ヤフオク利用によって生じるトラブルの実態を知るユーザは、中古iPadの購入時においても買い物の失敗をしにくい傾向がある。これに対してiPadの商品知識が乏しく、2017年においても多くの摘発が生じている転売詐欺の実態を知らない方々は、安易な気持ちで入札を行うことで、想定外のトラブルに巻き込まれる可能性が高くなるのだ。
今回は、「ヤフオクを使って少しでも安く安全に中古iPadを手に入れたい!」と考えている皆さんと一緒に、具体的なトラブル事例から考えられる注意点と完全チェックポイントを整理していく。
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自分の希望と異なる中古iPadのヤフオク落札ミス
アドバイスをしてくれる店舗スタッフのいないヤフオクには、落札する側の知識不足やうっかりミスによる買い物トラブルが大変多い実態がある。
また出品者の多くが個人となるヤフオクの場合は返品交換なども基本的にできないため、どんな商品を落札する場合においても入念な確認や比較検討、情報収集が必要だと言えるだろう。
ここではまず、商品検索や商品紹介ページのチェックに欠かせない、中古iPadの特徴を少しご紹介しておきたい。
最初に格安SIMまたは通信事業者を決める
iPadを買う際には、まず「どの回線を使うのか?」を決めなければならない。
例えば、今既に大手通信会社のガラケーを持っていて、2台目の契約で割引などをしてもらう際には、docomo、au、SoftBankいずれかのキャリア会社から発売された中古iPadを選ぶと良いだろう。これに対して格安SIMを入れる場合は、「どのSIMを選択するか?」によって適したiPadのブランドが変わってくるため、注意をしてほしい。
中古iPadにはWi-Fiモデルもある
タブレット端末であるiPadには、会社や自宅、カフェなどの回線を使ってインターネット通信するWi-Fiモデルもある。Wi-Fiのある環境で使うことを目的としたこのモデルには、当然SIMカードスロットは存在しない。Wi-Fiモデルを屋外や出張先で使う場合は、Wi-Fiルータの契約が必要となる。
自分に合うストレージも確認しておこう
無駄のない買い物をするためには、自分のスタイルに合った中古iPadの容量についても確認しておく必要がある。
例えば、録画番組や仕事の資料などをタブレット端末の中にダウンロードする人は、128GBや256GBといったそれなりに大きな容量が必要となるだろう。これに対してネットサーフィンやSNSなどのアプリ利用がメインの人は、16GBの中古iPadでも十分と考えられる。
サクサク動く最新モデルか?安くて古いモデルか?
次々と新しいアプリが登場するスマホやタブレットの世界では、「どれだけストレスなく使える機種を買うのか?」といった部分も大事な要素となる。
例えば、2017年に発売されたばかりの第五世代iPadを中古で購入すれば、高い落札額であっても長くストレス無く使い続けられるメリットが得られる。これに対して1〜2世代古いモデルについては、通信速度が少し遅いなどの難点の多い理由から、少しでも安くタブレット端末を買いたい皆さんにとっては手の届きやすい位置づけとなりそうだ。
OSのサポート対応状況も要チェック
価格重視で古い中古iPadを入札する時には、OSのサポート状況についてもチェックしなければならない。
例えば、2017年6月時点の最新OSとなる10.xに関しては、第四世代以降のiPad、iPad Pro、iPad mini2以降の機種のみがサポート対象となっている。これよりも古いiPadシリーズを買った場合は、当然新しいOSの動作が保証しなくなるため、少しでも安い端末を探しているなら注意をして欲しい。
他の入札者の空気に流されて高額落札するミス
入札者同士で競り合いをするヤフオクには、想定外の高値で落札してしまうミスも大変多く見受けられる。特に負けず嫌いのユーザの場合は、「安く中古iPadを買うこと」というオークション利用のメリットをすっかり忘れて、他の入札者に勝つために熱くなってしまう傾向があるようだ。
まずは中古iPadの販売価格相場を把握する
冷静かつ安全にヤフオクを行うためには、「iPadが中古市場ではいくらで販売されているか?」とか「ヤフオクではどのぐらいの価格で落札されているか?」の相場確認をしておかなければならない。
ヤフオク落札価格の相場調査には、オークファンというサイトの活用がおすすめとなる。またAmazonの価格ならモノレート、中古スマホショップの相場なら価格.comを覗いてみても良いだろう。
他の入札者の影響を受けやすいならフリマモードもおすすめ
過去に他のオークションで高額落札のミスをしたことがあるなら、即決価格で落札できるフリマモードを使ってみよう。
フリマモードで表示された中古iPadを現在価格で並べ替えすれば、自分の希望価格に近い商品と出会いやすくなる。またフリマモードの場合は、オークション終了まで待つ必要もないため、ヤフオクのアカウントを使ってメルカリと似たメリットが得られると言えそうだ。
中古iPad購入のヤフオク利用で転売詐欺に遭った
ヤフオクを使って中古iPadなどのタブレット端末や中古スマートフォンを落札した人の中には、取引終了からしばらく経ったタイミングで転売詐欺被害にあったことに気づく方々も大変多く見受けられる。
こうしたトラブルに巻き込まれないためには、入札する側も自分のできるチェックを全て行う心掛けが必要だ。
転売詐欺に遭うとiPadが突然使えなくなる
転売詐欺業者から買った中古iPadは、その大半が残債の支払い中にヤフオク出品されている。こうした業者の多くは、落札された中古iPadが落札者の手に渡った後すぐに、残債の支払いをしないままヤフオクアカウントを消し、そのまま逃亡してしまう。
端末料金が1度でも滞納されれば、中古iPadのネットワーク通信は止まってしまう。そこで初めて落札者は、自分が詐欺などのトラブルに巻き込まれたことに気づくのだ。
まずはIMEI番号を確認
こうした詐欺被害から自身を守るためには、まず商品説明のページに書かれているIMEI番号(製造番号)を確認して欲しい。残債支払い中などの情報を調べられたくないと考える悪徳業者の場合は、敢えてIMEI番号を記載しないこともある。
しかしiPadを含めたApple製品の多くは、IMEI番号からさまざまな状況確認ができるため、この情報の入手が難しい場合は入札を諦めた方が良いかもしれない。
ネットワーク利用制限を自分で調べてみる
購入予定の中古iPadがキャリア版の場合は、au、SoftBank、docomo各社が用意するネットワーク利用制限のチェックページにIMEI番号を入力してみよう。
入力結果が「○」と表示された場合は、一括購入かつネットワーク利用の制限のかかっていない中古iPadと判断できる。
これに対して「△」と表示された場合は、現段階でも残債の支払い中と考えられる。
「△」や「×」の中古iPadでも購入できる?
ヤフオクの出品ルールでは、取引終了後にネットワーク利用制限がかかった場合の返金対応ができるストア出店者にのみ「△表示の携帯電話」を出品可能と定めている。
大手通信会社で契約した中古iPadについては、携帯電話ではなくタブレット端末となるため、もし「△」の商品を入札する場合は予め補償内容について確認しておくようにして欲しい。これに対して残債の滞納により既にネットワーク利用制限のかかった「×」は、絶対に避けるべき存在となる。
SIMフリーの中古iPadはネットワーク利用制限を調べられない
ここで注意すべきなのは、ネットワーク利用制限のチェックができるのはdocomo、au、SoftBankといった大手キャリア会社販売の端末だけという実態だ。
以前のユーザが格安SIMを入れていたSIMフリーの中古iPadについては、残債やネットワーク利用に関する調査ができない。またこうした端末のIMEI番号をdocomoなどのサイトに入力すると、「−」の結果が出るため戸惑わないようにして欲しい。
IMEI番号は保証状況の調査にも使える
商品説明ページから入手したIMEI番号は、90日間の無償電話サポートとハードウェア製品限定保証がセットになったAppleCare+の状況確認に使える。
出店者によって梱包方法や発送方法の異なるヤフオクでは、「完動品と書かれていた商品が壊れていた!」というトラブルも起こりやすい傾向がある。また購入商品が中古である以上、新品と比べて遥かに壊れやすいとも考えられるため、なるべく保証期間の残っている端末を買ったほうが良いと言えそうだ。
中古iPadにアクティベーションロックがかかっていた
中古のiPadやiPhone、iPadを買う時には、商品説明の中に書かれているアクティベーションという言葉にも注意しなければならない。
アクティベーションロックとは?
端末の紛失や盗難が起きた時、第三者に大事な中古iPadを使われないように保護する機能をアクティベーションロックと呼ぶ。このロックがかかった端末は、デバイス上で「iPhoneを探す」をオフにするか、データ消去、再アクティベートといった操作を行わない限り、使用可能な状態にはならない。
アクティベーションロックの中古iPadが販売されている理由
こうした形で購入者が使えないロックのかかった中古iPadは、部品取り目的で大変多くヤフオク出品されている。
良心的な出品者は、こうした端末の商品説明にジャンク品と記載している。また中には、保護のかかっていない端末を出品時にアクティベーションロックオフと記載するユーザも大変多く見受けられるため、この機能におけるオンとオフの違いはきちんと確認をするようにして欲しい。
心配なら「出品者への質問」で確認しておこう
Appleのサービス変更により、2017年2月以降、入札希望者側で調査のできなくなったアクティベーションロックの有無は、「出品者への質問」機能を使って確認をしておくと良い。またこの機能はIMEI番号やネットワーク利用制限の確認にも使えるため、少しでも疑問点がある場合は、早めに質問をすると良いだろう。
まとめ
多くの詐欺犯が狙いをつける中古iPadや中古スマホの落札をするなら、必ず出品者のプロフィールや評価を見て「怪しいユーザではないか?」を確認して欲しい。
また電子機器や家電の梱包を適当に行った出品者には、「商品が壊れていたかも?」という不快感により悪い評価がつきやすいため、その理由についてもチェックする習慣がトラブル防止に繋がると言えるだろう。