超高級時計のブレゲは、その長い歴史の初めから現代まで、ヨーロッパの上流階級に愛され続けているブランドだ。
例えば、2008年にかつてマリー・アントワネットの注文で制作されたNo.160が新たにNo.1160として復元されたときには、お披露目会場にその価値を知る貴族の子孫たちが駆けつけた。歴史的な話題を報道するために集まった各国の記者たちは、ブレゲファンの豪華さにも驚かされることになったのだ。
時計は実用品であると同時に、身に着ける人の趣味や品格を表し、資産としての価値も持つ。この記事ではブレゲの資産価値やブランド中で何番目に位置するか、また売却の注意点などについて解説する。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
人気は中堅クラス、ただし価値が流行に左右されにくい
ブレゲが超高級時計のブランドであることは間違いない。しかし中古品の買取、と言う意味では、飛び抜けた人気を持つロレックスの陰に隠れがちだ。これは、購買層の違いに理由がある。
ロレックスの購買層は一般庶民
ロレックスは20世紀に入ってから名を挙げたブランドだ。歴史的に見ても、時計とはそもそも王侯貴族や、それに準ずる地位にある人々のためのアイテムで、庶民は教会の鐘の音で時刻を知るのが精一杯だった。それが、時代の移り変わりと技術の進歩によって庶民にも開放されていったのだ。
ロレックスはそういった新しい時代の一流ブランドであり、価格は高めであってもその主な購買層は一般庶民だ。結果として幅広い層に求められ、特に若い世代から支持されてきたのだ。
やがて、ロレックスは若いビジネスマンが一人前になった証のような地位を得ることとなり、彼らは競ってロレックスを買った。そして、こうした若い世代ほど流行に敏感であり、飽きた旧モデルは素早く売却して最新モデルを購入するため、買取市場がロレックスで占められることになるのだ。
ブレゲの購買層は貴族やセレブリティ中心の上流階級
一方、ブレゲは、長い歴史の中で貴族やセレブリティを中心とした上流階級を購買層としてきた。もちろん20世紀以降は一般向けのクラスも発売され、伝統の魅力も手の届きやすいものになっている。
それでも、ブレゲと言えば浮かぶのはハイクラスかつ上品なイメージであり、実際に購入するのもブレゲが好きだから買う、という人たちだ。そのため、ブランド時計の買取市場での人気は3~5番目程度の中堅クラスで、取り引き件数は決して少なくはないのだが、トップには今一つ及ばないという位置づけになる。
ブレゲは価値が流行り廃りに左右されにくいブランド
しかし、それは逆に言えば、価値が流行り廃りに左右されにくいということでもあるのだ。実際に、ブレゲの中でも人気の高いモデルは、リセールバリュー(買取相場)を上げ続けている。
2010年と2019年11月現在で比較すると、クラシック3210BAは25万円前後~36万円前後に、マリーンIIクロノグラフ5827BAは140万円前後~190万円前後と右肩上がりだ。クイーンオブネイプルズ8928BAに至っては150万円前後だったものが250万円前後にと、100万円ほどもアップしている。
この現象は、ブレゲのファンは惚れ込んだモデルに対して非常に強い愛着を持ち、8年と言う長い時間がかかってでも探して買い求める、ということ、また実は若い世代にも人気が広がり始めていることを表すものだ。つまりブレゲは、派手ではないものの安定した購買層を持つ、資産としても魅力あるブランドなのである。

ブレゲは時計ファンが辿りつく境地の一つ
ブレゲは1775年に創業された、世界でも指折りの歴史と伝統を誇るブランドだ。
創業者のアブラアム=ルイ・ブレゲは、時計の歴史を200年早めたと称えられる天才職人で、現代の時計にも使用されているさまざまな技術、機構を生み出した。その顧客リストには歴史上の人物が名を連ねている。
マリー・アントワネットが注文したNo.160の逸話
中でも特によく知られているのが、当時のフランス王妃であったマリー・アントワネットが注文したNo.160の逸話だ。
1783年、アントワネットはアブラアムに、ありとあらゆる機構を組み込んだ、誰も持たない最高の時計を作るよう依頼した。不幸にも、アントワネットはフランス革命により断頭台で命を落とすことになったが、アブラアムは発注主がいなくなった後も義理堅く開発、制作を続けた。
しかし、ブレゲの技術の粋を詰め込んだこの時計は、彼の生前に完成することなく、開発開始から44年後となる1827年に、仕事を受け継いだ弟子たちの手によってようやく完成を見たのである。
作品No.160、発注主にちなんでマリー・アントワネットと呼ばれるその懐中時計には、透き通った水晶で作られた文字盤が着替えとして用意されており、そのため内部の精緻で複雑な機構を楽しむことができる。
時計の姿勢による時針の狂いをキャンセルするトゥールビヨンこそまだ誕生していなかったものの、その中には永久カレンダーや自動巻き、そして時刻を音で知らせるリピーターまでが、すでに詰め込まれていた。
価値を保ち続けているブレゲの魅力
ブレゲはアブラアムの孫、ルイ=クレマンの代に、工房の職人だったエドワード・ブラウンに売却される。その後もブレゲのブランドは買収が繰り返され、2018年現在ではスウォッチ・グループのものとなっている。
しかし、ブレゲの技術はその間も途切れることなく受け継がれてきた。1993年にはアブラアムから数えて7代目となるエマニュエルが経営に参加している。だからこそ、2008年に当時の資料に基づいたNo.160マリー・アントワネットの再現が可能だったのだ。
ブレゲの魅力は、流麗でありながらシンプルな品の良いデザインと、頑固に受け継がれてきた技術、機構の素晴らしさ、そしてブランドが持つ歴史にある。ブレゲは時計ファンがその遍歴の最後に辿りつく境地の一つであり、いつかは手に入れたい憧れの時計としてその価値を保ち続けているのである。
ブレゲを売却するタイミングについて
ブレゲは200年以上にもなる歴史を持つため、中にはアンティークとしての評価を持つものさえ存在する。そうした逸品は、親から子へと受け継がれつつ、なお時を刻み続けているのである。
まさに家宝であり、ステータスなのだ。また、ブレゲの時計には18金にダイヤモンドやルビーなどを使用した宝飾時計も多く、宝飾店に売却されることも珍しくない。
ブランド全体を見ても、ブレゲのアイテムは平均して高めのセールバリューを誇っている。ただし、どんなものでも相場には波と言うものがある。
定価を上げたときがチャンス
ブレゲを売却するなら、できるだけ価格が上昇しているタイミングを狙うべきだ。ブレゲが定価を上げたときはチャンスになる。買取価格は定価に大きく影響される性質があるからだ。円安の傾向にあるときは、購入時の為替相場と比べてみるのが良い。
ブレゲは海外からの輸入品であるため、相対的な価値は円の上下によって変動する。売却時の円相場が購入時を下回っていれば、買取価格は上がっている可能性があるのだ。
話題性による需要の高まりも大切な要素
そして話題性も大切な要素だ。ブレゲに関する話題がニュースとなっているとき、例えば有名な俳優やモデルが、ブレゲのファンだと発言したり、映画やステージで着用したりすれば、ブレゲそのものや特定のモデルの需要が高まる。必然的に買取価格も上がることになる。
生産が終了している場合は希少価値が高まる
手持ちのブレゲがもしも人気の高いモデルなら、生産が続いているかをまず確認してみることだ。生産が終了して入手が難しい状況となれば、希少性という付加価値が加わることになる。
しかし最も大切なのは、自分の気持ちだ。別のモデルに思い切って買い換えたい、急にまとまった金額が必要になったなど、何らかの事情でブレゲの売却を考えたなら、それが売りどきとも言える。
迷っている間に目当てのモデルが売り切れてしまったり、うっかり傷をつけて価値を下げてしまったりというケースもあり得るのだ。売却を決意したなら、その時点でのベストコンディションを保てるように丁寧に保管し、ブレゲの買取をおこなっている店舗に連絡することが重要である。
ブレゲを売却する際の注意点について
ブレゲの売却を決意したとき、悩むことになるのは売却方法についてだ。具体的な売却方法としては、友人知人への譲渡売却、ヤフオク、メルカリなど個人間売買への出品、質店や、店舗を構えるブレゲ取り扱い業者への売却をあげることができる。
友人知人への譲渡売却
このうち売却する側として最も安心できるのは、友人知人への譲渡売却だ。しかし、これは売却を考えているモデルを欲しがっている相手がいることが前提になるし、その相手に十分な購入資金がなければならないため、一般的な方法ではない。
個人間売買への出品
個人間売買は、売却価格を自分で決めることができるうえ、必要経費は出品手数料と送料などの実費のみであり、売り上げをほぼ手にすることができるハイリターンな方法だ。
しかし、同時にハイリスクでもある。個人間売買には何かとトラブルがつきものだ。少額の品物でも壮絶な値引き交渉に悩まされたり、支払などに面倒な条件を要求されることがある。買取キャンセルで返品が繰り返されるうち、出品した品物がいつの間にか傷ついていたなどは泣くに泣けない事態だ。
ましてブレゲともなれば大きな金額が動くことになるため、よほどそうした場所でのやり取りに慣れた人でない限り、精神的に大きな負担を背負い込むことになるのだ。そして何より、高額な品ほど売却まで時間がかかってしまう。
質店へ売却する
質店への売却は、価格査定から売却代金の支払いまでがスピーディと言う点ではよい選択だ。店舗へ直接持ち込めば、ブレゲを傷つけてしまう心配もせずに済む。
ただし、質店の店員がブレゲについての知識を持っているとは限らない。その場合はブレゲに使用されている貴金属や宝石の値打ちのみで査定されてしまう恐れもあり、思い出のある品を買い叩かれた形となって、がっかりしてしまうことになる。
買取業者に売却する
よりベターな方法は、実店舗を持つ買取業者に売却することだ。ただし、ブレゲについて、豊富な買取実績を持つ業者を選ばなくてはならない。買取業者と言えどもすべてのブランドについて熟知しているわけではないからだ。
そのため、せっかくのブレゲの価値を見誤り、到底納得できない査定価格を提示されることもある。貴重なアンティークを持ち込んだら、価値判断に必要な情報を持たない店員にブレゲは難しいブランドなのでと言われてしまったという経験を持つ人もいる。
ブレゲを売却するときには、買取業者をよくチェックし、ブレゲの価値を正しく見極められる店舗を選んで直接持ち込む、これらのポイントをしっかりと押さえておきたい。
ブレゲの売却におすすめな買取店3選!
そんな魅力あるブレゲの腕時計を売却するのであれば、やはり少しでも高く売りたい。そこで以下では、時計の買取をおこなっているおすすめの業者を紹介していく。
ブランドラボ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ブランドラボは、大阪を中心に展開しているブランド品専門の買取店だ。店舗は大阪に3店舗と神戸に1店舗を構え、どこも駅近でアクセスが便利である。買取サービスはブランド時計だけでなく、貴金属・ダイヤ・宝石・ブランドバッグ・毛皮・着物・骨董品というように高価なものを対象としている。
高価なものを売る際に気になるのは、本当にその価値を買取価格に反映してくれるのか、というところだろう。しかし安心して欲しい。ブランドラボには各分野に専門の鑑定士が在籍しており、豊富な知識をベースに丁寧な査定をおこなってくれる。
また、国内だけでなく海外への販売ルートも確保しているため、ブランドラボならではの高価買取が実現できるのだ。価値あるブレゲの時計を最後まで大切に売るのであれば、ブランドラボはぴったりな買取業者だといえよう。
ダイヤモンドセブン
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
次にご紹介するのはダイヤモンドセブンだ。ダイヤモンドセブンは新宿の歌舞伎町と、大阪の心斎橋に店を構えているが、同グループでは大阪で他の買取店も展開している。ブランド腕時計はもちろん、金・プラチナ・ダイヤモンド・宝石・ジュエリー・他ブランド品などと買取商品を幅広く扱っている。
ブランド腕時計に関しては、ガラス割れやベルト無し、パーツ欠損といった訳有り品でも買取可能な場合があることも、ダイヤモンドセブンが選ばれる大きなポイントだ。破損品でも高価買取のチャンスがあるというのだから、通常動作品や、付属品のそろったブレゲの腕時計はさらなる高値を期待できるだろう。
買取方法は店頭・宅配・出張の3通りを利用することができるので、希望があれば査定時に相談してみるといい。
BRAND OWL(ブランドアウル)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ふくろうの意味を持つアウルと名付けられた買取店。ブランドアウルは埼玉県の所沢市に1店舗のみ構える小型買取店だが、買取価格は他店にも引きをとらない。その理由の1つが、小型買取店だからこそコストを極力抑えているという点だ。そして98%お断りしない姿勢でいることや、アットホームな雰囲気も愛される理由である。
取り扱っている商品は、ブランド腕時計の他に貴金属・ダイヤモンド・ブランドバッグなど。時計に関しては専門のバイヤーが在籍しており、アンティークやヴィンテージ物まで丁寧に査定をおこなってくれる。また、ロレックスやオメガといった高級時計はジャンク品でも査定可能なので、売れるか不安な時計も一度査定に出してみるといい。
所沢での店頭買取がメインであるものの、商品や買取の量によっては出張買取や宅配買取も利用することができる。店頭まで足を運ぶのが難しそうであれば、まずは相談してみることをおすすめする。
まとめ
今回は、ブレゲの資産価値や、ブランド中で何番目に位置するか、また売却の注意点などご紹介した。ブレゲはブランド時計の買取市場での人気は3~5番目程度の中堅クラスでありながら、時計ファンがいつかは手に入れたい憧れの時計としてその価値を保ち続けている。そんな長い歴史を持つブレゲは今もなお、高値で取引されているブランド腕時計のひとつなのだ。ブレゲの売却方法については記事内でもお伝えしたが、売却を検討している人は自分にとって一番利益の出る売却方法をぜひトライして高額売却を実現してほしい。
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