日本の自動車メーカーであるスズキは、1985年にアメリカに進出している。
子会社アメリカンスズキモーター社(ASMC)を設立し、コンパクトなオフロード車「ジムニー」を「サムライ(Samurai)」という名前で発売した。
当初はサムライの販売が好調だったが、その後売り上げが伸び悩み、2012年に乗用車部門の撤退を発表した。
現在は、二輪車などに特化して製造販売している。

1987 Suzuki Samurai / fortfan
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スズキ・サムライ(ジムニー)の特徴
小型車製造技術では群を抜いているスズキが開発したジムニーは、90度近い悪路の崖も降りられるという、強い足回りを持つ車である。
極端な悪路にも耐え、狭く条件の悪い山道を難なく走り抜けるオフロード走行性能の高さ、そして頑丈さが売りだ。
屈強な骨格構造
今の乗用車やSUVは、モノコックという構造を持つ車が多い。乗り心地が良く、ある程度の未舗装路なら問題なく走ることができるフレームである。
しかし、ジムニーはラダーフレームとよばれる構造をしている。
はしごのような形の強度の高いフレームで、トラックやジープ、トヨタのランドクルーザーなどにも使われているものだ。
ラダーフレームは、横転などにより車体がダメージを受けてもそのまま走り続けることができるという、強い耐久性を持った構造が特徴となっている。
乗り心地はモノコックに劣るが、オフロードでより強さを発揮する構造だ。
車軸式サスペンション
一般的なサスペンションは、左右の車軸が個々に動くようになっているのだが、ジムニーは、左右の車軸がつながっている「車軸式サスペンション」を採用している。
左右がつながっているということは、動きの自由度が低いため、特に街乗りでは乗り心地の良さに影響してしまうのであるが、極端な悪路では、片方が押し上げられたときにもう片方がしっかり設置するというメリットがあり、路面をしっかりつかまえることができる。
ジムニー(サムライ)は、徹底的にオフロード走行にこだわった車なのである。
サムライ以外のラインナップ
アメリカンスズキモーター社(ASMC)は、セダンやハッチバックなども販売したが、いずれも爆発的ヒットとはならなかった。
中型セダン「キザシ(Kizashi)」
海外向けに開発された4ドアセダンで、日本、北米、ヨーロッパなどで販売された。
スズキの技術を結集した性能の高さと高級感が評価され、スズキのイメージを塗り替えるような車だった。
SUV「グランドヴィターラ(Grand Vitara)」
街乗り用でありながら、サムライと同じラダーフレームを採用した本格的なSUV。日本の「エスクード」である。
買取価格相場
米国スズキの車は日本の中古車市場にはほとんどない状態だが、サムライは時々出回っている。
買取価格は、20万円~40万円が目安になるだろう。
査定時の主なチェックポイントと査定基準
車買取業者の査定士がチェックする箇所を紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。
外装(ボディカラー、キズ、汚れ)
ボディカラーは査定金額を大きく左右する要素であり、人気のある色ほど査定金額が高くなる傾向がある。ボディのヘコミやキズ、汚れ、ランプ類、アンテナの破損、カギ差し込み時のキズなども重要な査定ポイントなので、気を付けよう。
内装(シート、フロアマット)
内装の汚れは査定士が目を光らせるポイントであり、汚れがひどく交換が必要なレベルと判断されれば査定金額は大幅に下がってしまう。タバコやペットのにおいも購入希望者に嫌われるケースが多くマイナス査定となりがちなので、日ごろからしっかり掃除しておこう。
走行距離
車の平均的な年間走行距離は、普通車で約10,000㎞、軽自動車で8,000㎞とされている。年式と総走行距離から割り出された年間走行距離が、この基準を大きく上回ると査定金額が安くなる可能性があり、逆に下回るとプラス査定が期待できるので気を付けて走ってみよう。
エンジン回り
査定士はエンジンの異音をはじめ、オイル、プラグの状態、改造パーツの有無、修復歴の有無などをチェックする。エンジンをオーバーホールしたり、載せ替えたりしている場合は申告するとプラス査定になる場合があるので、アピールしよう。
スズキの中古車を高く売ろう
車種により、高額査定ポイントは異なる。下調べをして情報を集め、いちばん高く売れる方法で売却しよう。
スズキはアジアに強い
日本の車はもともとの性能が良いうえに、車検できちんとメンテナンスされているため、信頼性が高い。
また、アジア各国では特にスズキ車の人気が高い。
インドなどでのスズキのシェアの高さは有名だが、新車だけでなく中古車もよく売れているのである。
低年式車や修復歴車も売れる
日本では、製造から10年以上たった車や、事故で大きくダメージを受けた車は再販が難しい場合もあるが、そのような車も海外に輸出すればまだまだ売れる可能性がある。
そして、修理部品の調達の難しい海外では、動かなくなった車を分解して部品として売ることもできるため、故障車でも買い取ってもらえる場合も多い。
売れるかどうか分からないような状態の車でも、廃車と決めつけず、買取店に相談してみてほしい。
消臭をしてから査定に出そう
車内は臭いがこもりやすい。
多少の臭いであれば査定額に大きくは響かないが、あまりに臭いが残っている場合はマイナス査定になる可能性もある。消臭はできるだけ徹底的にしておこう。
タバコやペットなどの臭いは、カー用品として販売されている消臭剤でかなり緩和されるので、少し念入りに対策をすることをおすすめする。
また、きつい芳香剤の臭いなども嫌がられることがあるため、置いている場合は撤去し、換気をするなどして消臭しておこう。
改造車の評価はまちまち
基本的に、メーカーの純正オプションをつけている場合はプラス査定になる。
社外品の場合は、その評価は買取業者によって色々だが、最新式のカーナビなど人気商品がついている場合はプラス評価になることが多い。
オフロード車でリフトアップしている場合も、査定額にどう影響するかは買取店によるので、複数業者で査定をしてもらって、できるだけ良い評価をしてもらえる店に売却しよう。
