ZenFoneを安全に使う上で欠かせない初期化の処理は、稀に何らかの問題で失敗することがある。こうした時に理想的な対処方法を知るユーザ達は、戸惑うことなく次の手段でZenFoneの初期化を成功させようとする。これに対して初期化の意味がよくわからない方々の場合は、誤った判断によりZenFoneに生じたトラブルを更に悪化させてしまうこともあるようだ。
今回は、WEB上の掲示板やFAQなどにも多く掲載されている「ZenFoneの初期化ができない時にどうすれば良い?」という疑問の答えについて、ユーザ達が実践するいくつかの手段と基本的な考え方をご紹介していきたい。

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ZenFoneの初期化とは?
ユーザ自身が入れたZenFoneのアプリや写真や音楽などのデータを全て消し、工場出荷時と同じ状態に戻す処理を初期化と呼ぶ。スマートフォンやパソコンなどの初期化は、特定のボタンなどを押すことで、データ消去・アンインストール→再インストールという処理が流れる仕組みとなっている。またデジタルカメラなどにも搭載される初期化は、意外と幅広いシーンで使われる処理と言えそうだ。
初期化と同義で使われるキーワードも知っておこう
リインストール、リカバリ、フォーマットといった言葉は、初期化と同じ意味で使われることの多い存在だ。特にフォーマットは、Androidのスマホ市場でも多くのユーザや修理業者などが使うキーワードとなっている。またソフトウェア障害などのトラブルを抱えた端末の場合、工場出荷状態に復旧させるという意味によりリカバリという言葉が用いられるケースが多いようだ。
ZenFoneの初期化前に欠かせないバックアップ
初期化によってZenFone内のデータを全て削除する時には、その前にバックアップを行って大事な情報の複製を行うのが理想となる。バックアップと初期化をセットで行なえば、万が一フォーマットの処理が失敗した場合も、複製データからの復旧をすることができる。またZenFone内のデータが後々必要になるかもしれない可能性を考えると、念のためバックアップをとっておく習慣がおすすめとなるだろう。
ZenFoneのバックアップは日頃から行っておくのが理想
ZenFoneの使用によりデータが日々更新されることを考えると、初期化を行う予定がなくても1日1回ぐらいのペースでバックアップを取得するのが理想と考えられている。Google Playストアで販売されているアプリの中には、自動バックアップ機能を備えたものが非常に多い実態がある。またこうした機能を上手に活用すれば、毎日のバックアップに囚われることなく簡単にデータ複製ができることだろう。
ZenFoneの初期化ができない時にどうすべき?
ZenFoneのフォーマットにおける失敗や何らかのトラブルに見舞われた時には、下記の流れで確認作業を進めていくことで、問題が解消できることもある。
- ・初期化の基本的な手順をしっかり確認する
- ・初期化に必要な環境を確認する
- ・簡単に実践できる他の方法を検討してみる
またこれらのポイントを全てチェックしても打開策が見いだせない場合は、下記のようにAndroidスマホに詳しい第三者に相談をするしかないと言えるだろう。
- ・Androidスマホに詳しい友人知人に相談をする
- ・ASUSサポートを利用する
- ・Androidスマホの修理専門店に相談をする
- ・初期化をしないままZenFoneを売る、譲渡する
ここからは、それぞれのチェックポイントにおける細かな説明と、初期化のできない方々が陥りがちな注意点などを詳しく整理していく。
まずは初期化の基本的な方法と手順を再確認
何らかの理由でフォーマットができない時には、まず「正しい手順で初期化を行っているのか?」について確認をする必要がある。単純にフォーマット方法の誤りや勘違いなどをしていた場合は、意外とすぐに陥っているトラブルから解消できることもある。
ZenFone本体の設定より初期化をする方法と流れ
サポート力の強いASUSでは、ホームページ内で代表的なZenFone機種の初期化手順を紹介している。モデルによってOSや画面デザインが異なるAndroidスマホの場合、稀にタップするボタンやメニューの文言が多少違うこともある。しかし下記のスタンダードな流れのとおり作業をしていけば、基本的には何の問題もなく初期化が完了すると捉えて良いだろう。
- 1.「すべてのアプリ」をタップする
- 2.「設定」をタップする
- 3.「バックアップとリセット」をタップする
- 4.「デバイスをリセット」をタップする
- 5.画面上に表示された数字を窓枠内に入力し、「すべて消去」をタップするとフォーマットの処理が流れる
OSのリカバリモードより初期化をする方法と流れ
パスコードを忘れたことによりロック解除ができない時には、Androidの機能であるリカバリモードを使って初期化をする形となる。
- 1.ZenFoneの電源をオフにする
- 2.ボリュームダウンキーを長押しした状態で、電源ボタンを長押しする
- 3.ZenFone端末が振動したら、電源ボタンだけを離し、リカバリモードに移行していく
- 4.画面上に表示されたメニューの中から、ボリュームダウンキーを使って「wipe data/factory reset」に合わせ、最後に電源ボタンを使って項目選択する。
- 5.次の画面でもボリュームダウンキーを使ってカーソルを移動させ、「Yes?delete all user data」に合わせたら電源ボタンで選択をする
- 6.リセットが開始される
- 7.リセット完了後、ボリュームダウンキーで「reboot system now」を選択し、電源ボタンを使ってZenFoneを再起動する
リカバリモードによりZenFoneの初期化をする際の注意点
前述の流れは、ASUSのホームページ内でも最上部で紹介されているZE500KLとZD551KLというZenFoneモデルに関するものだ。これに対してZE551MLやA500KLの場合は、画面上に表示される文言や初期化をする上で選ぶべき項目の名称が若干異なる形となってくる。そのため、ZenFone端末でリカバリモードを行う際には、「何をどのボタンで選択するのか?」をASUSのサイトなどから確認してから作業に移る必要があると言えるだろう。
念には念を入れるならZenFoneの暗号化をするのがおすすめ
古いZenFoneの売却や譲渡をする時、第三者に特殊なソフトなどを使って端末内のデータを復元されないようにするためには、初期化前に暗号化をしておく方法もおすすめとなる。「設定」→「セキュリティ」→「暗号化」の流れで行うこの処理をする際には当然、画面のロック解除ができる状態でなければならない。また暗号化の処理には数十分かかるのが一般的となるため、この処理をする際には必ずバッテリー充電を80%以上にしておく必要もあるだろう。
簡単に実践できる他の初期化方法を探してみる
ZenFoneの初期化は、基本的に設定メニューから行う方法が最も簡単だと考えられている。しかし過去に別なAndroidスマホで下記のような有料ソフトウェアを使った経験がある場合は、データのバックアップや復元などの管理も含めて、フォーマットのやり方を統一させてみても良いだろう。
- ・dr.fone - Androidデータ完全消去
- ・Data Sweeper Mobile
- ・Androidデータ消去ソフト
- ・携帯万能抹消システム
- ・Blancco Mobile Device Eraser
また初期化前に行うバックアップについては、Google Playストアから自分に合った無料アプリを選択しやすい状況となっている。その中でもJSバックアップやYahoo!バックアップ、Googleフォトといったアプリは、AndroidだけでなくiPhoneのデータ複製にも多く用いられているようだ。
初期化に必要な環境面の確認をする
ZenFoneの初期化やバックアップをする際には、途中で処理を失敗させないためにも、作業に使うスマホ端末やパソコン、ケーブルなどの環境を整えておく必要もある。
Wi-Fi環境
初期化やバックアップのトラブルで多いのは、Wi-Fiネットワーク環境が不安定なことにより、処理途中にエラーメッセージなどが出てしまうトラブルだ。設定メニューから行う初期化やリカバリモードは、基本的にZenFone端末内でクローズできる処理となる。
しかしその準備段階で各種アカウントのパスワード確認やサインアウトなどをする時には、Wi-Fiネットワークに接続する必要性が出てくることもあるだろう。こうした形で処理中にWi-Fiに繋げる必要性がゼロではない実態を考えると、なるべく安定したネットワーク環境でフォーマットやバックアップの作業をするのが理想となる。
バッテリー充電
処理の中でOSのアンインストールや再インストールといった大事な処理が流れることを考えると、フォーマットの作業中に電源が落ちる状況は避ける必要がある。バッテリー残量が少なくても、迅速に初期化の作業が終了すれば、わざわざ充電する必要性は感じられないかもしれない。しかし何らかの理由で処理時間が長くなった時に、バッテリー不足で中途半端な状態でフォーマットが異常終了してしまうリスクを想定すると、事前にフル充電しておく必要性は明らかだと言えそうだ。
保存容量
オンラインストレージやパソコンを使って初期化前のバックアップを取得する際には、複製先のデータ容量についても確認しておく必要がある。特に無料で利用可能なオンラインストレージの多くは、5GBほどが保存上限とするアプリがほとんどとなるため、注意が必要だ。また非常に便利な自動バックアップ機能についても、保存容量が不足していれば当然、処理の正常終了が難しくなってしまう。
Androidスマホに詳しい友人知人に相談をする
環境面を含めここまでのポイントを確認しても問題が解消しない場合、ZenFoneと同じAndroidスマホを持つ友人知人に相談をする方々も少なからず見受けられる。
操作面の問題ならすぐに解消する
設定メニューの場所がわからない、どの項目をタップすれば良いのか判断できない・・・。こうした操作面の問題なら、Androidスマホの中上級者に聞けばすぐに問題が解消する。しかし初期化中のトラブルで処理が途中で止まってしまったり、リカバリモードの仕組み的な話となると、ZenFoneの専門家ではない一般人に相談をするのは更に症状が悪化するリスクを伴うことだと言えそうだ。
ASUSサポートを利用する
ZenFoneに生じた初期化トラブルにより、八方塞がりの状況に陥っている皆さんにおすすめとなるのが、このスマホの製造販売をしているASUSというメーカーのサポートを利用する方法だ。
問い合わせ方法は3種類
ASUSのサポートでは、電話・メール・チャットを使った問い合わせ方法を用意している。比較的すぐに答えが返ってくるチャットによるサポートは、平日9時〜18時まで対応している。メッセージの送信前には幅広いカテゴリのFAQも用意されているため、自宅に居ながらにしてZenFoneの初期化トラブルを解消するには、非常に使い勝手の良いサービス内容となるだろう。
保証期間などの確認もできる
ASUSのホームページでは、単品販売されたZenFoneやノートパソコン、アクセサリーなどの保証期間も掲載している。例えば、購入者自身には非のない障害などで初期化が上手いかない場合、保証サービスを使うことで無償修理の対象になることもあると言えそうだ。しかしASUSのようなスマホメーカーの保証内容は、かなり細かな条件や基準が設けられているため、このサービスを使う時には注意をして欲しい。
ZenFoneのサポートを受けるメリット
この方法で問い合わせをする最大のメリットは、ZenFoneに詳しい担当者より助言が受けられることだ。こうしたメーカーならではの専門性は、Androidに少し詳しい友人知人とは比較にならないレベルと考えられる。また修理受付もできるこのメーカーの窓口を利用すれば、ソフトウェア障害やハードウェア障害などの生じている場合においても、次の対応について検討しやすくなると言えるだろう。
Androidスマホの修理専門店に相談をする
急な売却や少しでも早く初期化を完了させたいといった状況に陥っている皆さんにおすすめとなるのが、Androidスマホの修理業者の窓口にZenFoneを持ち込んでみる方法だ。
多彩なデータ管理を行う修理業者
Androidスマホやタブレットに関して幅広いサービスを行う専門店では、初期化トラブルの相談受付だけでなくデータのバックアップや復元なども代行してくれる。こうしたショップのお世話になれば、ZenFoneの初期化に必要な一連の準備や作業なども抜かりなく行える。また業者の中には、画面割れなどの症状により起動不能となったZenFoneからもデータ救出ができる特殊なソフトウェアを持っているところもあるため、幅広い問題に対して即座に対応可能といった意味でも、修理業者を利用する利点は大きいと言えそうだ。
Android専門業者の修理は基本的に保証対象外
こうした専門店を利用する際に注意すべきなのは、ASUSとは全く関係のない業者で修理や部品交換などをしたZenFoneは、基本的に保証対象外になってしまうことだ。そのため、購入からそんなに時間が経っていない状態で今後も使い続けるZenFoneについては、なるべくメーカーや正規販売店以外での分解修理は受けない方が良いと考えられる。しかしハード面とは関係のない問題で初期化ができなくなっている時には、こうしたショップにZenFoneの現物を持ち込み相談してみる価値はあると言えるだろう。
初期化をしないままZenFoneを売る、譲渡する
ZenFoneの初期化ができない時の対応は、その端末を今後も使い続けるか、手放すかによって行うべきことが変わってくる。これから先もZenFoneを愛用していく場合は、ASUSのサポートもしくはAndroid専門の修理業者などを利用して、症状の改善や修理をする必要があるだろう。これに対してZenFoneの売却や譲渡といった形で手放す予定のある場合は、フォーマットに関する考え方も少し変わってくる。
初期化は買取基準か?
まず買取業者でZenFoneの売却をする場合、フォーマットが「買取基準に含まれるユーザの義務か?データ流出などのトラブル予防に繋がる推奨事項なのか?」の確認をしなければならない。
例えばサイト内でZenFoneの初期化を「必ず行ってください」と書いている業者の場合、フォーマットのできない端末を宅配買取などで発送すれば当然、買取NGの返答とともに着払いでスマホが返送されてくることもある。また場合によっては、不動品に近いかなり低めの査定額や無料で引き取り処分といった対応になることもあるだろう。
店頭買取時に初期化をしてもらえる場合もある
Androidの中古スマホの修理もできる買取業者の場合、店頭買取を行う際の初期化を行えるケースもある。しかしこうした専門店でスマートフォンの初期化やバックアップを有料サービスとしている場合は、別途手数料がかからないかどうかの確認が必要となるだろう。
再販売時にはショップで初期化が行われる
中古スマホ市場で販売されているZenFoneは、基本的にショップ側で初期化をしてから店頭に並ぶ形となる。そのため、売却を行うユーザ自身がフォーマットを行っていなくても、ZenFone内にデータが入ったままの状態でスマホが再販売されることはないのだ。
そのため、ZenFoneを手放す前に行う初期化は基本的に取引時に生じるデータ関係のトラブル防止策となるため、業者と売る側の双方が納得していれば、フォーマットを失敗した状態のまま売却してしまっても問題はないと言えるだろう。
まとめ
売却や譲渡、動作不良の時に行われることの多いZenFoneの初期化には、万が一失敗やトラブルが生じても次の手段や相談先が多彩にあると捉えて良いだろう。またASUSのメールやチャットによるサポートなら簡単に担当者にメッセージ送信ができるため、少しでも初期化時に不安や問題が生じた時には、このサービスを上手に活用してみて欲しい。