Apple Watchは今のところ年1回のペースで新作を発表している。2017年に発売した「Apple Watch Series 3」にLTE通信機能を搭載されたことから、そろそろ買い替えを意識されている方もいるだろう。
今回はそんなアップルウォッチの機種変・買い替えを検討している方のために、機種変更前のペアリングやアクティベーションロックの解除、Suicaの移行方法などについてまとめてみた。
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LTE通信機能が搭載されると何が違うのか
「Apple Watch Series 3」には「GPSモデル」と「GPS+Cellularモデル」の2種類がある。
LTE通信機能が搭載されているのは「GPS+Cellularモデル」のみだ。旧型のアップルウォッチで全ての機能を駆使する場合は、ペアリングしているiPhoneを経由してWi-FiとBluetoothを有効にする必要があった。
しかし「GPS+Cellularモデル」はLTE通信機能が搭載されたことにより、iPhoneがそばになくても単体で通話ができたり、メッセージの送受信をすることが可能に。さらにアプリの起動速度やSiriや音声入力の改善も行われるなど、多方面で進化した。
「GPSモデル」との価格差も10,000円ほどとそこまで大きな差ではないため「GPS+Cellularモデル」を選択する方が多いようだ。
Apple Watchの機種変・買い替え方法
Apple Watchを最新モデルに買い替える際、今使っているデバイスはどう処分したらいいのだろうか。
実は2017年12月より、AppleはApple Watchの下取りプログラムをスタートした。このプログラムを利用する最大のメリットは、バンドや充電ケーブルなど、本体以外の付属品は提出しなくてよいという点。提出するのは本体機器のみでよいため、手元に残ったバンドは機種変更後も使い続けることができるのだ。
アップルウォッチの下取りにおける注意点
気になるのは下取りの値段だが、Apple Watch(第1世代)とSeries 1は最大8,600円、Series 2が最大20,000円だ。値段は本体の状態によって考慮される。しかし、最大の注意点は支払いがApple Storeギフトカードで還元されること。
現金還元ではないため、Apple Store以外では使えないのだ。本当に新型のApple Watchの購入目当てで下取りに出すなら問題ないが、Apple Storeの買い物以外を検討しているのであれば注意が必要。
なお、下取りされたアップルウォッチは整備済製品として再び販売されるか、再利用できるようにリサイクルされているとのことだ。
Appleへの下取り依頼方法
Apple Watchの下取りはAppleのホームページから依頼することができる。
まずはホームページで下取りしたいデバイスを検索し、申し込みをする。申し込み時に現在のデバイスの情報を入力すると、見積もり金額が表示され、了承したら手続きが完了だ。本査定は実際に届いたデバイスに沿って確認されるため、この時点はあくまで目安ということを理解しておこう。
申し込みが完了すると後日送付キットが自宅に届くので、本体のみを梱包して佐川急便に集荷を依頼する。着払い伝票が同梱されているので送料は無料だ。商品到着から数日で受取と査定結果の通知メールが届くので、改めて査定価格を確認。
メールが届いてから2営業日程度で、記載の価格のAppleギフトカードが登録のメールアドレス宛に発行されるとのことだ。
Apple Watchの機種変・買い替え手順
Apple Watchの買い替えが決定したら、事前にやっておかなければならないことがある。
それはiPhoneとのペアリング解除やアクティベーションロックの解除、アップルウォッチで利用しているSuicaの移行などだ。また、これらをきちんと行えば新機種の設定時に初めから操作する必要なく引き継ぐことができる。
Suica・クレジットカードデータ移行方法
Apple Watchの基本的な設定やデータなどは、後ほど行う初期化を通してバックアップが完了する。しかしSuicaのデータなど、Apple Pay関連の内容はバックアップに含まれないので、別途データの移行が必要だ。
まずは以下にてApple WatchからSuicaのデータを削除するところから説明する。なお、この作業はApple WatchでもiPhoneでもどちらでも対応可能なので、使用するデバイスに沿って削除方法を確認してほしい。
Apple Watchで削除する方法
Apple WatchからSuicaのデータを削除する際には、まず「Wallet」アプリを起動する。そしてSuicaを選択してメニューを表示し、ゴミ箱マークの「カードを削除」を選ぶだけ。この作業のみでApple WatchからSuicaの情報は削除されたことになる。
iPhoneで削除する方法
次にiPhoneからApple WatchのSuica情報を削除する方法だ。これはApple Watchをペアリングしている状況でないと設定できないので注意しよう。
- 1. iPhoneのホーム画面から「Watch」アプリを起動
- 2. 「WalletとApple Pay」という項目を選択
- 3. 「WATCH上のカード」という欄に出てくるSuica情報を選択
- 4. 次の画面の下部に「カードを削除」の項目があるので押下する
- 5. 確認のポップアップが表示される。場合によって"カードに残高があります" などという文言が出るが、構わず「削除」を押下。
これにてApple WatchからSuicaの情報が削除された。Apple Watchのデータは削除されてもiCloud上にSuicaの情報は保存されているので、今後新デバイスを購入したら再度データを以降すればよい。また、Suicaの残高もきちんと移行されるので安心していただきたい。
クレジットカードデータの移行
Suicaのカード情報は、設定しない限り次のApple Watchにデータを移行することができない。しかし便利なことに、クレジットカード情報は移行手続きをする必要なく、新デバイスでも利用することができるのだ。
Apple Payに追加したSuicaは、1枚につき1台の端末でしか使えないため、Apple WatchとiPhoneでどちらからもSuicaを利用したいのであれば、デバイスごとに1枚ずつのSuicaを設定しなければならない。
したがって、機種変更する場合は旧Apple Watchに登録したSuicaの情報を一度iCloud上に待避させた上で、改めて新デバイスにデータ移行する必要がある。だが、クレジットカードは1枚を複数台のデバイスに指定することが可能なため、iPhone・Apple Watchともに同一カードを指定できる。
もしApple Watchからカード情報を削除したとしても、Apple Payの情報と設定内容はiCloudでバックアップが取れているので、機種変更後も簡単に復元ができるシステムなのだ。
ペアリング・アクティベーションロックの解除
Suicaのデータを移行できたら、iPhoneとのペアリングとアクティベーションロックを解除しよう。これはそれぞれ別の操作をするわけではなく、ひとつの操作でペアリング・アクティベーションロックを同時に解除することができる。
また、この操作もApple Watch、iPhoneどちらからでも操作ができるので、利用するデバイスに沿って以下の内容を確認しよう。
Apple Watch本体から初期化する
まずは、Apple Watch本体から初期化する方法。
- 1. ホーム画面を起動し「設定」を開く
- 2. 「一般」を選択
- 3. 「リセット」を選択
- 4. 「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップ
- 5. パスコードを入力
- 6. 「すべてのメディア、データ、設定が消去されます。この操作は取り消せません。続けてもよろしいですか?」と確認されるが、「続ける」を押下。
これにて初期化が開始される。
初期化とともにiPhone内に設定情報のバックアップも行われるため、必要な作業はこれだけ。解除は10分ほどで完了だ。
iPhoneから初期化する
iPhoneを使って初期化するなら、以下に沿って対応しよう。
- 1. Apple WatchとiPhoneを近づけてペアリングする
- 2. iPhoneのホーム画面から「Watch」アプリを開き、左下の「マイウォッチ」を押下。
- 3. 画面の上部にあるApple Watchの名前をタップ
- 4. 「Apple Watch のペアリングを解除」という項目を選択
- 5. AppleIDのパスワードを入力。
- 6. 確認のため再度タップすると、初期化開始
これにてApple Watchが初期化される。
5. ではAppleIDの入力を求められるが、万が一IDを忘れてしまっていたとしても、その場でIDをリセットできる安心していただきたい。
Cellularモデルを買い替える際の注意点
早くもSeries 3の「GPS+Cellularモデル」を売却予定の場合は、4. の項目で「モバイルデータ通信プランをそのまま維持するか削除するか」を問われる。
買い替えでなく、処分・売却のみの場合は削除を選択。通信事業者に問い合わせて、モバイルデータ通信プランを解約する必要があるので注意しよう。買い替えを予定している際は現プランを移行したいので「維持」を選択して先に進もう。
Apple Watchをバックアップから復元する
続いては、機種変更した後に必要な手続きについて紹介していこう。
iPhoneとペアリングする
機種変更したら、改めてApple WatchとiPhoneとペアリングするところから始めよう。
- 1. Apple Watch側面にあるサイドボタンを長押しして、Apple Watchの電源をオンにする。
- 2. iPhoneから「Watch」アプリを起動
- 3. 「マイウォッチ」タブから「ペアリングを開始」を選択。カメラが起動される。
- 4. "Apple Watchをカメラに向けてください" と指示があるので、iPhoneのカメラのファインダーとApple Watchの画面を合わせる。
- 5. ペアリング開始
これにてペアリングが完了。
画面には「Apple Watchのペアリングが完了しました」と表示される。このままバックアップ復元作業に進むので、次の項目を確認しよう。
バックアップから復元する
ペアリングができたら設定やデータをバックアップから復元しよう。
バックアップがある場合は、「Apple Watchのペアリングが完了しました」の画面の下部に選択画面が表示される。「バックアップから復元」を選択すると、バックアップ情報が呼び出されるので、復元したい内容を選択。あとは以下の内容に沿って進めよう。
- 1. Apple Watchを装着する腕を、「左」か「右」か選択
- 2. 利用規約が表示されるので内容を確認し、問題なければ「同意する」をタップ
- 3. Apple IDの設定:パスワードを入力
- 4. iTunes Storeの設定:パスワードを入力
- 5. "共有される設定" が表示されるので、内容を確認し、「OK」を押下
- 6. パスコード設定:Apple Watch上でパスコードを設定するかどうか問われる。パスコードの設定を行う場合は、「パスコードを作成」を選択し、設定したいパスコードを入力。続いて緊急SOSについての内容を確認したら「OK」をタップ。
- パスコードを設定しない場合は、最初のパスコード付加の設定画面の下部に「パスコードを追加しない」の欄があるのでそちらを選択しよう。
- 7. 「利用可能なAppをインストール」の画面になり、iPhoneにインストールされているアプリのうち、Apple Watchで動作可能なアプリはすべてインストールしていいかと問われる。あとでiPhoneのWatchアプリから個別にインストールすることもできるので、好みで「すべてをインストール」か「あとで選択」をタップ。
- 8. 同期開始
- 9. 同期が完了すると"Apple Watch Appへようこそ" と表示されるので、「OK」をタップ
これにてバックアップが復元され、初期設定も完了。
なお、「GPS+Cellularモデル」に機種変更した場合は、6.でパスコード追加の有無を選択したあとに「モバイル通信設定」の画面が表示される。
「モバイル通信を設定」の欄を選択すると、ご自身がiPhoneで契約している通信キャリアでのモバイル通信プランの詳しい内容を確認することができる。この設定は後から行うこともできるので、とりあえず先へ進めたい場合は「この手順をスキップ」を選択する。
Suica情報を新しいApple Watchへ移行する
バックアップを復元してもSuicaのデータは移行されないので、別途設定が必要だ。
以下に沿って設定を行おう。
- 1. iPhoneの「Watch」アプリを起動
- 2. 「WalletとApplePay」を選択
- 3. 「カードを追加」をタップ
- 4. Apple Payについての内容が表示されるので「続ける」を押下
- 5. 新しいデバイスに追加するカードの種類を選択するよう求められるので、「Suica」を選択
- 6. 追加したいSuicaの情報が表示されるので、画面右上の「次へ」を押下
- 7. カードの追加作業開始
- 8. 追加が完了すると、“エクスプレスカードに設定完了”と表示されるので、画面右上の「完了」をタップ
これにてSuicaの移行も完了。
「エクスプレスカード」とは何か
Apple Payを普段から利用している方なら「エクスプレスカード」についてご存知の方もいるだろう。だが、久しぶりのSuicaの登録でエクスプレスカードとはなんのことやらとなってしまった方に向けて念のため説明しておく。
エクスプレスカードとは、クレジットカードのように物体として存在するカードではなく、普段支払いをする際に、Touch IDによる認証を省略できるように設定されたオンライン上のカードのことである。
通常Apple Payからクレジットカードを利用する際は、Touch IDによる本人認証が必須となるが、それはSuicaにいたっても同じこと。
Suicaがエクスプレスカードとして設定されていない場合は、改札を出入りする度にApple Watchのサイドボタンを押してカードを表示→スワイプしてSuicaを選択→ディスプレイを改札機の読み取り部分にかざす、という作業が必要となってしまう。
毎回改札前でこの作業を行うのは少々厄介なため、この作業を簡略化するべく設定されるのがこのエクスプレスカードなのだ。
Suicaをエクスプレスカードとして登録することでApple Watchを改札機の読み取り部分にかざすだけで改札を出入りできる。最初にWalletに追加したSuicaが自動的にエクスプレスカードに設定されるため、別途設定作業は不要。
万が一設定から外したい場合のみ「WalletとApple Pay」設定から変更しよう。
まとめ
今回はApple Watchの機種変と買い替え手順、またペアリング解除やSuicaの移行方法についてまとめた。Apple Watchの機種変更の場合、きちんとバックアップが取れていれば簡単に設定やデータを移行することができる。
また、今回は不要になったデバイスの処分方法で下取りを提案したが、Apple Watchは高価買取も期待できるため、買取業者に買取ってもらうのもオススメだ。
当コラムが掲載されているヒカカク!では業者ごとのApple Watchの買取価格を比較できるサービスなどもあるので、ぜひ参考にしてみてはいかがだろうか。
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