美術品買取のサービスを利用する際には「できるだけ高い金額をつけてもらいたい」と思う人が多いだろう。今回紹介する清水規作品の価格や買取相場などは、こういった希望を持っている人にとっても役立つ情報になるかもしれない。日本画の買取店にコンタクトを取る前には、自分でもしっかりと情報を集めておくことが大切になる。
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日本画には3つの価格がある
清水規のような画家の日本画には、大きく分けて次のような3つの価格がある。査定では、このような価格を含め、さまざまな要素を考慮して金額が決まるケースが多い。
- ・新作の販売価格
- ・買取価格
- ・オークションの取引価格
初めて市場に出る新作の販売価格は、作品の価値を知るときのひとつの参考になる。画廊などで販売されたときの値段を見れば、その画家の1号当たりの単価がだいたいわかるわけだ。絵画販売の専門店では、作品の標準価格を公開しているケースもある。
買取価格は、一度市場に出た作品を買取店や画廊が持ち主から買い取るときにつく値段だ。このような価格は、さまざまな条件で決まるのが特徴になっている。買取価格を決めるときには、作品の販売価格も考慮されることが多いが、金額は必ずしも同じではない。
買取価格は、売主と買取する側の駆け引きで決まるケースも多い。駆け引きの結果次第では、販売価格よりも大幅に安い金額で買い取りされる場合もある。また、査定を受ける時期によっても買取価格は変わってくる。
その画家の作品が注目を浴びているような時期は、買取価格もいくぶん高くなるのが一般的だ。オークションの取引価格は、業界オークションやヤフオクなどのオークションサイトで、その作品についた価格のこと。業界オークションでは、画商や会員資格を持つ人などが絵画を取引する。
こういったオークションで作品が取引されたときの金額は、買取価格にも大きく影響する。実際、業界オークションでの取引価格は、その作品の買取相場を知りたいときの大きな手がかりになる。ただ、業界オークションの取引価格は、だいたいにおいて公開されていない。
そのため、一般の人は買取店などに直接問い合わせないと具体的な価格を把握するのが難しい。ヤフオクなどの誰でも参加ができるオークションの場合は、サイトから落札価格がすぐにチェックできる。買取相場に近い金額で落札されている品もあるため、ヤフオクは一般の人が作品の価値を調べるときにも役立つだろう。
清水規が描いた日本画の標準価格
絵画を販売するあるお店では、画家ごとに日本画の標準価格を公開している。清水規が描いた日本画の場合も、新作の販売価格をもとに1号当たりの単価が紹介されている。
1号当たりの単価
2017年の時点では、清水規が描いた日本画に1号当たり200,000円の価格がついている。ちなみに、この金額は10号の新作が販売されたときの価格から算出されている。日本画は、号数や技法などによって価格の決まり方が変わるため、実際の価格を1号当たりの単価から単純に割り出すことは少し難しい。
正確な価格は、作品を販売するお店や画廊などでその都度確認をするのがベストだろう。
単価は北田克己や伊藤彬とほぼ同じ
公開されている清水規の日本画の単価は、日本画家の北田克己や伊藤彬の作品とほぼ同じ金額になっている。北田克己、伊藤彬の作品の場合も、1号当たりの単価は200,000円ほどだ。200,000円という単価は、日本画の作品ではほぼ中ほどのレベルの金額と言える。
1号当たりの単価は、安いケースだと50,000円前後。日本画の場合は100,000円の単価がついている画家もたくさんいる。1号当たりの単価が高いのは、福王寺一彦や千住博などの日本画家だ。
これらの画家には、2017年の時点で1号当たり1,000,000円を超える金額がついている。
日本画はインターネットでの販売も行われている
清水規の作品のような日本画は、インターネットを通じて販売されるケースもある。取引が行われているサイトをこまめに見ておくと、作品の販売価格がわかるかもしれない。絵画の買取をしているお店には、作品の販売も手掛けているところがある。
たとえば、東京都にある「おいだ美術」などは、清水規日本画の買取と販売を行っているお店だ。「おいだ美術」では、清水規の「月明富士」や「西明寺秋彩」などの作品を販売している。こちらのお店で販売されている清水規日本画の価格は、10号サイズで200万円ほどになっている。
清水規日本画は250,000円前後の買取価格が期待できる
清水規日本画を買い取りに出した場合の価格は、どこのお店で売るかで変わる。ただ、一定の買取相場はある。買取店では、業界オークションの取引相場をとくに重視して、買取価格を決めていくことが多いようだ。
清水規日本画を買取しているお店
清水規の作品は、銀座にあるおいだ美術や美術品・絵画買取センター(BKKC)、総合美術買取センター(SBK)などが買取をしている。売却をするときには、このようなお店で査定を受けるのが最初のステップになるだろう。清水規の作品は、このほかにもさまざまなお店が取り扱っている。
いくつかの買取店で査定を受けて価格を見比べてみると、高価買取してくれるお店で売却ができるだろう。同じ絵を買取するお店でも、査定士の判断などによって買取価格が変わることも多々ある。1つのお店でのみ査定を受けていると、伝えられた買取価格が妥当な金額かどうかが判断できない。
客観的に金額を判断するには、少なくとも2軒以上のお店で査定を受けておきたい。
250,000円前後の金額で買い取りされることがある
清水規の日本画は、状態などがよいときには250,000円前後で買取されることがある。ちなみに、清水規の買取価格は、日本画としては標準的な金額と言える。この画家の作品は、日本画家の堀文子や田中一村の作品とほぼ同じぐらいの金額で買い取りされているようだ。
日本画の買取価格も、販売価格と同様に画家によって前後するケースが多い。査定では、作品に描かれているモチーフや技法、仕上がり具合なども考慮される。同じ画家の作品でも、1点ごとに買取される金額が変わるケースも少なくない。
シルクスクリーンやリトグラフは買取価格が下がる
有名画家の絵画には、シルクスクリーンやリトグラフも多い。清水規の場合も、印刷によって仕上げられたシルクスクリーンの絵などが広く販売されている。人気がある画家の絵だと、このようなシルクスクリーンやリトグラフも買取してもらえる場合が多い。
ただ、真筆以外の絵は、買取価格もグンと安くなるのが一般的だ。買取店で売却する前には、売りたい絵が本当に画家の肉筆画かどうかをチェックしておいたほうがよいかもしれない。
高く売れる方法は作品によって変わる
日本画を最高値で売る方法は、作品によって変わってくる。一般的な絵画の売り方としては、買取店へ売却とオークションへの出品の2つの方法が挙げられる。いずれの方法が高く売れるかは、ケースバイケースだ。
買取で高く売れるケース
市場価値が安定している作品は、買取に出したほうが高く売れる可能性がある。販売時の標準価格が高かったり、業界オークションの取引価格が毎回高額だったりする作品は、概して市場価値が安定している。このような絵画には、買取店でも相応の価格をつけることが多い。
買取店では、提示された金額で確実に売ることができる。話がまとまれば、すぐに絵画を現金化できるのも買取店を利用するときのメリットだ。また、査定のサービスを利用して買取金額が比較できることもメリットになるだろう。
オークションで高く売れるケース
オークションで高く売れるのは、人気が高まっている作品だ。その画家の作品がブームになっていると入札者が増えるため、落札価格が高額になるケースがある。また、特定のファンがいる作品なども、オークションでは高く売れる可能性がある。
ヤフオクに出品された清水規の「長崎夜景」などは、オークションの開始後に180件以上の入札があり、約760,000円という高額な金額で落札された。オークションは、入札件数が予測できないのがひとつのデメリットになる。ヤフオクの場合も、出品してみないといくらで売れるかが正確にわからない。
買取価格は交渉すると上げてもらえることがある
買取店を利用するときには、ちょっとした工夫をすることで売りたい日本画の買取価格を上げてもらえる場合がある。たとえば、ヤフオクなどのオークションの落札価格が買取価格よりも高い場合、落札価格の金額を買取店に伝えると、価格が変わる可能性がある。市場価値が高いことをあらためて買取店に認識してもらえば、じゃっかん金額を上げてもらえるかもしれない。
また、ほかの買取店の査定価格を伝えてみるのも、ひとつの方法だ。このような方法を取った場合、他店に対抗してより高い価格をつける買取店もある。
日本画の買い取りでは税金がかかることもある
絵画のような美術品を売ったときの収益は、一定の金額を超えると課税の対象になる。清水規日本画を買取してもらう場合も、買取価格によっては翌年に税金が発生する可能性があるため注意が必要だ。税金の額は、その作品を購入したときの価格によって前後することが多い。
売却をする前には、購入金額などを確認して、税金の試算をしておくとよいかもしれない。家族から受け継いだ遺品の場合は、購入価格が把握しにくいケースもある。このようなときも、高値で購入した作品などはできるだけ価格を確認しておきたい。
気持ちよく日本画の取引をするためには、税金についても相談にのってもらえる買取店を探すのがよい方法だ。利用者からの評判などをチェックしておくと、顧客への買取店の対応がわかることが多い。買い取り後のフォローもしてくれるお店なら、素人でも安心して取引ができるだろう。
まとめ
買取店が行っている無料査定や売却相談は、清水規が描いた日本画を売るときにもぜひ利用してみたいサービスだ。ある程度の情報を集めてからこのようなサービスを利用すれば、買取店のペースに引きずられてしまう心配もないだろう。日本画は、査定を受けて初めて買取価格がわかることが多い。
上手な売り方を教えてもらえる売却相談なども、積極的に利用してみよう。