一般の人には馴染みの薄い展覧会図録には、一般の古本とは全く異なる分類と需要がある。特に芸術性の高い書籍や資料、パンフレットなどを歓迎する古書店に売却すると、その多くが高価買取対象になるようだ。
今回は、アートイベントや美術展、回顧展などに行くことで簡単に収集できる展覧会図録について、その特徴と査定情報を徹底解説していきたい。
CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
展覧会図録とは?
展覧会図録とは、美術展や展覧会の会期中に限って会場内で購入できる「作品の写真や図をたくさん載せたカタログ」の総称だ。
アートイベントによっては、公式ガイドブックやパンフレットといった名称で図録を販売することもある。
たくさんのページ数を有する図録の多くは、書籍のような冊子の中で展示作品の写真や説明を詳しく紹介している。
展覧会図録=書籍?
200ページ以上に及ぶことも珍しくない展覧会図録は、一般の人たちにとっては書籍のように見える存在だ。
しかし、図録は「展覧会や美術展の記録」という枠組みにすることで、莫大な著作権料をかけずにリーズナブルな価格で来場者に購入してもらえるものとなっている。
このように、気軽に美術を楽しむ人たちにとって有り難い展覧会図録は、著作権料込みで書店にて販売されている作品集(書籍)とは全く異なる存在だと捉えるべきと言えるだろう。
展覧会図録に高い人気がある理由とは?
イベント会期中のみ販売される展覧会図録は、その場に行くことのできなかったコレクター達が探し求める書物となっている。
また書店から自由に購入できる作品集と比べると発行部数もかなり限られるため、希少性の高さといった意味でも高価買取に繋がる要素が大きいと言えそうだ。
内容やコンディションによっては数万円もの査定がつくこともある展覧会図録は、投資目的で複数冊を購入するユーザがいるほど人気の高い存在となっている。
高く売れる展覧会図録と買取相場
多くの古書店で買取上限額の一覧を公開する展覧会図録は、一般の古書籍などと比べて買取相場の調査がしやすい傾向がある。
また、古書店の場合は店主自身が図録のコレクションをしていることも多いため、他店から提示された見積り価格を伝えることで価格交渉もしやすくなると考えて良いだろう。
今回は、多くのショップで査定情報が公開されている下記6つの展覧会図録の買取相場を確認しながら、この市場の取引をイメージしてみたい。
ジブリの展覧会図録
三鷹の森ジブリ美術館では、親子連れをターゲットにしたさまざまな企画展を行っている。
国内ファンが非常に多い「千と千尋の神隠し」や「天空の城ラピュタ展」のパンフレットは、今から15年以上も昔に作られた古さも相まって1,500円もの高値がつく。
これに対して数年前に開催されたばかりの「ジブリの森のレンズ展」や「ねこバスから見た風景展」については、まだ700円ほどの査定になるようだ。
二科会の展覧会図録
文部省美術展覧会から分離した二科会の展覧会図録は、画家の登竜門としての知名度により、かなりの高額査定が期待できる。
あんしん買取検索というWEBサービスで買取価格を公開する駿河屋の情報によると、画集・図録編の第1巻には3,450円もの高額査定が付いている。
また駿河屋では、多くの二科展図録について「メールにてお見積り」としているため、他店の見積額などを査定士に伝えることで更なる高値も狙いやすいカテゴリと考えて良いだろう。
回顧展の展覧会図録
亡くなってしまった画家や漫画家などの回顧展の図録も、多くのショップで高く買い取られている。
昭和時代を代表するグラフィックデザイナー・田中一光の回顧展については、比較的薄いパンフレットであっても1,000円~1,200円ほどの高値がつく。
これに対して芦田豊雄や荒木伸吾といったアニメーターの場合は、死没直後に開催された話題性も相まって3,500円~6,700円ほどの高額査定が期待できる。
モノ派の展覧会図録
1970年代~1970年代中頃まで続いたモノ派は、現代アート市場の活況により展覧会図録にも高価買取実績の増えたカテゴリだ。
鎌倉画廊で行われたモノ派コレクション展の図録には、2,500円~4,000円もの高値がついている。
また日本発祥アートが世界から注目される近頃では、具体美術の図録や書籍にも高い需要が生まれているため、アーティスト名ではなく美術のカテゴリや動向に着目して展覧会図録のコレクションをしてみても良いだろう。
外国人アーティストの展覧会図録
Harmony Korineの「Raiders」やCube Inc.の「GUY BOURDIN 2006」といった海外アーティストによる展覧会図録にも、作品の内容やコンディションによっては1,500円ほどの高値がつく。
海外製図録の多くはデザインセンスにも長けている傾向があるため、その内容やアーティストの知名度わがわからなくても 、自信を持って査定依頼にかけてみると良いだろう。
写真展の展覧会図録
絵画と比べて遥かに親しみやすい写真展の図録は、展覧会図録市場の中でも高価買取実績の多い種類となる。
まんだらけという買取店のサイトでは、東京都写真美術館で開催された「植田正治とジャック・アンリ・ラルティーグ 写真であそぶ展」の図録に2,000円をつけている。
また朝日新聞社主催の「国際広告写真展選集」については、25,000円もの買取上限額となっているため、どんな図録であっても必ず複数業者への問合せや相見積もりを行なうべきと言えるだろう。
展覧会図録の買取に積極的な業者 まとめ
展覧会図録の買取ができるのは、アート関連に詳しい古書店が中心となる。
比較的新しい漫画や小説、単行本などを歓迎する一般の古本屋では、書籍に分類されない展覧会図録の正しい価値判断ができない。
また、ページ構成によってはパンフレットにしか見えない展覧会図録も存在するため注意が必要だ。ここからは、展覧会図録を歓迎してくれる専門店を紹介していく。
ハモニカ古書店
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
展覧会カタログや図録の買取が得意なハモニカ古書店では、サイト内で買取価格の一覧表を公開している。
このようなショップを利用すれば、価格面での比較検討がしやすくなる。
またハモニカ古書店では、イベント会場で購入した資料なども積極的に買い取っているため、「これは展覧会図録に含まれるのだろうか?」という疑問が生じた書物であっても査定依頼のしやすい業者になることだろう。
ハモニカ古書店のクチコミ・評判
引用: ハモニカ古書店のクチコミ・評判・体験談5これまで2回ほど買い取りをお願いしましたが、毎回丁寧な対応で入金も早く、たすかります。書籍の内容を見てきちんと査定してくれ、買取額も高めに買い取ってくれます。こちらから本を買ったことも何度かありますが、欲しかった本がいい状態で適正な価格で手に入りました。
図録・画集買取店
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
店名を見ただけで「展覧会図録を持ち込める」と判断できるこのショップも、おすすめ度の高い存在だ。
良心的な対応で知られる図録・画集買取店では、複数冊の持ち込みであっても1点ずつの価格を教えてくれる。
また、買取できるもの・できないものについてもわかりやすく紹介されているため、初めての人でも失敗の起こりにくいお店と位置付けて良さそうだ。
うさぎ書林
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
店主の得意ジャンルが映画と美術といううさぎ書林は、展覧会図録の売却に理想的な専門店である。
美術大学で芸術を学んでいた店主が丁寧に査定をしてくれるため、査定士とのコミュニケーションを重視する皆さんでも、より良い対応が受けられる業者になることだろう。
うさぎ書林のクチコミ・評判
引用: うさぎ書林のクチコミ・評判・体験談5引っ越し前に大量に買い取っていただきましたが、誠意ある対応で安心してお任せできました。大手新古書店とちがい、本をとても愛している姿勢がうかがわれました。
くまねこ堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
美術書や写真集買取もできるくまねこ堂も、展覧会図録の売却におすすめのお店だ。
買取予約の電話受付は夜23時まで行っているため、多忙な毎日のよりショップの査定士とのコミュニケーションがしにくい人でも利用しやすい業者になることだろう。
くまねこ堂のサイトの中では、20~40年前の展覧会図録には値がつかないケースが多いと書かれているため、リーズナブルな価格で購入できる図録は売り時を逃さないことも高額査定に欠かせない心掛けだと言えそうだ。
古本買取 くまねこ堂のクチコミ・評判
引用: 古本買取 くまねこ堂のクチコミ・評判・体験談5かなり古い本を含め、丁寧に説明のうえ、買取していただき感謝しております。土曜日でも気持ちよく来てもらえて助かりました。 信頼できる業者さまだと思います。
古本買取 くまねこ堂のクチコミ・評判
引用: 古本買取 くまねこ堂のクチコミ・評判・体験談3家まで来てくれたからありがたかったです。専門知識は少なく、スマホで検索しながらの買取でした。自分で1点ずつネットで売るような手間はかけられなかったので、手数料込み引き取ってもらったと考えれば仕方ないかもしれません。口コミに多い態度の悪さですが、コミュニケーション能力の低さによるものだと思います。「遠くて儲けがないところは行きたくない」とそのまま言われ、かなり驚きました。