農機具をスクラップ・処分するのにかかる費用を徹底調査

農業を引退したり壊れたりして、不要になった農機具はどのようにして処分しているだろうか。ゴミに出したくても基本的に粗大ゴミの対象ではないため、手を焼いている方もいるだろう。

農機具の処分方法は下取り・買取・スクラップの3つの選択肢があり、方法によっては費用がかかる場合がある。そこで、実際に農機具を処分する際にはどれくらいの費用がかかるのか、機械の種類ごとに紹介していく。できるだけお金をかけずに処分したい方にはぜひとも参考にしていただきたい。

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農機具の処分方法

農機具は適正処理困難物に指定されているため、通常のゴミと同じように粗大ごみとしては捨てられない。そのため、粗大ごみの対象ではない農機具の処分に手を焼いている方は多いのではないだろうか。そこで農機具の処分にかかる費用を紹介する前に、まずは処分方法について紹介しておく。

買取業者を活用する

農機具の処分には買取業者を活用できる。そもそも、使い古された農機具がお金になるのか疑問に思う方もいるだろう。中古の農機具は日本国内だけでなく海外でも需要があり、実際に多くの商品が海外へ輸出されている。

また、海外では機械としてだけでなく、パーツとしても需要があるので、故障したり壊れたりしている農機具でも値段がつくことがあるのだ。ただし、買取業者であればどこの業者でも農機具を取り扱っているわけではない。

農機具は主に専門業者や工具店、一部のリサイクルショップなどが取り扱っている。買取は利用する業者によって、査定料や出張料などの手数料がかかる場合があるので、利用する前に確認しておくと良いだろう。

下取りを活用する

新しい農機具を購入するのであれば、下取りは処分方法の1つである。下取りは農機具を新しく購入する際に古い農機具を下取りに出せば、販売価格から下取りに出した古い農機具の金額分を差し引けるサービスだ。

下取りは査定や引き取りを業者がやるので、買取と同様で利用者の手間は少ないだろう。買取と異なる点としては新しく商品を購入しなければならないことだ。また、下取りは販売価格から割引くことしかできず、現金にはならないことが挙げられる。

そのため、新しく商品を購入しない方には適用外のサービスであり、処分だけを目的にしている方には向いていない。下取りで利用者が費用を負担するケースは少なく、手間がかからないので新しく商品を購入する方には便利だろう。

スクラップ業者に依頼する

スクラップ業者に依頼すれば、大半の農機具はスクラップで処分が可能だ。スクラップは農機具を解体し、鉄くずにすることである。機具には多くの金属が使われており、中にはまだ使える資材もあるだろう。

その資材は鉄くずとして買い取ってもらうことができ、資材の量に応じて金額が決まる。ただ、商品の買取と資材の買取は買い取る目的が異なるので、スクラップで高値の買取は期待しない方が良いだろう。

スクラップはいわば最終手段に近い方法なので、まずは農機具に値段がつくか確認してからでも遅くはない。

農機具のスクラップ・処分にかかる費用

農機具のスクラップにかかる費用は業者によって異なり、主に解体や運送に費用がかかる。ただ、実際のところスクラップにかかる費用は不明瞭なところが多い。

例えば、無料で対応してくれる業者は鉄くずの買取金額を低くすることで調整し、有料で対応してくれる業者は鉄くずの買取金額を高く設定するなどしている。

そもそも、農機具のスクラップは個人が直接依頼するケースが少なく、大半は不用品回収業者やその他の業者が回収して依頼するケースが多い。そのため、ここでは農機具の処分費用という名目で種類ごとに紹介していく。

トラクター

トラクターの処分費用はおおよそ15,000円前後である。トラクターは他の農機具と比べてサイズが大きく、運搬に手間がかかる。また、トラクターにはタイヤがあり、1本1,000円以上の費用が発生することを考えれば、処分費用はそれだけ高くても不思議ではないだろう。

田植え機

田植え機の処分費用はおおよそ10,000円前後である。田植え機はサイズによって金額が大きく上下し、中にはその場で解体が必要なケースもあるだろう。あくまでも上記の金額は乗用型の目安であり、歩行型はその半額程度が目安である。

耕運機

耕運機の処分費用は、おおよそ3,000円～5,000円である。耕運機は上記2つの農機具と比べればサイズが小さいので、処分費用が安い。中には簡単に持ち運びができるサイズもあるので、費用を抑えたいという方は自身で運搬すると良いだろう。

農機具の処分で買取がおすすめの理由

上記で農機具を処分する際にかかる費用について紹介したが、できれば処分にお金をかけたくないという方は多いだろう。そのような方には買取で処分するのがおすすめだ。ここでは、農機具の処分で買取がおすすめである理由を3つに分けて紹介していく。

処分費用がかからない上にお金になる

農機具の処分で買取がおすすめである理由の1つ目は、処分費用がかからない上にお金になるからだ。通常、農機具を廃棄処分にするのにはお金がかかるが、買取だとその処分費用がかからない。

処分費用がかからないだけでもお得感があるが、買取だとさらにお金にもなるのだ。廃棄処分でもスクラップであれば資材がお金になることはあるが、その金額は微々たるものである。

しかし、買取であれば売る商品にもよるが、数万円や数十万円の値段がつくことだってあるだろう。ただし、処分費用がかからなくても業者によっては出張料や査定料などの手数料が別に発生する場合がある。

買取は成立しないと農機具を処分できずお金にもならないが、商品の査定は無料でおこなっている業者が多いので、まずはダメもとで査定の依頼をしてみると良いだろう。

処分と買取が1度で済む

農機具の処分で買取がおすすめである理由の2つ目は、処分と買取が1度で済むからだ。農機具の買取ではすべての商品に値段がつくわけではなく、中には値段のつかない商品も出てくるだろう。

上記で説明したように、買取で処分するためには商品に値段がつくことが条件である。そのため、値段のつかない商品は基本的に買い取ってもらえない。しかし、買取業者の中には値段のつかない商品を処分してくれるところもある。

処分費用が無料か有料かは業者によって異なるが、無料であれば利用者にとっては費用をかけずに済む。買い取ってもらえなくても処分してもらえる業者であれば1度の依頼で済み、査定で値段がつかないことが分かった上で処分を依頼できるので利用者の手間は省けるだろう。

お店へ持ち運ぶ必要がない

農機具の処分で買取がおすすめである理由の3つ目は、お店へ持ち運ぶ必要がないからだ。買取業者が商品を買取する方法には店頭・宅配・出張の3種類があり、店頭買取で農機具を買取してもらうのは手間がかかるだろう。また、宅配買取で農機具を買取してもらうのはサイズや重さが規格外なので物理的に難しい。

残る出張買取は業者によって対応できるエリアが限定されているが、業者が自宅に来てくれるので商品を動かす必要がないのだ。幸いなことに、農機具を買取している業者は出張買取に対応しているところが多いので業者を探すのには困らないだろう。ただし、業者によっては出張費用がかかる場合があるので利用する前に確認が必要だ。

農機具の買取でおすすめの買取業者

農機具の処分には買取がおすすめだと紹介したが、実際にどこで買取してもらえるのか知っておきたい方もいるだろう。ここでは、あらゆる農機具を買取している業者を5つ紹介するので、処分を考えている方はどのような業者なのか知っておくと良いだろう。

農機具王

農機具王は滋賀県を拠点に全国で19店舗ものお店を営業している農業機械の買取専門店だ。取扱商品は農機具であればメーカーを問わず対応しており、フォークリフトや除雪機などの機械も買取している。農機具王では年間の買取件数が約5,000件にのぼり、これほど農機具を買取している業者は他にあまりないだろう。

買取は各店舗で店頭買取をおこなっているほか、出張買取でも対応している。出張できるエリアは全国が対象（一部例外があり）なので、県内にお店がない方でも利用には問題ない。

なお、買取に関する手数料は基本的にすべて無料となっているが、解体が必要な場合や処分を前提とした場合には費用が発生するケースがある。農機具王は故障車や不動車でも対応してくれるので、処分を前提とした買取でも利用しやすいだろう。

エキスパート北関東

エキスパート北関東は群馬県で2店舗のお店を営業しているリサイクルショップだ。リサイクルショップなので取扱商品は幅広く、農機具の他にも楽器や厨房機器などを買取している。エキスパート北関東は農機具の専門店ではないものの、リサイクルショップの中では実績が豊富だろう。

買取は各店舗で店頭買取をおこなっているほか、出張買取でも対応している。出張できるエリアは群馬県内の一部地域に限られているが、持ち運びが困難な商品を買取してもらいたいときには便利だろう。なお、基本的に買取で手数料が発生することはない。

エキスパート北関東はあらゆるジャンルの商品に対応しているので、農機具の他にも処分したいものがあれば、まとめて処分ができるだろう。

農機具高く売れるドットコム

農機具高く売れるドットコムは全国に10店舗のリユースセンターをもち、農機具を専門にしている買取サービスだ。農機具であれば大半のものは取り扱っており、油圧ショベルやパワーショベルなどの重機も買取している。

国内のメーカーは多くの業者で取り扱っているが、海外のメーカーを取り扱っているのは農機具高く売れるドットコムを含め少ないだろう。サービスは累計で100万人が利用しており、99.7％の高い満足度を得ている。

買取は出張買取だけしかおこなっていないが、出張が難しい北海道の一部地域や沖縄県を除けば出張エリアは全国が対象だ。なお、買取に関する査定や出張で手数料が発生することはない。農機具高く売れるドットコムは上場企業が運営しているので、安心して利用できるサービスだろう。

関西農機買取センター

関西農機買取センターは和歌山県でお店を営業している農機具の専門店だ。取扱商品はトラクターや耕運機・管理機などを筆頭に、農機具であれば大半のものは買取している。関西農機買取センターは創業が昭和22年の老舗な農機具専門店なので、買取の経験や実績は十分だろう。

買取は出張買取だけしかおこなっておらず、対象のエリアも和歌山県内のみだけである。県内に特化している分、全国を対象としている他社よりもスピードは早いだろう。なお、買取に関する手数料は査定や振込、出張にかかる費用が無料だ。

関西農機買取センターでは農機具のプロが査定をしており、自社で修理できる環境が整っているので壊れた農機具でも買取してくれることがある。

農機本舗.com

農機本舗.comは福岡県を拠点に営業している農機具の専門店だ。取扱商品はトラクターとコンバインがメインだが、他の農機具でも買取してくれる場合があるので相談してみる価値はあるだろう。農機具の専門店なだけあって、年間の買取台数は8,000台にのぼり、専門業者の中でも実績は十分だ。

買取は出張買取だけしかおこなっていないが、北海道や沖縄のような出張が難しい地域でなければ基本的に全国に対応している。なお、基本的に買取で査定や引き取り、出張（一部例外があり）に関して費用が発生することは基本的にない。

農機本舗.comは、あらゆる販売ルートをもっているからこそ高価買取ができ、整備工場があるので壊れた農機具でも買取してくれることがある。

まとめ

農機具の処分方法やその費用について紹介した。農機具の処分には3つの方法があり、それぞれ利用する方の状況によって適している方法は異なるだろう。ただ、基本的には費用がかからずにお金にもなる買取で処分するのがおすすめだ。

不要な農機具は倉庫に置いておいてもスペースを取るだけであり、いずれは処分しなければならない。農機具は年式が古くなればなるほど価値が下落していくので、少しでも高く売りたい方は後回しをせずに買取業者へ依頼しておくのが賢明だ。