売却時に行うiPadのデータ削除やフォーマットは、こうしたデバイスを使うユーザのマナーとも言える作業と考えられている。これから手放すiPadにフォーマットが必要な理由をきちんと知っている人たちは、タブレット端末を扱う上で生じやすいトラブルについても上手に予防できると考えられる。
これに対してデータ削除やフォーマットといった作業に苦手意識のあるユーザは、iPadの譲渡などを行う際に想定外の問題に見舞われる可能性が高い実態があるようだ。
今回は、これからiPadの売却予定の皆さんと一緒に、フォーマットやデータ削除をきちんと行う方法とその重要性に詳しく確認していきたい。
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iPadの売却時に行うデータ削除・フォーマットとは?
HDDなどの記憶装置の中に入ったデータを消し、工場出荷時の状態に戻すことをフォーマットと呼ぶ。設定メニューが充実しているiPadの場合、Macなどのパソコンと比べて簡単にフォーマットができる仕組みとなる。
フォーマットではどんな処理が流れるものなの?
初期化とも呼ばれるフォーマットを始めると、デバイス内にあるデータの削除、ユーザが自ら入れたソフトウェアのアンイストール、もともと入っていたOSの再インストールという形で処理が進む形となる。またこの3ステップで構成される基本的な流れは、MacやWindowsなどのコンピュータでもほとんど変わらないと捉えて良いだろう。
削除やフォーマットと似た概念とは?
コンピュータの世界では、フォーマットと類似の概念として下記の言葉が多く使われている。
- ・再インストール
- ・リカバリ
- ・再セットアップ
- ・初期化
当ページの主テーマでもあるフォーマットは、iPadやMacの記憶媒に書き込んだ全データをきれいに消去することで、白紙の状態に戻す意味を持つ。これに対して工場出荷時の状態に戻すという意味合いの強いリカバリは、使用不能や不安定になったコンピュータに使われることが多い実態があるようだ。
iPadの売却時にデータ削除とフォーマットが必要な理由とは?
iPadを売る際に行うフォーマットは、デバイス内に入っていたデータを守る意味で必要不可欠と考えられる処理となる。例えば、プライベートな写真やメール、友人知人のアドレス帳が入ったままでiPadを売却すれば、ショップの店員を含めた第三者に大事なデータが渡ってしまうリスクが生まれる。
また買取店から新たな購入者に自分のiPadが渡ることを想像すると、フォーマットによってその中身をきれいにした上で手放した方が良いと言えるだろう。
ショップでは買い取ったiPadをそのまま店頭に並べるの?
iPad買取を行う専門店では、基本的に独自のソフトを使って初期化をした上で再販売する形をとっている。また多くのユーザが抱えている「自分のデータが誰かの手に渡ってしまうのでは?」といった悩みに寄り添う大手買取店の中には、特殊なアプリを使ってもお客様のデータが復元されにくい方法でフォーマットを行うサービスを始めるところが増えているようだ。
念には念を入れるのが理想
しかしこうした形で各ショップのデータ消去が念入りに行われているとしても、その作業を行う担当者にiPadの中身が見られるかもしれない可能性を考えると、やはりユーザ自身がデータ削除を行った方がデータ漏えいや紛失によるトラブルは防ぎやすくなることだろう。
またiPadのデータ削除やフォーマットの処理が意外と簡単な実態から考えても、売却や譲渡を機にその方法を覚えることが、今後のタブレット生活における不安解消に繋がると言えそうだ。
iPadのデータ削除やフォーマットが行われる売却時以外のシーンとは?
フォーマットやデータ削除といった処理は、買取専門店などを利用した売却以外のシーンでも多く行われる実態がある。こうした形でiPadの初期化が必要なケースが頭に入ったユーザ達は、想定外のトラブルが生じた時にもよりスムーズに対処が行える。
また現段階で売却前のデータ削除をするメリットが想像できない皆さんにとっても、下記のシーンを具体的にイメージする心掛けは大変重要となるだろう。
友人知人にiPadをあげる時
フォーマットは基本的に、自分のところからiPadを手放すシーンの全てで行うべき処理と捉えた方が良い。そのため、友人や家族などに中古のiPadをあげる、プレゼントするといった時にも必ず初期化をするのが理想となるのだ。
特に私的な写真やメッセージなどの文章を友人などに見られないようにするためには、画面上からファイル削除をするよりもiPad全体のフォーマットをしてしまった方が、より確実に大事なデータが守られると言えそうだ。
友人知人からiPadをもらう時
これに対して友人知人が使っていた古いiPadをもらった場合も、使用前にフォーマットをかけるのが理想となる。それなりにコンピュータ関連に詳しい友人が自ら初期化をしてくれた場合は、その報告を受けた上でフォーマットを行わずにデバイスの使用をしても良いだろう。
これに対して初期化などが全く行われていないiPadを受け取った場合は、これから自分が入れるデータを守る上でもフォーマットを必ず行うべきだと言えるだろう。
iPadを捨てる時
不要なiPadを使用済小型家電のリサイクルとして、各自治体や家電量販店の回収BOXに入れる時にも、データ削除は基本的に必要と考えられている。この取り組みを行う自治体のホームページには、「タブレットなどに含まれる個人情報はあらかじめ消去をしてください」という注意点が書かれている。
ハード面の故障により電源が入らないなどの時には仕方がないと考えられるが、回収BOXにさまざまな地域住民が訪れることを考えると、自分の大事なデータを消して持ち込むのが理想となるだろう。
iPadの調子が悪い時
iPadの動作が遅い、最近よくフリーズする。こんな症状が頻発した時にも、フォーマットが多く行われる。さまざまなファイルやソフトウェアの入ったiPadをリセットするような感覚で初期化をすると、今まで使用時に感じていた問題が解消し、ストレスなくタブレット生活ができるとも言われている。
またあまりに多くのソフトウェアを入れすぎて容量不足になってしまった場合も、バックアップとフォーマットの作業を通してiPad内の整理をしてみても良さそうだ。
iPadがウイルス感染した時
悪質なメールの開封などによりウイルス感染してしまった場合も、被害が拡大しないうちにフォーマットをするのが理想となる。
また多くのアイコンが並ぶタブレット端末の場合は、Macなどのコンピュータと比べてウイルス感染に気付かないユーザも非常に多い実態があるため、少しでも怪しい症状に気づいた時に速やかな対処をするためにも、フォーマットの手順や方法を頭に入れておくことがiPadユーザのマナーにもなり得ると言えそうだ。
iPadのデータ削除・フォーマットの前には必ずバックアップをとる
大事なデータの入ったiPadの初期化をする際には、必ずその準備としてバックアップをとる必要がある。またiPadなどのタブレット端末やコンピュータを使う上でバックアップはフォーマット以上に大事な処理とされているため、その意味や重要性を頭に入れておくこともユーザのマナーとして欠かせないこととなるだろう。
iPadにおけるバックアップの意外な重要性
自宅の中だけでなく外出先にも携帯できるiPadは、さまざまな衝撃により故障のリスクが高いコンピュータと考えられる。例えば、混雑している駅でiPadの入ったバッグが誰かにぶつかれば、その衝撃によってハードウェアが壊れ大事なデータが消えてしまう可能性がある。
また国内メーカーのタブレットと違って防水機能が実装されていないことを考えると、天候が良いとは言えない環境に持ち出すことにより、iMacなどと比べて遥かに故障によるデータ消滅の可能性が高いと言えそうだ。
パソコンよりバックアップのしやすいiPad
しかしそんなリスクを抱えたiPadには、基本的にWi-Fi環境で使用することにより、Macなどのコンピュータと比べて外部媒体を使わずにバックアップのしやすいメリットもある。
こうした特徴を備えたiPadであれば、今まで自宅のiMacなどのバックアップに対して面倒な印象を抱いてきた人でも、比較的簡単に実践できることだろう。またまずはiPadのバックアップを行い、そのメリットがわかったところで自宅のコンピュータでもデータ退避をしてみても良いだろう。
iPadのバックアップ方法は非常に多彩
タブレット端末であるiPadは、Macなどのパソコンと比べてバックアップに活用できるアプリの種類が非常に豊富だ。Appleでは、iTunesもしくはiCloudを使ったバックアップを推奨している。
この他に、GoogleフォトやJSバックアップといった他社ソフトウェアも使える実態から考えると、iPadの場合は使用するアプリの組み合わせ次第でデータ容量の多さやバックアップコストに関する問題を解消しやすいと言えるだろう。
iTunesでiPadのバックアップをとる
iTunesを使ったバックアップは、自宅にMacやWindowsのパソコンがあり、非常に多くのデータ退避をしたい人におすすめ度の高い方法だ。
この手段を使えば、iPadの壁紙やソフトウェアキーボードの入力候補、メールアカウントのパスワードといったコンテンツ以外の情報もバックアップできる。またパソコンのHDDにデータを保存するiTunesの場合、ストレージ容量なども心配不要と捉えて良いだろう。
iCloudでiPadのバックアップをとる
これに対してiCloudは、Appleで用意するオンラインストレージ上にデータのバックアップができるサービスだ。アプリやカメラロール内のビデオ、写真といった情報のバックアップが中心となるiCloudを使った場合、iPadで行っていた細かな設定などの退避は基本的にできないと捉えた方が良い。
また無料で利用可能な容量は5GBまでとなっているため、それ以上のデータがiPad内にある場合は、有料プランの申し込みなども検討する必要が出てくるだろう。
Googleフォトなどの他社アプリをiPadバックアップに活用する
iCloudの難点とも言える保存容量の問題は、GoogleフォトやYahoo!かんたんバックアップ、POOLといった他社アプリを併用することで、意外とスムーズに解消できることもある。
例えば、iPad内に入ったデータのほとんどが写真の場合は、写真と動画専用のバックアップアプリであるGoogleフォトを併用すれば、iCloud無料プランの5GBでも十分に使えることだろう。また自宅にコンピュータがある人は、iTunesとiCloudの併用をしてみても良いかもしれない。
iPadを設定からデータ削除・フォーマットをする方法
タブレット端末のiPadは、「設定」と書かれたアイコンからデータ削除や初期化を行うのが一般的となっている。
設定からフォーマットを行うメリットとは?
画面をタップするだけで良いこの方法には、iPad初心者でも簡単に実践できるメリットがある。またフォーマットの処理まで数十秒~2分ほどで到達できる設定メニューを活用すれば、急な入り用により速くiPadを現金化に繋げたいといった皆さんでも、ストレスなく売却前の準備ができることだろう。
設定から行うフォーマットにデメリットはある?
この方法で初期化をする時には、iPadは設定メニューからバックアップがとれないことを頭に入れておかなければならない。こうした仕組みを知らずに軽い気持ちで設定からフォーマットを行ってしまうと、大事なデータの退避をすることができなくなってしまう。
またその時には不要と思っていても後々データが必要だったと気づくユーザも少なくない実態があるため、基本的にフォーマットとバックアップは1セットの処理と捉えた方が良いと言えるだろう。
「iPadを探す」の機能をオフする
設定からiPadのフォーマットをする時、必ず行うべきなのが「iPadを探す」機能をオフに切り替えることだ。ちなみに中古のiPadに査定を付けてくれる買取専門店では、ジャンク品でもない限り、ユーザに対して「iPadを探す」をオフにすることをお願いしている。
ショップによってはオンになったままのiPadを着払いで返送するところもあるため、注意が必要だ。ちなみにこの切り替えは、「設定」←「iCloud」の中で行える。
「設定」からiPadのフォーマットを行う手順
「設定」から行うiPadの初期化は、下記の流れで進められていく
- 1.ホーム画面にある、歯車マークの「設定」をタップする
- 2.「一般」→「リセット」をタップする
- 3.リセットメニューの中にある「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップする
- 4.「iPadを消去」内に書かれたメッセージを確認し、「消去」をタップする
- 5.フォーマット前の最終確認メッセージを読み、「消去」をタップする
- 6.画面が黒くなってしばらくすると、Appleマークが表示されフォーマットがスタートする
- 7.中央にiPadと書かれた画面が表示されたら、3秒ほど長押しする
- 8.「電源オフ」のボタンを左から右になぞり、完全に電源が切れたら初期化完了
iPadのフォーマットにはどのぐらいの時間がかかるもの?
iPadの初期化にかかる時間は、人によって大きく異なる実態がある。しかし一般的な体験談では、多くのユーザが1~5分と記載しているようだ。これに対してかなり古いスペックのiPadの場合は、15分もの時間を要することもあるため注意が必要だ。
リカバリモードによって売却前のiPadを初期化する
設定メニューから行うiPadのフォーマットに失敗したり、トップ画面を開く上で欠かせないパスコードを忘れてしまった場合は、リカバリモードという機能を使って初期化をするしかない。
リカバリモードが使える具体的なケースとは?
一般的なユーザたちは、下記のようなトラブルが生じた時にリカバリモードを使ってiPadのフォーマットをする傾向がある。
- ・最新バージョンにiOSのアップデートを終えた後、iPadが再起動ループに陥った時
- ・iOSベータ版よりアップデートする時にバグが生じてしまった時
- ・iPadをバックアップから復元するのに失敗してしまった時
- ・iPadをコンピュータに接続しても、iTunesでデバイス内のファイル検出ができない時
リカバリモードでiPadの初期化をする手順
リカバリモードを使ったiPadのフォーマットは、下記の4ステップで完了できる。
- 1.iPadの電源をオフにする
- 2.MacやWindowsのコンピュータからiTunesを起動する
- 3.iPadをコンピュータに接続する
- 4.ホームボタンとスリープボタンを同時に長押しし、リカバリー画面が表示されたら手を放す(アップルロゴが表示された段階では、まだ長押しを続ける)
リカバリモードを使ってもiPadの初期化ができない時には?
この方法を用いてもiPadのフォーマットができない場合は、Appleサポートに問い合わせをするか、そのままの状態で買取りをしてくれる専門店を探すかの2択となる。
AppleCareに加入している場合は、チャットもしくは電話を使って自宅から簡単にApple専任スペシャリストに相談をすることができる。これに対して現状のままで買取店に査定依頼をする時には、「初期化のできないiPadでも買取査定ができるか?」の確認をしてから、宅配買取や出張買取サービスの利用をした方が良いと言えるだろう。


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