オースチン・ヒーレー(Austin-Healey)は、イギリスの自動車ブランドである。
ドライバー、自動車製造のエンジニア、自動車デザイナーとして有名なドナルド・ミッチェル・ヒーレー氏と、イギリスのブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)傘下にあった自動車ブランド「オースチン」が組んで設立したブランドである。
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ドナルド・ミッチェル・ヒーレー氏とは
設立者のヒーレー氏は、ラリーのドライバーであり、自動車・オートバイメーカーであるイギリスの「トライアンフ(Triumph)」でスポーツカーの開発をしていた人物である。ラリー・モンテカルロで優勝するなど、非常に優秀な運転技術を持っていたドライバーだ。
その後、自動車メーカー「ドナルド・ヒーレー・モーターカンパニー(Donald Healey Motor Co.)」を設立し、ヒーレー・シルバーストーン(Healey Silverstone)という名前のスポーツカーの製造販売をしていた。
ナッシュとの提携を経てオースチン・ヒーレー設立へ
1951年に発売されたナッシュ・ヒーレーという車がある。アメリカの自動車会社ナッシュ・モーターズ(Nash Motors Corporation)とドナルド・ヒーレーが共同開発した車で、大きな話題を呼んだがヒットには至らなかった。
一方、オースチンと共同開発して1953年に発売されたオースチン・ヒーレーは世界的にヒットし、20年間の間に数々のモデルを発表した。日本にも多く輸入されている。
ヒーレー・スプライトの買取価格相場
初代ヒーレー・スプライトである「Mark-I」は、1958年に発売された。フロントライトに特徴があり、日本では「カニ目」、日本以外の国では、フロッグアイ(カエルの目)など別の愛称で親しまれていた。
全体的にとてもシンプルで、たとえばドアのハンドルが内側にしかついていないなど、走行性能以外の部分では最低限のものしか装備されていなかったが、安価で手が届きやすいうえに性能の良い車として若者を中心に大ヒット。1年間で2万台を超える車を販売した。
MG・ミジェットと兄弟車
2代目であるヒーレー・スプライト・Mark-IIは、同じブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)傘下にあったMG・ミジェットと中身は同じ車である。
ブランドの位置付けとしてはMG・ミジェットの方が高級だったため、外装や内装デザインで差をつけており、価格もMG・ミジェットの方が高かった。
中古車を売りに出すときは、下記の買取価格を目安にすると良いだろう。
Mark-I 1000cc(ホワイト)120万円
Mark-I 1000cc(グリーン)100万円
Mark-IV 1300cc(ホワイト)100万円
復刻版ヒーレー・スプライト
1971年に製造終了したヒーレー・スプライトは、その終了を惜しむファンも多く、レプリカが多く製造された。
その中でもっとも性能が良いとされた「フロッグアイ・カー・カンパニー」製のレプリカが、1994年に正式に復刻版ヒーレー・スプライトとして発売されている。
日本にも輸入されたが、価格設定が高額であったためヒットにはつながらなかったと言われている。復刻版ヒーレー・スプライトの現在の中古車の買取価格は80万円前後になると予想される。
車の査定基準
中古車は、そのモデルの人気度、年式、カラー、車の状態などで査定額が決定する。特にどのような点をチェックされるか、事前に確認しておこう。
車が動くかどうか
エンジンがかかり、走れる車かどうかは一番の査定ポイントである。
旧車の場合は、まだ走れる車でも車種によって買い取ってもらえず廃車になってしまうことがあるが、オースチン・ヒーレーは、状態が良くきちんと走れる車であれば買い取ってもらえる人気車だ。何社かに査定してもらい、買取価格を比較しよう。
動かなくても買取可能な場合も
故障車であっても、オースチン・ヒーレーは部品の需要があるため、解体して部品として利用できるものであれば買取価格がつく可能性もある。もし廃車と言われても、他店をあたって買い取ってもらえる業者を探すと良いだろう。
自社で対応可能な車かどうか
自動車店、買取店によって、得意な車とそうでない車がある。
一般的な買取店では、古い外車はかなり低く査定されてしまうか、もしくは買い取ってもらえないケースもある。特に修理やメンテナンスが必要になる可能性の高い外車や旧車は、いくら価値のある車でも自社で修理できない車を高額買取するのは難しいのだ。
オースチン・ヒーレーを売りに出すのであれば、基本的には、イギリス車の専門店や、外車の旧車に詳しい自動車店の方が高価査定してもらえる可能性が高いだろう。
外装や内装の状態
サビや大きな傷などがある車は、査定額が少し低くなってしまうだろう。しかし、サビや傷程度であれば、塗装して再販することは充分に可能である。
減額されてしまう可能性は高いが、買い取ってはもらえるので、自社で塗装修復できる業者に売りに出そう。
査定額アップのための交渉術
車を査定してもらうときに効果的な、誰にでもできる交渉方法を紹介するので参考にしてほしい。
売る側の本気度を感じさせる
最も効果的なのは、「査定額や引渡日などの条件に納得できればすぐにでも売る」というスタンスで臨むことである。査定をした日に引き渡すことが難しい場合でも、引き渡せる日にちを明確に示すことで、車買取業者は適正かつ強気の査定額を算出することが可能になるのだ。
愛車へのこだわりを伝える
車への愛情と愛着をしっかり伝えることで査定額アップに結びつくケースもある。雑に扱われていた自動車よりも、愛着を持って大切に扱われていた自動車のほうが状態が良いことは容易に想像できるので、いかに大切に扱ってきたかという情報を余すことなく査定士に伝えてほしい。具体的に、外装、内装、追加したパーツなどを伝えると良いだろう。「こんなことを伝えても査定士の評価は変わらないかもしれない」と思うようなことでも、査定士にとってはオーナーの「車の扱い方」「車への愛着」が想像できるので、なんでも話してみよう。
まとめ
オースチン・ヒーレー(Austin-Healey)の買取価格相場や査定基準はおわかりいただけだだろうか。こういった玄人向けの自動車はカスタムしてしまう方が多いかもしれないが、売るときは購入時に付いていた付属品や正規部品も一緒に持っていくことを忘れないようにしよう。また、買取店は複数比較するなど、事前にしっかりリサーチしておこう。大事にしてきた愛車を、思い残すことがないように納得のいく価格で手放してほしい。