海外旅行や海外出張が多い人のMVNO選びでは、国際ローミング機能が重視される実態がある。この機能の付いた格安SIMをスマートフォンに入れておけば、慣れない外国でプリペイドSIMなどの購入をしなくても普段と同じ手順で家族や友人との通話ができる。
またMVNO間の競争が激しくなる近頃では、海外ローミング機能を新たに付ける会社も増えているため、外国でSIMフリースマホの利用を考える皆さんにとって選択肢の豊富な時代になりつつあると言えるだろう。
今回は、日本以外でスマホを使う方々におすすめとなる、海外で通信できる国際ローミング可能なMVNO事業者を6つご紹介していく。
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楽天モバイル
https://mobile.rakuten.co.jp/fee/
楽天モバイルの国際ローミングは、メンバーズステーションもしくは新規申込時の手続きで利用可能になるシステムだ。月額料金は無料となっているため、実際の利用時間に応じた従量課金だけを払えば良い。
NTTdocomoのWORLD WINGに準拠
ドコモ系MVNOとなる楽天モバイルの国際ローミング機能は、利用可能な国、エリア、利用料金などの詳細がNTTドコモのローミングサービス・WORLD WINGに準拠する形だ。しかしドコモの回線を借りている楽天モバイルでは、WORLD WINGで利用できるサービスの全てを保障できるわけではないため、申込時には注意をして欲しい。
国際ローミングが利用できるのは通話SIMのみ
楽天モバイルを中心とする一般的なMVNO会社では、通話SIMだけに国際ローミングの機能が付けられるシステムにしている。また実際に海外で国際ローミングを使う場合は、音声通話にしかこの機能の利用ができないため、渡航先でのインターネットを行う予定がある場合は、海外用のモバイルWi-Fiルータや現地で購入できるプリペイドSIMの購入を検討すべきだと言えるだろう。
BIGLOBE SIM
http://support.biglobe.ne.jp/mobile/tel_op.html
大手プロバイダが運営するBIGLOBE SIMでも、2016年1月より国際ローミングの電話オプションを設けるようになった。
BIGLOBE SIMの国際ローミングで使えるサービス
BIGLOBE SIMの国際ローミングに申し込むと、音声通話だけでなくSMS送受信も使える。このMVNOのサイトでは、「国際ローミングによるSMS送信方法」や「国際ローミングによる音声通話の利用方法」なども詳しく紹介されているため、初めてこの機能を使う皆さんでもSMSや電話のかけ方・受け方の把握がしやすいことだろう。
通話料金の上限額は月5万円まで
通話料金の上限が5万円と決まっているBIGLOBE SIMには、国際電話によって膨大な請求が来るトラブルを回避できるメリットがある。国際ローミングを使っている間は、日本からの電話を受ける側に転送料金がかかってしまう。
そのため、「自分から発信した電話じゃないから課金されないだろう!」と楽観的に考えていると、膨大な転送料のチャージによって想定外の料金請求がくることもあるのだ。しかし予め上限金額を定めるBIGLOBE SIMで国際ローミングを行えば、こうしたトラブルに見舞われることはないと捉えて良いだろう。
利用開始までに2~4日必要
BIGLOBE SIMの国際ローミングは、手続きから利用開始までに2~4日ほどかかる。サービス利用が可能となると、利用開始通知メールが届く仕組みとなっているため、海外旅行や海外出張の予定が入ったらなるべく早めに手続きを行う必要があると言えるだろう。
mineo
http://support.mineo.jp/usqa/service/basic/area/4206846_8853.html
国際ローミングサービスを標準で行うmineoでは、特別な申込みをしなくても機能を使えるようにしている。
PRL情報の更新は必要
au回線を使ったAプランで国際ローミングを使用する場合は、渡航前にPRL(ローミングエリア情報)の更新を行わなければならない。具体的な更新方法については、mineoのホームページに掲載されている。この作業は日本国内で行う必要があるため、注意をして欲しい。
国際SMSの料金
mineoの国際ローミング機能には、大変便利な国際SMSが付いている。au回線のAプラン利用の場合、1送信ごとに100円かかる。これに対してドコモ回線を使ったDプランについては、1送信ごとに100円~170円の送信料がかかる仕組みだ。受信についてはAプラン・Dプランともに無料となっているため、国際ローミング機能を使う時には「どこまでが無料で、何が有料か?」をきちんと確認するようにして欲しい。
海外用プリペイドもある
mineoでは渡航先でインターネット通信を希望するユーザ向けに、海外用プリペイドSIMの販売も行っている。この商品には、データパックチャージと従量チャージの2種類が用意されている。海外100ヶ国以上で使える従量チャージSIMについては、複数の国を横断するバックパッカーなどにもおすすめ度の高い存在だ。
またmineoの場合は、出発前に国内でセットアップを行なったり、日本語の安心電話サポートも付いているため、現地でプリペイドSIMを買うことに抵抗のある皆さんでも安心して使える存在と位置づけて良さそうだ。
UQモバイル
http://www.uqwimax.jp/support/mobile/faq/detail_184736.html
UQモバイルでは、au世界サービスを使った国際ローミングを提供している。
渡航先ごとの通話料金を調べられる
UQモバイルを使った国際ローミングの音声通話料金は、au世界サービスのサイトから調べられる。例えば、韓国から日本への国際電話をする場合は1分125円、中国から日本については1分175円で利用できるようだ。
こうした形で実際にかかる料金がイメージしやすいUQモバイルの国際ローミングは、このサービスを使った時のお金に不安のある皆さんでも安心できる存在になりそうだ。
申込みは不要
特別な申込みの要らないUQモバイルの国際ローミングは、急な海外出張や渡航の予定の入ってしまった皆さんにも利用のしやすい存在だ。このサービスを使う場合は、渡航先でスマホ本体を海外モードに切り替える必要がある。そのため、このMVNOの国際ローミングを使う予定があるなら、日本国内にいるうちにその手順などを確認しておいた方が良いだろう。
IIJmio
人気ランキング5位以内に入ることの多いIIJmioでは、au回線のタイプAだけでなく、docomo回線のタイプDにも国際ローミング機能を用意している。
タイプによって異なる国際ローミングの上限額
ドコモ回線を使ったタイプDの場合、国際ローミングの利用可能目安額を50,000円に設定している。これに対してau回線のタイプAに関しては、利用可能な上限額がないため注意が必要だ。外国に居ながらもお金を気にせず自由に通話がしたい人には、上限額がないサービスが多く好まれる。
しかし国際ローミングの通話料は想像以上に膨らみやすい実態もあるため、後々生じる高額請求に危機感を覚える人には上限設定されているタイプDの方がおすすめ度は高いと言えそうだ。
IIJmioには海外トラベルSIMもある
渡航先でもデータ通信を行いたい人には、IIJmioの海外トラベルSIMの利用もおすすめだ。3,850円で購入できる500MBのトラベルSIMは、海外旅行には必須とも言えるGoogleマップを140回も開ける大容量となっている。更に音声通話も30分できるため、海外出張や海外旅行先から友人や家族の声を聞きたいといった皆さんにも使い勝手の良い存在になりそうだ。
OCN モバイル ONE
http://www.ntt.com/personal/services/mobile/one/voice/charge.html
OCN モバイル ONEでも、申込み不要で国際ローミングサービスを提供している。
利用停止目安額は50,000円
OCN モバイル ONEの国際ローミングにも、50,000円の利用停止目安額が設定されている。こうした上限設定のあるMVNOであれば、ユーザの誤った使い方による想定外の高額請求が起こることはない。しかし当然50,000円分に達してしまえばその後の通話はできなくなるため、自分の渡航先でかかるおおよその通話料は海外に行く前に確認しておいた方が良いと言えそうだ。
同じページに書かれている国際電話
OCN モバイル ONEのサイトには、国際ローミングのページに国際電話のサービス情報も記載されている。日本国内から海外に電話をかける国際電話は、国際ローミングとは全く異なる内容のサービスだ。ちなみにOCN モバイル ONEでは国際電話についても1ヵ月20,000円の上限額を設けているため、外国にいる家族や恋人などとの長電話により高額請求がくる心配がないと捉えて良いだろう。
まとめ
海外で便利に使えるMVNOの国際ローミングには、残念ながらデータ通信の機能はついてない。しかし通話やSMSの機能のついては、ドコモやauといった大手キャリア会社のサービス内容やエリア対応に準じているため、初めてMVNOの入ったSIMフリースマホを持って諸外国に行く皆さんにも安心できる要素は高いと言えるだろう。
海外専用SIMの利用もおすすめ
海外でもGoogleマップを見たり、SNSで家族や友人に近況を発信したいといった場合は、IIJmioやmineoで提供している海外専用のSIMの利用もおすすめとなる。このサービスを利用すれば、日本国内で準備もできる。またサポートも日本語で行われているため、渡航先で生じる万が一のトラブルに備えるといった意味でも安心できるサービスになると言えそうだ。
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