自転車は、2010年代頃から日本で爆発的なブームとなった。特に、2011年の東北大震災後に自転車通学・通勤をする人が多くなり、ブームに拍車がかかったと言える。
自転車の中でも、ロードバイク・クロスバイクといったスポーツサイクルの人気は特に凄まじいと言える。スポーツサイクルは運動不足の解消にも繋がる。そのため、趣味や健康維持のために休日にスポーツバイクでサイクリングに出かける人も増えたようだ。さらに、ロードバイクやクロスバイクは単価が非常に高い商品で、中古での売買でも人気の高い商品である。
そして、この売買の際に大きな参考となるのが型番やモデル名である。今回は、人気メーカーANCHOR(アンカー)のロードバイクの型番やモデル名にスポットを当てて紹介していく。

Anchor RNC3 / T.Kiya
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ANCHOR(アンカー)について
ANCHOR(アンカー)は、BRIDGESTONE CYCLE(ブリヂストンサイクル)が製造を行っている自転車ブランドである。ブリヂストンといえば、スポーツサイクル以外にも折り畳み自転車やシティーサイクル、電動アシスト自転車なども販売している国内有数の自転車メーカーとして知名度も高いブランドである。
そんなブリヂストンが本格的な“プロユース”のスポーツサイクルを販売するブランドとして立ち上げたのが、このANCHOR(アンカー)である。このANCHORは、ブリヂストンならではの高い技術力、国内メーカーという安心感により、初心者だけではなく玄人からの評判も非常に高い。
日本人の身体に合わせた設計
海外(特にアメリカやヨーロッパ)メーカーのフレームは、身長・足の長さ・腕の長さが東洋人向けに作られてない。そのため、自分の身体に合った自転車を探すのが意外にも難しい。しかし、それに対し、ANCHOR(アンカー)は、日本人(東洋人)の体形にあったフレームの自転車の設計や製造を行っている。
そのため、アンカーのフレームは比較的小さいサイズから用意してあり、女性ユーザーでも自分の体にあったものを選ぶことができるようになっている。また、ネオコットフレームに関しては、490mm〜550mmまで10mm刻み(550mm〜590mmまでは20mm刻み)のサイズ展開となっていて、幅広い選択が可能となっている。
大人気のカラーオーダーシステム
ロードバイクを新品で購入する場合は、自転車屋(もしくはブランドの直営店)で購入するか、オーダーメイドで頼むかの2択だろう。オーダーメイドは、身体に合わせたパーツ・フレームを選べるので、自分好みの自転車を作り上げることができる。しかし、多くのブランド(メーカー)のオーダーメイドでは、フレームのカラーを自由に選ぶことができない場合も多い。
それに対し、ブリヂストンの「カラーオーダーシステム」では4スタイル33色からカラーを選べるようになっている。まずはカラースタイルを、RACE STYLE、RACING COLOR、EDGE STYLE、SIMPLE STYLEの4つから選び、詳細の色を決定する。その後、カスタマイズの選択をして、バーテープやワイヤーなどの細かいパーツの色を選ぶことができる。これにより、体形に合っているだけではなく色まで自分の思い通りのロードバイクのオーダーが可能となっている。
あの漫画のキャラクターもANCHOR(アンカー)の自転車を使用
また、ロードバイクブームの火付け役になった漫画、「弱虫ペダル」のキャラクター(石垣 光太郎)も、ANCHOR(アンカー)のロードバイクを使っている。
これにより、いままで同ブランドの存在を知らなかった層に対してもアピールすることとなり、知名度が飛躍的に伸びたと言われている。
ANCHOR(アンカー)の型番・モデル名について
それでは以下にて、ANCHOR(アンカー)の型番やモデル名の成り立ち(仕組み)に関して紹介していこう。自転車のため、家電製品やパソコンなどとは型番の仕組みが異なる。確認して把握するようにしておこう。
フレーム名がモデル名になっている
基本的に、ロードバイクはフレームの名前がモデル名になっていることが多い。やはり、ロードバイクの“核となる部分”なだけあって、フレームを選ぶ=ロードバイクを選ぶという感覚になるようである。
アンカーに関して言えば、フレーム名に付随して「ELITE」「EQUIPE」「EPSE」などの名前が付いている。これは、同じフレームを使いながらも“異なるパーツ”を使っているラインを表しているもので、もちろん使われているパーツのクオリティー(スペック)によって値段も変化してくる。
- 例:
- ・RS8 ELITE(コンポーネント:ULTEGRA)
- ・RS8 EQUIPE(コンポーネント:105)
- ・RS8 EPSE(コンポーネント:105)
- ・RS6 EPSE(コンポーネント:105)
- ・RS6 SPORT(コンポーネント:TIAGRA)
- ・RS6 EX(コンポーネント:SORA)
中古で購入する際は“年代”にも注目を
新品で購入する際は、上記で紹介したようなモデル名に着目すれば問題ないが、中古の場合はさらに発売した“年代”まで細かく見ていく必要がある。
新品を販売している店舗であれば、基本的に最新のモデルのみを取り扱っているはずだが、中古のロードバイクを取り扱っている店舗の場合は幅広い年代のものが販売されている。
ロードバイクは、同じモデル名の物でも販売年代によってスペックが大きく異なることがある商品である。使われている素材やデザインが所々変わっているので、中古での購入を検討しているのであれば、モデル名に加えて“販売年”にも注目して見てほしい。
ANCHOR(アンカー)の型番・モデル名の記載場所
それでは、ANCHOR(アンカー)の型番・モデル名の記載場所について言及していく。ここでは、型番・モデル名に加えて「シリアルナンバー(車体番号)」に関しても触れていくので、その点にしても認識しておくようにしよう。
保証書を確認
最も簡単な確認方法としては、“保証書”が挙げられる。ロードバイクの保証書には、型番・シリアルナンバーといった自転車に関する番号(情報)から購入店・購入日など、基本的に必要な情報が全て記載されている。そのため、自分のロードバイクについて何か情報を知りたい時には、まず初めに保証書を確認してみると簡単だろう。
さらに余談ではあるが、保証書は中古販売の際には「正規ルートで購入した証明書」としての役割も持っている。今後中古で買取に出す可能性がある場合などは、決して処分せずに保管しておくようにしよう。
BBの裏側を確認
保証書以外で確認できるポイントとしては、自転車のボトムブランケットの裏側が挙げられる。裏側には、そのモデル名ではなく、ロードバイクのシリアルナンバー(車体番号)が記載されている事が多い。
残念ながらモデル名がそのまま記載されていることは少ない。しかし、シリアルナンバーは車体のどこかに確実に記載されているので、確認方法としてはまずはボトムブランケット(BB)の裏側を確認してみることがおすすめだ。
ブリヂストンのANCHORのホームページで確認
また、欲しいロードバイクのモデル名がわからないのであればホームページで確認が可能である。製品がインデックスでわかりやすく写真と値段付きでモデル名が出てくるので探しやすい。是非活用してみて欲しい。
シリアルナンバーとは
では、ここで少しシリアルナンバー(車体番号)について説明しよう。シリアルナンバーとは、自転車の防犯登録を行う際に必須となる情報である。基本的には購入店で登録をしてくれるのが一般的だが、通販で購入した場合などは自らが防犯登録の申請をしなくてはいけない時もある。
また、正規店に修理を依頼する際にもシリアルナンバーの情報が必要となる。保証書が見つからない場合は一度車体で確認してメモを取っておくといいだろう。
中古で売る場合の注意点
ここで、一つシリアルナンバーについて中古で購入する場合と売る場合、譲渡する場合で注意点がある。シリアルナンバー先ほども記載したように、<防犯のための番号で、一台一台に登録されている番号である。この番号で持ち主の登録がされているため、誰かにその自転車の所有権を渡す際は必ずこのシリアルナンバーの抹消、譲渡が必要となる。
抹消したいのであれば、警察署やリサイクリングショップなど、抹消ができるところで手続きが必要となる。また、譲渡してシリアルナンバーを再登録したいのであれば譲渡証明書を発行し、相手に送るなどの手続きが必要だ。詳しくは、自分のシリアルナンバーが登録されている各都道府県のルールに従うようにして欲しい。
中古で購入する場合の注意点
中古で売る場合はシリアルナンバーの譲渡が必要なことを把握していただけたかと思う。中古で購入する場合に注意して欲しい点は、シリアルナンバーが削られているか否かである。削られているのであれば、それは盗難品である可能性が高い。自転車の盗難は近年かなり多く、中古市場でも出回っている。もし盗難品であった場合後々トラブルになる可能性もないとは断定できないのでなるべく盗難品は避けるよう注意しよう。
モデル名を把握しておくメリット
では、最後に今までモデル名やシリアルナンバーについてどこで確認できるか説明してきたが、モデル名を把握しておくメリットを紹介したいと思う。モデル名はあまり重要ではないと考えている人は是非参考にして欲しい。
情報収集が簡単になる
まず、第一に情報収集が簡単になる。モデル名がわかれば欲しいANCHORの商品、もしくは持っている商品についてわからないことがあればすぐにネットで検索して情報を得ることができる。
中古の売買で役に立つ
次に言えることが、中古の売買でかなり役立つ点である。中古の業者で売る場合、査定に出す際モデル名がまず必要となるはずである。そのため、その時点でわからなければ困るどころではなく、価格も少しばかり下げられる可能性もなくはない。その分、その商品に対して知識もないということになるので、下げても問題はないと思われてしまうこともあるだろう。
また、メルカリやネットオークションなど、個人で売買をする場合もモデル名を把握しておくことはかなり重要である。
売る側であれば、まず検索にヒットするためにもモデル名を記載する必要がある。写真を載せるだけでは誰も見つけることができない。また、必ず質問されるはずである。モデル名は、商品を売買する際の必要最低限の知識となるので必ず把握しておこう。
さらに、売るのであればモデル名だけでなくそのほかの自分の愛用品に対しても知識も必要となる。何か質問された際はスムーズに対応できるよう、十分に自分の愛用品に関しては詳しくなっておこう。
買う側であればモデル名で検索することになるので当たり前だが、モデル名は最低限の知識となる。
まとめ
ANCHOR(アンカー)のモデル名・型番や、シリアルナンバーに関して紹介してきた。基本的には、必要な情報は全て保証書に書いてあるので、保証書は捨てずにしっかりと保管しておく必要があるだろう。
また、型番・モデル名はもちろんのこと、シリアルナンバーも様々な場面で必要になってくる番号なので、一度確認しておくといいだろう。