アウディは1909年にドイツで創業された歴史の古い自動車メーカーではある。第二次世界大戦時には製造が中止されてしまい、アウディブランドの生産が再開されたのは1965年にもなる。その後、フォルクスワーゲンの人気モデル「ゴルフ」の開発を手がけるなどの功績を残す。現在はフォルクスワーゲングループに属す自動車メーカーである。
今回はアウディの車台番号の打刻位置やそのナンバーの意味について解説していく。
Audi A3 en Mallorca / David Villarreal Fernández
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アウディ(Audi)のモデル一覧
アウディ(Audi)では独自の四輪駆動システムを採用しており、低燃費でスポーティな走りができると評判だ。ほとんどのモデルに4WDが搭載されているのでセダンでも安定して運転できる。
Audiのベーシックモデル「A」
アウディのモデル名はアルファベットで表されており、ベーシックモデルと言われる「A」は1から8までシリーズがある。数が大きくなればなるほどボディが大きくなり、エンジンのサイズもアップする。
A1
アウディのなかで最も小さいモデル。フォルクスワーゲンのポロとメカニズムが共有されている。A1(3ドア)、A1 スポーツバック(5ドア)、S1(3ドア)、S1スポーツバック(5ドア)など。
A3
ハッチバックモデル。フォルクスワーゲン・ゴルフと同じエンジンは横置きとなっている。A3 スポーツバック、A3 セダン、S3 スポーツバック、S3 セダンなど。
A4
日本モデルはクワトロ仕様となっている。 Audi80・Audi90の流れを引き継いだモデルとなっている。A4、A4 アバント(ステーションワゴン)、A4 オールロードクワトロなど。
A5
オリジナルクワトロ以来の4シータークーペ。A5、A5 カブリオレ、A5 スポーツバックなど。
A6
アッパーミドルクラスに属するモデル。日本人デザイナーが監修。A6、A6アバント(ステーションワゴン)など。
A7
ドアハッチバッククーペ。A7 スポーツバックなど。
A8
Aシリーズのフラッグシップモデル。上位モデル。A8、A8 12-cylinderなど。
スポーツモデルの「S」と「RS」
Aモデルをベースに作られたSモデルは、ハイパワーを兼ね備えたスポーツタイプの自動車だ。さらにSモデルに高度な性能が備わったRSモデルはスポーツカーに匹敵するパフォーマンスの高さ。
S4
上記のA4をベースした上位互換モデル。ハイパフォーマンスモデルでエンジンはV6。S4、S4 アバント(ステーションワゴン)など。
S5
A5モデルが基礎となったスポーツバージョン。S5、S5 カブリオレ、S5 スポーツバックなど。
S6
A6のハイパフォーマンスモデル。V8エンジン搭載。S6、S6 アバント(ステーションワゴン)など。
S7
A7のハイパフォーマンスモデル。S7 Sportbackなど。
S8
Sシリーズのフラッグシップモデル。S8など。
RS 4
RS4アバントV8エンジンを搭載したモデル。RS 4など。
RS 5
A5をベースとしたRSモデル。RS 5など。
独自の4WDシステムが搭載された「Q」
優れた走行性を備えたQモデルは、アウディ独自の四輪駆動システムである「quattro(R)」が搭載されたSUVシリーズである。
- Q2…最小コンパクトSUV。
- Q3…コンパクトSUV。A3がベースとなっている。
- Q5…中型クロスオーバーSUV。
- Q7…Qシリーズのフラッグシップモデル。
スポーツカーモデル「TT」と「R8」
「TT」は1995年に初めてコンセプトモデルが発表され、その後、市販されたコンパクトスポーツカーである。名前の由来は、イギリスのレースで数々の実績を持つスポーツカーからとのこと。また、「R8」の由来はルマン24時間レースで何度も勝利してきたレーシングカーから。このR8はアウディの最高技術をもって開発された究極のスポーツカーなのだ。
- TT…スペシャリティモデル。TTクーペ、TTロードスター、TTS(TTのSモデル)
- TT-RS…TTのRSモデル。5気筒エンジンが搭載されている。
- R8…ルマン・クワトロのスポーツカーモデル。R8 4.2FSI、R8 4.2FSI(MT)、R8 5.2FSI、R8 スパイダー。
アウディの車台番号について
車台番号とは国土交通省が定めた英数字で国産車に振り当てられている。だが、輸入車の場合、車台番号ではなくVINコードと呼ばれる英数字が車両に打刻されている。そのため正確に言うとアウディに打刻されているのは車台番号ではなくVINコードというわけだ。
ただし、車検証には車台番号の欄に記載されているため、日本では「VINコード=車台番号」と認識されているのである。もちろん間違いではないので本コラムでも車台番号として説明を続けていく。
エンジンルームに打刻されている
様々なモデルが展開されているアウディだが、これらの車台番号(VINコード)は一体どこに打刻されているのだろうか。結論から言うと、アウディの車台番号の打刻箇所は主にエンジンルームである。ボンネットを開けると左側に小さく車台番号が打刻されているのだ。かなり分かりにくい箇所に打刻されているので、左のボンネットダンパー付近を探してみてほしい。
車検証を確認すると良い
上記では車台番号(VINコード)はエンジンルームに打刻されていると紹介したが、最も早いのは車検証を確認することだ。車検証には車両情報が細かく記載されているのだ。そのため車台番号を知りたいときは車検証を確認するのが一番手っ取り早いと言えるだろう。
アウディの車台番号(VINコード)の意味
アウディの車台番号(VINコード)の英数字には一つひとつに意味があり生産工場や製造ナンバーを読み取ることができるのだ。以下では例えの車台番号を参考に解説していく。
似た英数字は使用されないのが決まり
アウディのVINコードは17桁の英数字から構成されている。数字の1・0・9との混同を防ぐために、アルファベットの「I」「O」「Q」は使用されていない。
- 例:WAUZZZ4B3XN123456 こちらの例を参考してみよう。
この17桁の英数字を分けていくと、上記のようになる。
①製造メーカーと車両のタイプ
「WAU」というのはドイツのアウディの乗用車という意味になる。
- W…メーカーの所在国。Wはドイツ。
- A…生産メーカー。Aはアウディ。
- U…ディビジョン(車のタイプ)。乗用車。
このような意味に分けられる。ただしRSシリーズやR8は「WUA」と表記されているケースがあるため注意しておこう。
②車両の情報
- 4桁目…ボディタイプ
- 5桁目…エンジン
- 6桁目…安全装備
北米以外の仕様の場合は「ZZZ」と省略されて表記される。
③車両のモデル
「4B」だけでなく「4B」や「8V」と表記されることもある。車両のモデルによって異なるが規則性は無い。
④制御番号
例では「3」と表記したが、日本での輸入車は「Z」と表示されている。
⑤生産年度
- C:2012年
- D:2013年
- E:2014年
- F:2015年
- G:2016年
- H:2017年
- J:2018年
⑥生産工場
- A:インゴルシュタット(ドイツ)
- B:ブリュッセル(ベルギー)
- D:ブラチスラヴァ(スロバキア)
- G:グラーツ(オーストリア)
- N:ネッカーズルム(ドイツ)
- Y:アウランガーバード(インド)
- 1:ジェール(ハンガリー)
- 4:クリチバ(ブラジル)
⑦製造ナンバー
いわゆるシリアルナンバーに当たる車両番号である。
まとめ
今回はアウディの車台番号の打刻位置と英数字の意味について解説してきた。アウディの車台番号はいわゆるVINコードと呼ばれる17桁の英数字である。このVINコードは車検証の「車台番号」の欄に記載されているので分からないときは参考にしてみると良いだろう。また、アウディのVINコードは一貫性に欠ける面もあるため、本コラムで紹介した英数字の意味は参考程度に思っておこう。
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