ツマミやネックの破損、ペグなどの部品不足によって使用上に問題が生じてしまったギターでも、リサイクルやコレクター用の再販売を得意とする専門店に持ち込めば、現金化することができる。
今回は、壊れてボロボロになった中古ギターになぜ需要があるのか?という理由を含めて、効率良く売却する方法や買取実績を詳しく紹介していく。尚、本コラムに記載する価格は2019年12月現在のものであり、変動する可能性があるので十分注意しよう。
CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
壊れたギターは何故買取してもらえるのか?
なぜ壊れたギターでも買い取ってもらうことは可能なのだろうか。実際壊れてしまったギターでも買取ができる理由は、下記の2つによるものである。
リサイクルされる
壊れたギターの持ち込みを歓迎するショップでは、綺麗なパーツを組み合わせてリサイクル品として販売している。ボディやネックというギターの軸となる部分が破損している場合は、他のギターを再生するためのパーツ利用としての買取ができるため、動く・動かないだけで判断するのではなく、とりあえずショップに持ち込んでみるべきと言えるだろう。
ヴィンテージギターは動かなくても良い
Gibson(ギブソン)、Rickenbacker(リッケンバッカー)、Musicman(ミュージックマン)などの人気メーカーから発売されたヴィンテージギターには、コレクターズアイテムとしての価値もある。
ヴィンテージギターの収集家の中には全くギターの演奏をしないという人も見受けられるため、60~80年代ぐらいに発売された人気ギターであれば、演奏に使えなくても問題がないとも言えるのだ。
パーツそのものの価値
ギターパーツだけでも、ピックアップ、ペグ、ブリッジ、トレモロ関係、アーム、ピックガードプレート、コントロールパネルプレート、電気配線関係、ノブ、PUカバー、エスカッション、ネジ、バネ、ナット、フレットとたくさんある。
これら全部が買取可能で、壊れたギターを買い取ってパーツだけを抜き取ることはお店側も安く済むため再販が可能になる。また、修理用にパーツだけを求め取り寄せる人もたくさんいるため需要がある。
特にピックアップはヴィンテージのものであればかなり価値の高いものであり、オールドギブソンのピックアップなどであれば高額買取されることは間違いない。
どのぐらいの破損なら買取可能なのか?
もちろん、破損が酷いもの、ボロボロなものは買取不可能になる可能性が高い。しかし、買取専門店によっては修復作業をおこなっているところもあるため、ある程度の破損なら修復可能である。
ビンテージ品なら演奏できないものでもディスプレイ用またコレクションアイテムとしての需要があるので買い取ってもらえる。使い古した、または不要のギターを完全に処分する前に一度査定に出してみることをおすすめする。
音に関する症状
音に関する症状は長くギターを使っていると必ずおきる現象ともいえる。どのあたりまで買取可能なのだろうか。実際には音が出ないノイズがあるチョーキング時に音が切れるピックアップのハウリングなどだ。どの音の症状でも買取可能と言えるだろう。
音が出ない
アンプに繋ぐ際に音が出なかったり、大きい雑音が出て配線不良のことをいう。または、ピックアップの断線、配線やスイッチ不良も考えられる。修理は可能で、ピックアップ交換は約7,000円から、配線全交換は約6,000円でできる。
ノイズがある
ギターを弾いている際に雑音が混ざってしまうことを指す。コントロールポットを回した際や、ピックアップセレクターを回した際にガサッという音が特徴で配線不良や接点不良からなるものと考えられる。修理は可能で、導電塗料は約6,000円、シールド線交換は約3,700円でできる。
音がつまる、チョーキング時に音が切れる
不均一なフレットの高さ、ネック反り、フレットが浮いていることが原因で起こる障害のことをいう。修理が可能で、フレットすり合わせは約10,000円、フレット交換は約30,000円でできる。
ピックアップのハウリング
ピックアップのコイルの緩み、ピックアップカバーの振動が原因で弦をミュートしてもピーという音が出てしまうことをいう。修理は可能で、ピックアップロウ付けは約4,700円でできる。
ボディーの症状
ギターを使っていると傷がついたり、金属系統が経年劣化してしまうことが考えられる。しかし、これらの症状が出てしまった場合でも問題ない。買取することは可能なのだ。詳しく見ていこう。
ボディーの傷、塗装の剥がれ
衝撃によって凹むボディーの傷、または乾燥や湿気によって塗装の剥がれ、シールの剥がした跡のことをいう。修理は可能で、塗装タッチアップは約21,000円でできる。
ネジ穴の緩み
長年の使用による緩みでしっかりととまらなくなることのことをいう。修理は可能で、緩み修正は約1,050円でできる。
ネックの症状
ネックは保存状況によっては順反り、逆反りしてしまうことが多い。これらの反りがある場合でも買取可能だ。また、ネックが反っている際にはメンテナンスして反りを直してから出品することでかなり買取価格が上がる。
反っている
主に逆反りと順反りがある。逆反りは暑さでネックの接着が緩んだり、乾燥や湿気などで曲がる症状のことをいう。修理できない場合がほとんど。順反りとは弦の引っ張る力でネックが曲がることをいう。順反りは修理が可能で、加熱による修正は約6,300円でできる。
折れているまたは裂けている
ギターを倒す、または以前のダメージが後々ギターに響くことによる破損。また、木の収縮や膨張による接着面の剥がれ、ペグの止めネジからの亀裂、強い衝撃からなる割れも考えられる。ネック折れはほとんどの場合修理が可能で、約52,500円でできる。
ペグの症状
ペグはチューニングに非常に重要なパーツだ。ギターをやる際には必ず必要になってくる部品なので、買取項目に必ず入っているほどだ。これらの問題が出ても買取は可能だが、できることなら直してから買取しよう。
巻き具合が硬い、巻くときの雑音
ペグの精度が良くなかったり、歯車が摩耗したりすることをいう。修理は可能で、ペグ交換は約9,000円でできる。
チューニングの狂い
ペグが古くなっていることからギアが緩くなり、使用中などにチューニングが狂ってしまうことをいう。アーム付きのギターに多い症状。修理はペグ交換により可能。
壊れたギターを売る際は
壊れたギターを売る際に重要なポイントや知っておいてほしい知識をいくつか紹介していく。壊れたギターを売る際には必ず知っておいてほしい知識なので、壊れたギターを売ろうと考えているなら必読だ。
ギターを丁寧に扱う
もうすでに故障しているギターだからといって、乱暴に扱うのは避けよう。故障にもさまざまなパターンがあるため、修理が可能な故障も意外とあったりする。どうせ壊れているギターだからと思って乱暴に扱ってしまうと直しようのない故障に繋がる可能性も十分にありえるため、まだ価値があるものとして扱うことをおすすめする。
下限額をあらかじめ決めておく
壊れてしまっているギターの買取価格はもちろん、ネット上で調べても出てくることはない。なぜなら故障の程度や種類がさまざまなため、その都度査定額も大幅に変わってしまうからである。売る前に〜円以下であれば売るのをやめるという風に決めておくと、迷ったときに良い判断基準になる。特に思い入れのあるギターは、壊れていてもしっかり査定額に納得してから売ることが理想的である。
どこの店で売れるのか?
壊れたギターが売れるショップは、下記の4つとなる。リユース目的のギター専門店は基本的に状態の良いものしか買取ができないため、ボロボロで壊れたギターを持ち込むと無料で回収されてしまうケースがあることも覚えておくべきと言えるだろう。
イシバシ楽器
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
買取楽器専門店の中でもイシバシ楽器の壊れた楽器の買取がオススメ。どんな状態でも100円以上の値段が着くのが特徴で、壊れていても必ず買い取ってくれる。捨てるのにはお金がかかってしまう場合もあるため、持ち込んだ方がお得になる。
中古ギターの買取専門店
壊れたギターの売却を検討するなら、中古ギターの買取やリサイクルをおこなっているショップに持ち込むのがおすすめだ。このような店ではパーツ単体での買取もおこなっているため、使わない弦やピックなどが余っている場合は、一緒に持ち込んでみると良いだろう。
各ショップのサイトを見る際には、ジャンク品でも大丈夫!とか壊れていても喜んで買取します!などと明言しているかを確認してみて欲しい。
ヴィンテージギターの専門店
1960~1980年代に製造された古いギターは、ヴィンテージギターの専門店で高価買取を狙うことができる。このようなショップでは演奏できるか?による価値よりも、コレクターが好む商品を収集しているため、誰もが羨む人気のギターを持っている場合は、問い合わせをしてみるべきである。
近年ではヴィンテージギターの一括査定サイトも登場しているため、時間がない人でも簡単に査定依頼にチャレンジできると言えそうだ。

壊れたギターもOKな買取専門店
以下では壊れたギターでも買取可能な買取店を紹介していく。
イシバシ楽器
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
楽器の販売で有名なイシバシ楽器だが、実は楽器の買取もおこなっている。創業77年という実績があるので安心して取引ができる。最短2分で完了する事前査定のフォームをまず入力して事前査定をし、店頭買取、出張買取か宅配買取かを選ぶ。査定額がアップするキャンペーンも頻繁にやっているのでキャンペーン情報をチェックしてみてお得に買取に出そう。
楽器買取.jp
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
楽器買取.jpでは壊れたギターも買取可能。あらゆる楽器も買取対象なのが特徴で、故障や破損をしている、汚れていてるまたは音が出ていない楽器もしっかり査定してもらえる。また、楽器の梱包に必要なダンボールやエアキャップなども無料で自宅まで配送をしてくれるので、手間いらずでスムーズに楽器買取をおこなうことができる。買取合計によってボーナスがもらえるキャンペーンもやっていて、最大で40,000円得するチャンスもあるため、まとめて売ることをおすすめする。
implant4
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
implant4(インプラント4)でも、ある程度故障した楽器の買取が可能だ。大抵の買取業者は修理可能な場合、修理代金を査定額から差し引いて買取をおこなうが、implant4の場合は例外もあるが修理代金を満額差し引くことはしないとHP上に掲載している。
無料の宅配買取、店頭買取に対応しており、引き取ってもらいたい製品が多い場合などは相談次第で出張引き取りのサービスもおこなっている。小規模な店舗のため、状況に応じて臨機応変に対応してくれるので、初めての買取でも相談しやすいと言えるだろう。
不用品回収業者に持ち込む前にギターの買取ショップへ
ギターの処分や売却を検討している場合は、処分料がかかる不用品回収業者を利用する前に、ギターの買取専門店に依頼をおこなって欲しい。不用品の処分業者にギターの買取を依頼すると、1本1,000~2,000円もの手数料がかかってしまう。
これに対して買取専門店では安くても500円以上の査定額を得ることができるため、現金化が可能という意味でも買取業者の方が遥かにメリットが高いのだ。素人には判断の難しい回収と買取であるが、この両者には大きな違いがあることを知っておくべきだと言えるだろう。
ジャンクギターの買取実績を紹介
リサイクル店で公開している買取実績をチェックすると、自宅に眠っているボロボロのギターにもかなりの価値があることがわかる。
Fender Japan Stratocaster:6,000円
ピックアップとボディのみという演奏には程遠い状態でも、Fender Japanというブランドによって6,000円もの査定額が付いている。Fender Japanのジャンク品は非常に需要が高いため、各ショップの買取実績を確認してみると良いだろう。
グレコ レスポール:4,000円
全く動作しない上にステッカーなどが貼られたボロボロの状態でも、グレコ レスポールという人気メーカーにより4,000円もの高値査定がついた事例である。良心的なショップでは色褪せを愛着のある状態と捉えてくれるため、堂々と持ち込む姿勢も大事なことと言えそうだ
FENDER JAPAN ストラトキャスター:10,000円
ショップが修理を得意とするカテゴリのギターは、音が全くでない不良品でも5,000円以上の査定額が付く。このギターは1989年に製造されているため、ヴィンテージとしての価値も若干付いていると考えて良いだろう。演奏ができるプレーヤーズコレクションの場合は、10,000円以上を名言しているショップもあるようだ。
YAMAHA エレキギター:5,500円
長年使われていなかったギターが、YAMAHAという人気メーカーによって12,500円もの価値がついた事例である。演奏が難しい状態であっても、日々の手入れが行き届いている場合はプラス査定が付くことも多い。
ibanezアイバニーズ タルマンTCY10アコースティック:6,000円
弦がサビていても、ケースやカバーなどがきちんとそろっている場合は5,000円以上の査定がつく。アコースティックギターは若者にも人気となっているため、将来的な売却を検討しているならibanezなどのメーカーにこだわって購入した方が良さそうだ。
エピフォン エスポールスタンダード:3,000円
ツマミに不具合があり演奏ができなくなったギターを、出張買取で売却した事例である。ギター買取店の多くは出張査定を無料でおこなっているため、自分で持ち込む際の交通費やガソリン代がかからないという意味でも、ジャンクギターの売却に適した方法と言えるだろう。
ギターのメンテナンス方法
日頃からおこなうことのできるメンテナンス方法もいくつか紹介していく。ギターを売る際にはメンテナンスしてから売ることによって買取価格を上げることができるので覚えておこう。
ボディのメンテナンス
ギターのボディの部分は日々が入ってしまったり、割れたり、衝撃を与えない限りは特にメンテナンスが必要な部分ではない。しかし後々買取に出すと考えているギターの場合は、日頃から弾いたあとにギター用のクロスで拭くのが理想的である。
また、表面をポリッシュでお手入れするだけでピカピカに綺麗になるため、気持ちよくギターを弾くこともできる。
弦のメンテナンス
ギターの弦は弾いている最中の手の油や空気の水分で錆びてしまうことがある。
梅雨時期から夏にかけての湿度の高い時期は特に影響が受けやすくなり、メンテナンスをしないで放置をすると一ヶ月程度で弦の交換が必要になるぐらいサビが発生してしまう。
弦が錆びてしまうと音に伸びがなくなり、フレットも削れてしまうため、弦のメンテナンスは非常に重要である。弾いた後はこまめにクロスで拭くことでサビを防ぐことができる。
潤滑剤という、弦の滑りをよくするものを使うのも良いでしょう。指の滑りが良くなり弾きやすくなるだけでなく、サビの発生も防げるので一石二鳥のアイテムである。
フレットのメンテナンス
フレットにも錆がつくので、こまめにメンテナンスをする必要がある。フレットの傷や錆は音の伸びに非常に影響するが、弦を一度全部外さないとできないため、弦を交換するときなどにクロスで綺麗に拭いたりすると良い。
サビが進んでしまい、演奏しづらい状態のギターであれば金属磨きクロスでしっかり磨くと復活する。しかし毎月のように磨いてしまうとフレット部分を削ってしまうことになるため、年1回程度が望ましい。
まとめ
タンスの肥やしになってしまっている壊れたギターも、それぞれの特徴に合った買取店に持ち込むことで数万円もの現金化に繋げることができる。ギターの買取店選びは素人には難しい特徴があるため、ヒカカク!内の買取店一覧などを上手活用して効率良く売却してみて欲しい。

