宝石職人のルイ=フランソワ・カルティエが、メゾン・カルティエをパリに創業したのが1847年。以来、ハイソサエティご用達ブランドとして常にその地位は揺るがない、カルティエ。
特に時計は、1888年に女性用のブレスレットウォッチを作成し、1904年には発明家のブラジル人、アルベルト・サントス・デュモンのために初の紳士用腕時計とも言われている「サントス」を誕生させたりといった歴史を持ち、宝飾品とならんでブランドを象徴する商品ともいえる。
ここでは、そんなカルティエの腕時計の型番とモデル名との関連について調べてみた。
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カルティエの型番について
カルティエの型番(=リファレンスナンバー)はどういう配列になっているか見ていこう。
カルティエのリファレンスナンバーの配列
カルティエの腕時計のリファレンスナンバーは、購入したケースや保証書に書かれている、「W」で始まる8文字のアルファベットと数字で構成されたコードがそれである。
カルティエのリファレンスナンバーの例
- タンクソロXL:WSTA0029
- ミスパシャ:WJ124027
- カリブル ドゥ カルティエ ダイバー:W7100055
- サントス100MM:W20106X8
- バロンブルー40mm:W6920089
このリファレンスナンバーはカタログや保証書に書かれているもの。Wの次は数字しかないもの、アルファベットが2文字、あるいは4文字のもの、さらには7ケタ目にアルファベットが入っているものまで見られる。唯一共通しているのが、「W」で始まることである。
カルティエのリファレンスナンバーはどこに書いてあるのか
カルティエのリファレンスナンバーは、他のメーカーと同様にカタログ等で確認することができるし、自分が保有するものなら、保証書やケースがあればそちらで確認できるはずである。
さらにカルティエの場合、ケースの裏側にもなにかしらのコードが刻印されている。まずはその時計固有のシリアルナンバー。後述する4ケタの数字よりも多いケタ数の数字の並びが、おそらくはシリアルナンバーであろう。
そしてシリアルナンバーとは別に、たいていは4ケタの数字が刻印されている。これがモデル固有のコードで、通常はリファレンスナンバーの「W」に続く4ケタの数字と言われている。
とはいえWの次にアルファベットが続くリファレンスナンバーもできているので、近年のものに関しては不明。ケースの裏に記載されているという4ケタの数字はカタログ等には掲載されてはいない。
カルティエの型番をピックアップ
ここからは、カルティエの人気モデルと型番との関係性を見ていこう。
タンクシリーズ
カルティエの時計と言えば、「タンク」シリーズの四角いケースが思い浮かぶ。ブレスレットと一体化したデザインはエレガントという言葉がふさわしい。とても戦車のデザインから着想を得たとは思えない。現行モデルは6種全104アイテム。
タンクフランセーズ
- ①W51008Q3:SM/スティール/クオーツ
- ②W51028Q3:SM/スティール/クオーツ
- ③WSTA0005:MM/スティール/クオーツ
- ④WE110006:SM/スティール/クオーツ/ダイヤモンド11個
- ⑤WE110007:MM/スティール/クオーツ/ダイヤモンド11個
- ⑥W51007Q4:SM/18Kイエローゴールド/クオーツ
- ⑦W2TA0003:MM/18Kイエローゴールド/クオーツ
- ⑧W51005Q4:LM/18Kイエローゴールド/クオーツ
- ⑨WE110004:SM/18Kピンクーゴールド/クオーツ/ダイヤモンド11個
- ⑩WE110005:MM/18Kピンクーゴールド/クオーツ/ダイヤモンド11個
現行10個のアイテムがある「タンクフランセーズ」。①と②は文字盤の色違い。③は①とのサイズ違いだが、数字とアルファベットの配列からして共通性が見いだせない。一方で⑨と⑩はサイズ違いだが、末尾の数字が変わっているのみ。
なおスペックの配列はサイズ/カバー&ブレスレット/機構/その他特徴の順。
タンクMC
- ①W5330003:LM/スティール/レザー
- ②W5330004:LM/スティール/レザー
- ③WSTA0010:スティール/レザー ※サイズ表記なし
- ④W5330007:LM/スティール/レザー/クロノグラフ
- ⑤W5330001:LM/18Kピンクゴールド/レザー
- ⑥W5330005:LM/18Kピンクゴールド/レザー/クロノグラフ
- ⑦WGTA0014:18Kピンクゴールド/レザー ※サイズ表記なし
- ⑧W5310026:LM/パラジウム(シースルー)/レザー(バックルがWG)
- ⑨W5310040:LM/18Kピンクゴールド(シースルー)/レザー(バックルがPG)
- ⑩HPI00715:LM/18Kピンクゴールド(シースルー)/レザー(バックルがPG)
- ⑪HPI00623:LM/ホワイトゴールド/レザー/ダイヤモンド
人気の高いタンクMC。
①~⑦と⑪は自動巻きムーブメント “マニュファクチュール” キャリバー1904MC搭載。⑧~⑩はシースルーのタンクMCで、手巻きのキャリバー 9611MCを搭載する。さらに⑩はケースにダイヤが82個、バックルにもダイヤが46個配された1,000万円を超えるスーパー豪華仕様。加えて⑪は値段表記もないほどにダイヤが散りばめられた超スーパー豪華仕様。
スペックの配列は、サイズ/カバー/ストラップ(ブレスレット)/その他特徴の順とした。PGはピンクゴールドの略。
ここで通常「W」で始まるリファレンスナンバーに例外が登場した。特定の人しか持ちようのない超豪華仕様のものは「H」で始まるということか。①と②は文字盤の色違い。③はサイズ表記がないが、実はLMサイズの44.0×33.3mm。最新モデルはS~Lの表記をやめたという。しかもシースルーバック仕様で裏側から内部を眺めることができる。
さてこうして見ると、タンクMCのリファレンスナンバーには共通性が感じられた。「W53」 がタンクMCの基本的なコードということだ。また、前述のタンクフランセーズと比べると、「W5」で始まるのがタンクの基本コードということも読み取れる。
カリブルシリーズ
メンズ専用のコレクション。自社製ムーブメント「1904PS MC」搭載。3種全28アイテム。
カリブル ドゥ カルティエ ダイバー
- ①W7100056:スティール/スティール/ラバー
- ②WSCA0010:スティール/セラミック/レザー&ラバー
- ③W7100057:スティール/スティール/スティール
- ④WSCA0006:スティール/スティール/ラバー
- ⑤W2CA0008:スティール/セラミック+18KPGリング/レザー&ラバー
- ⑥W7100055:スティール/スティール+18KPGリング/ラバー
- ⑦W2CA0004:スティール/スティール+18KPGリング/ラバー
- ⑧W7100054:スティール/スティール+18KPGリング/スティール+18KPG
- ⑨W7100052:18KPG/18KPG/ラバー(バックルに18KPG)
- ⑩WGCA0009:18KPG/セラミック+18KPGリング/レザー&ラバー(バックルに18KPG)
- ⑪WSCA0011:スティール/セラミック/ラバー
- ⑫W2CA0009:スティール/セラミック+18KPGリング/ラバー
- ⑬WGCA0010:18KPG/セラミック+18KPGリング/ラバー(バックルに18KPG)
13アイテムを数えるカルティエのダイバーズウォッチ。全モデルにキャリバー1904MC 自動巻きメカニカルムーブメント“マニュファクチュール”を搭載。ケース直径は42ミリで同様。スペックの並びはケース素材/ベゼル素材/ストラップ(ブレスレット)素材の順。
①と④は素材的には変わらないが、ADLC加工(カーボンコーティングの一種)で差別化されており、価格も④のほうが高い。一方でベゼルの素材が異なる①と⑪は同価格。一方リファレンスナンバーが似ている②と⑪も同価格。
こうして見ると、カルティエのダイバーのリファレンスナンバーは、基本は「W71」で始まり、派生として「WSCA」と「W2CA」があるということがわかる。「WGCA」は両者ともに300万円オーバーのスペシャルモデルだ。
サントスシリーズ
初の男性用腕時計の誕生が端緒となっているシリーズ。4種18アイテムを数える。
サントス100
- ①W20106X8:MM/スティール/レザー
- ②W20126X8:MM/スティール/レザー
- ③W20073X8:LM/スティール/レザー
- ④WSSA0006:LM/スティール/レザー/キャリバー1847MC
- ⑤W20107X7:MM/スティール+18KPGベゼル/レザー
- ⑥W20072X7:LM/スティール+18KYGベゼル/レザー
- ⑦W2020018:MM/パラジウムシースルーケース/レザー/キャリバー9611MC
サントス誕生100周年を記念して2004年に販売された「サントス100」。ケース周囲のビスがポイントだ。他のラインナップも含めサントスシリーズは一部を除き「W20」で始まるモデルと考えていいだろう。
①と②は皮の色違いのみ。④はADLC加工が施されたカーボンウォッチ。黒い外観と自社製キャリバー使用で男性にはおすすめの逸品だが、「W20」で始まらないのは、ADLC加工のせいだろうか。
パシャシリーズ
かつては男性用モデルも多数あったパシャシリーズだが、現行では2種5アイテムのみ。
ミス・パシャ
- ①W3140025:スティール/ファブリック
- ②W3140026:スティール/ファブリック
- ③W3140007:スティール/スティール
- ④W3140008:スティール/スティール
女性向け直径27ミリのケースに文字盤には12、3、6、9の4つの数字のみというのが特徴のミス・パシャ。女性に人気のモデルだ。ムーブメントは全てクオーツで、スペックの並びはケース素材/ストラップ(ブレスレット)素材。
①②のファブリックとは、“トワル ドゥ モワル”。現行ラインナップでは女性向けパシャシリーズはこの4アイテムのみで、かつて多数あった直径42ミリの男性向けは、手巻き式でシースルーのスペシャルなモデルを残すのみ。価格もお手頃でプレゼントにも最適な「ミス・パシャ」は「W31」で始まると覚えておこう。①と②、③と④の違いは文字盤の色のみ。
ドライブシリーズ
2016年発表の男性向けシリーズ。全モデルに自社製ムーブメントを搭載する。1種11アイテム。
- ①WSNM0004:スティール/レザー
- ②WSNM0009:スティール/レザー
- ③WSNM0008:スティール/レザー<ムーンフェイズ>
- ④WSNM0005:スティール/レザー<2タイムゾーンデイ/ナイト>
- ⑤WGNM0006:18KPG/レザー<エクストラフラット>
- ⑥WGNM0003:18KPG/レザー
- ⑦WGNM0008:18KPG/レザー<ムーンフェイズ>
- ⑧WGNM0005:18KPG/レザー<2タイムゾーンデイ/ナイト>
- ⑨WGNM0007:18KWG/レザー<エクストラフラット>
- ⑩WGNM0004:18KPG/レザー
- ⑪W4100013:18KPG/レザー<トゥールビヨン>
キャリバー1904-PS MC自動巻きメカニカルムーブメント使用モデル=①②③④⑥⑦⑧⑩、キャリバー430MC手巻きメカニカルムーブメント使用が⑤⑨、キャリバー9452MC手巻きメカニカルムーブメント使用が⑪。⑤⑨除いてサイズは縦40ミリ、幅41ミリで共通。⑤と⑨は縦38ミリ・幅39ミリとなっている。
2016年発表だけに、ほぼ新しい型番のコードが適用されていると考えられる。そして傾向として、スティールカバーは「WS」、18Kのゴールドカバーは「WG」で始まる。ただし、それだけでは他のモデルとも差別できない。「WSNM」や「WGNM」というように、ドライブシリーズは冒頭4字のアルファベットが手掛かりとなるはずだ。
またドライブシリーズは、人気モデル「ロードスター」の後継シリーズであることは、その特徴的な八角形のケースで見てとれる。ただ主に「W62」で始まる型番を継承しなかったのは、ドライブシリーズとは違うコンセプトであるということか。あるいは、新しい型番を適用するためだったのか。それは今後のカルティエの新商品がどんな型番をふられているかによって判断できるはずだ。
カルティエの腕時計売却におすすめの買取業者
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まとめ
ここまでカルティエの腕時計の各モデルと型番の関係について見てきた。なお、カルティエの全モデルを紹介したわけではないので、そこはご了承願いたい。基本的に、現行の人気の高いモデルからピックアップしてきた。
こうして振り返ると、カルティエの型番はアルファベットと数字の組み合わせが混在しているため少々わかりにくい面があったが、一方で2016年発表のドライブシリーズの型番は、アルファベットの組み合わせに統一性が見られた。そう考えると、今後もしばらくはこの混在状態が続いていくと考えられる。
もともとカルティエのリストウォッチのラインナップは男女ともに幅広いため、まずは自分の好みのモデルの型番の始まりの数字かアルファベットを覚えておけば、様々な場面で便利に活用できそうだ。


