近年、日本では驚くほど自転車人口が増えている。これは、2011年に発生した東北大震災の影響が大きいと言われている。公共の交通機関が麻痺してしまい、身動きが取れなるという経験をして、都心部を中心に自転車通勤・通学に切り替える人が多くなったのだ。
特にロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイクを含めたスポーツバイクの販売台数は他の車種と比べてもかなり増えている。
これはロードバイクを題材にした漫画やアニメの影響も大きいだろう。週刊少年チャンピオン連載中で2.5次元ミュージカルにもなった『弱虫ペダル』はロードレースがテーマとなっている。こちらは男子生徒たちが中心となった作品だが、『南鎌倉高校女子自転車部』は女子生徒が中心、『かもめ☆チャンス』はサラリーマンが主人公だ。これらの作品にも見られるように、ロードバイクは様々な人が乗れるものである。
また、サイクルプレスジャパンによると、以前はスポーツバイクは専門のプロショップが販売しているものだった。しかし近年では多店舗チェーン企業(イオンバイク、サイクルベースあさひなど)がスポーツバイクの販売に力を入れるようになったそうだ。
確かに、ショッピングモールなどにあるチェーン店でも、レーサーが乗りそうなバイクを目にすることは増えている。スポーツバイクは着々と、一般の日本人にも馴染みのあるものになりつつあるようだ。
今年は国土交通省によって自転車活用推進法も制定されたこともあり、自転車人口はますます上昇するのではないだろうか。
そこで今回は、ロードバイクの人気ブランド「Bianchi(ビアンキ)」の型番やモデル名について詳しくみていこう。
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Bianchi(ビアンキ)とは
Bianchi(ビアンキ)は、イタリアの老舗自転車メーカー(ブランド)。創業者はミラノで生産を開始したエドアルド・ビアンキ。当時まだ21歳であった。設立は1885年と、世界で最も古い自転車メーカーとして世界中から愛されている存在だ。
近年でもツール・ド・フランスなどのバイクレースでも、レーサーを優勝に導くバイクを製作している。
しかしビアンキの作るバイクの種類はロードバイク、マウンテンバイクといったスポーツバイクだけではない。街乗り用のクロスバイクやミニベロ、シティーバイクなど多種多様なモデルを販売している。
1997年からはサイクルヨーロッパグループの傘下のブランドとして、ヨーロッパ内外で発展を続けている。ブランドカラーの「チェレステ」
ビアンキの特徴は、なんといってもその都会的なスタイリッシュなデザイン。特に、ブランドカラーの「チェレステ」を使ったバイクが絶大な人気を誇っている。
「チェレステ」は、イタリア語で空色という意味。緑色と青色の中間でイタリアの空の色を表現している。
チェレステは毎年微妙に色合いが違うのが特徴となっている。この理由にはいくつかの説があり、年月を追うごとにより美化されているようだ。しかし素敵な説もあるので、ここで紹介しよう。
一つはビアンキ創設者のエドアルド・ビアンキがイタリア女王の目の色に合わせてバイクを作ったという説。また、「その年の空の色」を見て職人が色を決定しているためだとする説もある。このような、ちょっとしたエピソードもファンの心をくすぐってくれるブランドだ。
自転車販売店の他にカフェも運営している
ビアンキはそのブランド力の強さから、自転車販売店だけではなく飲食店の営業も行なっている。第一号店がオープンしたのは比較的最近のこと。2010年にストックホルムにできた。
イタリアらしいライフスタイルを味わう場所として日本では、自由が丘にある「ビアンキカフェ」がその役割を果たしている。
こちらの利用者は自転車ファンだけではなく、一般客も多数利用している。店内は、自社ブランドの製品展示や、フィッテイングマシンを利用したサービスが提供されている。これも、ブランド力の強さあってのことだろう。
人気漫画『弱虫ペダル』とのコラボも実施
日本にロードバイクブームをもたらした人気漫画、『弱虫ペダル』とのコラボレーションも行なっている。2014年にはマグカップや手ぬぐい、Tシャツなどのグッズ販売を行い、内装もコラボレーションの特別仕様にした。
そのため、既存の自転車ファンだけではなくアニメ好き・漫画好きの人たちにとってもビアンキは非常に認知度が高いのだ。(原作の漫画では、人気キャラの荒北靖友がビアンキのロードバイクを愛用している。この影響によりファンがビアンキの自転車を買い求め、販売店では品薄の現象が起きるほどだった)
ビアンキのモデル名(型番)について
家電製品などとは異なり、自転車のモデル名・型番は少々特殊な仕様になっている。以下では、ビアンキ(自転車全般)のモデル名の成り立ちに関して確認していく。
モデル名はフレームに対するものが基本
ロードバイクのモデル名は、基本的にフレームにつけられる名前だ。例えば、ビアンキの人気モデルとして語られることが多い「VIA NIRONE7」は、フレームを指し示す名前なのだ。
つまり、完成車ではなくフレームだけで売られていたとしても、それは「VIA NIRONE7」ということになる。
ビアンキの信念は「フレームこそが自転車の核となるもの」。この信念に基づいてバイク制作を行っているのだ。フレーム名がモデル名の中心となるのもわかるような気がする。
完成品はパーツ込みの名前で表示されることも多い
しかし、自転車屋などで売られている完成車には同じ「VIA NIRONE7」でも値段が異なるモデルがいくつかある。そして、値札をよく見てみると「VIA NIRONE7」の後に文字が書いてあり、それぞれが異なっているはずだ。
実はこれは、「VIA NIRONE7」に使われているパーツの名前なのだ。同じ「VIA NIRONE7」でも値段に差が出ているのは、使われているパーツのランクが違うからである。
以下は、2017年に販売された「VIA NIRONE7」の種類である。
- ・VIA NIRONE7 SHIMANO CLARIS
- ・VIA NIRONE7 SHIMANO SORA
- ・VIA NIRONE7 SHIMANO TIAGRA
「VIA NIRONE7」の後に表記があるこのパーツの名前だが、このパーツは正式にはコンポーネントと呼ばれる。コンポーネントにはクランク、チェーン、ブレーキ、レバースプロケット、そしてディレイラー(変速機)などが含まれる。
自転車は組み立てられたパーツ全てが一つのメーカーで制作されているわけではない。フレームに力を入れるビアンキがあるように、コンポーネントのメーカーも存在する。2017年製のVIA NIRONE7では使用されているコンポーネントはどれもコンポーネントメーカーのシマノの製品となっている。そのため、上記の種類名の途中には「SHIMANO」の文字が入っているのである。
それでは、そのコンポーネントのグレードを説明しよう。コンポーネントによる違いが現れやすいのはクランク部分だと言われている。今回挙げたものの中ではCLARIS< SORA< TIAGRAの順で性能が良くなる。当然、それに伴い値段も高くなっていく。
「どこまでがモデル名か?」という問題は難しいところではある。とはいえ基本的にはフレームだけで購入する人は少ないだろう。自転車屋などで新品を買う上ではパーツ部分の表記も含んでモデル名と考えると良い。
販売された年も入ってくる
また、自転車の販売者は発売された年もモデル名と一緒に明記していることが多い。発売された年は購入者にとって重要な要素となってくる。同じフレーム名でも、製造年が違えば使われている材質や色が異なるからだ。自転車の販売サイトを見ればわかるように、年代によって販売価格に大きく差が出てくる。年代が古いから安く、新しいから高いとは一概には言えないのだ。
- 【例】VIA NIRONE 7 のモデル名比較
- VIA NIRONE 7 PRO TIAGRA COMPACT 2016年モデル[Celeste]
このように【フレーム名(VIA NIRONE 7 PRO)/パーツ名(TIAGRA COMPACT)/年代(2016年モデル)/色(Celeste)】の4つの要素でモデル名は構成されているのだ。
中古では改造されている可能性が高いので注意
中古の自転車を購入するときは、注意が必要だ。基本的に自転車は、自分好みにカスタマイズしていくもの。そのため、中古店に売る段階で正規品そのままの状態である可能性は極めて低いのだ。
例えば、ホイール、変速機、ペダルなどが従来のものから変えられていることが考えられる。バイクオーナーの理想の形となったビアンキが、必ずしも購入者の求めているビアンキとは限らない。また、せっかくなら正規品の状態からカスタマイズする喜びを購入者も味わいたいだろう。
つまり、中古店での購入を考えているのであれば正規品(メーカーが販売している完成車の状態)とパーツが同じかどうかをしっかりと確認しておいたほうがいいだろう。
各モデルの正規品の場合のパーツは公式ホームページなどから確認できる。チェーンやブレーキの種類も細かく記載されているのでぜひ活用することをおすすめする。
Bianchi(ビアンキ)モデル名記載場所
それでは、ビアンキのロードバイクのモデル名(型番)がどこに記載されているのかを確認していこう。
フレームのトップチューブに記載
基本的には、フレームのトップチューブ付近に記載されているモデルが多い。しかし、わかりやすく「モデル名:〜」のような記載があるわけではない。見た目としてはデザインの一部として名前が書いてあるに過ぎない。
また、販売年などが書いてあるわけではないので、おおざっぱなフレームの名前しか確認することができない。(何年製なのか、などはカタログと照らし合わせるか、メーカーに直接聞くなどするのが賢明だ)
120周年記念のモデルはわかりやすい
ただし、2005年はビアンキ創設から120周年の記念すべき年だった。この年は記念プレートが作られ、トップチューブの右側につけられた。ロゴも120年前のものと当時使用されていたものとを組み合わせたオリジナルのものが採用された。このようなことから、2005年に発売されたバイクは、見た目でわかるようになっている。
なお、モデル名もビアンキの歴史にちなんだものになっている。まずビアンキの歴史に詳しくなった上でなら、2005年発売のものはモデル名からも判別できるだろう。
シリアルナンバー(車体ナンバー)は記載がある
前述しているように、モデル名は大枠でしか確認することができない。しかし、各車両に割り振られているシリアルナンバー(車体ナンバー)は正確に把握することができる。
シリアルナンバーを知っておくことはバイクのオーナーにとって重要なことだ。これがわかることによって製品に何か問題があった際の保証を受けることが可能になる。
また、盗難被害にあった際にも役に立つ。車体ナンバーを警察に伝えておくことで、自分の自転車(ロードバイク)が見つかる可能性が高くなるのだ。
シリアルナンバーは、「ボトムブラケット」の下に記載してある。ボトムブラケットは、ペダルが回転するクランク部分にあたる。シールや塗装ではないので消えることはないだろうが、少し見辛い位置になる。バイクをひっくり返した方が見やすいかもしれない。
普段は見ない場所かもしれないが、一度確認しておくといいだろう。何度もやるには少々面倒な作業になるので、確認したら手帳など自分の見やすいところに番号を控えておくことをおすすめする。
保証書に全ての情報が記載されている
車体以外にも、シリアルナンバーやモデル名が書かれている部分がある。それが、「保証書」だ。正規ルートで購入したビアンキのロードバイク(自転車)であれば、保証書が必ず付属してくるはずだ。その保証書には、車体ナンバー・モデル名の記載が必ずある。
自分が乗っているロードバイクから、該当する情報を確認できない場合は「保証書」を確認するといいだろう。
まとめ
ロードバイクは、自分好みに改造して楽しむものだ。そのため、完成車がそのままの状態であることの方が少ない。中古品を購入するのであれば、オークションサイトなどに表記されたモデル名と、正規販売されているモデルをよく照らし合わせてから選ぶことをおすすめする。
また、これから販売に出す予定があるなど自分の乗っているビアンキのロードバイクの情報が欲しいのであれば、保証書を確認するのが最も正確だといえるだろう。
番外編:Bianchi(ビアンキ)を売却するなら
最後にBianchi(ビアンキ)の買取に積極的な買取店を紹介しよう。
Valley Works
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ビチアモーレ
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対策
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