にしてほしい。
BIGLOBE
BIGLOBEのWiMAX 2+は速い通信速度で月に何ギガでも使うことができる。ただし、3日で10ギガ以上の利用の場合は、速度制限がかかる。ほとんどの人が、3日で10ギガを利用することはないだろうから、そこまで気にしなくていいだろう。
Flatツープラス ギガ放題の2年プランはサービス開始から2か月目までは月額2595円、3か月目から24か月目までは月額3880円、25か月目以降は月額4380円となる。
Flatツープラス ギガ放題の3年プランはサービス開始から2か月目までは月額2595円、3か月目から24か月目までは月額3880円、25か月目から36か月目までは月額4380円となる。
楽天モバイル
楽天モバイルのスーパーホーダイは、1Mbpsのモードが使い放題。低速モードではあるが、動画なども見ることができる。また、5分のかけ放題もついている。
プランSはデータ量が2GBで、1年目の料金は月額1980円、2年目以降の料金は月額2980円。プランMはデータ量が6GBで、1年目の料金は月額2980円、2年目以降の料金は月額3980円。
プランLはデータ量が14GBで、1年目の料金は月額4980円、2年目以降の料金は月額5980円。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
UQ mobile
UQ mobileのデータ無制限プラン。3日で6ギガ利用でき、1か月最大60ギガが利用できる。通信速度は500kbpsなので、多少遅く感じるかもしれない。
データ無制限プランは月額1980円、データ無制限プランに音声電話プランを一緒にしたものは月額2680円で利用できる。
【番外編】モバイルルーターや2台目スマホという選択肢もある
スマートフォンを介することで生じる通信速度の遅さやバッテリーの減りといったデメリットが気になる人には、テザリングではなくモバイルルーターを契約するという番外編とも言える方法もある。
お得なモバイルルーターのプランも多く展開されているので、そちらもチェックしながらテザリングできる端末を購入するかどうか考えよう。
また近頃では、メイン端末以外にテザリング専用の格安スマホを契約するスタイルも増えているため、「自分のライフスタイルにどの方法が適しているのか?」をしっかり考えることでモバイル通信における不便さや費用の問題を解消できると言えるだろう。
外出先でも快適にインターネットを利用できるように準備しておこう。
スマホを安く購入するなら
インターネットが普及し、simロック解除が義務化されてから、通信料だけでなくスマホ本体も格安で手に入れたいと考える人が増加した。そんな今日では個人で不要なスマホを売買できるスマホのマーケット(スママ)が話題だ。スマホのマーケットは、売り手と買い手の間にスマホのマーケットが入ることでトラブルを未然に防ぎ、除菌やデータ削除などのオプションサービスを設け、快適にスマホの売買ができるようになっている。スマホの買い替え時にスマホのマーケットを利用してみてはいかがだろうか。
