ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクは、シティーサイクル(いわゆるママチャリなど)と比べて一つ一つの単価が高い商品だ。そのため、中古での売買が非常に活発に行われている。
売り手、買い手それぞれが得をするためにはお互いに事前の情報収集が欠かせない。情報を集める際は、ロードバイクの型番やモデル名を知っておく必要があるので調べ方を覚えておこう。ここでは、人気ブランドFelt(フェルト)の型番・モデル名について紹介していく。

Felt Z6 / Matt HB
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Felt(フェルト)について
Felt(フェルト)は、ドイツとアメリカを拠点にした自転車メーカー。創設者は元々、日本のバイクメーカーの整備士としてオートバイなどのフレームを製作していた「ジム・フェルト」という人物。トライアスロン経験者であったジムは、1980年台後半に自らが乗るトライアスロン用のフレームを初めてデザインした。すると、あまりの出来栄えの良さにプロのレーサー達がこぞってジムに制作の依頼をしたことから、製品製作に携わるようになったという。
イーストン・スポーツでフレーム開発を行っていたジムは、最初に製作したフレームでトライアスロン・シクロクロス2つの分野の世界チャンピオンを送り出すという輝かしい成績を納め、その名を世界に轟かせた。
アルミフレームからカーボンへの転換
初期は、アルミフレームに定評があったFelt(フェルト)だったが、2006年以降のモデルラインナップはカーボン製が非常に多くなっていった。フレームの魔術師とも称されているジム・フェルトが作るフレームは、どちらのモデルも、低価格でありながら高い完成度を誇ることでしられており、ビギナーにもオススメのブランドとして語られることも多々ある。(カーボン製フレームながら20万円を切るモデルも存在する)
Felt(フェルト)の型番・モデル名について
各ブランドによって、ロードバイクの型番・モデル名の成り立ちは異なる。まずは、Felt(フェルト)というブランドがどのようにして型番やモデル名をつけているのかを確認しておこう。
目的に合わせた「シリーズ」が存在
多くのロードバイクブランドでは、いくつかのフレームシリーズが存在する。Felt(フェルト)に関しても、いくつかの代表的なフレームシリーズがあるので紹介していこう。
ARシリーズ
レース向けのエアロロードバイクとして設計された「ARシリーズ」。世界最先端の技術と、数百時間にも及ぶ風洞実験により作られた、限界ギリギリに迫るエアロロードバイクだ。
ロードバイクにはUCI規定というルールが存在しており、競技で使用するロードバイクはこの規定以内に収まったモデルでなくてはならない。ARシリーズは、この UCI規定ギリギリのモデリングを行う、まさに限界に迫ったモデルなのだ。
FR
Felt(フェルト)のフレームの中で最も軽い、レース向けロードバイク「FRシリーズ」。軽いだけではなくしなやかさも併せ持つフレームとして、数多くのモデルがあり、レーサーからの人気も高い。
FRW
FRシリーズの、女性ラインである「FRWシリーズ」。メンズバイクの小さいモデルではなく、しっかりと女性専用の専用のハンドル・サドル・ステムを用いて作られている。
VR
ロングライド向けに設計された「VRシリーズ」。長時間漕いでも疲れにくい姿勢になるような設計、坂を登りやすいワイド&ローギアに加え、他モデルよりも幅の広いタイヤを搭載している。
F
レース向けロードバイクの定番「Fシリーズ」。どんなシーンでも使いやすいニュートラルロードとして、初心者にも人気なモデルが揃う。
IA
トライアスロンバイクの「IAシリーズ」。Felt(フェルト)の技術が凝縮した、競技に勝つためのフレームとなっている。
これ以外にも、「DA」「B」「Tk」「Fx」などのシリーズがある。
シリーズの中から枝分かれしていくモデル
上記のようなシリーズの中にも、それぞれ細かいモデルがありそれぞれにモデル名がつけられている。 以下では、定番の「FRシリーズ」を例に挙げてモデル名を紹介していこう。
- ・FR2
- ・FR2 Disc
- ・FR3
- ・FR3 Disc
- ・FR5
- ・FR6
- ・FR30
- ・FR40
- ・FR60
これらのモデル名は、フレームとコンポーネントの組み合わせによってつけられている。例えば、FR2とFR3は使用されているフレームは同じもののコンポーネントが異なるためモデル名と値段も違うのだ。(FR30などのモデルは、使用されているフレームもコンポーネントも異なる)
ブランドによっては、モデル名にコンポーネントの名前が入っていることもあるが、Felt(フェルト)に関してはコンポーネント名の記載がなく単独のモデル名がそれぞれにつけられている。
モデル名が同じでも年式が異なるとスペックも変わる
ロードバイクは、同じモデル名であっても発売年式が変わるだけで、スペックやカラー、使用されている材質も異なってくるのだ。そのため、購入時は年式までしっかりと確認をしなくてはならない。
正規店で新品を購入するのであれば、おそらくほとんどが最新モデルのロードバイクが並んでいるはずだが、中古店だとそうもいかない。最新モデルから、古い年式のものまで様々な商品が売っているので、購入の際は注意してほしい。
Felt(フェルト)の型番・モデル名の調べ方
それでは、最後にFelt(フェルト)の型番・モデル名の調べ方を紹介していこう。Felt(フェルト)に限らず、多くのロードバイクに共通する方法なので覚えておくといいだろう。
購入時についてきた〇〇を確認
ロードバイクの情報を知りたい場合は、購入時についてきた保証書を確認するのが最も確実で効率的だ。保証書には、ユーザー側が知りたいであろう情報のほとんどが詰まっている。型番やモデル名はもちろんのこと、購入時の日時、店舗、シリアルナンバー、保証期間から値段に至るまで様々な情報が載っているので、「困ったら保証書を見る」というのを覚えておいて欲しい。
保証書は中古売買の際にも必要となる
保証書は修理依頼を行う以外に、ユーザーが中古店へ販売する際にも必要となる書類。保証書に記載されている、購入店舗や日時が「正規ルートでの購入」を証明する“証明書”のような役割を果たしてくれるのだ。 保証書がないと買取りを断られる可能性もある。中古での買取(販売)を視野に入れている人は、なおさらしっかりと保証書を保管しておくようにしよう。
シリアルナンバーは車体にも記載あり
ユーザー登録や、修理依頼をする際にメーカー側へ伝える必要のある「シリアルナンバー」は、フレーム本体にも記載がある。フレームの裏側にシールのような形で貼られているか、ボトムブラケット(BB)部分に刻印されている場合がほとんどなので確認してみるといいだろう。
まとめ
Felt(フェルト)に限らず、ロードバイクの型番やモデル名の情報を知りたい場合は保証書を確認するのが最も効率的な方法だ。どのようなブランドであっても、保証書には各種情報が記載されているのでまずは保証書を確認してみて欲しい。 保証書がない場合は、シリアルナンバーからメーカーに問い合わせるなど面倒な手順を踏まなくてはならないため、なくさないようにしっかりと保管しておこう。