エアコンからいつもと違う臭いが出ているときは要注意である。エアコンが臭うのは、カビやホコリが溜まっているからだ。エアコンの臭いをそのまま放っておくと、健康に影響が出ることもある。今回は、エアコンが臭う理由や対処方法を紹介していく。
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こんな臭いがしたら要注意！
すっぱい臭いがする
エアコンから玉ねぎの腐ったような酸っぱい臭いするときは要注意である。酸っぱい臭いの原因を作っているのは空気以外のホコリや汚れとエアコン内部の水との反応だ。つまり、汚れた水が気化してエアコンの風と共に出ているのだ。
すっぱい臭いが出ているときは、エアコン内部が汚れていることを意味する。そのままの状態で放置していると、すっぱい臭いはさらに強くなるので注意が必要だ。早めに対策をして臭いを取り除く必要がある。
生臭いニオイ
エアコンから生臭いニオイが出るのはカビが原因である。エアコンは温度調節をする中で、水を作り出す。カビは水分を好み、なおかつエアコン内部は洗浄しにくい部分になるので、カビがどんどん生成される。
生臭いニオイにより、息苦しさを感じるのはカビによるアレルギーの可能性がある。放っておくと症状が悪化することもあるので注意が必要だ。エアコンをキレイにすることが息苦しさを感じる臭いを取り除く有効な手段である。放っておくのは厳禁だ。
また、エアコンの温度設定を高めにしていると、生臭い臭いが発生することがある。これはエアコン内部の水分が蒸発しているからだ。エアコン内部には、外部から見えない水が存在している。生臭い臭いがするからと言って必ずしもカビやホコリが原因とは限らない。
生臭いニオイが出ているときは、雑菌が出ていることもある。水分に含まれている雑菌が、水分の乾燥によって風に流されるからだ。吸い続けると息苦しさを感じることもある。
カビ臭い
エアコンから出てくる風がカビ臭いなら、それはカビが原因と思って間違いない。エアコン内部は適度な水分があり、清掃が行き届かないためカビが発生しやすい場所だ。湿度が高い夏場だけでなく冬場でもカビが発生することがある。
カビ臭い状態を改善するためには、カビを取り除く必要がある。エアコン内部をキレイにすることが最も効果的な方法だ。カビは吸い込んでしまうと健康にも影響を及ぼすため、放置しないことが大切である。
タバコ臭い
家に喫煙者がいると、エアコンからタバコの臭いがすることがある。タバコの煙がエアコン内部に蓄積し、エアコンの送風と共にタバコの臭いが吐き出されるからだ。エアコンから出てくるタバコの臭いも、もちろん人体には有害である。
タバコの臭いがするエアコンは、エアコンの機能を低下させる可能性がある。内部がどんどん汚れてエアコンの冷却機能が下がってしまうと電気代もかさんでしまう。フィルターを掃除してタバコの臭いを取り除く必要がある。
エアコンが臭い原因
カビが繁殖している
カビは、20~30度の気温、湿度65％以上になると増殖が促進される。湿度は高いほど、カビの繁殖に適している。エアコン内部は水分があるため、常に湿度が高い環境である。20～30度の快適な温度に設定するため、カビが発生しやすくなるのだ。
エアコン内部は清掃の手が入りにくいため、汚れが蓄積しやすい場所である。カビは汚れを栄養分とするため、汚れもカビの繁殖に関係しているのだ。エアコン内部の湿気を取り除くことや、汚れを溜めないことがカビを繁殖させない方法である。
ホコリが溜まっている
エアコンが臭う原因にホコリがある。エアコンが空気を吸うことによってフィルターにホコリが溜まっていくのである。ホコリそのものに臭いがあるわけではなく、ホコリにカビが群がることによって独特のニオイを生み出している。
ホコリが原因の臭いは、フィルター掃除で大幅に改善される場合もある。掃除をするときは、ホコリが部屋に飛び散らない工夫も必要だ。空気中にホコリが舞うことで、改めてエアコンがホコリを吸ってしまうからである。
ペットの臭い
ペットを飼っている家だと、エアコンにペットの臭いが溜まることがある。ペットからは、見えない毛やホコリ、バイキンなどが多く出ている。エアコンが空気を吸うときに、一緒に吸ってしまうことで臭いが溜まるのである。
ペットの臭いを防ぐなら、ペットを飼う空間を変えることや、空気清浄器を使う必要がある。フィルターに蓄積するホコリや汚れも多いので、通常よりも短いスパンで清掃をすることも大事だ。
雑菌が繁殖している
エアコンが吸い込んだ空気はフィルターで濾過される。その際、フィルターにはホコリや汚れに交じって雑菌も多く付着する。エアコン内部は雑菌が繁殖しやすい環境が整っているので、雑菌が増えて嫌な臭いを作り出すのだ。
雑菌の繁殖を防ぐためには、エアコンの除菌処理が効果的だ。しかし、除菌処理には手間やコストがかかり、継続的に行うことは難しいのが実際のところだ。こまめにフィルターを掃除することが手軽に行える対処法である。
タバコの吸いすぎ
フィルターをキレイにしても、エアコンがある部屋でタバコを吸い続ける限り、臭いが取れることはない。エアコンがない部屋でタバコを吸うことが一番の対策である。
タバコのヤニがエアコンに蓄積すると、エアコンの故障につながることもある。非喫煙者がエアコンを介してタバコの煙を吸うことになるので健康面への影響も無視できない。喫煙者は、エアコンに与える影響を考える必要がある。
カビが繁殖する理由
エアコン内で起こる結露が原因
温度によって、空気中に含むことができる水分量は決まっている。エアコンを使用して冷やしていくと、空気中に含むことができない水分の一部が水滴に変わっていく。これが結露だ。エアコン内部は、温度の変化が大きく結露が発生しやすい特徴がある。
カビは湿度が高い環境を好み、結露した場所があれば増殖場所として選ばれる。エアコン内部の結露は、外してみないと分からないので気付くことが難しい。対策として暖気運転をして、エアコン内部の水分を取り除くのも効果的だ。
湿度が高いエアコンはカビが繁殖しやすい
湿度が高いエアコンは、カビが繁殖しやすい特徴がある。高湿度は、カビが好む条件だ。空気中の湿度をコントロールすることができても、エアコン内部の湿度をコントロールすることは難しい。
エアコンを使う以上、内部の湿度を上げないことは不可能だ。湿度を管理するよりも、定期的に掃除をしてカビを取り除く方が現実的である。カビは健康に悪影響を及ぼすので、こまめに対処しよう。
カビの原因や掃除・予防方法についてもっと知りたい場合はこちらも確認するといいだろう。
参考：エアコンにカビが生える原因は？人体に及ぼす危険性も
臭いだけじゃない！体に影響を及ぼす危険性
アトピーを引き起こす原因
エアコンの嫌な臭いは、不快感だけでなく健康に影響を及ぼすことがある。肌に赤みや痒みの症状が現れるアトピーもその一つである。アトピーは、カビが原因で発症する症状の一つだ。エアコンを使用する時期になると、アトピーの症状がひどくなるなら、それはエアコンが原因になっている可能性がある。
カビアレルギーの危険性
エアコンを使用すると鼻水や咳の症状が出る人は、カビアレルギーの可能性がある。エアコンから出てくる空気に含まれているカビの胞子がアレルゲンとなり、アレルギー症状を引き起こすのだ。
カビアレルギーは、罹患してしまうと完治することは難しい。症状を抑えるためには、エアコンから排出されるカビの量を減らすのが効果的だ。定期的に掃除をして、清潔な状態を保つことも大切なことである。
ホコリアレルギーの原因にも
エアコンが原因で起こるアレルギーに、ホコリアレルギーがある。ホコリそのものが、体に大きな悪影響を及ぼすことはない。しかし体の免疫機能がホコリを敵だと認識してしまうことで、くしゃみや咳などの症状が現れるのだ。
ホコリアレルギーは風邪の症状と似ている。風邪との見分け方はエアコンの使用の有無で分かる。エアコンをつけているときだけ、鼻がムズムズするならホコリアレルギーの可能性が高い。
花粉症の原因になる可能性
春に花粉症に悩まされる人は少なくない。屋外でマスクやゴーグルをしていても、洋服についている花粉が原因となって室内で花粉症の症状が現れることもある。エアコンをつけていると、フィルターに花粉が溜まり、部屋に花粉をまき散らす原因になることもあるのだ。春先にエアコンを使用するときは、花粉症に気を付ける必要がある。
一時的にエアコンの臭いを取り除く方法
時間がなくエアコンの掃除ができない時などに、一時的な手段ではあるがエアコンの不快なにおいを取り除く方法を紹介する。
室内の空気を入れ替える
エアコンの嫌なニオイが気になるなら、室内の空気を入れ替えることで臭いを取り除くことができる。室内の空気を入れ替えても、根本的な原因が改善するわけではない。あくまでも一時的な対処として行うものだ。臭いがきつい場合は、空気を入れ替える頻度を上げる必要がある。
冷房の設定温度を変更する
エアコンの臭いの原因の多くは、カビや雑菌によるものである。カビや雑菌は20℃から30℃で活発になる特徴があるため、冷房の設定温度を調節することもニオイ対策として効果的だ。温度を下げると結露しやすくなるので、結露しない範囲で温度を下げていくのが大切である。カビや雑菌が活動しにくい温度に調整することを意識しよう。
送風運転を行う
エアコンの臭いが気になるときは、送風運転も効果的である。風と共に、どんどん嫌なニオイを出していくのだ。送風運転をするときは、部屋の清掃をする必要がある。エアコンから排出されたカビや雑菌が空気中に浮遊しているからだ。
送風運転をして臭いが収まっても、そのままエアコンをつけると排出したカビや雑菌が戻っていくので気を付ける必要がある。また送風にはエアコン内部を乾燥させる働きがあるため、乾燥させることでカビの増殖を防ぐ効果もあるのだ。
暖房を1時間起動させてカビ菌を無くす
暖房をつけたとき、エアコン内部の温度は設定温度以上に上がっている。カビは高温下で活動できないため、暖房をつけておくことでカビを除去する効果もあるのだ。このように、暖房は湿度と温度を上げてカビを撃退する働きがある。
臭いが酷いときの対処方法
エアコンのフィルター清掃
エアコンの臭いの原因の多くは、エアコン内部に溜まっているホコリやカビ、雑菌である。特にフィルターは汚れが溜まるため、ニオイが出ている大元になりやすい。エアコンの臭いが気になるなら、エアコンのフィルター清掃を行おう。
エアコンのフィルター清掃をする場はフィルターを外す前に掃除機をかけるのがポイントだ。掃除機を表側からかけて、シャワーを裏側からかけることでホコリやカビをキレイに落とすことができる。
カバーの取り外し
エアコンの清掃をする際、最初にカバーを取り外す必要がある。高いところに設置されているのが普通なので、足場に気を付けてゆっくり取り外していこう。カバーは簡単に開けることができるが、壊れやすいので強引に開けないようにしよう。カバーを取り外すタイミングで、エアコン内部のホコリも飛び散るので気をつけよう。
吹き出し口の清掃
エアコンの吹き出し口を清掃するときは、洗剤やすすぎの水を捕捉できるように吹き出し口にビニール袋を貼りつけよう。ある程度の重さに耐えられるように貼っていくのがポイントである。
吹き出し口の見えている部分は、ブラシで軽く擦り、掃除機で大きなホコリは吸い取っていこう。吹き出し口が汚れていると、エアコンの臭いの根本的な改善にはつながらない。特に集中して清掃する箇所である。
洗浄スプレーを使用
エアコン洗浄スプレーは、エアコンのフィンをキレイにするための専用スプレーである。エアコンに使用しても大丈夫なように、成分が調整されている。フィンの部分がメインになるため、洗浄スプレーだけでは完全に臭いを取り除くことはできない。
洗浄スプレーは、臭いを軽減するために役立つものである。完全に臭いを取り除く効果はないので気を付けよう。
奥の汚れは業者に依頼
フィルター清掃やファンの清掃をしても、エアコンの臭いが完全に無くならないなら深部が汚れている可能性がある。エアコンは機械であるため、奥の汚れを素人が取り除くのは限界がある。自分で分解するのは、思わぬ事故につながることや、故障して保証が効かなくなることもあるので避けよう。
奥の汚れが気になるなら、業者に依頼することをおすすめする。奥の汚れを取り除くことは、エアコンの機能性の向上にもつながる。電気代の節約にもつながるので、長期的に見るとお得でもある。エアコンの状態も分かるので安心だ。
最後に
エアコンの臭いは、カビや雑菌、ホコリなどが原因である。定期的に清掃することが、臭い対策として一番の方法だ。エアコンの嫌な臭いは、健康を害する空気でもある。快適に生活をするためにも、エアコンの臭い対策は重要だ。自分で出来ない範囲は、プロに任せて汚れやニオイ対策をしよう。
