iPhoneSE2の噂やリーク情報をまとめてみた

廉価版のiPhoneとして人気の高いiPhone SE。すでに発売から2年が経過したが、Appleはもちろん、各キャリアでもカタログモデルの1つとしてラインナップされている。

2018年の今年は、その後継モデルとなるiPhone SE2（仮）の販売が、この5月、あるいは6月にも発表されるのではないかと噂されている。

シリーズの中で最安の価格は維持されるのか、新たな機能は付与されるのか、iPhone Ⅹではなくなったホームボタンはどうなるのか、などなど各所で報道されているiPhone SE2の噂やリーク情報をまとめた（情報は2018年5月20日現在）。

/ bizmac

iPhone SE2の噂：大きさはどうなる？

現行iPhone SEのサイズは以下のとおり。

高さ

123.8ミリ

幅

58.6ミリ

厚さ

7.6ミリ

重量

113グラム

この大きさはかつてのiPhone 5と同サイズだ。そして、画面サイズは約4インチ。昨今の大型化したスマホの画面からするとコンパクトサイズだが、この“小ささ”が女性を中心に人気を呼んでいるとも言われる。

そして、iPhone SE2に関して言えば、このコンパクトネスは変わらないというのが、大勢の見方だ。

もともとiPhone SEは、iPhoneのエントリーモデル（あるいは廉価版のiPhone）として世界中で売られており、大型化して値段も高くなるようでは、「SE2」と名付ける意味がなくなってしまうだろう。

日本でも3万円台から購入できるiPhoneがあることは、Appleにとってユーザーの幅が広がることにもつながるはず。多少のサイズアップはあるかもしれないが、それでも他のモデルのようにいきなり大きくなってしまうことはあまり考えられない。

Face ID仕様なら画面サイズは大きくなる可能性も

ただここでさまざまな情報が錯綜してくる。それはTouch IDなのか、Face ID採用なのかという点だ。現状では両方の情報が流れている。当初有力だったのはコストダウンのためにもTouch IDのままという説だったが、ここにきて有力なリーカー（情報提供者）のツイートによって、Face ID説ががぜん浮かび上がってきた。

そうなると、さほど筐体サイズが変わらないとしても、確実に画面サイズは少し大きくなり、ベゼルレスでサイズいっぱいに液晶画面が広がる、いわゆるフルスクリーンの仕様となることさえ考えられる。

Face IDとは、iPhone Ⅹでシリーズに初めて採用された顔認証の技術。これにより、指紋認証のためにも設置してあった画面下のホームボタンがなくなり、iPhone Ⅹはこれまでとは異なる、まったく新しい操作感を持つiPhoneへと生まれ変わった。

一方で同時期に発表されたiPhone 8は、従来どおりのTouch IDのままだったことから、コストダウンの意味も含めて、iPhone SE2はTouch IDのままではないかと噂されていた。

一方で今後今年の秋にも発売されるであろう、iPhone Ⅹの次のモデル（＝iPhone Ⅹ Plus？）、あるいはiPhone 8の次のモデル（＝iPhone 9？）は、Face IDが搭載されることは確実視されており、今後は徐々にどのモデルもFace ID仕様となっていくことを考えると、iPhone SE2に関してもFace IDが採用されることになってもまったく不思議ではない。

販売時期が遅くなるという予想も

そして、このFace IDかTouch IDのどちらの仕様になるかの違いは、発売時期にも関わってきており、早くて今年の3月には発表されるとしていたiPhone SE2の発表が、こうした新機能を搭載することから、他の機種同様の9月にずれ込むのではないかとの情報も流れてきている。

あるいは、高機能版とスタンダード版の2つの「SE」が販売される可能性も示唆されており、今後の発表が待たれる。

iPhone SE2の噂：iPhone 8と同じガラスケースでワイヤレス充電対応？

次のiPhone SE2は、iPhone 8と同じにように全面ガラスを採用し、やはり同じくワイヤレス充電に対応するという噂も聞こえてきている。そうなれば、昨年秋に発表されたiPhone 8やiPhone Ⅹと同様のデザインと機能が加わることになる。

「スマートフォン史上、最も強靭なガラス。」という触れ込みでiPhone 8とiPhone Ⅹに採用された前面と背面の強化ガラス。醸し出す筐体の美しさはもちろんのこと、だからこそ可能となったのが、ワイヤレス充電という新たな機能だった。

そして、新しいiPhone SE2にもガラス製のケースが与えられ、ワイヤレス充電が可能となるという。これから発売されるiPhoneであれば、当然そうした噂が出てくることだろう。

気になるのが、その際に必要になるApple純正の「充電用パッド」が、2018年3月には発売になると言われていたが、結局は延期となり、この5月になっても発売されていない点だ。

Apple直営のネットストアにはサードパーティの製品が掲載されているが、あるいはこうしたことがネックとなって、iPhone SE2の発表が遅れているとも考えることもできる。

また一方で、やはりこうした機能アップはコストアップを招くため、ガラス製ボディもワイヤレス充電も搭載されずに発売されるのではという情報もあり、様々な可能性が取り沙汰されている。

実際ガラスボディではなくてもワイヤレス充電は可能なので、コストと販売価格との絶妙な位置取りをめぐって、Appleとしても様々な可能性を模索しているからこそ、こうした多様な噂や情報が乱れ飛ぶとも考えられる。価格か、機能か。その回答は新しいiPhone SE2が発売されて初めて明かされることになるだろう。

iPhone SE2の噂：A10プロセッサ採用でiPhone 7並みに進化？

かなり確定情報として言われているのが、iPhone SE2は現行のA9チップから、iPhone 7に搭載されているA10 Fusionチップにアップデートされるという噂だ。

ストレージは現行と同様の３２GBと１２８GBということなので、この点では正常進化に近い形と言える。このバージョンアップによって、数々のiOSアプリもより快適に動いてくれることは間違いない。

iPhone SE2は機能があまり付加されず、現行とあまり変わらない形で発売されるとしても、CPUのバージョンアップに関してはどのリーク情報でも行われたうえでの発売となると言われている。

Appleがそうしたマイナーチェンジのみで新製品を発売するかどうかは未知数。そもそもそうした変化だけなら、当初言われていた今年３月に販売が始まっていてもおかしくないと考えることもできる。今後の続報が待たれるところだ。

iPhone SE2の噂：Apple PayがFeliCa対応で便利に？

前述のCPUのバージョンアップに伴って、iPhone SE2にはいわゆるお財布携帯の機能も備わるということも、確度の高い噂として流れている。

FeliCa機能が使えないiPhoneは、現在のラインナップではiPhone SEのみであることを考えると、SE2にはFeliCa機能が付加されて当然と考えられる。Suicaの使用はもちろん、Apple Payの利用もさらに便利になるはずだ。

ただし、ここでも関わってくるのが、果たしてFace ID仕様なのか、それとも旧来のTouch ID仕様なのかというところ。大事な認証に関わってくる部分だが、セキュリティの高さから考えれば圧倒的にFace IDのほうが上。

しかしそのためには、TrueDepthカメラ等の最新のテクノロジーが必要であり、当然ながらコストもかかる。次期iPhone SEがどのようなモデルコンセプトで登場するのか、非常に興味深い部分だ。

iPhone SE2の噂：イヤホンジャックが復活？　いや廃止になる？

iPhone SE2が前章で説明したような、マイナーアップデート程度で発売されるとするなら、ボディデザインもそれほど変わらず、iPhone ７以降は廃止されているイヤホンジャックもそのままで発売されるという説がある。

もしそうなら、価格もそれほど現行と変わらずに、引き続きiPhoneのエントリーモデルの位置づけで販売が継続されるということになる。

しかし、ここに来て有力情報として取り上げられているのが、やはりイヤホンジャックは廃止されるという見方だ。この説は、Face IDとガラスボディの採用、あるいはワイヤレス充電とセットで語られている。

つまりiPhone SE2に、現状のiPhoneの流れに沿った機能が加わるのであれば、イヤホンジャックは廃止となるということになる。

現行販売モデルでイヤホンジャックがついているのは、iPhone ６SとiPhone SEの２機種のみ。

まだイヤホンジャックがついているモデルを使用している人も多いと思われるが、今後の新機種の発売を考えると、もしもFace ID等の新しい機能が加わるのであれば、やはりイヤホンジャックは廃止される可能性のほうが高いとみたほうがいいだろう。

iPhone SE2の噂：新しいiPhone SEは2種類存在する？

これまで述べてきたように、iPhone SE2の噂には大きく分けて2つの系統が存在する。

1つは、現行iPhone SEから大きな機能付加はなく、CPUはバージョンアップを行うものの、iPhone Ⅹにあるようなワイヤレス充電や、Face IDといった最新の機能は採用されず、ホームボタンを使用した現行デザインがそのまま利用されるというもの。

イヤホンジャックも残されている。機能付加の部分があまりないので、価格は安く抑えられ、現行モデルとほぼ変わらない（32GB：39,800円/128GB/50,800円）価格で提供される。

そしてもう1つが、コンパクトな筐体はそのままで、iPhone 8と同様のガラス製のボディをまとい、ワイヤレス充電が可能に。そして、Face IDが採用されてホームボタンはナシに。当然イヤホンジャックもなくなる。

画面もベゼルレスのフルスクリーンディスプレイとなるというものだ。現在のiPhoneの最新モデルの傾向にもマッチしており、ニューモデルとして相応しいスペックとも言える。

ただし、これだけの新機能が入るとなると当然ながら価格も高くなってしまうことが予想され、「価格の安さ」というiPhone SEの持つメリットの1つが削がれてしまうことは間違いない。

iPhone SEは高額なトップモデルとは違い、購入しやすいエントリーモデルの側面が強く、メーカー側がその路線を外してくるとは思えない。

そこで囁かれるのが、2つのモデルが用意されているのではないかという予想だ。CPUをバージョンアップし、FeliCa対応のApple Payを使用できる以外は、現状のデザインとほぼ変わらないスタンダード仕様の後継モデル。

そして最新機能が付加されつつも、現行SE並みのコンパクトな筐体が特徴の後継モデルだ。

前者はそのままiPhone SEの名称が使われ、後者は別のモデル名となることも考えられる。例えば、「iPhone Ⅹ SE」といったモデル名を各メディアから見て取ることができるうえに、まったく別のモデル名ということも考えられる。

昨年もiPhone 8とiPhone Ⅹの2機種が同時に発表されたことは記憶に新しい。こうして多様な噂が飛び交うのも、メーカー側が様々な可能性を模索しているからとも考えられる。

結局iPhone SE2はいつ発売になるのか？

では、iPhone SE2は実際にいつ発売されるのか。昨年まで予想されていた3月の発表はなく、5月も終盤を迎えている。

有力なのは、6月初旬に開催されるAppleの開発者向けイベント「WWDC」で何らかの発表があるのではないかという予想だ。その前、5月中にも発表があるかもしれないという予想もある。

また一方で、特に最新機能が付加される場合は9月の発表になるのではないかという説。

さらには、iPhone SE2は発売されないという説まで出てきたから、事態は混とんとしている。いずれにしても、6月のAppleの開発者向けイベントの時までに何も発表がなければ、9月まで発表はずれこみそうだ。

まとめ

ここまで、iPhone SEの後継機、iPhone SE2の予想されるスペックや噂を紹介してきた。焦点となるのは、最新機能が付加されたものになるか、それとも改良は最小限でとどまるのかといったところだ。

前述のように次のポイントとなりそうなのは、6月のAppleのイベント。その際に、なんらかの情報が明らかになるのではないだろうか。