世界的に注目されている浮世絵は、本物であれば高額で取引されることの多い品物だ。特に葛飾北斎や喜多川歌麿といった有名作家の作品は驚きの価格が付くこともあり、オークションも盛り上がりを見せる。では、そんな浮世絵の中で特に高額な作品はなんなのだろうか。
当記事では、浮世絵の高額ランキングを紹介していく。また、浮世絵を売ろうと考えている方向けの情報もあわせてまとめていこう。なお、ここで紹介する情報は2020年12月2日現在のものである。
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浮世絵の世界高額ランキング
それではさっそく、浮世絵の世界高額ランキングを発表していく。葛飾北斎の作品は特に人気が高いが、ほかにも喜多川歌麿や歌川国芳などさまざまな作家の作品がランクインした。ここでは、10位から1位の順にまとめていく。なお、2020年12月にヒカカク!にて調査したものであり、ほかにも高額な浮世絵がある可能性があることを留意していただきたい。
10位 葛飾北斎「小野篁の詩」:558万円
2020年10月のサザビーズ・オークションにて落札された、葛飾北斎の作品が10位となった。同作品は、『百人一首姥がゑとき』シリーズのひとつ。百人一首を絵でわかりやすく表現するというコンセプトで描かれたシリーズだ。こちらの作品はアワビをとる海女を描いている。
9位 川原慶賀の出島の絵:658万円
2019年11月のサザビーズ・オークションにて落札された浮世絵である。川原慶賀は長崎の出島出入絵師として有名な作家で、日本の風俗文化や出島の生活などを絵に描いていた。シーボルトとも親交があったことで知られる。この作品は出島を上空から見下ろしたような絵である。
8位 喜多川歌麿「寄辻君恋」:779万円
2019年5月にサザビーズ・オークションにて落札された浮世絵。喜多川歌麿は江戸時代に活躍した作家で、美人画絵師として知られている。「ポッピンを吹く女」は特に有名ではないだろうか。「寄辻君恋」は手ぬぐいを口にくわえる優美な女性が描かれた作品である。
6位 歌川国芳「相馬の古内裏」:2770万円
2019年11月にサザビーズ・オークションにて落札された作品。同作品は「善知鳥安方忠義伝」という本を題材にしており、滝夜叉姫が呼び出したがしゃどくろが大宅太郎光国に襲いかかる様子を描いた絵である。3枚続の迫力ある浮世絵で、歌川国芳の代表作のひとつだ。
6位 葛飾北斎「山下白雨」:2770万円
「相馬の古内裏」と同額6位となったのは、2019年11月のサザビーズ・オークションにて落札された作品。葛飾北斎の「富嶽三十六景」シリーズのうちの一作で、「黒富士」と呼ばれることのある浮世絵だ。快晴の山頂と白雨(夕立のこと)が降るふもとのコントラストを力強く表現した作品である。
5位 東洲斎写楽「三世瀬川菊之丞の田辺文蔵妻おしづ」:3290万円
2018年11月のサザビーズ・オークションにて落札された作品。東洲斎写楽は江戸時代中期、主に役者絵を発表していた絵師だ。同作品は、「花菖蒲文禄曽我」という作品に登場するおしづを演じた、瀬川菊之丞という女形を描いたものである。写楽の作品の中でも特に有名な浮世絵だ。
4位 東洲斎写楽「嵐竜蔵の金貸石部金吉」:4700万円
5位に続き4位となった東洲斎写楽の作品。2009年10月にパリで開催されたオークションで落札された。同作品は「花菖蒲文禄曽我」という作品の金貸石部金吉を演じた二代目嵐龍蔵を描いている。写楽はわずか10ヶ月間しか活動していないとされ、作品数は約145点ほどしかない。
3位 葛飾北斎「赤富士」:5200万円
2019年3月のクリスティーズ・オークションにて落札された作品。葛飾北斎の代表作のひとつ、「凱風快晴」またの名を「赤富士」である。北斎の三大役物のひとつの傑作だ。見積りは920~1200万円ほどだったが、結果はそれを大きく上回った5200万円となった。
2位 喜多川歌麿「深く忍恋」:8800万円
2016年のパリのオークションで落札された作品。喜多川歌麿の「歌撰恋之部」のうちの一作だ。歯におはぐろを付けた女性がキセルを持っている姿を描いた作品で、歌麿の代表作のひとつである。対象の顔を大きく描く「大首絵」という構図は、歌麿が得意としたものだった。
1位 葛飾北斎「神奈川沖浪浦」:9804万円
2017年4月のクリスティーズ・オークションにて落札された。「葛飾北斎といえば」「浮世絵といえば」と言われて多くの人が頭に浮かべるであろう、うねる巨大波を描いた浮世絵だ。同作品は当時から人気が高かった作品と言われており、彼の有名作家ゴッホも絶賛したという。財務省によると、2024年発行の新1,000円札の裏面の図柄として、この「神奈川沖浪浦」を採用するとのこと。
浮世絵を持っているなら査定してもらおう
ここまで浮世絵の高額ランキングを紹介してきた。浮世絵は価値のあるものであれば非常に高い値段が付く。もしも自宅に浮世絵が眠っているのであれば、売却を考えてみてもよいだろう。
ただ、浮世絵といった超高額の買取価格が期待できる品物の場合、買取業者はしっかり選んだほうがよい。業者によってはかなりの安価で買い取られてしまう可能性もある。そこで、ここからは浮世絵を高値で売却するための情報を紹介していく。
浮世絵を売る際のおすすめの買取業者3選
浮世絵の買取を可能としている業者はいくつかあり、それぞれ異なる特徴を持っている。満足のいく取引をするには、自分に合った業者を見つけることが大切だ。ここからはおすすめの買取業者を紹介していくので、業者選びの参考にしてほしい。気になる業者があれば査定を依頼してみよう。業者のクチコミなども見られるので、あわせてチェックしてみてほしい。
美術品・絵画買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
美術品・絵画買取センターは30年もの歴史を持つ美術品専門の買取業者だ。自社でオークションを開催しているので、美術品相場をリアルタイムで把握している。業界トップの鑑定士をそろえており、高値買取に自信を持っている業者だ。
スピーディな対応も強み。依頼をしてから24時間以内に査定額を回答してくれるので、すぐに鑑定してほしいものがあったら任せてみよう。後から減額されることもないので安心だ。
買取方法は店頭買取・出張買取・宅配買取に対応している。出張買取は全国対応。送料は無料となっているので、自分の都合に合った買取方法を選択できる。
アジアアートギャラリー
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
アジアアートギャラリーは骨董品と美術品を買取している業者だ。各ジャンルごとの専門スタッフがいるので、高値買取が期待できる。評価基準も説明してくれるので、納得のいく取引ができるだろう。
日本と中国を中心に、幅広い販路を持っているのも特徴だ。また、修理なども自社でおこなっているので、あまり状態のよくない品物もまずは相談してみよう。
買取方法は宅配買取・店頭買取・出張買取に対応可能だ。鑑定料や出張料など手数料は無料。出張エリアは全国となっている。店舗は福岡の平尾駅から徒歩1分、無料駐車場ありと車でも徒歩でもアクセスしやすくなっている。
八光堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
八光堂は骨董品・美術品の専門買取業者だ。40年以上運営している老舗業者で、100,000件もの買取データを有している。全国区のテレビ番組に多数出演している腕利きの鑑定士が在籍しているのも特徴だ。
作家や作品名がわからなくても対応してくれるので、気軽に問い合わせできる。自社でオークションを主催しており、鑑定力には自信がある業者だ。海外オークションやコレクターとのコネクションもあり、高値買取が期待できる。
買取方法は店頭買取と出張買取に対応している。出張買取は全国無料だ。店舗は全国に10店舗あるので、近くに店舗があれば赴いてみてもよいだろう。
買取業者選びのポイント
上記で紹介した業者以外にも、浮世絵を買取できる業者はたくさんある。それらの中から自分に合った業者を選ぶにはどうすればよいのだろうか。ここからは、業者を選ぶ際のポイントを紹介していく。ここで紹介するポイントをチェックすることで、浮世絵を高値買取できる業者が見つけやすくなる。業者を探す際の参考にしてみてほしい。
美術品買取の専門業者か
買取業者にはそれぞれ買取可能な分野が決まっている。なんでも買取可能な業者もあるが、浮世絵を売る際には美術品の専門業者がおすすめだ。その筋のプロの鑑定士が在籍している可能性が高い。
ただ、なんでも買取している業者であっても、優れた鑑定士が在籍していることがある。美術品の専門業者を候補に入れつつ、さまざまな業者をチェックしてみよう。
また、浮世絵を高値で売りたいのであれば、リサイクルショップは非推奨である。リサイクルショップはアクセスがよいことが多いので、ものを売るといったらリサイクルショップに売ってしまいたいという人もいるだろう。しかし、リサイクルショップは安値で買い取られてしまう可能性が高いので、おすすめできない。
浮世絵を売る場合は、優秀な鑑定士が在籍している買取業者を利用しよう。リサイクルショップは不要品をまとめて売りたいときに使うとよい。
実績が豊富にあるか
運営歴もチェックしよう。美術品の買取業者の場合、運営歴数十年ということも珍しくない。長く運営している業者は信頼が厚く、鑑定士も実力者揃いとなっている。高額の作品の買取実績がある業者を選ぶのがおすすめだ。
また、実績とあわせて見ておきたいのがクチコミだ。実際にその業者を利用した人のリアルな声が見られるので、大いに参考になるだろう。クチコミはブログやSNSなどでチェックできるが、ヒカカク!を使うのもおすすめである。ヒカカク!のサイトにはさまざまな業者の情報が掲載されているので見てみよう。
オークションを活用している業者もおすすめ
業者の中にはオークションを活用しているところがある。海外のオークションに商品を出品していたり、自社でオークションを開催していたりと、オークションを使った売却をおこなっていることがあるのだ。そういった業者は販路が多いということもあるが、美術品のオークション相場に詳しいので、高値買取してくれやすい。
出張買取なら安心して査定依頼できる
買取方法は大きく分けて店頭持込・出張買取・宅配買取の3種類ある。美術品の場合おすすめするのが出張買取だ。浮世絵は状態によっては傷みやすく、自分で店舗に持って行ったり、宅配を使って送ったりするのに不安を抱く場合もあるだろう。
出張買取なら自宅に鑑定士が来て、その場で査定してくれるので安心である。業者によって対応している買取方法やエリアが異なるので確認しておこう。
業者選びに便利なヒカカク!
美術品の買取価格は、最終的には鑑定士の目利きによって決まる。そのため、査定してもらう業者によって買取価格が異なってしまう。高値で売るには、実際に査定してもらい、その査定額を比較して業者を決めるのが確実だ。
そこでおすすめなのがヒカカク!の活用である。ひとつひとつの業者に査定を依頼するのは面倒だが、ヒカカク!の一括査定フォームを使えば複数の業者にまとめて査定依頼を送れるのだ。業者比較の手間が一気に省けるので、ぜひ使ってみてほしい。
ヒカカク!の利用は無料だ。ホームページには買取に関するコラムなども掲載されているので、チェックしてみよう。
まとめ
浮世絵はものによっては高値がつくことがある。葛飾北斎や喜多川歌麿など人気作家の作品であれば、特に価値が高い。現在、最も高値が付いているのは、オークションで9804万円で落札された葛飾北斎の「神奈川沖浪浦」である。
もしも浮世絵を所持しており、売りたいと考えているなら、美術品専門の業者に鑑定を依頼するのがおすすめだ。その際には、いくつかの業者を比較するとよい。ヒカカク!を使えば効率よく業者比較ができるので、ぜひ活用してほしい。
参考URL
- 1位:葛飾北斎「神奈川沖浪浦」
- 2位:喜多川歌麿「深く忍恋」
- 3位:葛飾北斎「赤富士」
- 4位:東洲斎写楽「嵐竜蔵の金貸石部金吉」
- 5位:東洲斎写楽「三世瀬川菊之丞の田辺文蔵妻おしづ」
- 6位:葛飾北斎「山下白雨」
- 6位:歌川国芳「相馬の古内裏」
- 8位:喜多川歌麿「寄辻君恋」
- 9位:川原慶賀の出島の絵
- 10位:葛飾北斎「小野篁の詩」