美術館や博物館でも出会える「古い美術品」は、観賞用としてだけでなく投資も可能な人気のコレクターズアイテムである。特に日本初上陸の展覧会が急増している近年では、素晴らしい作品に触れる機会を通して、自宅に眠った美術品の鑑定額に興味を示す方々も増加傾向にある。
では、そんな美術品の鑑定額は誰がどんな形で決めているのだろうか?今回は、これから美術品の売却を検討している皆さんと一緒に、鑑定額や査定額の決まり方という謎に迫っていきたい。
Art Work On The Move - Guanajuato / bud ellison - from the street
本記事のポイント
- 美術品の価格はどのように決まっている?
- 買取業者の査定事情
- 鑑定士とコミュニケーションを図ることでプラスになることも
CONTENTS
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作品の真贋
さまざまな美術品を取り扱う鑑定士は、最初に「この作品は本物か、偽物か」という真贋に関する判定を行う。どんなにコンディションの良い絵画や彫刻であっても、明らかに偽物とわかるコピー品であれば、絶対に美術品オークションなどの市場に流すことはできない。またコピー品を買い取ってしまうと、買取店側でも損をすることになるため、作品の真贋を調べることは買取店にとって最も大事なステップだ。
そんな真贋の判定をスムーズに行なってもらうためにも、本人が制作したことを証明する資料や保証書、鑑定書などがあれば、必ず作品本体に添付をして欲しい。
需要と供給のバランス
「正真正銘の本物であること」がわかったら、次に持ち込まれた美術品の需要が調査される。世界的に需要の高い絵画や彫刻、茶器などの美術品は、メジャーな作家による作品でなくても高価買取の対象となる。これに対してブームが去ってオークションなどの落札額が下落傾向にある美術品は、どんなに素晴らしい作家によるものでも高値がつかない。このような実情から考えても、美術品を高価買取に繋げるためには、売り時のようなタイミング的な要素も重要だと言える。
コンディション
次のコレクターに歓迎される美術品であるためには、美しさを損なわないコンディションも大事である。特に絵画や掛け軸、書画などは紫外線による経年劣化が生じやすい傾向があるため、価値ある美術品を高値に繋げるためには直射日光や高温多湿を避けた保管が必要と言えるだろう。また、1つ数百万円~数千万円の高値がつく陶磁器の場合は、多少の金継ぎがあっても買取対象となるケースがほとんどである。
美術品の特徴
買取店側で収集に力を入れている美術品カテゴリは、5%~10%増のプラス査定が付きやすい。美術品の価値は、制作年代や技法に依存する傾向もあるため、日本画や西洋画のコレクションをするなら、その作家の歴史年表に目を通しておくようにして欲しい。また展覧会の出品歴といった来歴もその作品の価値を高める要素となるため、裏付けとなる資料やパンフレットがあれば一緒に添付することをおすすめする。
鑑定士や査定士との関係
大量の美術品を一気に持ちこんだり、鑑定士とのコミュニケーションの中で良好な関係を築けるようになると、お得意様価格とも言えるプラス査定がつきやすくなる。また、良心的な鑑定士は「高く売れる美術品の特徴」なども教えてくれるため、美術品や骨董品買取におけるトレンドを知るためにも、店員と仲良くする姿勢を大事にして欲しい。
美術品をより高く売るためには
ここまで、美術品の査定ポイントについて紹介してきた。ここでは、「美術品を早速売りたい」と思った際により高く売るためのコツについて紹介していくため、ぜひ参考にして欲しい。
売りたい美術品について詳しくリサーチをする
自分が持っている美術品について、何の知識もないまま買取に出すのはあまりおすすめしない。自分が持っている美術品の価値が分からないと、結果として損をしてしまう場合も多い。リサーチ方法が分からない場合は、まず買取店に問い合わせてみても良いだろう。
ホコリを事前に落とした上で、査定に出す
美術品を査定に出す前に、ホコリは事前に落としておいたほうが良い。濡れた布で拭くのではなく、必ず乾いた布かブラシで軽く取り除くようにしよう。美術品は湿気に弱いものが多いため、水で濡らすのは厳禁だ。経年劣化については、無理に汚れを落とそうとすると逆に作品の価値を落としてしまう可能性があるため、そのまま査定に出したほうが良い。
また、美術品の保管方法にも注意しておきたい。おそらく、多くの人は暗く湿気の多い倉庫などで美術品を保管することが多いだろう。しかし、美術品は非常に湿気に弱いため、倉庫などは保管場所として適さない。温度18〜22度、湿度50〜60%の環境を保とう。紫外線にも弱いため、出来る限り日の当たらない湿気の少ない場所で保管するようにしたい。
付属品は一緒に査定に出そう
中古品すべてに言えることだが、購入時の付属品はすべて買取に持ちこむようにしよう。古い美術品の場合、箱や説明書などがない場合も多いと思うが、もしある場合はぜひ一緒に持ちこんで欲しい。また、前述した通り、その作品に付随する証明書や資料などがあれば一緒に持ちこもう。
美術品の買取を専門で行っている買取店に査定を依頼する
美術品の鑑定は多くの知識や経験を必要とするため、有名な総合買取店などに安易に頼まないほうが良い。買取に出す際は、美術品の買取に精通した鑑定士が在籍している買取店に査定を依頼しよう。買取店のホームページで、買取実績が公開されているので、参考にしてみると良いだろう。
一社だけではなく、複数社に査定を依頼する
査定に出す際は、一社だけではなく複数社に査定を依頼するのがポイントだ。前述した通り、美術品の買取は非常に難しく、鑑定士によって査定額に大きな差が生まれやすい。何社からに相見積もりを取った上で、最も高く買い取ってくれる買取店に売ることがおすすめだ。
まとめ売りも検討しよう
売っても良い美術品が複数ある場合は、まとめ売りも検討してみると良いだろう。まとめ売りとは、1つの作品だけではなく、いくつかの作品をまとめて買取に出すことだ。買取店側からすると、一気に作品を手に入れられるため非常に喜ばれやすい。買取価格も高くなる場合が多いため、ぜひ検討してみて欲しい。
ヒカカクおすすめの買取業者ここまで、美術品をより高く売るためのコツについて紹介してきた。ここからは、美術品を売るのにおすすめの買取店について、いくつか紹介していきたい。
総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
東京都品川区にある総合美術買取センターは、当サイトではベスト3に入る人気店で、おすすめの鑑定業者である。中国美術や西洋美術など、幅広いジャンルに対応しているのがポイントだ。東京だけではなく、名古屋、大阪、福岡など全国に対応している。また、クーリングオフ制度も導入しているため、万が一契約内容に満足いかなかった場合も、8日以内であれば無条件でキャンセル可能である。美術品を高い金額で売りたいならば総合美術買取センターの無料見積もりを依頼してみてはいかがだろうか。
いわの美術株式会社
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
美術品や骨董品を専門に買取している買取店。過去の買取実績は、10万件以上。実績のある買取店であると言えるだろう。様々な美術品や骨董品に触れた、経験豊富な鑑定士に査定してもらえるので、高価買取に繋がりやすい。宅配買取と、全国に対応している出張買取を行っている。オンライン査定だけではなく、LINE査定もあるため、気軽に査定を依頼してみて欲しい。
LINE査定に対応している買取業者
獏
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
都内にある獏は美術品買取専門店でLINE査定も行っている。無料出張買取や店頭買取、宅配・郵送買取と様々な買取方法に対応している。美術品の中でも特に、油絵・洋画、日本画、版画、新作陶磁器、茶道具、骨董・古美術、彫刻ブロンズ、西洋陶磁器の買取に力を入れている。
ミライカ美術
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ミライカ美術は国内・海外で多くの流通ネットワークを持ち、現在の相場や需要をいち早く察知し、お客様の作品の価値を最大限に引き出した驚きの買取価格を提示可能な買取専門店。全国各地のオークションに参加し、各地域の相場や最新情報を網羅している。また個人コレクターの注文を多く抱えるため他社で値がつきにくかった作品も高値買取できる可能性がある。
出張買取に対応している買取業者
小川処堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
骨董品・絵画・美術品の買取・販売店の小川処堂。二代目として買取を始めてから、買取のご相談件数1万2千件以上の実績がある。日本全国で買取、販売を行っており、査定料や送料はすべて無料。現代アートから絵画、版画、中国美術品など様々な美術品の買取を行っている。ブランド品買取メインの買取店をは一線を画す。
こたろう
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
全国無料出張買取を行っているこたろう。全国どこでもスピード対応で最短1時間で訪問。さらに現金即払い、国内外販売ルートによる高額査定、幅広い査定範囲が魅力だ。掛軸、日本画、洋画、西洋美術など様々な美術品の買取を行っている。
まとめ
明確な相場表のない美術品の買取について、意外と知られていない査定基準を紹介してみた。近頃では不要品回収業者に代わる存在として遺品整理サービスを行う買取店も増えているため、宝の山とも言える倉庫や蔵全体を出張買取で見てもらっても良いだろう。またこのようなサービスを活用すると、買い手の付かないコピー品の引取りや処分も同時に行われるため、「断捨離と現金化が同時にできる」と考えれば、費用のかかる不要品回収業者に依頼するよりも遥かにメリットが大きいのである。そんな美術品の売却で高額査定を狙うなら、メール査定などを上手く活用して情報収集や業者の比較検討をしっかり行なう姿勢を忘れないようにして欲しい。