お酒好きなら知っている人も多いであろう、サントリー山崎ウイスキー。ジャパニーズウイスキーとして世界でも人気が高い。なかでもカスクオブ山崎ウイスキーは現在販売されておらず、その希少性から高値で売買されている。そこでここではシェリー樽を使ったカスクオブ山崎シェリーカスク 1980について、製品の特徴や買取金額の相場、査定のコツなどを紹介しよう。
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山崎ウイスキーとは?
山崎とはサントリースピリッツ山崎蒸留所が製造し、サントリー酒類が販売しているシングルモルトウイスキーの銘柄のひとつである。サントリーのウイスキーといえば山崎の他にも白州、響も人気が高くいずれも良い値段のついているものが多いが、製法が異なる。響はブレンデッドウイスキーで、白州は山崎と同じシングルモルトウイスキーだが蒸留所が異なる。
シングルモルトウイスキー
シングルモルトウイスキーとは、特定の蒸留所で作られたウイスキーだけをボトルに詰めたウイスキーである。山崎は山崎蒸留所のウイスキーのみを詰めているので、山崎ウイスキーと呼ばれるのだ。ちなみに山崎蒸留所は大阪府にある。
もちろん蒸留所によって味や風味は異なる。山崎蒸留所は日本初のモルトウイスキー蒸留所として開設した。もともと山崎の地は水生野(みなせの)と呼ばれる名水の地だとしている。
さらに山崎はかつて千利休が茶室を建てた場所で、水質の良さや川が交わる立地の良さ、霧が立ち込める環境などがウイスキー造りに適しているのだ。もちろん他にもウイスキー造りに向いている場所はあったが、当時の社長の鳥井氏は消費者に工場見学をしてもらいやすいよう、交通の便が良いところに蒸留所を建てるとして譲らなかった。
ジャパニーズウイスキー
山崎ウイスキーは経年と共に琥珀色が濃くなり、それにともないまろやかで華やかな風味となる。同じシングルモルトウイスキーでもキリッとした白州と比べると重厚感がある。また、山崎の方がやや人気も高く、価格も高い傾向がある。
というのも、この山崎蒸留所で造られた山崎12年は2003年に国際的なウイスキーのコンペティションで金賞を受賞したからである。この山崎12年はジャパニーズウイスキーとして初めての金賞だった。その後もサントリーのウイスキーは山崎をはじめとしてさまざまな賞を獲得している。
カスクオブ山崎ウイスキーの特徴
山崎ウイスキーのなかでも、カスクオブ山崎ウイスキーは人気のあるシリーズである。もともとサントリーウイスキーはさまざまな原酒をブレンドして造るウイスキーが主流であった。そのため、シングルモルトウイスキーよりもブレンデッドウイスキーの響は市場価値や人気が非常に高く、出荷制限されたり限定販売されたものは現在手に入らず、数百万円で取引されることもあるのだ。
だが、そこで造られたのがカスクオブ山崎ウイスキーシリーズで、これはひとつの原酒のみで造られている。バラエティ豊かにするため、ウイスキーを熟成させる熟成樽を多種使うことで多数の銘柄をつくった。
例えば、オーク樽を使ったものはカスクオブ山崎ホワイトオークカスク1980、ジャパニーズカスク1979がある。シェリー樽を使ったものにはカスクオブ山崎シェリーカスク1980、1984などがあるのだ。いずれも山崎ウイスキーならではの豊かな香りと奥深い味わいが楽しめる。
また、山崎ウイスキーは熟成期間が長いほど角がとれてまろやかな味わいとなるのが特徴だ。カスクオブ山崎は原酒がひとつなので樽の影響を受けやすい。シェリー樽の場合、特有の甘酸っぱさやドライフルーツのような香り、ほんのりとした甘味が感じられるなど、樽によって微妙な変化がある。それが既存の山崎ウイスキーとは異なっていて、多くの人を魅了している。
カスクオブ山崎シェリーカスク 1980の買取相場
ではそんな人気のあるカスクオブ山崎ウイスキーのシリーズを査定に出したらいくらになるのだろうか。ウイスキーは保存状態によっては経年劣化が少なく、高値が付きやすい。もし自宅に貰い物のウイスキーやあまっているウイスキーがあり、飲めないもしくは飲みきれないのであれば売ってしまうのもひとつの手である。
買取方法
特に山崎は国内外で人気が高いので、高額買取が期待できる。買取は主に酒類を扱っている業者に頼むのが一般的だが、方法には店頭に持ち込んで買取ってもらう店頭買取、自宅に来て査定してもらう出張買取、宅配で業者に送る宅配買取の3種類がある。
山崎を含め、ウイスキーは瓶詰めのものがほとんどなので、たくさんある場合に持ち込むのは重いし割ってしまう恐れもあるため、出張買取か宅配買取が良いだろう。1、2本ならそれほど重くないので店頭買取でも問題はない。
買取相場
ではカスクオブ山崎ウイスキーの買取相場がいくらになっているかというと、上のようにカスクシリーズにも種類があり、種類によっても年代によっても買取価格は大きく異なる。例えば、山崎シングルカスク1998では買取相場が75,000円前後なのに対して、山崎シングルカスク1999は35,000円前後となっている。また、山崎1983シェリーウッド、山崎1986シェリーウッドはそれぞれ約110,000円が買取相場となっている。
そして、カスクオブ山崎シェリーカスク2013は200,000円前後の買取相場となっている。カスクオブ山崎シリーズでは特にシェリーカスク1980、ジャパニーズオークカスク1979は2018年ころから買取相場が上昇している。手に入りづらいというのもそうだが、朝ドラの影響もありジャパニーズウイスキーの人気や価値が上がったためである。
シェリーカスク1980は2018年には約880,000円、2019年には約710,000円で買取されている実績がある。取引数はそれほど多くないが、その分価値が上がっているのだろう。ジャパニーズオークカスク1979は、2012年ごろは買取価格が150,000円前後だったのに対して、2018年ごろには約600,000円まで買取価格が上昇している。
全体的に高値で取引される
カスクオブ山崎ウイスキーは、全体的に買取相場は500,000円を超えていて、シェリー樽のものは比較的高値で取引されている。上のシェリーカスク1980は相場が約710,000円、シェリーカスク1984は販売数が約300本ということもあり、約710,000円の買取相場となっている。
また、シェリーバット1990は約540,000円の買取相場となっていて、約880,000円で買取された実績もある。また、比較的新しいカスクオブ山崎1991シェリーカスクは約190,000円の買取相場となっている。ヴィンテージと同じ考えで、一般的に蒸留年が近年に近づくにつれてウイスキーの買取金額は低くなる。よって、1991は1980に比べると安い買取金額が付けられているが、保管状態によっては高値で買取られることもある。
山崎ウイスキーを高値で売るには?
高額なウイスキーや人気の高いウイスキーを売る場合、できるだけ高く売りたいと思う人は多いだろう。ウイスキーを売るときにはちょっとしたコツがある。また、気をつけるポイントについても紹介しよう。
宅配買取
まず、買取方法のなかの宅配買取についてだが、傷を付けたりボトルが割れないことは最低限しなければならない。そこで、梱包の仕方は、売りたいウイスキーのボトルを新聞紙やチラシ、気泡入り緩衝材などできっちりと包み、複数本ある場合は1本ずつ立てて箱に詰める。
横に倒してしまうと液漏れの可能性があるのだ。また、ボトルの大きさや本数に合わせた箱を選び、大きすぎたり小さすぎたりしないようにする。そして、箱の中で動かないようにできるだけ隙間は緩衝材で埋める。複数ある場合はボトル同士を付けず、ボトルとボトルのあいだを少し空け、そこにも緩衝材を詰めて梱包するようにしよう。
保存状態
そして、高値で売るには保存状態に気を付けることだ。ウイスキーはワインやシャンパンと違って光や温度で劣化しやすいわけではないが、直射日光は劣化の原因となったり、ラベルの日焼けの原因となるため、できるだけ陽のあたらない涼しいところで保管する。
その際、付属の箱、化粧箱があれば入れて保管しておくほうが汚れやほこりよけになるのでおすすめだ。また、替え栓やリーフレットなど付属品があればまとめてとっておこう。できるだけ購入時、もしくは販売時の状態に近づけておくと高値が付きやすい。
人気の銘柄や希少価値の高いウイスキーはそれだけで高額買取されるが、相場がそれほど高くなくても保存状態や付属品の有無で相場以上の買取金額が期待できる。
複数査定
また、複数の業者で査定してもらうのもおすすめだ。買取金額は業者によって異なり、600,000円で買取されることもあれば400,000円で買取られることもある。ひとつの業者だけだと比較ができないため、ウイスキーを高く売りたい場合はいくつかの業者で見積もりをとったほうが良いだろう。
査定自体は無料でおこなっているところがほとんどで、断ることももちろん可能なので遠慮することはないだろう。せっかく貴重なお酒を売るのだから、それくらい慎重になったほうが良い。
注意すべき点
また、売りたいと思ったときが売りどきなので、飲まずにいつまでも保管しておくよりも高値がつくうちに売ってしまったほうが良いだろう。だが一方で注意すべき点もいくつかある。
まず査定に出すウイスキーは未開封であることが条件である。開封すると酸化が進み、いくら価値の高いウイスキーであっても買取してもらえない可能性のほうが高い。液漏れについても同様で、未開封でも著しく残量が減っているもの、目分量で分かるぐらいのものは買取不可だと考えたほうが良い。また、ヒビや欠けなども買取不可、もしくはかなり安い金額での買取となるので売る前に状態はよく確認しよう。
そして意外と多いのが、個人名が入ったラベルだ。贈答品や記念品などで自分の名前の入ったボトルをもらうこともあるだろう。だが、個人名が入ったものは売れない可能性が高いのでラベルもよく確認することだ。もし個人名が入っている場合は、せっかくなので飲んでしまおう。ちなみに、法人名は買取可能なので飲まないウイスキーであるなら査定に出すと良い。
まとめ
山崎ウイスキーはジャパニーズウイスキーで初めて世界的に認められたウイスキーであり、国内外にファンが多い人気の高いウイスキーである。銘柄によって販売数や流通量が異なり買取金額にも差はあるが、保存状態や付属品の有無によっては相場以上で買取ってもらえるため、日頃から保管方法には気を配っておくと良いだろう。