インターネット通販を通じて、モノの流れが一気にボーダレスになった今日このごろ。外国で生産された日本向けの商品だけではなく、外国が自国で消費するために生産したローカルな商品までもが、島国に住む私たちの手に当たり前のように渡るようになった。筆者のような映画好きやアニメ好きなどは、このような変化を好意的に受け止めていることだろう。なぜなら、「輸入版/海外版DVD」が手軽に手に入る時代になったからだ。
今まで輸入版/海外版DVDを手に入れるためには、海外で直接購入するか、日本のディープな専門店を渡り歩くかしかなかったため、これまでに比べて購入のハードルは格段に下がったように思える。しかし、買うのは容易になっても、要らなくなったからといって買取に出すのは依然としてなかなか難しいことに大きな変化はないようだ。
輸入版・海外版DVDを売る時のポイント
- 大手の買取店では査定が難しい
- 売れるお店はネットで探せばたくさん見つかる
- アニメ・アイドル関連はプレミアがつくこともある
- 欧米のみ買取可能で、中国や韓国、タイ、ロシアは買取不可のお店がある
- KPOPや韓流ドラマなどの文脈で逆に韓国版DVDに関して力を入れている専門店がある
町の大手買取店に持ち込むと査定不可となってしまう海外版DVDだが、売る方法はきっちり見つけられた。本記事では体験談を基に売る時のポイントを紹介して行こう。
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国内版DVDと輸入版/海外版DVDで異なる「リージョン・コード」
以前、筆者は海外に行った際にいくつか現地のDVDを購入したことがある。あれは何だったか、確かダスティン・ホフマン、トム・クルーズ主演の『レインマン』を始めとした名作群だ。
リージョン・コードが異なると再生できない
買ったはいいのだが、持ち帰っていざDVDプレーヤーに挿入しても読み込むことができないではないか。はて、海外だから品質が粗悪だったのかと思いきやそういうわけではない。よくよく調べてみると、DVDにはその販売国ごとの再生規格に合った「リージョン・コード」というものが設定されているのだ。
日本のリージョン・コードは「2」、その他、例えばアメリカは「1」、中国大陸は「6」など、その国や地域ごとに設定されている。つまり、アメリカで購入したリージョン・コードは「1」であったため、日本の再生規格には合わなかったというわけだ。「知らんがな」とついつい、言葉が漏れたことは覚えている。
海外版DVDを再生する方法
なお、このような場合には、基本的にパソコンまたはリージョン・フリーのプレーヤーでなら再生することができるので、輸入版/海外版DVDは完全に視聴不可というわけではない。しかし、この排他性が買取不可につながっているというのは、当たらずも遠からずといったところだろう。
なかなか買い取ってもらえない輸入版/海外版DVD
日本では、なかなか輸入版/海外版DVDを買い取ってもらえないのには、この「リージョン・コード」が大きくかかわっているのだろう。要するに、日本の一般的なDVDプレーヤーで視聴できない商品には価値がないと判断されているのだ。
大手リサイクルショップでは買い取ってもらえないところも
DVDを買い取る店は増えたものの、今でも大手のゲオやブックオフ、TSUTAYA、古本市場などでは輸入版/海外版DVDを買い取ってもらえない。査定対象外なのだ。そのため、要らなくなった輸入版/海外版DVDがあるからといって買い取ってもらうのを諦めてしまう人もいるようだが、あきらめるのはまだ早い。
売る方法はまだある!
大手買取店では見向きされない輸入版/海外版DVDであっても、ネットオークションやフリマアプリを使って売却することができるし、小規模ながら買取を行っている業者もある。限定仕様といった付加価値がついたDVD1~2枚なら前者の方法も良いが、もしそれなりに枚数があるのなら、やはり業者に査定してもらうのがおすすめだ。
輸入版/海外版DVD買取業者3選
ここでは、輸入版/海外版DVDの買取を行っている業者3社を紹介しよう(各内容は、2018年1月時点のもの)。
欧米・豪州のDVDを強化買取できるあおば堂
「あおば堂」は、輸入版/海外版のDVDやブルーレイを中心に買い取ってくれる専門業者だ。
同社ウェブサイトによると、年間3,000件以上も申し込みがあり、リピーターも多い。一律数十円といったざっくりとした査定を行うのではなく、専門店らしくタイトル1本1本の価値を判定し、それぞれの買取額を提示してくれると評判だ。
また、ウェブサイト上で簡易的なお試し査定を利用することができるのも嬉しいところだ。
一定の条件を満たせば、査定・見積、宅配送料、段ボール、振込手数料も無料となり、小規模業者ながらも手厚いサービスを受けることができる。
ただし、中国や韓国、タイ、ロシアなど、欧米・豪州以外のDVDは買取対象外なので気をつけよう。
買取価格
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手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
香港や韓国版にも強いサプライズ
「サプライズ」は、輸入版/海外版DVDの買取に力を入れいている業者だ。
サプライズの特徴としては、買取対象が幅広いことにある。一般的に、輸入版/海外版DVDの買取に対応しているといっても、実際には欧米版に限るといった場合が多い。しかし、サプライズでは、欧米版の他に香港版や韓国版も買い取ってくれるのだ。
特に、韓国は映画やアニメ、アイドルなどの分野が旺盛で、日本でも相当数のファンがいるので、このあたりの需要は決して小さくないだろう。
また、ユニークなのが、「リピーター特典」があることだ。リピーターであれば、見積依頼することなく、直接売りたいアイテムを送ってしまうことができる。
また、とりわけメリットが大きいのが、査定額に納得がいかずに返送を依頼したときの、返送料負担だ。この場合、通常なら依頼者側で負担する(着払いで返送される)のだが、リピーターであればサプライズが返送料を負担してくれるのだ。通常は返送料の負担を嫌って、査定額に納得がいかなくても渋々買い取ってもらってしまうところだが、サプライズのリピーターになればその心配はないだろう。
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韓国版に強いメディアパレット
買取値業界最高水準を謳う買取業者「メディアパレット」でも、輸入版/海外版DVDの買取を行っている。こちらは特に韓国版を始めとした買取に強い印象があり、最近のK-POPやアイドルなどの関連商品であれば、相応の価格が提示されると思われる。
また、アイドル関連では、公式グッズも買い取ってもらえるので、もし不要なグッズがあればDVDとあわせて買い取ってもらうのもよいだろう。
メディアパレットを利用する際、全国送料無料ではあるが、もし査定額に納得できず返送してもらう場合には、返送料はやはり依頼者負担になるのであらかじめ注意しよう。他の業者のようにオンラインでの簡易査定などは行っていないので、気になる点があれば同社メールアドレスあてに質問をしよう。
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輸入版/海外版DVDの買取相場
輸入版/海外版DVDの場合、日本国内で販売されている一般的なDVDに比べて買取相場はやや低め。具体的には1本数十円~数百円になると考えておこう。それには先ほどのリージョン・コードの関係からニーズが少ないというのもあるが、定価がそもそも日本に比べて安い場合が多いのだ(国にもよるが、その分中身も簡素になっていたりする)。
中には高値がつくものも
旧作で大量に出回っているようなDVDなら数円、場合によってはゼロ円となることもあるが、日本未公開の人気作の場合には割と高値がつくこともある。
海外限定版などの希少性が高いものも高値がつく
また、輸入版/海外版DVDにしかない付加価値も査定額を大きく左右する。例えば、アイドルやアニメ関連のDVDの場合、海外限定仕様・特典といったものであれば、日本においての付加価値が大きくあがり、場合によっては本体定価以上の価格がつくこともある。
要は、希少性の高いコレクターズアイテムであれば、高額査定もあり得るわけだ。もし売りたいDVDがこのようなコレクターズアイテムに該当するのならば、その価値がわかる業者に依頼するか、依頼時に希少性を念のためアピールしておくのが良いだろう。
輸入版/海外版DVDの査定ポイント
さて、どうせ売るのなら1円でも高く買い取ってもらいたいと思うのが自然だろう。実際に輸入版/海外版DVDを買い取ってもらうにあたって、どのようなポイントが値段に影響を与えるのか、あらかじめ確認しておこう。とはいっても、唯一にして最大のポイントはキズや汚れの有無・程度だ。
キズや汚れに気をつけよう
査定に最も影響を与えるのは、キズや汚れがあるかないか、商品がどの程度きれいな状態であるかという点だ。まずは、ディスクの読取面(裏面)。いくら業者が研磨するからといっても(専門店でなければ研磨すらしないケースもある)、キズがあれば減額査定につながると思っておこう。
また、あまりに傷があると一番大切な読取面すらきれいに取り扱わない雑なお客さんと認識され、心象が悪くなり厳しい査定が続きそうだ。
付属品も注意しよう
なお、ディスクだけではなく、付属のペーパー類や、プラスチックカバー、ペーパーカバーなどの状態もしっかりと見られるので、ふき取ってきれいになるのなら、事前にしっかりと汚れをふき取っておこう。
その他、配送途中にキズがついたり破損したりしないように、梱包する際に緩衝材などを適宜詰めることも大切だ。
まとめ
いかがだろうか。輸入版/海外版DVDは、大手買取店などではなかなか買い取ってもらえないのだが、それでもこのニッチなニーズに応えるために買取を行っている業者はいくつか存在する。輸入版/海外版DVDと一言でいっても国も違えば、ジャンルも違うので、もしこのような業者に買取を依頼する場合であっても、買取対象内かどうか、まず確認するようにしたい。
そのうえで、売りたいと思っているDVDの買取に強みがあるのかどうか、適正価格で買い取ってくれそうかどうか、見極めると良いだろう。
また、特に査定に納得いかなかったときの返送料など、依頼者側で何かしらの金銭的負担がないかどうかはよく確認を取っておこう。高く売ろうと思っても、思ったような値がつかず、返送料で負担があるだけでは本末転倒だ。
また、輸入版/海外版DVDであっても、売るときに確認しておきたいポイントは、通常の国内版DVDを売るときと大きな差はない。基本に忠実に、売りたいDVDをキレイな状態で相手に届けることを意識すれば十分だろう。
一般的な輸入版/海外版DVDでは、国内版のDVDに比べて高値が付きづらいかもしれないが、それでもコレクターズアイテムであったり、レアアイテムであったりすれば、付加価値からお宝的な査定額が示されるかもしれないので、迷ったらまずは査定に出してみてはいかがだろうか。



