さて、続いてここでは服の片づけ方、特に祭りの片づけの仕方について述べていく。おさらいしておくと祭りの片づけは、1ステップ目が捨てることである。2ステップ目はモノの定位置を決めることである。
日常の片づけは使ったものを元の位置に戻すことである。実はこれは、祭りの片づけの2ステップ目で決めた定位置に使ったモノを戻していくだけなのだ。はじめに言っておくと服が持ち物のなかで一番片づけやすい。
なぜかというと自分がワクワクするかどうかという判断がしやすいからだ。洋服で片づけ方のコツをつかんでしまえば、他の持ち物にも応用が効く。そのため、しっかりと読んでいただきたい。
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捨てることがスタート
祭りの片づけは、モノを捨てることと定位置を決めるの2つのステップだが、まずは一気に捨てることが重要である。片づけというと持ち物をどうしまうかという収納に目がいってしまうが、そこはいったん置いておこう。そこに集中してしまうとワクワクするかという判断基準や理想のくらしというゴールから焦点がずれてしまうからだ。
ワクワクしないモノを持ったまま定位置について考えても結局これはいらないなと後から思って、捨てて、また定位置を決めてと2度手間になるだからだ。まずは、捨てるという作業について集中して欲しい。では、洋服の捨て方ついて詳しくみていこう。
モノ別に捨てる
ではまず、捨てる作業から細かく見ていこう。捨てることの一番のコツは、持ち物をモノ別、カテゴリー別に分けることである。持ち物全体でいうと洋服、小物、書類、思い出品の順がいい。洋服というカテゴリーのなかにカバンやストールや靴も含まれている。
捨てる順番
次に洋服というカテゴリー別で捨てる順番はトップス、ボトムス、羽織るもの(カーディガンやジャケット)、パジャマ類、靴下類、アンダーウェア、ストールやマフラー、ベルト、カバン、アクセサリー、靴という順番だ。小物もこの順が祭りの片づけをしやすい。
上のカテゴリー別に洋服を集めるのだ。まずトップス。自分がトップスだと認識しているものを部屋中から集めてくる。毎日のように着るトップスも押入れの奥深くに眠っているものも全て目の前にひとつに集める。近藤麻理恵さんの本では、洗濯カゴに入っているものはセーフと述べていたが、自分がいま着ている物以外を全て目の前においた方がいい。
持ち物の把握
おそらく自分が持っているトップスの量に驚くはずだ。これ去年買ったやつだ、そういえば、こんなやつもいたなぁと自分が把握していないモノも出てくるかもしれない。人は意外と自分が買ったモノ、所有しているモノの存在を忘れているものだ。
洋服以外の他のカテゴリーのモノにも言えるが、いつまでたっても片づけられないのは、自分の持ち物を把握していないからだ。まずは目の前に自分の持ち物をカテゴリー別にすべて置くこと。自分の持ち物の量やその状態を知ること。それを知ることが祭りの片づけである。
持ち物をマネージする
自分の持ち物たちは、自分がマネージャーなのである。会社でもマネージャー、あるいは部長が部署の1人ひとりの役割を把握し、1人ひとりがパフォーマンスを最大限に発揮できるようにまとめているだろう。
これをマネージといったりするが、あなたもあなたの持ち物をマネージする必要がある。そのために、まずは営業担当、企画担当、経理担当というように自分の持ち物をカテゴリー別にわけ、その役割を確認していく作業をするのだ。これがまさに祭りの片づけのファーストステップである捨てる作業にあたる。
増える原因
まずは洋服をトップス、ボトムスといったさらに細かいカテゴリーに分け、目の前に出す。目の前にぜーんぶ出したら、本当にトップスはもう持っていないだろうかと問うてほしい。そいういえばあそこにもあったかもと気づいた人は、それも持ってきてほしい。
同じトップスというカテゴリーのものを別々の場所にしまってあることも物が増える原因だ。ここについては次回詳しく触れる。もうこれ以上トップスは持っていないというファイナルアンサーになっただろうか。
役目を終えたモノの判断
もしも、そのファイナルアンサーのあとにトップスが出てきても、それは手放してしまって構わない。そのモノの存在すら忘れていたのであれば、そのモノの役割やお役目は終わっているのだから。会社の部長にたとえるならば、名前と顔を思い出せなかったメンバーを部長がクビにしないわけがないだろう。
その部署において、そのメンバーに役割はない、ということだ。そのメンバーがいなくても、会社の仕事は回るのである。そう、同じようにあなたの生活にそのモノはなくてもいいのだ。あなたがそのモノの存在を思い出さずにこれまで生活してきたように、そのモノがなくても、今もこれからも十分に生活できるのだ。
そっと「今までありがとう、お疲れさまでした」とねぎらって手放そう。彼はあなたという会社のなかでの役目は終えたのだ。きっと次の彼の役目を待っている人がいる、場所がある。そう思っておさらばしよう。
季節外れのものから始める
さぁ、トップスという小さなカテゴリーに分けたら、次は捨てるという工程にいよいよ入っていく。捨てるという工程においては、トップスを全て目の前にまとめる→捨てるものと残すものを分ける→残すものを床に置いておく、ボトムス全てを出して目の前にまとめる→捨てるものと残すものを分ける→残すものを床に置いておくという作業をひたすらくり返していく。
このなかの捨てるものと残すものを分けるとき、季節外れのものから分けるとやりやすい。判断基準がハッキリしているからだ。その判断基準とは次の季節も着たいかどうかである。どうしても洋服は好みや流行が変わっていく。去年着なかったものでも来年また会いたかったら残していい。大抵、去年着なかったという洋服には、ワクワクしないものだ。
たまに押入れの奥から出てきた洋服に久しぶりにまた会えたとその再会に心が踊ってしまう人もいる。しかし本当にそのものにワクワクしているか、もう1度自分自身に問うてほしい。その再会は小学校の同窓会で偶然居合わせたクラスメイトとの再会に似ている。元気だったと会話は弾み、その場の席は盛り上がるかもしれない。
しかし、1カ月後、1年後、あなたは自分からその友人にまた飲みに行こうと連絡するだろうか。この祭りの片づけでの眠っていた洋服たちとの再会は、同窓会でのクラスメイトとの再会と似ている。小学校のクラスメイトでも、会いたい人には自分から連絡を取る。
基準はワクワクするかどうか
同じように自分から着たいと思う洋服には、自分から手に取り、身にまとうのだ。祭りの片づけでの眠っていた洋服たちとの再会は、あなたにとってほんの一瞬のワクワクである。1カ月後、これからもずっと会いたいと思うかどうか、毎日着たいと思うかどうか、心に手を当てて感じてみてほしい。
今までも述べてきたように洋服以外のモノにも共通するが、残すか捨てるかを決めるとき、言いかえると、いるいらないという判断を下すとき、その基準はワクワクするかどうかである。季節外れのものならば、次の季節もこの子を着たいなと思うかどうかである。
その服を着ている自分を想像したとき、ワクワクするかどうか、また会いたいと思うかどうかだ。その答えがNoであったら手放そう。いつか使うのいつかは永遠に来ない。毎日、自分が今会いたいと思うモノたちに囲まれる生活を送ろう。
喪服なども例外にしない
「これは喪服や仕事用のスーツで必要なものだから、クローゼットから出さなくていいですか」と片づけコンサルをしているときに聞かれることがある。しかし、私は「いや全部出してください。手に取って、もう1回本当にいるかどうか、ワクワクするかどうか確かめましょう」と言う。
この捨てるものと残すものを決める作業、つまり祭りの片づけの捨てるという作業は、あなたの全ての持ち物に対しておこなう。これはあくまでお祭りなので、あなたを支えてくれているものを全て出して、今1度、捨てるか残すかという判断を下していく。必要なもの、いつも使うものは、即決できるから、すぐに終わるのでご安心を。
手に取ってワクワクするか確かめる
自分の持ち物たちを全部目の前に置いて、そのモノの気やパワーを今1度起こしてあげることが大切なのである。これはお祭りなのだから。その気を起こすために全てのモノを1つひとつ手に取ることも必ずやってほしい。
洋服は実際に着てみてもいい。捨てるものと残すものの判断がつきやすい。2年前の自分には似合ったけど、今の自分には似合わないな、お店でみたときはかわいいなと思ったけど、いざ自分が着てみると似合わないなと思うかもしれない。
そのモノがワクワクするかどうか、今の自分にしっくりくるかどうか、目で見て、肌で感じて確かめることができるからだ。洋服を手に取ったり、実際に着て鏡で見たり、洋服の状態や質感を肌で感じることによって自分がワクワクするかどうか、残すことに対してYesかNoかの答えは、グンっと出やすくなる。
洋服のカテゴリー分け
洋服の捨てるという作業をするとき、基本的には上で述べたトップス、ボトムス、羽織るもの(カーディガンやジャケット)、パジャマ類、靴下類、アンダーウェア、ストールやマフラー、ベルト、カバン、アクセサリー、靴などにカテゴリー別に分け、捨てるという作業をしていけばいい。そのとき、あなたに2つ聞いておきたいことがある。
パジャマと部屋着は同じ?
まず1つ目。あなたにとってパジャマと部屋着は同じだろうか別だろうか。私は同じである。私は家に帰るとカバンを置き、外に着ていく洋服からパジャマ兼部屋着に着替える。しかし、ある友人はパジャマと部屋着は別で、外に着ていた洋服からジャージのようなゆったりした部屋着に着替え、お風呂を上がったあとにシルクのようなやわらかい素材のパジャマに着替えるという。
パジャマは寝るためだけのもので、お風呂上がりの清潔な体で着たいらしい。パジャマでゴミ出しやコンビニに行ったりはしないと言う。反対に部屋着は少し外着も兼ねていて、コンビニに行ったりするらしい。彼女は朝もパジャマから部屋着に着替え、朝食や支度を済ませ、外着・普段着に着替えるという。
上の友人の例から言えることは、私のなかではザックリとした洋服のカテゴリーとして普段着とパジャマという2つのカテゴリーしかない。私はそんなに頻繁に運動をしないのでスポーツウェア兼パジャマとして、運動着もパジャマに分類している。しかし、私の友人のように普段着、部屋着、パジャマという3つのカテゴリーに分ける人もいる。
よく運動する人などは、普段着、部屋着、スポーツウェアという3つのカテゴリーに洋服を分けているかもしれない。片づけは、いたって個人的である。自分に最適なモノの量も、ワクワクする基準もバラバラだ。だからこそ、ここで紹介するメソッドを自分にあてはめて実践してほしい。とっても自分らしい部屋や持ち物が現れるから。
普段着から部屋着に降格する?
次に2つ目の質問だ。あなたは普段着を部屋着に降格していないだろうか。ギクッとした方ももちろんいるだろう。あなたがもし、昔着ていた普段着をパジャマや部屋着として降格させていたら、それは辞めよう。その服の普段着としての役目はもう果たしたからである。
「外には着ていかないので、これは部屋着にします」というセリフは禁句なのである。それはただ、捨てる、モノを手放すという決断をただ遅らせている言い訳である。そもそも、普段着をパジャマや部屋着に降格するということ自体が、パジャマや部屋着に対して失礼である。
パジャマや部屋着も、おうちで過ごすあなたを支えてくれているものだ。普段着は普段着としてワクワクしなかったら手放す。部屋着に降格することはやめる。ジャージでも部屋着でもパジャマでも、とびっきり自分がワクワクするものを着よう。あなたが自分の服や持ち物を扱うようにあなたも他人から扱われるのだから。
クラスTシャツにワクワクするか?
トップスを整理していると大抵出てくるのが、クラスTシャツである。高校や大学の文化祭や体育祭でおそろいで作る例のものだ。もしくはパーティーなどでもらった、あるいは使った仲間内のおそろいのTシャツである。これらは思い出品として処理してもいいのだが、モノをカテゴライズしたとき、思い出品よりもトップス。
トップスのなかでもより細かく分けると部屋着やスポーツウェアとしてカテゴライズしている人が多いので、こちらで紹介しておく。このクラスTシャツで起こっている現象も上の普段着と同じように外には着ていかないので部屋着にしますというのと同じである。あなたはその数年前のクラスTシャツを部屋やスポーツジムで着て、ワクワクするのであろうか。
もしワクワクするなら、そのまま取っておいていい。現に私は大学のサークル仲間で作ったウェアは、デザインがかっこよくてお気に入りで速乾性が高く、着心地がいいのでスポーツウェア兼パジャマとして持っている。しかし、あなたがクラスシャツは全く使っていない、もしくはあるから、ただ何となく着ているというのであればおさらばしよう。
もう1度、いつかおそろいで着るかもしれない、自分だけ持っていなかったら恥ずかしいという不安があるかもしれないが、そういうタイミングは大抵こない。あなた以外の仲間にそのTシャツを無くす、もしくはそのTシャツがどこにいったかわからないという人がいて、全員おそろいで着ることはこれからほぼない。
そのTシャツをなくしてしまったという方が、手放すより、そのTシャツや仲間に対して無礼である。そもそもクラスTシャツの役割は、クラスの一体感を高めることあるいは文化祭や体育祭で誰がどこの所属かわかるようにすることである。文化祭や体育祭が終わった時点でその任務はもう終わっているのだ。
もし、そのクラスTシャツを手放したとしてもあなたの心にある思い出は変わらない。どうしても名残惜しいのであれば、スマホで写真を撮って今までありがとうと言うのがいい。大丈夫。モノはなくなっても思い出はなくならないのである。
まとめ
ここで述べてきたことが、洋服において、祭りの片づけの1つ目のステップ捨てるという工程でのコツだ。難しく感じるかもしれないがコツが掴めるとスイスイと捨てれるようになる。次回は祭りの片づけの2つ目のステップ、モノの定位置を決めるというでのコツをお伝えしたい。



