エルメスと言えば、特にブランド物に興味のない人でも名前を知っている超高級ブランドだ。上品でお洒落なデザインのアイテムは、どれも女性から引っ張りだこの人気で、その中には”ケリー”や”バーキン”のように、中古で買取に出したものが購入当時より高値になった、などという話もあるほどだ。
この記事ではそんなエルメスの資産価値がどれくらいのものか、またブランドの中では何番目なのか、実際に買取に出した場合の相場などについて解説する。
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資産価値としてNo.1
エルメスの資産価値はどれくらいのものなのか、また資産価値とはそもそもどのようなものなのか紹介していこう。
資産価値とは
ファッションとは身に着けるものだ。つまり、購入したものを部屋の中に後生大事に飾っておく人はまずいない。実用品として、服ならば直接身にまとい、バッグであれば中に小物を入れて持ち歩くものである。最初から使うことが前提だから、包装を解き、箱を開けた瞬間からどんどん商品としての価値は落ちていくことになる。
資産とは基本的に恒久的な価値を持つものである。金やプラチナと言った貴金属や、ダイヤモンドなどの宝石が資産になるのは、長い歴史の中で常に求め続けられてきたという経緯もさることながら、それ自身に高い耐久性があり、価値が損なわれにくいためなのだ。
資産価値としてのエルメス
しかし、エルメスはファッションブランドでありながら、そのアイテムには資産としての評価がある。実際に、リサイクルショップでは数万どころか数十万円もの価格で下取りが行われるものが少なくない。
それどころかプレミアがつき、購入時よりも数十万円上乗せした価格で売却できた、という品さえ存在する。グレース・ケリーが有名にした”ケリー”や、イギリス人歌手ジェーン・バーキンのために作られた”バーキン”がそれだ。
こんなファッションアイテムは他にないといってもいい。ブランド品には中古でもいいから欲しい、という人は必ずいる。ただしその大半は状態のいい中古なら安く変える分だけお得だから、というのが購入の動機だ。
しかしエルメスのケリーやバーキンは、それだけで価値があり、ものによるとは言え新品より高くても欲しい、という買い手が後を絶たない代物なのだ。
ここまでくれば、確かに資産と言える。むしろ、プレミアのつく条件に対する知識と購入できるルートを確保しているなら、将来の値上がりを見越して使用せずに保管しておくというのも立派な投資である。
エルメスは資産価値のあるブランドであり、その地位はブランド中のNo.1だ。少しでもビジネスセンスがある人ならば、それを否定できないのが事実なのである。
エルメスの中古価格
エルメスはファッションの本場フランスで生まれ、すでに180年以上の歴史を持つ世界的なブランドだ。顧客には古くから貴族や一流芸能人などセレブリティを多く抱える一方で、庶民からもいつか手に入れたい憧れの存在として、変わらない人気を集めてきた。
しかし、だからと言って投資の対象にもなり得るほどに価格が高騰するのは、さすがに異常な事態である。お金に不自由しないセレブリティにしろ、こつこつと、あるいは思い切って大枚をはたき、一生ものの宝物を手に入れた庶民にしろ、基本的には自分で使うために購入してきたのだ。
もちろん、エルメスと言うブランドそのものに値打ちがあったから、昔からいざという時の質草にされることはあった。またインターネットの発達で、簡単にオークションへの出品やリサイクルショップへの売却ができるようになったという背景はある。
しかし、それを前提としたうえで、さらにプレミアがつくケースを条件としても、中古価格が購入前と変わらないどころか、上積みされた価格で売れることには、それなりの事情が無ければならない。
エルメスは量産できない
まず重要なのは、エルメスは量産できないという需要の部分での事情だ。エルメスのアイテムはどれをとっても高品質で、それに見合った価格で販売されている。
その理由は、素材を厳選することと、一つ一つが手作りだからだ。手袋一つとっても、一枚の皮の中からもっとも適した部分を選んで使う。その皮を、職人が熟達の技で縫い上げていくのだ。だから右から左へどんどん作って、バッグの山を積み上げるなどということはできない。
職人たちは皮の使い方から勉強を始めて、縫い上げを担当できる腕前になるまで何年にもわたって修業を積まなくてはならないから、簡単に工房の規模を大きくするというわけにもいかないのだ。
まして、プレミアがつくような特別なバーキンは、希少なワニ皮を素材にしている。エルメスは全体の10%しか使用できないワニ皮を確保するため、自社でワニを養殖しているほどだ。
「お得意様」にしか販売しない
そうしてようやく超高級アイテムができあがるのだが、数はごく僅かだから、販売するのは「お得意様」だけに限られている。一般人が手に入れられる機会があるとすれば、そのお得意様が手放してくれるチャンスを待つしかないというわけだ。
しかし元値がいくら高価なものであっても、通常は中古品であれば値が下がるものである。それが逆にプレミアが付くような奪い合いの状態になったのは、SNSの登場により「セレブリティが持っているあのバッグ」を欲しがる人が一気に増えたことが原因だ。
そこに中国の富裕層が追い打ちをかけた。購入資金はうなるほど持っている彼らにとって、偽物をつかまされる心配のない日本のリサイクル市場は理想の購入ルートだったのだ。
こうしてエルメスのアイテムは、リサイクルショップと言う”市場”で取引される投資対象になっていったというわけである。
エルメスバーキンの実際の相場
エルメスのバーキンと一口に言っても、購入時を上回る価格で売却可能なのは、あくまで入手困難な一部のプレミアアイテムだけだ。しかし、一般的に購入できるタイプでも、人気が高い売れ筋のものであればそれなりの査定価格になる。ただしいくつかの条件により、差が出る場合もあるのだ。
使い勝手の良さ
例えば、バーキン30とバーキン35では、使用感などが同じような状態であっても、バーキン30の方が高値になる。なぜなら、バーキン35はシリーズの中でもサイズが大きいため、使う場所や合わせるファッションを選ぶことになるからだ。
要するに使い勝手がバーキン30に比べて今一つ悪いため、人気が低く売れにくい商品ということになり、その点が査定価格にも影響しているというわけである。さらに大きなショルダーバーキンともなると、査定価格は大きく割り引かれることになってしまう。
アイテムのカラー
アイテムのカラーも、査定価格に影響を与える要素の一つだ。売れ行きが良いのはやはり服の色を合わせやすいモノトーンで、特に汚れの目立ちにくいブラックやトゥルティエールグレーは評価が高くなる。爽やかな印象を与えるブルーエレクトリックやブルーオーシャンなどのブルー系も、高額査定が期待できるカラーだ。
一方で、2011年の春にキャンディーバーキンという愛称を持つ、ポップな色合いのシリーズが展開されたことがあり、主な購買層である20代から30代の女性に高い支持を得た。
この時登場したローズティリアンやローズリップスティックなどの、キュートさとエレガントさを同時に感じさせる濃いピンクは、2018年現在でも根強い人気を誇り、相場は高いレベルを保ち続けている。ピンク系統の販売数が少ないこともあって、製造年月日が少々古くとも、新品同様のものであれば100万円を超えることもある。
こうした売れ筋のバーキンシリーズは、どれも元値の50%~80%という高い買取相場を持つのが特徴だ。あくまでも目安としてだが、バーキン30で人気のあるカラーのものなら素材に関わらず80万円前後、もうワンサイズ下のバーキン25なら100万円前後で査定を受けられることが多い。
エキゾチックレザー
滅多に手に入らない「エキゾチックレザー」のバーキンともなると、相場の価格帯そのものが変わる。アリゲーターやニロテイカスの艶めかしいワニ皮、羽毛を取り去った跡であるクイルマークが楽しいオーストリッチなどは、定価そのものも数百万円が普通と飛び抜けて高く、中には一千万円以上のものさえ存在する。
査定を出す際の注意点
いずれにしろ、バーキンを査定に出すなら注意しておきたいことがある。それは、あの洒落たオレンジ色の紙袋や包み紙を、できるだけ綺麗に保存しておくことだ。新品に近ければ近いほど査定価格は上がる。将来使わなくなったバーキンを売却して、新しいデザインのものを買うつもりなら、購入した瞬間から備えておく必要があるのだ。
何より重要なポイントは、必ず複数の買取業者で査定をすることである。ブランド物を取り扱う業者でも、得意不得意と言うものがあり、査定価格にもそれが反映されるものなのだ。
同じバーキンがA社では60万円にしかならなかったのに、B社では90万円を提示された、ということもある。せっかくのバーキンにうっかり傷をつけることのないよう、できれば郵送ではなく持ち込みで査定を受け、一番高く買い取ってくれる業者を選ぶのがお勧めだ。
エルメスとは
エルメスのアイテムは耐久性があるが、どうして耐久性が高くなったのか知らない人が多いと思う。エルメスのアイテムが耐久性が高くなった理由としてエルメスの歴史が関係してくる。
エルメスの歴史
エルメスのアイテムは、どれも非常にしなやかな皮を、驚くほど頑丈に縫い合わせて作られている。そのために耐久性があり、地元フランスでは親から子へ、さらに孫へと手渡される「我が家の宝物」として存在してきた。
耐久性を重視するこうした姿勢は、エルメスがもともと馬具メーカーであったことに理由がある。1837年、エルメスの開祖ティエリー・エルメスは、馬の鞍や鞭、乗馬用手袋などを作る工房をパリに開いた。エルメスの作り出す品は丈夫で信頼性が高かったから、売れ行きは順調に伸び、知名度も上がっていった。
また、この時代に乗馬を楽しみ、自家用の馬車を乗り回すことができるのは主に貴族であったため、自然と顧客には貴族が増えることにもなった。こうしてエルメスの馬具は上流階級に広がり、エルメスは順調に成長し、発展を続けたのである。
しかし時代が下って自動車が登場すると、馬具職人たちは失業の危機に晒されることになった。そこで3代目のエミールは、彼らの仕事を確保し、技術を守り伝えるために事業の多角化に踏み切る。
丈夫で長持ちな馬具を作るための技術を、婦人用のバッグや手袋、財布などに転用したのだ。これが大ヒットとなり、エルメスにファッションメーカーとしての新たな道を切り開くことになった。
エルメスのアイテムの特徴
エルメスのアイテムの特徴に、独特の縫い目がある。これがファッションにお洒落で新鮮な魅力を発揮したのだが、実はこの縫い目はファッションデザインとして考案したのではなく、簡単にほつれない馬具の縫い方がそのまま使われているためのものだ。
一つの穴に左右両側から同時に糸を通すこの縫い方により、長年使っても底が抜けることはないし、簡単に型崩れを起こすこともない。この技術を習得するためには10年の修業が必要とされ、それがエルメスが高価な理由の一つでもあるのだが、だからこそ180年にも及ぶ信頼を得てきたのだ。
エルメスは2018年現在でも、馬具工房と言う自身の出発点を誇りにし、デザインにもその伝統を継承し続けている。もちろん馬具工房も健在である。エルメスがこの姿勢を変えることのない限り、工房が生み出し続けるバッグの価値もまた、失われることがないのだ。
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まとめ
エルメスは資産価値としての地位は1位であり、プレミアがつき購入時よりも高く買い取ってもらえることもある。このようなファッションアイテムはほかにないといってもいい。
エルメスには独特の縫い目があり、簡単にほつれない馬具の縫い方がそのまま使われたものである。これにより、長年使っても底が抜けることはないし、簡単に型崩れを起こすこともない。この技術を習得することには時間がかかり、それがエルメスが高価な理由の一つである。
エルメスは綺麗に使用すること、複数の買取業者で査定をすることでより高値で売ることができる。資産として買う際には綺麗な状態で保管することをオススメする。