不要なトラクターや農機具を売却したいと思っている人は多いだろう。農機具は高く売れるため、使っていないなら早いところ売っておきたいところだ。だが、売った後の受け取ったお金に対して、税金がかかったり確定申告が必要なのかと不安に思っている人もいるだろう。
そこで当コラムでは、トラクター・農機具の売却で税金がかかるのかどうか、確定申告は必要なのかどうかについて解説していく。農機具売却で不安に思っている人は、ぜひ最後まで読んでいただきたい。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
事業用資産の売却について
農機具を扱う農業従事者は個人事業主であるケースが多いだろう。その場合、農機具などは事業用資産として扱われ、事業用資産は減価償却の耐用年数について考えなければならない。また、減価償却中に売却した場合には記帳の方法なども変わるため、しっかりと調べる必要がある。
以下では、事業用資産として農機具の減価償却耐用年数などについて詳しく解説していく。
減価償却資産の耐用年数は?
基本的に農機具などの事業用資産は「減価償却資産」として扱われるが、この場合には耐用年数というものがある。農機具の場合は耐用年数が一律で7年と決まっていて、これはトラクターやコンバイン、田植え機や耕運機などでも変わらない。
一方で、中古で購入した農機具の場合は、事業用として使用し始めたときから、使用可能な期間として見積もられる年数が耐用年数となるので注意しておこう。ただし、法定耐用年数である7年を超えている場合は、法定耐用年数の20%となるので覚えておこう。
なお、法定耐用年数があまっている場合は、法定耐用年数から経過した期間を率い、その年数に20%を足して計算するのが一般的となっている。
減価償却中の売却・処分はどうなるのか
減価償却中に農機具を売却した場合、売却金額が未償却の金額よりも高いか安いかで記帳内容が変わる。基本的には「減価償却資産台帳」と「仕訳帳」の2つに記帳が必要だ。
なお、減価償却分を減価償却費にするか、譲渡所得の取得費用とするかを選ぶことができる。これは農機具を売った場合に売却益になるか損になるかによって変わるので、税負担のことを考えて選ぶのがおすすめだ。
また、仕訳帳への記帳としては、売却益がある場合は受け取った金額は未償却残高分と売却益に分けて記載する必要がある。売却損の場合は、未償却に満たなかった分の金額をマイナスとして事業主貸として記載する。
処分の場合
農機具が壊れたり使えなくなってそのまま処分することもあるだろう。その場合、経理上では未償却残高を0にしなければならない。
具体的には、今までの使用期間の償却分は減価償却費として計上、そして処分したときの未償却残高を固定資産除却損で計上することになる。償却分を計上しない場合は、期首の未償却残高を固定資産除却損で計上すればOKだ。
トラクター・農機具の売却で税金はかかる?
農機具は、年式が新しいものにもなれば数百万円で売れることも珍しくはない。上記で色々解説したが、売って受け取ったお金に対して税金がかかったり、確定申告が必要なのかと疑問に思う人も多いだろう。
以下では、農機具の売却で税金がかかるのかどうか詳しく解説していく。
多くのケースで税金はかからない
結論から言うと、トラクターや農機具の売却においては、多くのケースで税金はかからない。というのも、売却において税金がかかるのは、トラクターや農機具を購入した金額よりも、売ったときに受け取った金額が大きい場合のみである。
通常、トラクターや農機具は使っているうちにどんどん状態が悪くなったり、年式が古くなるなどで買ったときよりも価値が落ちている。車も買った瞬間に価値が3割前後落ちるように、農機具も基本的には買ったときよりも売るときのほうが価値が落ちている。
そのため、業者の買取価格のほとんどは購入金額より高くなることはないので、売却によって受け取ったお金に対しては税金は一切かからない。ただし、万が一購入した金額よりも高く買取された場合は、税金がかかるので注意しておこう。
売却で利益が出ると確定申告が必要
農機具の売却において、購入金額よりも業者の買取価格のほうが高い場合は税金がかかり、確定申告も必要になる。農機具の売却で得たお金は「譲渡所得」に分類されるため、不動産などのほかの所得を足し、控除をした上で確定申告をしなければならない。
売却した金額が購入金額より低い場合は、受け取ったお金は譲渡所得とはならないため、税金はかからないのだ。さきほども言ったように、中古農機具の多くは購入したときよりも状態が悪いため、買取価格が購入金額を上回ることはほぼないだろう。
トラクターの売却にしても、数百万円で売れたとしても購入金額はそのさらに上のことが多いので、受け取ったお金には一切税金はかからない。確定申告が必要なのは、購入金額よりも高く買取される場合のみであることを覚えておこう。
トラクター・農機具の買取価格まとめ
次に、トラクター・農機具の買取価格についてまとめていく。トラクターや農機具は高く売れることが多いが、実際にはどれぐらいの価格で買取されているのだろうか。それぞれの買取価格に興味がある人は、ぜひチェックしてもらいたい。
なお、記載しているのは2023年1月現在の買取価格だ。
トラクター
まずはトラクターの買取価格を見ていこう。
商品名 | 買取価格 |
---|---|
コバシ RM750F | 18万円 |
ミツビシ MT156 | 30万円 |
ヤンマー AF220S | 40万円 |
ヤンマー Ke-50 | 10.5万円 |
ホンダ FF300 | 1.2万円 |
クボタ L1-195 | 10万円 |
イセキ TL1901F | 4万円 |
イセキ TQ13 | 25.2万円 |
スガノ RQY124 | 10万円 |
コンバイン
次は、コンバインの買取価格だ。
商品名 | 買取価格 |
---|---|
ヤンマー GC328 | 32万円 |
ヤンマー GC441 | 20万円 |
ヤンマー AJ217 | 85万円 |
三菱 VY446 | 70万円 |
イセキ HVB217G | 2.5万円 |
イセキ HVB215-KWC | 5万円 |
クボタ AR320GHDW-S50 | 25.5万円 |
クボタ SR35-SDW | 7万円 |
クボタ ARN323 | 35万円 |
除雪機
除雪機の買取価格。
商品名 | 買取価格 |
---|---|
ヤマハ YT970E | 7万円 |
ヤマハ YT1080EX | 10万円 |
ヤマハ YT1080ED | 5万円 |
ヤナセ 809HSTD | 3万円 |
ホンダ HSS1170i | 7万円 |
ホンダ HSS655c | 1万円 |
ヤンマー YSR3000X | 5万円 |
三菱 750RHF | 3万円 |
管理機
続いて、管理機の買取価格を紹介する。
商品名 | 買取価格 |
---|---|
ホンダ F1100 | 7万円 |
マメトラ MRV3VH | 7万円 |
クボタ TMA300 | 1万円 |
クボタ TA800N | 14万円 |
ヤンマー FP300 | 2.3万円 |
ヤンマー YK650MR | 9万円 |
イセキ KCR500HX | 2万円 |
耕運機
最後は播種機の買取価格だ。
商品名 | 買取価格 |
---|---|
ヤンマー シーダ 7連 | 80000円 |
TS-570 向井工業 | 20000円 |
クボタ SR200KW | 5000円 |
みのる LSPE-6 | 50000円 |
スズテック HS-320KB | 10000円 |
イセキ HS-220KB | 15000円 |
トラクター・農機具を売るのにおすすめの業者
トラクターや農機具を売るとき、高く売りたいなら買取業者は慎重に選ばなければならない。業者によって買取価格は大きく変わり、場合によっては数万円~数十万円の差がつくこともある。
以下では、トラクター・農機具を売るのにおすすめの業者をいくつか紹介していく。売却を考えている人は、ぜひ参考にしてみよう。
千葉の農機具家
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
農機具家は、農機具の買取・販売をおこなっている業者だ。トラクターやコンバイン、耕運機などの農機具を高価買取しており、他店では値がつかないものでも買取してくれる。動かない農機具も無料で引取ってくれる場合があるので、まずは査定依頼してみよう。
買取は店頭・出張の2つの方法。出張買取は全国対応で、出張費や査定料もかからない。その場で即現金買取してもらえるので、すぐに現金化したい人にもおすすめだ。見積もりだけでも歓迎しているため、気軽に査定依頼できる。
滋賀の農機具王
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
農機具王は、中古農機具を買取している業者だ。使わなくなった農機具や故障しているものまで、しっかり買取してくれる。大型の農機具だけでなく、小型の農機具も積極的に買取しているため、いらない農機具はまとめて査定に出してみるのがよいだろう。
買取は店頭・出張の2つ。出張エリアは全国対応で、出張費無料となっている。査定スピードも早く、買取実績も豊富だ。農機具買取店としての知名度が高く、はじめての人でも安心して査定を任せられる業者である。
石川の農星
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
農星は、中古農機具の買取や販売、運搬をおこなっている業者だ。トラクターやコンバインをはじめ、さまざまな農機具を買取している。型落ち品から故障したものまで買取してもらえるので、使っていない農機具は査定依頼してみよう。
買取は宅配・店頭・出張の3種類で対応している。出張買取は全国対応で、都合のよい日に引き取りに来てくれるので手間がかからない。査定も早く、相談にも親身に乗ってくれるので、気持ちよく利用できる。
福岡にある農機買取のゲン
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
農機買取のゲンは、トラクターなどの農機具や電動工具などを買取している業者だ。古い農機具から新しいものまで買取しており、農機具専門店として高価買取をおこなっている。人気メーカーは特に買取強化している魅力的な買取業者だ。
買取は店頭・出張の2つの方法。出張買取は福岡、佐賀、熊本、大分で対応しており、出張費から査定料まですべて無料。国内外への販路を確保しているため、他店よりも高い金額で買取をしているのが強みだ。
富山のセカンド(株式会社セカンド)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
セカンド(株式会社セカンド)は、トラクターやコンバイン、田植え機の買取に強い業者だ。豊富な買取実績と専門スタッフの査定は、納得のいく価格で農機具を買取してくれる。倉庫に閉まったままの農機具でも、もしかしたら高価買取してくれるかもしれない。
買取は店頭・出張の2つ。出張買取は富山で対応しており、電話1本で無料出張に駆け付けてくれる。他店での見積もりを提示すれば価格交渉も可能なので、まずは一度査定に出して相談してみるのがよいだろう。
トラクター・農機具を高く売るには
最後に、トラクター・農機具を高く売る方法について解説していく。トラクターや農機具を売るときはいくつかポイントがあり、高く売るための工夫が必要だ。せっかく売るならできるだけ高い価格で売りたいだろう。
高価買取を狙っている人は、以下の点を意識して査定へ出してみよう。
状態に注意しておく
トラクターなどの農機具を高く売りたいなら、状態に注意しておこう。農機具は泥や土などの汚れがつきやすく、状態も悪くなりがちだ。査定では全体的な状態も評価されるので、汚れが多いと査定で減額される可能性がある。
そのため、査定に出す前にはしっかり全体を綺麗に洗い流しておくのがおすすめだ。トラクターなどの場合は運転席などの汚れも落としておき、タイヤ周りは念入りに掃除しておくことで査定での印象がアップするだろう。
高く売るためには、全体的な状態を綺麗することを意識してみよう。
できるだけ早く売る
農機具に限った話ではないが、高く売るためにはできるだけ早く買取へ出すのが大事だ。基本的にどんなものも古くなれば買取価格は低くなり、新しいものほど高く売れる。
十年以上使っている農機具と2~3年しか使っていない農機具では、後者のほうが高く売れるのは言うまでもない。査定での減額を避けるにはできるだけ早く売り、年式が古くなりすぎないように注意しておこう。
また、農機具には走行距離などはないがアワメータ―があり、こちらも査定での需要なポイントとなる。目安としては、大体500時間あたりで査定額が変わると言われており、1000時間を超えると買取価格は安くなるので注意。
需要が高まる時期に売る
農機具はたくさんの種類があるが、それぞれ需要が高まる時期が異なる。基本的に買取価格は需要が高まるときに上がる傾向があり、業者も買取に力を入れてるため、ほかの時期よりも高く売れやすい。
たとえば、コンバインなどは稲刈りの時期、9月頃が業者で強化買取されるだろう。田植え機などは春先の田植え時期に需要が増し、買取価格も上がる。冬以外の期間であれば、トラクターは安定した価格で売れるだろう。
農機具の売却では売るタイミングも考え、需要が増して業者が買取に力を入れるタイミングを見計らって売るのがおすすめだ。
買取強化している業者で売る
業者では特定の農機具を買取強化していることが多い。たとえば、トラクターの買取に力を入れていたり、コンバインのほうを高価買取していたりなどだ。また、クボタやヤンマーといった特定メーカーの買取に強い業者もある。
そのため、自分が売る農機具を買取強化している業者で売れば、ほかの業者で売るよりもお得に売却できる可能性が高い。特にクボタのトラクターは人気が高く、業者でも強化買取されていることが多いので、売るときはしっかり業者選定するのがおすすめだ。
複数の業者で査定してもらう
農機具を高く売ろうと思うなら、複数の業者で査定してもらうのがよい。買取価格は業者によって大きく変わるため、売ってから後悔しないためにも最低限2~3社以上で査定してもらってから売るようにしよう。
しかし、仕事が忙しい人や面倒なことが嫌いな人は、何社も比較するのが億劫だろう。そこでおすすめなのが「ヒカカク!」だ。
ヒカカク!は最大20社から無料で一括査定が可能であり、手間をかけずに一番高く売れる業者がわかる。複数の業者で比較する時間がない人は、利用料もかからないので、ぜひ使ってみてほしい。
まとめ
トラクター・農機具の売却で税金がかかるのかどうか、確定申告は必要なのかどうかについて解説してきた。購入金額より業者の買取価格が高い場合以外、農機具の売却に税金はかからず、確定申告も必要ない。
ただし、購入金額より高かった場合は譲渡所得となり、確定申告が必要になるので覚えておこう。そして、高く売りたいなら買取業者選びは大切だ。あわせて紹介したおすすめ業者や高く売るコツをぜひ参考にしてほしい。
【参考サイト】