クリュッグはシャンパンの帝王とも呼ばれ、高級シャンパンメーカーとして知られている。起源は1843年でドイツ出身のヨーゼフ・クリュッグによって創立され、現在ではモエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)の傘下である。
今回は、そんなクリュッグが製造するクリュッグコレクションとは何かから始まり、買取相場から高価買取の方法までを紹介しよう。3分もあれば読み流せる内容になっているので、ぜひ活用して欲しい。
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シャンパンとは
皆さんは、発泡性のあるワインをすべてシャンパンだと思ってはいないだろうか。一般的に発泡性のあるワインは、シャンパンではなくすべてスパークリングワインと呼ばれている。そのスパークリングワインの中でもワイン法によって限られた条件を満たしたボトルのみをシャンパンと呼ぶ。
シャンパンは、特定の条件を満たしているため、うまさも値段もスパークリングワインと比べて高くなる傾向にある。以下では、シャンパンと呼ばれる上で必要な、限られた条件を紹介していこう。
シャンパンを名乗れるものは法律で限られている
シャンパンは、ワイン法に定められた
- ・シャンパーニュ製法
- ・アルコール度数11%
- ・特定のぶどう品種
を満たさなければシャンパンと名乗ることを認められていない。ちなみにこのワイン法は2018年に日本国内でも適用された法律である。この条件を満たされずに製造された発泡性のワインは、シャンパンと名乗ることを許されずスパークリングワインと呼ばれる。
シャンパンはラベルにChampagneと明記することが決められているので、ラベルを確認すればシャンパンかスパークリングワインかを判断できる。
使うぶどうが限られている
シャンパンを名乗るためには、ワイン法により使用するぶどうが限定されている。具体的にシャンパンとして使用できるぶどうはシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエと呼ばれる代表的なぶどう3種類と名前があまり知られていないピノ・グリ、アルバンヌ、プティメリエ、ピノ・ブランの4種類を加えた計7種類である。多くのシャンパンでは、7種類のぶどうのどれかをブレンドして使用しているが高級シャンパンになると単1種だけで製造されることがある。
クリュッグコレクションとは
クリュッグコレクションは、希少なクリュッグヴィンテージから特に質の高いボトルを選別し、10年以上熟成させたものである。熟成はクリュッグの所有している地下セラーを使用し、理想的な環境でおこなう。
クリュッグコレクションはクリュッグ創業当初からあったシャンパンではなく、近年リリースされたものである。クリュッグ家6代目当主のオリヴィエ・クリュッグいわく、そもそもの始まりがイギリスの得意先が地下セラーに眠る古いワインを求めたことにあるそうだ。
クリュッグヴィンテージとは
クリュッグヴィンテージは、一般的なシャンパンのように毎年製造されず、収穫されたぶどうがその年の個性を出せると判断された場合に限り製造される。そのため、収穫されたぶどうの質がいくら良くても、個性を出せなければ製造されないため、リリースされる本数が少なく市場価値が高くなる。
加えて、一次発酵をオーク樽でするため、手間暇がかかるのも特徴だ。年ごとに特徴的な味わいがあるため、クリュッグファンには垂涎の品だ。
クリュッグID
クリュッグはボトル裏のラベルに印字されている6桁のID番号である。6桁のID番号をクリュッグのホームページやアプリに入力することでクリュッグからそのシャンパンを飲まれる方に向けられたメッセージを見ることができる。メッセージの詳細は、最高醸造責任者のエリック・ルベルのノートにメモされていたことで、これから飲むシャンパンが、製造された年の天候のことから製造までについて書かれている。
クリュッグコレクションの特徴
ここではクリュッグコレクションの特徴について見ていきましょう。シャンパンを製造する素となるぶどうを始め、ぶどうの種類ごとの配合割合にも触れていく。
クリュッグコレクション1985
1985年に製造されたクリュッグコレクション1985は、収穫量が極端に少なかったピノ・ノワールがふんだんに使われているシャンパンである。収穫量が少なかった原因としては、1月の記録的な寒さや6月の大雨があげられる。しかし、6月以降の気候が良かったため、ぶどうの質が極めて高かった。
ぶどうの配合割合としては、ピノ・ノワールが48%、シャルドネ30%、ピノ・ムニエ22%とバランスのとれたシャンパンだ。
クリュッグコレクション1989
1989年に製造されたクリュッグコレクション1989は、イエローカラーで22年の成熟をへてリリースされたシャンパンである。クリュッグコレクションとなった理由としては、暑い夏のおかげで質の良いぶどうが多く収穫できたためだ。
ぶどうの配合割合としては、ピノ・ノワールが47%、シャルドネ29%、ピノ・ムニエ24%と25種類のワインがブレンドされているため、年代に左右されない味わいになっている。
クリュッグコレクション1990
1990年に製造されたクリュッグコレクション1990は、製造されて以来、25年の月日をまたいで2015年の春にリリースされたシャンパンである。クリュッグコレクション1990に使用されたぶどうは霜の被害にはあったものの夏の暖かい気候のおかげで健康状態が良く豊富に収穫された。
ぶどうの配合割合としては、ピノ・ノワールが40%、シャルドネ37%、ピノ・ムニエ23%と他のコレクションと比べてシャルドネが多く配合されている。
クリュッグコレクションの買取相場
ここでは、クリュッグコレクションの買取相場について見ていきましょう。
新品未開封
クリュッグコレクションの新品未開封品の買取相場は、定価の6割~5割ほどである。ただ、クリュッグコレクションはヴィンテージシャンパンであるため、製造年月が古ければ古いほど買取相場は高くなる傾向にある。
開封品
クリュッグコレクションの開封品の買取は不可能である。買取業者としても衛生状態の観点から開封品を買取ることはできないようだ。そのため、開封には注意が必要である。
クリュッグコレクションを高く売ろう
クリュッグコレクションを買取業者に高額買取してもらうためには、事前準備が必要である。瓶の清掃など、清潔を保つのはもちろんのこと、以下では王道の高額買取の方法を紹介していこう。
木箱を準備しよう
クリュッグコレクションは、豪華な木箱に入っている。そして、その木箱の中には、ボトルと一緒に手描きのサイン入り証明書が入ってる。
- ・木箱
- ・サイン入り証明書
- ・クリュッグ
購入時の状態を再現できると高額買取が期待できるので、買取業者の事前査定を受ける場合は、必ず上記の準備は怠らないようにしよう。また、新しくクリュッグコレクションを購入された方は、箱や証明書も捨てずに保管するようにしよう。
買取価格の比較をしよう
クリュッグコレクションを買取に出す場合は、複数の買取業者に事前査定の依頼を出すのが大切である。なぜなら事前査定によって値段の交渉も可能になるし、極端に低い査定額を排除できるからだ。
そのため、買取を決めた場合は必ず複数の買取業者から事前査定を受けるようにしよう。最低2社以上だが、時間が許す限りさまざまな業者の事前査定を受けてみると良いだろう。
重い場合は宅配買取や出張買取を利用しよう
買取業者の買取方法は以下の3つがある。
- ・店頭買取
- ・宅配買取
- ・出張買取
店頭買取を除き、宅配買取と出張買取は重い荷物をわざわざ店頭まで運ぶ必要のない買取方法である。また、時間の節約にもなるため、気に入った買取業者があれば宅配買取や出張買取を積極的に利用しよう。
ただし、買取業者によっては、宅配買取や出張買取が有料のところもあるので、ホームページや電話での事前の確認を怠らないようにしよう。
まとめ
クリュッグの中でも特に貴重なシャンパンであるクリュッグコレクション。製造年によって希少価値が異なるため、特徴や製造年の確認はとても大切である。クリュッグコレクションは長期保存が可能なヴィンテージシャンパンであるため、付属品の用意や買取業者の比較は慌てず吟味しよう。ただ、開封と保存にはくれぐれも注意が必要である。