人気スマートフォンのXperiaを使うユーザの間でも、「初期化できない時にどうする?」というトラブルは非常に多くの掲示板に投稿される実態がある。意外とさまざまなシーンで使われる初期化は、快適なスマートフォン生活を送るためにも、なるべく正しい方法を覚えておくべきと考えられている。
また急な売却や譲渡の前に生じた初期化できない問題によってパニックに陥らないためには、トラブル事例に目を通しておくこともおすすめとなるだろう。
今回は、XperiaというAndroidスマホの初期化における基礎知識と、この処理が上手く行かない時の対処法を皆さんと一緒に整理していきたい。

Sony Xperia ZR / Janitors
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Xperiaとは?
Xperiaとは、ソニーモバイルコミュニケーションズから発売されているスマホおよびタブレット端末の人気ブランドだ。テレビコマーシャルなども多く流れている日本国内では、人気スマホランキングの上位にXperiaの名前が並んでいる。
またdocomo・au・SoftBankといった大手キャリア会社でも取り扱いのある実態を考えると、日本国内で多くのユーザがXperiaに注目する理由も納得だと言えるだろう。
XperiaにはAndroidが搭載されている
ソニー製品のXperiaには、AndroidというOSが搭載されている。このスマホ内で使用するアプリについては、Google Playというストアからダウンロードすることができる。またXperiaの初期化に関する情報は、OS名のAndroidを使っても収集可能となっている。
こうした形でアプリのダウンロードや情報収集の部分で大変使い勝手の良いXperiaは、iOS搭載のiPhoneと同じように幅広い日本人ユーザに愛用される存在となっている。
高価買取も期待できるXperia
スマホユーザにとって嬉しい魅力の詰まったXperiaは、中古スマホ市場でも多くの専門店が高価買取対象としている。こうしたスマートフォンを早く綺麗なうちに売却すれば、高額査定により次の端末の軍資金も調達しやすくなる。
またXperiaの買取においては相見積もりも可能となっているため、正しい方法を使って早めに初期化をして査定に出すのがおすすめとなるだろう。
Xperiaの初期化ってどんな処理?
端末内に入ったデータやソフトウェアを完全に削除に消すことにより、工場出荷時と同じ状態にすることを初期化と呼ぶ。
Xperia以外でも行われる初期化
ちなみに初期化というのは、Xperia以外にもさまざまなデバイスやコンピュータで使われる概念だ。例えば、オフィスなどでも使われるMacやWindowsといったパソコンにおいても、初期化はさまざまなシーンで行う処理となっている。
また古い時代は、パソコンに挿入したフロッピーディスクの初期化をすることで、内部のデータを完全に削除するといった作業も多く行われていたようだ。
初期化はさまざまな言葉であらわされている
そんな初期化と似た概念として、リカバリ、レストア、フォーマット、再インストール、再セットアップ、リインストールといった言葉が存在している。
例えば、Xperiaユーザの体験談ブログなどに「Androidをフォーマットした」と書かれていれば、それは「Xperiaを初期化した」という意味で捉えることができる。
また人によっては初期化以外のキーワードを使って処理手順などを解説する方々も多く見受けられるため、ネット検索で情報収集をする際には、これらのキーワードを上手に使うのがおすすめとなるだろう。
Xperiaの初期化をするとスマホがどうなるの?
MacやWindowsなどのコンピュータの世界では、データの削除、OSなどのアンインストール、再インストールという3処理をまとめて、初期化と呼ぶことが多いとされている。初期化によってこの処理が流れた後はXperiaの画面に並んでいた多数のアイコンもなくなり、工場出荷時と同じ見た目になる。
またゴチャゴチャとしたソフトウェアが一気に消えることにより、今まで生じていた使用時のストレスが解消することもあるようだ。
Xperiaの初期化が必要なケース1 スマホを手放す時
Xperiaの初期化が必ず必要となるのは、スマートフォンを売る時・あげる時というの2シーンだ。例えば、売却によって専門店の担当者にスマホがチェックされることを考えると、手放す前にプライベートなデータを初期化によって消しておくのが理想となるだろう。
また友人知人にXperiaをあげる時にも、次にスマホを使う相手に面倒な作業をさせないために、初期化をしてから手渡すのがAndroidユーザのマナーと考えられている。
Xperiaの初期化が必要なケース2 スマホをもらった時
仲の良い友人からもらったXperiaの初期化が行われていない時にも、使用開始前にフォーマットをするのが理想と考えられている。フォーマットによって不要なソフトウェアが削除されれば、工場出荷時と同じ状態になったスマホを自分仕様にしていくことができる。
また長きに渡って使い続けたスマホの中には、ウイルスやスパムウェアが潜んでいる可能性もゼロではないため、どんなに信用できる相手からもらった端末であっても念には念を入れるという意味で初期化をするようにして欲しい。
Xperiaの初期化が必要なケース3 スマホが不調になった時
Xperiaの動作が遅い、突然フリーズする、電源が落ちる。こんな症状に悩まされた時にも、初期化をするのがおすすめと考えられている。初期化によってソフトウェア障害やウイルス感染といった問題が解消されれば、上記の症状が全て消える可能性がある。
これに対して初期化をしてもXperiaの不調が改善しない場合は、ハードウェア障害により問題が出ているといった症状の特定も行いやすくなるだろう。
Xperiaの初期化方法は意外とたくさんある
Androidスマホを代表するXperiaには、下記のように非常に多くのフォーマット方法が用意されている。
- ・スマホ本体から初期化する
- ・Xperiaの初期化モードを使う
- ・MDM系アプリで強制初期化する
- ・パソコンから初期化をする
- ・Xperiaを強制リセット(ファクトリーリセット)する
ここからは、それぞれの方法における特徴と注意点などについて、詳しく確認をしていこう。
スマホ本体からXperiaの初期化をする方法と注意点
正常動作するXperiaの場合、設定メニューから端末のフォーマットを行える。
設定から初期化する時の流れとは?
この方法でフォーマットを行う時には、「アプリケーション一覧」→「設定(歯車マーク)」→「バックアップとリセット」という流れで画面をタップしていく。その中にある「データの初期化」を選択すると、フォーマットの注意点が表示されるシステムだ。
その文章をきちんと確認した上で、画面にチェックを入れて「携帯電話をリセット」をタップすると、操作用暗証番号の入力→「OK」→「リセットしますか?」のメッセージ→「すべて削除」という流れで初期化がスタートする流れとなる。
スマホ本体から初期化をする際の注意点
この方法で行うフォーマットは、あくまでも「Androidの中」だけで処理される形となる。そのため、画像データなどを保存しているSDカード内に入ったデータは、そのまま残る仕組みだ。
この注意点については「携帯電話をリセット」のボタンを押す前の画面に表示される形となっているため、初期化を終えたXperiaの売却をする際には、必ずSDカードを取り出すようにして欲しい。
スマホ本体から初期化を行うメリット
画面をタップするだけでフォーマットのできる方法は、Xperiaを使い始めたばかりの初心者の皆さんでも簡単に実践可能なレベルとなっている。
またデータ削除を行う上での手間や時間のかからないこの方法は、急な入り用により早くXperiaを現金化したいと考える皆さんにもストレスのかからない処理内容となるだろう。
Xperiaの初期化モードを使ってフォーマットをする方法と注意点
パスコードを忘れたなどの理由でロック解除ができない時には、シャットダウン状態からXperiaのフォーマットを行える「初期化モード」を活用する形となる。日本のキャリア版のみに備わっている初期化モードは、iOSで例えるリカバリーモードに近い位置づけとなるようだ。
初期化モードを行うと具体的にどうなるの?
Androidのロック解除なしで起動できるこのモードを使うと、Xperiaを強制的にリセット(初期化)ができる。また機器メモリ内の全データ削除のできる初期化モードの実行は、本体に入ったソフトウェアや、写真、音楽といったファイルも全て消える仕組みだ。
しかしSDカード内のデータについては、スマホ本体から処理する方法と同様に、そのまま残る形となる。
初期化モードの使い方と処理の流れ
Xperiaに備わっている初期化モードは、下記の流れで処理を進めていく。
- 1.シャットダウン状態のXperiaを、電源ボタンの長押しを使って普通どおりに起動する
- 2.起動が始まると、「SONYロゴ」→「Xperiaロゴ」へと画面が変わっていく(Xperia Z1の場合)
- 3.この段階では何のボタンも押さずに、起動を見守る
- 4.Xperiaならではとも言える紫色の画面になったら、電源ボタン+ボリュームダウンキーの同時押しをする
- 5.docomo製Xperiaの場合は、「docomoロゴ」→「Xiロゴ」→「防水の説明」という流れで画面が変わる(この段階でもまだ指は離さない)
- 6.「初期化モード」と書かれた画面が表示されたら、ボタンから指を離す
- 7「本体のリセット」をタップすると、初期化に関する警告が出てくる
- 8.問題なければ「OK」をタップし、初期化を始める
- 9.注意事項を読んで初期化を行いたくないと感じた時には、画面下にある「終了」をタップすることで通常モードでの起動も可能だ
MDM系アプリを使って強制初期化する方法と注意点
iOSで例える「iPhoneを探す」と似た機能を持つFind My Deviceなどのアプリが入ったXperiaの場合、諸条件を満たせば遠隔操作でスマホに初期化の指示を送ることもできる。
そもそも、Find My Deviceとは何?
「端末を探す」という日本名を持つこのアプリは、2017年までAndroidデバイスマネージャーと呼ばれていた。このソフトウェアによる初期化は、その名のとおりタブレット端末を紛失した時だけでなく、画面ロックのパスワードを忘れた時にも使える仕組みとなっている。
便利なFind My Deviceにおける意外な難点
このアプリでXperiaのフォーマットをするためには、下記の6条件を満たす必要がある。そのため、実際にこのソフトウェアをダウンロードしたユーザの間では、少し機能的に微妙といった指摘もあるようだ。
- 1.「端末を探す」がオン設定になっている
- 2.「位置情報」がオン設定になっている
- 3.Google Playでの表示がオン設定になっている
- 4.電源がオンになっている
- 5.Googleアカウントへのログインが行われている
- 6.LTE(モバイルデータネットワーク)もしくはWi-Fi接続されている
こうした形で適用条件が非常に細かなFind My Deviceを使う時には、アプリのインストールだけで満足せずに、入念な設定確認をする必要があると言えるだろう。
パソコンから初期化をする方法と注意点
WindowsやMacなどのパソコンを持っている人には、SONYのソフトウェア「Xperia Companion」を使って初期化を行う方法もおすすめとなる。
Xperia Companionとは?
Xperia Companionとは、Xperiaスマホのソフトウェア更新などを簡単かつ安全に行えるパソコン専用ツールだ。このソフトウェアを使えば、Xperia本体の更新だけでなく端末初期化もスムーズに行える。
Xperia Companionを使った初期化のやり方
このソフトウェアを使ったXperiaのフォーマットは、下記の流れで行う形となる。
- 1.スマホ本体のパスワードロックを解除しておく
- 2.Googleアカウントの削除をしておく
- 3.Xperia Companionを起動する
- 4.コンピュータにXperiaを接続する
- 5.Xperiaが認識できたら、「ソフトウェアの修復」をクリックする
- 6.ソフトウェアの修復より、充電などの画面の表示内容を確認し、問題がなければ「次へ」をクリックする
- 7.工場出荷時の状態に戻すためには、「ソフトウェアの修復+個人データの初期化」を選ぶ
- 8.Googleアカウントや個人データ保持、個人データの初期化といった項目を確認し、何度か「次へ」をクリックする
- 9.最後の「次へ」をクリックすると、フォーマットが開始される
- 10.「ソフトウェアの修復に成功しました」というメッセージが表示されたら、画面の指示に従ってXperiaをコンピュータから外す
確認項目が多いのが難点
ここまで紹介したとおり、Xperia Companionを使った初期化には、クリックするボタンが非常に多い難点がある。また場合によっては、初期化に5~10分ほどの時間がかかることもあるため、急いでフォーマットを行う必要がある時には注意をして欲しい。
多彩な機能を持つXperia Companion
初期化をするだけでは少し難点もあるXperia Companionも、Xperiaスマホ生活を充実したものにしたいと考えるユーザにとっては、下記のように大変充実した機能を持つツールになる。
- ・ソフトウェアの更新機能
- ・ソフトウェアの修復機能
- ・データのバックアップ機能
- ・コンピュータからの復元機能
- ・Xperiaに音楽を転送する機能
- ・Xperia内に入ったフォルダやファイルを閲覧、編集、削除をする機能
こうした形でパソコン上からXperia内のデータを自由自在にできるXperia Companionを使えば、Androidスマホ初心者の皆さんでもストレスを感じずにタブレット端末の利用ができると言えそうだ。
Xperiaを強制リセット(ファクトリーリセット)する方法と注意点
Xperiaには、FactoryReset(ファクトリーリセット)とも呼ばれる裏技に近い初期化の方法も存在している。
FactoryResetによる初期化の方法と流れとは?
FactoryResetによるフォーマットは、下記の流れで行う処理となる。
- 1.Xperia本体の電源をオフにする
- 2.音量小と電源ボタンを長押しして、Xperiaの電源を入れる
- 3.「Android Recovery」という黒い画面が出てきたら、音量小のボタンを使ってメニューを動かし、「Wipe data/factory reset」の部分で電源ボタンを押す
- 4.初期化が始まる
ファクトリーリセットは完全自己責任で行うべき
今まで紹介した方法とは明らかに違うFactoryResetは、キャリア会社などでは紹介されない完全裏技とも言える内容だ。この手段による初期化を紹介するブログの中には、「文鎮化することもある」といった記載もある。
またメーカーやキャリアで案内しない方法によるソフトウェア障害は、Xperiaの査定に支障をきたすこともあるため、この手段に挑戦する時には完全自己責任である点を頭に入れた上で注意をして欲しい。
Xperia初期化前に準備が必要な場合もある
Xperiaの売却や譲渡、買い替えなどの目的でフォーマットを行う際には、下記の準備を終えた段階で初期化の処理をするのが理想と考えられている。下記のようなアカウントの解除やデータバックアップといった準備は、XperiaだけでなくWindowsなどのコンピュータや他のAndroidスマホでも行う必要がある。
- ・データの暗号化
- ・FeliCaの初期化
- ・Googleアカウントの削除
- ・外部サービスのアカウント確認と削除
- ・連絡先や写真などのデータバックアップ
- ・SDカードを抜く、初期化する
初期化とバックアップをセットと捉えるのが理想
初期化という処理に大事なXperiaからデータを消す役割があることを考えると、必ずその方法を実践する前に、バックアップという形でデータを安全な場所に退避するのが理想と考えられている。
またSDカードの挿入やXperia Companionといった専用ソフトのあるXperiaスマホは、他社製端末と比べてバックアップが行いやすい傾向があるため、面倒臭がらずに初期化とバックアップを1セットと捉えて入念な準備をすることが、売却や譲渡時のトラブルを防ぐ良策になると言えるだろう。

