高い技術と歴史的背景を持つオメガは、世界トップシェアを誇る高級腕時計メーカーのひとつだ。手厚いメンテナンスをおこなっていれば、数十年以上の寿命を保つと言われているが、使用中に衝撃が加わるなどをして思いがけないトラブルが起こる可能性もある。
オメガのメンテナンスや修理にかかる費用は、モデルの種類や故障箇所などによって変動するが、安くはないのが一般的だ。また、正規代理店と一般的な時計店でも、修理費用は異なる。ここではオメガ故障時に参考にしたい修理費用相場などについてまとめた。尚、本コラムに記載する価格は2019年11月現在のものであり、変動する可能性があるので十分注意しよう。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
正規修理をおこなうメリット
3年から4年に一度オーバーホールをおこなう必要があるオメガだが、故障した場合も定期点検と同様に分解掃除はおこなわれる。このため、修理にかかる料金の内訳にはオーバーホールの料金に加えて修理の技術料と部品交換に使用したパーツの代金などが入る。一般的に正規代理店の方が、時計店などの民間修理業者よりもかかる費用は高額になると言われている。
コンプリートメンテナンス
オメガにはコンプリートメンテナンスと呼ばれる正規修理サービスが展開されていて、スウォッチグループジャパンのカスタマーサービスや地区指定のサービスセンターへ時計の持ち込みが可能だ。
また、ピックアップサービスと呼ばれる配送での時計修理にも対応しているので、遠方に暮らしている人にも利用しやすい。ピックアップサービスは梱包資材やカスタマーへの配送費が無料になるので、修理費用を少しでも抑えたい人にも向いているが、メンテナンスの見積もりを見てキャンセルする場合は時計の返送に1,100円が別途かかる。
正規代理店へのメンテナンスや修理をより依頼しやすいサービス展開がおこなわれる理由はある。オメガは世界的に見ても技術力がある時計メーカーで、日々進歩を続ける独自技術を時計へ落とし込むのが上手だ。しかし、メンテナンスに必要となる検査機械も高額になる傾向があり、例えば防水性能をテストするために使用される機械の導入費は数百万円と言われる。
このような高額な機械を一般的な時計店で確保するのは難しい。時計のコンディションや寿命を維持するためにメーカー側は、正規代理店でのオーバーホールや修理を推奨し、利用しやすいサービスをおこなっているのだ。
純正パーツを使用
また、オメガは民間修理業者へパーツの供給をほぼおこなっていない。独自ルートを持つ時計店のみが純正パーツの仕入れを可能にしているが、在庫品が入手できない場合は部品交換に純正パーツでないパーツを使用したり、オメガのメンテナンスそのものを受け付けなかったりする。以上を踏まえると、オメガの修理は正規代理店へ依頼するのが安心感が高い。
とは言え、オーバーホール自体が高額で、パーツ交換にも積極的な正規修理は費用がかさむ。少しでも修理費用を抑えるためのポイントは、ユーザー自身で正規代理店のメンテナンスサービスに申し込むことだ。オメガを購入したデパートなどへ申し込みを依頼することも可能だが、デパート側に支払う手数料が10パーセント程度料金に加わるため損をする。
加えて、修理費をかけたくないなら故障させない努力も必要になる。オーバーホールは定期的におこない、日頃から丁寧に時計を扱うなども必要だ。オメガには、コーアクシャル機構と呼ばれる画期的なムーブメントが搭載されたモデルがあるが、オーバーホールは長くて10年ごとのスパンでおこなえる。
定価はコーアクシャルムーブメントでないモデルよりも高額だが、パーツの摩耗を防ぐ設計が定期メンテナンスの少なさを実現させている。修理やオーバーホールにかかる負担を考えればコストパフォーマンスが良く、信頼度が高い正規代理店での修理を依頼しても納得しやすい。
民間修理業者はオメガのメンテナンス費用が安い
正規代理店へ修理を依頼するメリットは高いと言っても、修理を安価に済ませたい人も少なくはない。正規修理で5万円台のメンテナンスを受けるとしたら、一般的な時計店でのメンテナンス料金の相場は3万円台と言われている。これはオーバーホールのみの相場だが、約3割は民間修理業者の方が安い料金と言える。
しかし、高級時計の修理やメンテナンスにおいて安さと安心感は比例しないケースも多いと考えるべきだろう。どうしても民間修理をおこないたいなら、依頼する業者を慎重に選択する必要がある。国内の時計師が持つ技術は世界的に見ても水準が極めて高いと言われている。
前述した様に、高額なテスト用の機械は導入できなくても、オメガの修理やオーバーホールを可能にしている時計工房などは存在しているのだ。
民間修理業者での修理価格
例えば、時計修理で有名な千年堂ではオメガの純正パーツや専用の工具を確保しており、実務経験が豊富な上級技能者である一級時計師によってメンテナンスがおこなわれている。
風防ガラスやブレスに傷があるオメガスピードマスターを千年堂でメンテナンスすると、概算で37,000~40,000円のオーバーホールに加えて追加費用が発生。
- 風防ガラスの擦り傷を消すための風防磨き:4,000円前後
- ケースやブレスについた傷消しとツヤ出し:10,000円
- 仕上げ研磨:20,000円
また、老舗で知られる五十君商店は同業者向けに時計部品や工具の販売をおこなっている大手時計店だが、時計修理の部門を幅広く展開している。有名家電量販店をはじめ、中古買取業者のコメ兵や大手リサイクルショップなどと提携しオーバーホールやメンテナンスをおこなっているなど信頼度が高い。
五十君商店で落下させたスピードマスターを修理すると、オーバーホール代が35,000円~、加えて別途部品代が必要である。防水テストに加えて複数のパーツ交換をおこなっている割に修理料金が抑えられている点が魅力だ。
時計のモデルや状態によって修理費用は異なるが、スピードマスターの修理を技術力が確かな民間修理業者へ依頼すると、だいたい6万円台から8万円台がメンテナンス費用の相場だと言える。
技術力への不安
例に挙げたスピードマスターはどちらもムーブメントが機械式のクロノグラフだが、このタイプを正規修理へ依頼するとオーバーホールだけでも民間修理業者の修理費以上の料金がかかる可能性が高い。技術力でなく費用を一番に考えるなら、民間修理業者へ依頼すべきだろう。
しかし、国内には優秀な時計師がいるとは紹介したが、時計師の技術力には当然ながらばらつきがある。相場よりも安価な修理費を表示していたり、ネットをチェックして口コミで良い評判のない業者は選ぶべきではない。高級腕時計はメンテナンスによってコンディションや寿命が変わってくる。
安価で質の悪いメンテナンスや修理を受けることで、すぐに精度が悪くなったり、動かなくなったりするなどのトラブルが起きては、次回のオーバーホールを待たずに修理を依頼する羽目になるだろう。オメガのような独自技術が搭載された時計は特に経験豊富で技術力が確かな時計師にメンテナンスしてもらう必要があると考えて業者選びをすると良い。
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対策
オメガを正規修理に出した時の相場
オメガの正規修理には3種類ある。腕時計は一般的なメンテナンス部門となるコンプリート メンテナンス サービスに依頼する。後の2つは、アンティークなどの古い時代の時計を修復するサービス、複雑機構を持つ特殊な時計を扱うサービスだ。
正規修理の価格
一般的な腕時計のメンテナンスにかかるベース料金は時計のタイプによって異なり、チタンやセラミックなどの非貴金属がケースやブレスに使用されている時計よりもゴールドやプラチナなどの貴金属でできている時計の方が料金が高額になる。非貴金属の機械式とクウォ―ツだとクロノグラフでそれぞれ85,800円、57,200円となる。
クロノグラフ以外は安価に修理可能
クロノグラフでないモデルは比較的安価なベース料金となり、機械式が63,800円でクウォ―ツが51,700円だ。スピードマスターを修理依頼すると、手動式・自動式のどちらでも最低で8万円以上かかるのだ。前項で紹介した民間修理業者の例と比較すると、正規修理のメカニカルムーブメントの腕時計にかかるベース料金だけでパーツ交換や磨きなどの加工ができる計算となる。
貴金属素材の修理費用は割高
また、貴金属素材のベース料金は、クロノグラフでないモデルは非貴金属のベース料金よりも1万数千円程度割高になり、クロノグラフだと約2万数千円高くなる。ベース料金はオーバーホールを中心とした費用を指すため、当然ながらオメガが故障してメンテナンスを依頼すると更に修理費用が加算されるのだ。
良くあるリューズ抜けなどの場合は、放置するとケース内部に湿気や錆が発生したり、ほかのパーツが損傷していたりするとかなりの修理費がかかる。リューズのみの値段が約1万円前後と言われるなど、定価の高いオメガはパーツ代も高額だ。リューズ抜けの修理費用にモデルによっては数十万円の見積もりが提示されることも少なくはない。
ブレス交換の費用
また、ブレスが壊れた場合などは、正規修理では部分修理をおこなわずブレスそのものを交換するため、ブレスのマテリアルによって数万円から数十万円かかる。民間修理業者であれば、ブレスの部分修理をおこなうので、オーバーホールはおこなわずピンやネジの交換修理で済み、費用は数千円程度に抑えられる場合も多い。
修理価格の値上げ
オメガはオーバーホールや修理にかかる費用を値上げする傾向にあるため、修理依頼する前にベース料金や配送費に関してはホームページなどでチェックすると良い。最低でも5万円以上の修理費用がかかる正規修理だが、新品に近いコンディションで時計が戻ってくるなど利用するメリットも大きい。
修理しない方法も
故障したオメガに高額な修理費をかけたくない人は少なくはないだろう。正規代理店へ依頼しなくても数万円程度かかるのは相場で、正規修理だとモデルや修理内容によって、新たなオメガが購入できる程の費用になる可能性もある。メンテナンスにかかる見積もりをチェックして納得できなければ壊れたオメガを修理しない手段も考えると良い。
故障したオメガを中古買取に売る方法だ。前述したコメ兵のように、時計の修理業者と提携していたり、自社に時計の修理工房を持っていたりする中古買取業者は故障しているオメガを積極的に買い取ってくれる。
オーバーホールや修理をせずに故障した状態で査定してくれるため、メンテナンス費用がかからない。買取額もつくため、その後もオメガが使いたいなら新たな時計の購入費用にプラスできてお得だ。
不具合の事例とその対処法まとめ


故障した時計でも買取してもらえる
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対策
札幌にある時計貴族は、地域トップクラスの時計買取専門店。提携している修理工房があるので、故障していても諦めずに相談してみよう。また、その他のおすすめ買取業者のまとめ情報や壊れたオメガを売る時の注意点などは以下の記事を参考にして欲しい。

まとめ
オメガ故障時の修理費用相場をご紹介した。オメガのメンテナンスや修理にかかる費用は、モデルの種類や故障箇所などによって変動するが、正規修理に出すとかなり高額になるのが現状だ。
民間の修理業者に出すのも選択肢の一つであるが、故障した状態でも独自の時計修理工房を持っている中古買取業者は買い取ってくれるため、売却することも検討すると良いだろう。