落下や水没などによって故障のリスクのあるiPhoneの電話帳データは、便利なアプリやソフトウェアを使って日頃からバックアップをしておくのがおすすめとなる。電話帳データの吸い出しを習慣化するユーザは、端末に不調が生じた時にもスムーズに自分が行うべき対応をすることができる。
また買取専門店の利用時にも、古いiPhoneのデータバックアップや消去は欠かせない準備となるため、将来的な売却を考えているなら早めにアプリやソフトを選定しておく必要があると言えるだろう。
今回は、iPhoneの電話帳を吸い出す機能のあるアプリや人気のバックアップ方法を詳しくご紹介していきたい。
CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
iCloud
https://www.apple.com/jp/icloud/
2011年に発表されたiCloudは、多くのiPhoneユーザに使用されるクラウドサービスだ。オンラインストレージサービスにも位置付けられるiCloudを使うと、インターネット上に電話帳などのデータをバックアップすることができる。またiCloudはアップル社が提供する正規のサービスとなるため、iPhoneやiPad、MacBookといったこの会社の製品をメインに使う皆さんにとっては大変使い勝手の良い存在となるだろう。
iCloudに保存できるデータの種類とは?
iCloudを使うと、下記のように電話帳(連絡先)を中心としたさまざまなiPhoneデータのバックアップをとれる。
- ・写真
- ・メール
- ・リマインダー
- ・カレンダー
- ・メモ
iCloudの保存容量と注意点
iPhoneバックアップ適したiCloudを使う時には、無料で使える容量が5GBまでであることを頭に入れておかなければならない。これ以上のバックアップを行う際には、50GBで月額130円、200GBで400円、1TBで1,300円もの月額料金がかかってしまう。また多くの写真や動画データをiCloud上にアップすれば、それだけ保存領域を占有する形となってしまうため、連絡先を含めた全データの容量が5GBを超える時には注意をして欲しい。
iCloudに電話帳などのiPhoneデータをバックアップする方法
iPhoneデータをiCloudにバックアップする時には、設定からiCloudを選択し、その中に並ぶ保存したい項目をオン(緑色)にしていく形となる。iCloudの画面内には空き容量も書かれているため、欲張ってたくさんの項目をオンにした場合においても、保存可能かどうかのチェックはできると言えるだろう。
iCloudのデータ同期は自動で行われる
iPhoneデータのバックアップにiCloudを使うと、連絡先だけでなく写真データなども含めて自動バックアップされるという利点が生まれる。しかし自動バックアップの作動には下記の4条件が必要となるため、注意をして欲しい。
- ・iPhoneデバイスが電源に接続していること
- ・iPhoneデバイスがWi-Fiに繋がっていること
- ・iPhoneデバイスの画面がロックされていること
- ・iCloud側のストレージに十分な空き容量があること
iTunes
https://www.apple.com/jp/itunes/download/
パソコンを持っているユーザには、Appleのメディアプレーヤー・iTunesを使ったiPhoneバックアップも大変おすすめだ。
iTunesとiCloudは一体何が違うの?
iTunesは、専用ケーブルやWi-Fiを使ってパソコン内にデータのバックアップをするソフトウェアだ。パソコンの容量に依存するiTunesを使う場合、インターネット上にデータ保存を行うiCloudと違って保存容量の心配をしなくて済む。またiTunesは無料配布のソフトウェアとなっているため、iPhoneのデータをお金をかけずにたくさん保存できるといった意味でもパソコンを持つユーザにとって嬉しい要素の多い存在となりそうだ。
iTunesでバックアップできるもの・できないもの
パソコン上にデータ保存のできるiTunesには、iCloudと比べて多くの項目をバックアップ可能な特徴がある。しかしそんな万能性の高いiTunesにも、下記のようにバックアップできないデータもあるため、作業時には注意が必要だ。
- ・iTunes Storeからダウンロードしたコンテンツやアプリ
- ・iBooksへ直接ダウンロードを行ったPDFファイル
- ・iTunesから同期した写真や曲などのコンテンツ
- ・iCloudフォトライブラリーに保存された写真と動画
- ・Apple Payの設定と情報
- ・TouchIDのデータ
- ・Safariの履歴
- ・Safariで保存したキーワード(キーチェーン)
- ・ヘルスケアアプリの設定
- ・Wi-Fiの設定
当ページのテーマのように電話帳だけの保存であれば、iTunes使用による問題はほぼないと考えられる。しかし端末故障時のリスク回避や買い替え前の準備でiPhoneのデータ全般のバックアップを行う場合は、保存できるものとできないものについて確認しておく必要があると言えるだろう。
iTunesを使ったiPhone電話帳のバックアップ方法
このソフトウェアでバックアップを行う時には、まずiTunesを起動したパソコンとiPhone端末の接続をする必要がある。付属のUSBケーブルで接続すれば、Wi-Fi環境のない場所でもiPhoneデータの抜き出しができる。画面左側にあるiPhoneマークを選択すると、iPhone情報の下にバックアップという項目があるため、その中でこのコンピュータを選んでデータの抜き出しを行ってみて欲しい。
iCloudとiTunesの併用もおすすめ
こうした形でそれぞれに異なる特徴のあるiTunesとiCloudは、併用するのもおすすめとなる。例えば、自宅や会社、カフェなどでiCloudの自動バックアップをとっていれば、忙しい人でも電話帳データの吸い出し忘れを防げる。またiCloudよりも更に多項目のバックアップがとれるiTunesは、月1~2回ぐらいのペースで利用しておくと良いだろう。
連絡先バックアップ(Contacts Kit Free)
iPhoneの電話帳に特化したアプリを探している人には、シンプルさで人気の高い「連絡先バックアップ」もおすすめとなる。
連絡先バックアップを使ってiPhone電話帳を吸い出す方法
App Storeからダウンロードしたアプリを、まず起動する。その後、画面内にあるバックアップというボタンを押すと、すぐに電話帳の吸い出しがスタートする仕組みだ。ほんの数秒でバックアップ処理が終了すると、画面内にデータ容量と連絡先の件数が表示される。また同画面内にはプレビューボタンもあるため、「どんな形でバックアップが取られたのだろう?」といったデータの中身が気になる皆さんでもチェックのしやすいアプリとなりそうだ。
ダウンロードデータはさまざまなソフトウェアに対応
iPhoneだけでなくExcelやOutlook、Gmailといった多彩なソフトウェアに対応するこのアプリは、今まで複数あったアドレス帳を一括管理したいと考える皆さんにも使い勝手の良い存在となる。
例えば、Excelフォーマットでバックアップをとったアドレス帳から家族や友人といった個人用のデータを削除すれば、同じプロジェクトの同僚などに自分の知る顧客情報の共有や配布もできる。またメーラー毎に異なるデータを持っていると、顧客の連絡先変更や修正忘れなども生じやすくなるため、このアプリを使って一括管理を始めるメリットは非常に高いと言えそうだ。
インポート設定も非常に細かい
インポート設定がとても充実したこのアプリは、バックアップデータをiPhoneに戻した時に生じる重複などにもきちんと対応している。重複する連絡先への処理方法については、下記の3つから選択することができる。
- ・既存の連絡先を入れ替える
- ・自動で連絡先をマージする
- ・新しい連絡先を追加する
こうした形で多彩なパターンに対応できるContacts Kit Freeを使えば、インポートデータによってiPhone内の電話帳を潰してしまうこともない。また設定画面の中では、インポート前の自動バックアップに関するオンオフを行える使用にもなっているため、インポートとエクスポートを混在しがちな人でも安心して使えるツールとなるだろう。
JSバックアップ
シリーズ累計600万ダウンロードを突破したJSバックアップも、おすすめ度の高い超人気アプリだ。Apple StoreだけでなくGoogle Playでも販売されているこのアプリは、Androidスマホのユーザからも高い評価を得ている。またこの他にパソコン版も用意されているJSバックアップには、Apple製品に限らず多彩なデバイスのデータ保存を考えている人達の中にも愛用者が多い実態があるようだ。
多彩なクラウドストレージに対応
多彩なオンラインストレージサービスに対応しているJSバックアップは、予め決まったクラウドへのデータ保存を考えている皆さんにも適したアプリだ。iOS版では、DropboxとGoogle ドライブへのデータ保存に対応している。これに対してGoogle Play版については、ドコモのデータ保管BOXやSugarSyncといった人気クラウドサービスへの保存も可能となっているようだ。
多彩なデータのバックアップが可能
2017年12月30日時点でiOS版JSバックアップを使って吸い出しができるのは、下記4種類のデータとなる。
- ・連絡先(電話帳)
- ・カレンダー
- ・画像(写真)
- ・動画
これだけ幅広いデータ保存のできるこのアプリは、デイリーバックアップにも適した存在となりそうだ。また前述のとおり多彩なオンラインストレージにも対応をしているため、写真や動画のボリュームが大きい皆さんでも自分のライフスタイルに合う方法でデータの管理ができることだろう。
Excelでの参照も可能
このアプリのバックアップデータは、使い勝手の良いCSV形式だ。このファイルをExcelに取り込むと、参照だけでなく編集なども行える。パソコン上で手を加えたデータのインポートについては少し難しい部分もあるようだが、自分のiPhone内に入っていた電話帳データを友人や同僚に共有できるといった意味では、大変使い勝手が良いと言えるだろう。
かんたんデータ移行
このアプリには、かんたんデータ移行という魅力的な有料機能もある。iPhoneからiPhoneだけでなく、iPhoneからAndroid、AndroidからiPhoneへの乗り替え時にも使えるこの機能を使えば、20GBまでのデータ移行をシンプルな操作で行える。初めてiPhoneの買い替えをする際には、多くの人がデータ移行に頭を悩ませる傾向もあるため、実際に販売店舗に行く前にJISバックアップのような便利アプリを見つけておくのが理想となるだろう。
Yahoo!かんたんバックアップ
https://info-box.yahoo.co.jp/promotion/kantanapps/backup.html
累計400万ダウンロードを突破したYahoo!かんたんバックアップも、Apple Store・Google Playの両方で提供されている超人気アプリだ。日本最大級のポータルサイト・Yahoo!の名のつくこのアプリは、安全性や信頼性重視でダウンロードできるものを探すユーザの間でも愛用者が多い実態がある。
無料プランは5GBまで
このアプリの無料プランでは、連絡先(電話帳)、写真、動画のデータを5GBまで保存できるシステムとなっている。ソフトバンクユーザーの口コミの中には、スマートログインによって容量が無制限になる裏技を使っている人もいるため、気になる人は試してみても良いだろう。また有料プランの50GBについては、月々720円の料金を払えば利用可能となる。
ストレージ管理も簡単
バックアップ可能容量と使用済み容量の両方をグラフで確認できるYahoo!かんたんバックアップは、ストレージのオーバーフロー前に対処がしやすいアプリとなっている。また不要になったバックアップデータについては、アプリの中から削除ができる形となるため、パソコンを使うiTunesなどと比べて空いた時間にストレージ管理を行いやすい仕様と言えそうだ。
便利な自動バックアップ
Yahoo!かんたんバックアップでは、自動で電話帳や写真、動画のデータをクラウド上に保存してくれる。バックアップ状態については定期的に通知をしてくれる仕様となっているため、ユーザ自身が手動で退避作業を行わなくても「本当にバックアップが行われているのか?」の確認ができることだろう。
Gmail
https://mail.google.com/mail/u/0/Googleアカウントを持っている人には、Gmailのアドレス帳にiPhoneの連絡先を同期する方法もおすすめだ。GmailにiPhoneの電話帳を入れておくと、特別なアプリを使わなくてもパソコンや他のタブレット端末を使って同じデータの参照ができる。また、iPhoneやパソコン用のメーラーでアドレス帳を分けておくと、修正なども面倒になるため、汎用性の高いGmail一本にまとめる方法には意外とさまざまなメリットがあると捉えて良いだろう。
GmailにiPhoneの電話帳を同期する方法
iPhoneの連絡先とGmailの同期は、下記の手順で行っていく。
- 1.設定→メール/連絡先/カレンダー→アカウントの追加→Googleのロゴの順でタップしていく
- 2.表示された画面でGmailアドレスを入力し次へをタップする
- 3.パスワードを入力し次へをタップ
- 4.表示された項目の中で、同期をしたい項目をオンにする
- 5.保存をタップする
この流れで作業を行うと、最後に選択した項目のデータがGmailと同期される形となる。ちなみにGmailのデータ容量は15GBまでが上限となっているため、メールに添付ファイルの多い人などは「どの項目を同期するか?」のチェック部分で注意をして欲しい。
【まとめ】連絡先のバックアップはいつ行うのが理想?
機能性の高いアプリやソフトウェアが豊富な今の時代は、iPhone初心者でも簡単に電話帳のバックアップが可能となっている。しかしこれから初めてスマホを使う人の中には、「データの抜き出しはいつ行うのが理想なのだろう?」といったタイミングの部分で不安や疑問を抱く方々も少なくない実態があるようだ。ここからは、上記のアプリを上手に活用するために欠かせない、理想的なバックアップのタイミングを少しご紹介しておこう。
iPhone故障時にパニックに陥るユーザの多さ
バックアップを始める上で欠かせないのが、大事なiPhoneに故障や紛失といったトラブルが生じた時の状況を想像することだ。例えば、大事なiPhoneがゲリラ豪雨で水没すれば、電源が入らない状態になることもある。またその時間帯が夜であれば、修理や中古スマホの購入といった対応ができないことにより、多くのユーザがパニックに陥る実態があるのだ。こうした万が一のアクシデントを想像しておくと、若干面倒とも言えるバックアップの重要性も理解しやすくなるだろう。
故障してしまった時の対処方
水没や画面割れなどで使っているスマホがダメになってしまったとき、修理もいいかもしれないが、買取を検討してみるのはどうだろうか。
水没して修理にだすとそれなりに費用もとられ、時間もかかる。買取りサイトの「スママDASH」では、ジャンクスマホも対応しておりデータ消去も無料でしてもらえるので安心。シリーズによっては数万円で買取の可能性もある。急に故障してしまうと焦ってしまうが、落ち着いたとき買取も考えてみるのもいいかもしれない。

バックアップは定期的に行うのがおすすめ
万が一に備えるバックアップは、なるべく高頻度で行うのが理想となる。例えば、名刺交換の度にアドレス帳に新たなデータを入力するビジネスマンなどの場合は、1日~2日に1度のペースでバックアップをとるのが理想となるだろう。これに対して全くアドレス帳のデータに変更がない人達は、月に1度のバックアップでも十分といった形になることもある。
便利な自動バックアップ機能
こうした形で人によって適したタイミングや頻度の異なるデータ退避は、各アプリに搭載されている自動バックアップ機能で行うのがおすすめとなる。この方法を使えば、どんなに忙しくスマホ操作のしている余裕のない皆さんでも、毎日必ずバックアップをとることができる。またスマホ利用頻度の低い人こそバックアップを忘れる傾向も高いため、どんなライフスタイルであっても自動バックアップ機能は便利な存在になると捉えた方が良さそうだ。
2種類のストレージを使うユーザもいる
オンラインストレージならではとも言える月額料金と容量の問題が気になる人には、2種類のクラウドに別な種類のデータを入れる方法もおすすめとなる。例えば、写真データをiCloud、電話帳データをYahoo!かんたんバックアップに同期をすれば、月額料金を払わずにデータの退避ができる。またこの他に「本当にバックアップが取れているのだろうか?」といった不安を抱えた人の中には、自動バックアップに頼りきるのではなく手動バックアップも併用するといったスタイルの方々もいるようだ。