最近よく聞く「○○女子」という言葉。中でも「カメラ女子」という言葉は、随分と一般に浸透してきていると言えるだろう。Instagramといった写真中心のSNSが流行し、それに伴い写真撮影にこだわったりそこから趣味にしたりと、カメラにハマっていく女性も多いようだ。ある調査によれば、Instagram利用女性の4人に1人がスマホではなく「インスタ専用カメラ」を持っているという結果も出ている。
デジタルカメラといってもその種類は機能や形状で3種類に分けられる。コンパクトデジタルカメラ、ミラーレス一眼レフカメラ、デジタル一眼レフカメラだ。それぞれにメリット、デメリットがあり、ユーザーの用途によって選ばれる。
OLYMPUS PEN(オリンパス ペン)は、日本の歴史あるカメラメーカーであるオリンパスが販売する、ミラーレス一眼レフカメラのモデル名であり、そのモデルシリーズ名である。かつてフィルムカメラの時代、コンパクトなハーフサイズカメラとしてロングセラーになった名機「オリンパス ペン」の名を継ぐ、高性能かつコンパクトなデジタルカメラシリーズとして、多くのファンを得ている。
ここでは、このオリンパス ペンの型番と、その特徴や規則性について説明する。なお、「PEN」シリーズの型番やモデル名については、オリンパスのカメラ製品を紹介する公式サイトを参照している。
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OLYMPUS PENの特徴
現状、ミラーレス一眼レフカメラ市場でオリンパスは1位、2位を争うメーカーだ。その中でもOLYMPUS PENシリーズとOLYMPUS OM-Dシリーズが人気が高いシリーズとなっている。そのうちOLYMPUS PENは、ミラーレス一眼レフカメラ市場へ参入した当初より、イメージキャラクターとして宮崎あおいさんを起用していることも、女子カメラとしての認知度の高さに繋がっているだろう。
初心者向けカメラとしてオススメ
OLYMPUS PENシリーズは初心者でも使いやすいとされており、エントリークラスのカメラが豊富に展開されている。キュートな見た目が特徴で、レンズ交換式デジタルカメラにおける共通規格の「マイクロフォーサーズシステム」規格を採用しているため、他社のカメラよりも小さく軽くできている。
コンパクトながら本体には強力な手ぶれ補正を内臓しており、初心者の失敗にありがちな手ブレとピンボケを防いでくれるため、夜景の撮影や今まで三脚が必要とされていた場面でも手で持って撮ることができる。
使えるレンズの種類が豊富
OLYMPUS PENシリーズは、ミラーレス一眼レフカメラ販売開始初期から発売されているモデルのため、望遠から魚眼まで多数のレンズが販売されている。OLYMPUS PENシリーズのミラーレス一眼レフカメラは、ソニー製のセンサーを使っている。但し、カメラの画質を左右するのは、センサーだけではなく、レンズも重要だ。OLYMPUS PENシリーズは「マクロフォーサーズシステム」規格を採用しており、「M.ZUIKO DIGITAL レンズ」のレンズ群を使用できる。そのためオリンパスだけでなく、パナソニックのレンズも使えることにより、レンズの選択肢が豊富だと言えるだろう。これにより、いろんな撮影シーンにも対応することが可能となっている。
アートフィルターやモードが豊富
ミラーレス一眼レフカメラの魅力の1つは、多機能性であると言えるだろう。一眼レフカメラが本格的な写真撮影を楽しむモデルであるとすれば、ミラーレス一眼レフカメラはよりアーティスト的な要素を持ったカメラだ。一眼レフカメラでは撮影できなかった幻想的な写真や、セピア・モノクロな都会的な写真もOLYMPUS PENシリーズではモードを変更するだけで撮影することができる。また、シーン選択をすることで、オートで適切なISO感度やシャッタースピード、手ブレ補正などを設定し撮影することができるため、初心者でも気軽に撮影を楽しむことができるだろう。
スマホにも簡単に繋げる
スマホにも簡単に接続することができ、SNSへの投稿も簡単にできるようになっている。さらにはそれだけでなく、スマホに送った写真をカメラと同じように盛ることができるところだ。前述したようなアートフィルターは、スマホでも同様に使うことができる。
遊びごごろあるレトロなデザイン
ほとんどの小型カメラがポップ路線に走る中、OLYMPUS PENシリーズはレトロな雰囲気を出している。この独特な雰囲気も一眼レフカメラには無い魅力だと言える。OLYMPUS PENシリーズを持っていることがファッションアイテムとしてもポイントになるだろう。
「PEN」シリーズのモデル名と型番
オリンパス「PEN」シリーズは、2017年11月現在、3つのモデルがラインナップされている。
- ①PEN-F:PENF SLV / PENF BLK
- ②PEN Lite E-PL7:E-PL7 WHT / E-PL7 SLV / E-PL7 BLK
- ③PEN E-PL8:E-PL8 WHT / E-PL8 BLK / E-PL8 BRW
①は1960年代に販売された、世界初のハーフ判レンズ交換式一眼レフ「オリンパス・ペンF」の名を受け継ぐモデル。クラシカルなレンジファインダースタイルのデザインが特徴。 ②はセルフ撮影の操作を快適にする「下開きモニター」を搭載する。「PEN Lite」なので型番も「PL」である。
③は②の後継機とも考えられ、シンプルで洗練されたデザインを特徴としている。モデル名から「Lite」の文字が消えているが、型番の「PL」は引き継がれた。また、若干だが②よりもサイズが大きくなっている。ブラウンのボディーカラーが選べる。
「PEN」シリーズの型番の特徴
公式サイトには各製品別に「型番」といった表記はなく、基本的には他のメーカーと同様に、モデル名=型番とみて問題ないだろう。 ただし、その表記のされ方はショップによってまちまち。上記に記載した型番は、その代表的なものである。
カラーバリエーションはアルファベット3文字で表されることもあれば、「SILVER」「BLACK」のように英字がフルで記入されていることもあった。記載のカラー表記のうち、「BRW」とはブラウンのこと。また、記載したのは基本的にボディのみの型番のため、「PENF BODY SILVER」や「E-PL8 BODY WHITE」と、ボディのみであることを強調している型番も見られた。さらに、②と③の機種に関しては、「PEN E-PL8 WHT」とPENを前につけるパターンも見られた。
レンズキットの型番
前述したように、記載した型番はボディのみのもの。レンズ交換式の「PEN」シリーズは、豊富な「M.ZUIKO DIGITAL レンズ」を使用することができ、本来交換レンズを別に購入しなければならない。従って、ボディにレンズ1本あるいは2本を付属して販売する、レンズキットでの販売形態も設定されている。
- ①PEN-F・12mm F2.0レンズキット:PEN-F12MMLK SLV
- ②PEN Lite E-PL7・14-42mm EZ レンズキット:E-PL7・1442MMEZ WHT
- ③PEN Lite E-PL7 EZ ダブルズームキット:E-PL7 EZ DZKIT WHT
- ④PEN E-PL8 14-42mm EZ レンズキット:E-PL8・1442MMEZ WHT
- ⑤PEN E-PL8 EZ ダブルズームキット:E-PL7 EZ DZKIT WHT
上記型番も、ショップによってまちまちであり、最後に「レンズ」とカタカナで入っているものもあった。①は12mmの単焦点レンズとのキット。「LK」がレンズキットを意味していると思われる。②は14-42mmのズームレンズとのキット。記載のものはそのままつなげただけのものだが、PEN-Fのように「EPL7LKWHT」といったように、単に「LK」をつける場合もある。
「ダブルズームキット」とは、14-42mmズームに加え、「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6」の2つのレンズが付いてくる。型番も「ダブルズームキット」がそのままアルファベットで略されている。
ボディがあればモデル名は判明する
「PEN」シリーズは、3モデルともボディ前面上部に「OLYMPUS PEN」の文字が入り、ボディ上面にそのモデル名が刻まれている。つまり、ボディがあればそのモデル名は判明するので、同時に一般的にショップが使用している型番も判明する。もちろん、正式なモデル名称や商品コードなどのリファレンスは、取り扱い説明書や保証書、外箱等で確認していただきたい。
なお、「シルバー」の色名がついているカラーバリエーションは、ボディ全体がシルバーではなく、ボディ上部や下部がシルバーということに注意。ブラックは全体的にブラックボディとなり、ホワイトやブラウンのモデルはシルバーと逆に、ボディの多くの部分がその色で占められる。
「PEN」シリーズの生産終了モデル
オリンパス「PEN」シリーズの、生産終了モデルのモデル名を記載する。基本的には、「E-P×」が「PEN F」につながるモデルシリーズで、当然「E-PL×」が現行の「E-PL7」と「E-PL8」につながる。 PEN miniとして販売されていた「E-PM×」の後継モデルは現在のところ出てきていない。なお、カラーバリエーションについては省略させていただいた。
- E-P5:2013年6月発売。1/8000秒高速メカニカルシャッター搭載。
- E-PL6:2013年6月発売。ホワイト/シルバー/レッド/ブラックの4色展開。
- E-PL5:2012年10月発売。高速タッチAFシャッター&自分撮り液晶搭載。
- E-PM2:2012年10月発売。より小さいボディのPEN miniの後継モデル。
- E-PL3:2011年9月発売。超高速AF「FAST AF」搭載。
- E-P3:2011年7月発売。最高感度ISO12800、フルハイビジョンムービー対応。
- E-P2:2009年12月発売。ライブファインダーで、「見たままを再現する」。
- E-PL1s:2010年12月発売。 E-PL1の改良モデル。
- E-PL2:2011年1月発売。
- E-PM1:2011年10月発売。PEN miniの第1弾モデル。
オリンパスの公式サイトに掲載されているのは、上記のモデルまでだが、モデル名の数字で見てもわかるように、「E-PL1」と「E-P1」が販売されていた。「E-PL1」は2010年12月発売。そして記念すべきデジタルカメラとして復活したオリンパス ペンの第1弾が「E-P1」。オリンパスにおけるマイクロフォーサーズ規格を採用した1号機である。2009年7月に発売された。
まとめ
現行モデルにおける「PEN」シリーズのモデル名=型番は、「E-P×」から「PEN-F」に引き継がれた。
また、「OLYMPUS PEN Lite」としての「E-PL×」のシリーズは、型番の「E-PL8」に引き継がれた。本格モデルが「PEN-F」で、機能を落としたライトモデルが「E-PL×」という分かりやすさは残っているものの、「E-PL8」のモデル名から「Lite」の文字が消えている。「PEN-F」を別格として、「E-P×」型番の復活も考えられ、今後の商品展開がどうなるのかは、注目していきたいところだ。
さて、文中にも述べたとおり、「PEN」シリーズの型番の表記はメーカーが型番と指定するものが表側には見当たらないため、ショップ側の表記の仕方もまちまちである。しかし、カメラの場合はほぼモデル名が型番の役目を果たしているので、買取査定を業者にお願いする際にもモデル名が判明すれば問題はないと思われる。
あるいは、場合によってはJANコードを求められる可能性もある。オリンパスの公式サイトには、各製品の価格/JANコード表が掲載されているので、業者にJANコードを求められた際には、こちらを参照にするといいだろう。