ディオール・アディクトと呼ばれるコレクションには発表時期の異なる2つが存在する。1つは2013年に発表されたコレクションで、ポップかつクリーンな配色が特徴だ。ラフ・シモンズが手がけたもので、ディオールらしさは少ない。もう1つはマリア・グラツィア・キウリが2017年に発表したコレクションで、ディオールらしいモチーフを使いながらもちょっとコワモテの趣がある。
それぞれのコレクションの特徴を紹介しながらディオール・アディクト財布の相場を見ていこう。
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2013年のディオール・アディクト
2013年と2017年の2つのコレクションは英語表記だと実は微妙に違う。2013年はDior Addict、2017年のほうはDioraddic。海外サイトでも混同されて用いられていることが多い。以下では英語表記で区別することにする。
実は香水とコスメのラインにもDior Addictというのがある(2002年から)。2019年のDior Addict新作リップスティックのキャッチコピーは”Be Dior. Be Pink.”だが、2014年にラフ・シモンズがデザインしたバッグコレクションにもBe Diorがある(”Be Dior.”はあえて訳せば”ディオールになれ”、”ディオールに染まれ”といった意味)。ディオールにはコピーの使い回しの風習があるのだろうか。
それはさておき、ここでは2013年のDior Addictの特徴を見ていく。
ラフ・シモンズによるミニマル寄りのデザイン
ラフ・シモンズはディオールのアーティスティック・ディレクターに就任する前はジル・サンダースのクリエイティブ・ディレクターをしていた(こういった役職名の多様化はキラキラネーム現象の1つか)。ジル・サンダースといえばミニマルデザインの重鎮だ。
ラフ・シモンズ自身は1つの型に収まるタイプではないし、ディオールで手がけた彼のオートクチュールもミニマルっぽくはない。だが、初期のバッグや小物に関してはミニマル寄りで、素材や色そのものを活かした洗練度の高いデザインだったと言える。したがってあまりディオールっぽくはない。
Dior Addictは発色のいい2色のスムースレザーを組み合わせたスタイリッシュなデザインで、いわゆるモダンファニチャーのような洗練された印象。持ち手がパイソン革のタイプもあるが、すっかり都会に溶け込んだ爬虫類という感じで、スマートである。
Dior Addictの財布
色の組み合わせはローズ×ラベンダー、パウダーピンク×イエロー、オレンジ×ピンク、ダークブルー×ラベンダーなどで、ポップかつクリーン。ディオールを主張しているのは前面フラップについた”CD”刻印のボタンだけだ。いや、ゴールドのチェーンもそうかもしれない。
2017年のディオール・アディクト
こちらはぐっとディオールらしい。だがレディ・ディオールなどの昔ながらの定番と比べるとハードでかっこいい印象。バッグを男に買ってもらう女と自分で買う女の違い、というと極端か。
ラフ・シモンズのDior AddictやBe Diorにもそんな凜とした風情があったが、自立した女性を応援する男の影がつきまとう感じもする(デザイナーの性別を知った上での偏見かもしれないが)。
それはともかく、2017年のDioraddictの特徴を見ていこう。カナージュステッチのラムスキンとトロッター柄ジャカードキャンバスの2タイプがあり、新ロゴのDIORがなかなか強烈だ。
新ロゴ DIOR
ディオールのロゴといえば頭だけ大文字のDiorがずっと使われてきたが、キウリ就任後の最初のコレクションですべて大文字のDIORが誕生した。Dioraddictの財布でもフラップの中央にゴールドのDIORが配され、ゴールドの留め金とともに力強い印象を発散している。
カナージュステッチ
最大のアイコン、カナージュステッチを使ったラムスキンタイプはディオールらしさ満開だ。ステッチがスタッズで表現されているタイプもある。
籐編み細工の技法カナージュにヒントを得たモチーフはまずクリスチャン・ディオールが香水のパッケージに用い、後継者たちがさまざまに発展させた。最も有名なのがレディ・ディオールに用いられたカナージュステッチで、レディ・ディオールのヒット以来すっかりディオールの顔になった。
トロッター
これはジョン・ガリアーノが考案したモノグラム柄で、Diorの4文字からなる繰り返しのパターン。カナージュステッチに次ぐアイコンとして用いられる。Dioraddictではジャカード織りで表現されている。
Dioraddictの財布
財布はすべてカナージュステッチのラムスキンとなっている。長財布と2つ折りのコンパクトなタイプがあり、色はブラック・パウダーピンク・ダークブルー・オフホワイトなど。
ディオール・アディクト財布の相場
発表からあまり時間がたっていないためか中古市場での取引は少ない。ここでは2019年5月29日現在で得られた価格情報を並べていこう。
業者の買取価格
宝石・貴金属・ブランド品買取の買取本舗七福神では、2013年のDior Addictの長財布(未使用または美品)の相場が28,000~40,000円となっている。
ヤフオクの落札価格
2016年5月から2019年4月の3年間でディオール・アディクト財布の取引は2件のみ。カナージュステッチDioraddictの長財布ブラック(未使用)が25,000円、同オフホワイト(軽い使用感あり)が20,000円で落札されている。
メルカリの売却価格
こちらも2件のみ。カナージュステッチDioraddictの2つ折り財布パウダーピンク(未使用)が50,000円、同品同色(軽い使用感あり)が18,000円で売却されている。
ディオール・アディクト 財布をどこで売るか
ヤフオクの出品はいずれも業者によるものだ。ディオールは偽物が多く出回るのでヤフオクでの個人出品はハードルが高いが、財布程度であればちらほら見られる。箱・保存袋・カード類などの付属品がそろった状態なら少しやりやすいだろう。(偽物を売ろうというのでなければ)入札者の立場に立って的確な画像と説明を用意することが高額落札につながる。
メルカリは高額ブランド品でも個人間取引が盛んだ。出品時の注意点はヤフオクと同様である。
オークション・フリマへの出品は手間がかかるしリスクもある。かかった時間だけ売り上げから差し引いて考えるべきだ。買取業者なら安心して手っ取り早く換金できる。上に見たように美品であれば個人間取引に劣らない積極的な査定を出す業者もある。
おすすめの業者を紹介
ディオールはとくに人気の高いブランドだから高価買取、買取強化をうたっている業者は多い。以下にそのいくつかを紹介しよう。
買取本舗七福神
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
貴金属・宝石・時計・ブランド品などを扱っている買取本舗七福神ではディオールの買取に力を入れている。上に見たようにDior Addictにもかなりの高額査定をつけている。
全国9店舗(東京・関東中心)で持ち込みを受けつけているほか、宅配買取もおこなっている。商品送付時の送料は無料で、無料宅配キットも用意されている。
古い物や状態の悪い品についても熟練した鑑定員が最大限の価値を見つけてくれる。とはいえギャランティカードや箱などの付属品がそろっていたほうが買取価格はアップするから、忘れずに用意しておこう。
なんぼや
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ブランド品買取のなんぼやではディオールの強化買取をおこなっている。無料査定を電話・LINEで受けつけているほか、現在の相場がわかる専用アプリも提供している。
全国63店舗での店頭買取のほか、送料無料で宅配買取もおこなっており、梱包資材などの宅配キットも無料で送付している。出張買取の出張費も無料で、プライバシーに配慮して屋号ロゴなしの一般車両で出張し、売り物を玄関に用意しておけばその場で査定してくれる。
一度に複数の商品を査定に出すと買取金額が最高6%まで上乗せされるので、まとめて依頼するのがおすすめだ。
Dan・Sha・Ri GINZA
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ブランド品・貴金属買取のDan・Sha・Ri 銀座店ではディオール専門の査定員を置き、どこよりも高く買い取ると宣言している。
電話、メール、LINEで無料査定をおこなっており、商品送付時の送料は無料となっている。必要であれば梱包用ダンボールも無料で送ってくれる。点数が多い場合は全国どこでも無料で出張買取をおこなっている。
まとめて査定に出すことで金額アップが期待できる。貴金属・宝石・時計なども取り扱っており、ダメージのある物や名入りの物なども買取を受けつけているので、手持ちの品を一度チェックしてみてはいかがだろうか。
retro.jp
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ブランド品買取のretro.jpは店舗を置かず買取品をネット販売することで高額買取を実現している。ディオールの買取を強化しており、かなり状態の悪い物でも買い取ってくれる。
全国送料無料で宅配買取をおこなっており、東京都内なら出張買取も可能だ。買取専用のオフィスも存在し持ち込みを受けつけている。
retro.jpのユニークなところは買取以外に委託販売もおこなっていることだ。預かった品物を自社通販サイト上で販売しており、売れた場合は買取査定額よりもかなり高い金額を返金してくれる。売れなかったり販売期間中に相場が下がっても最初に提示された査定額で買取してくれるので安心だ。
まとめ
ディオール・アディクトは中古市場では多くは出回っていない。しかし買取業者のなかには積極的に買取をしているところもあるし、Dioraddictはヤフオク・メルカリで高額で取引された例がある。
オークション、フリマ、買取業者、それぞれにメリットとデメリットがある。目的や優先事項を考え、自分に合った方法を選んでいただきたい。買取業者もさまざまだから、査定金額だけでなく上に紹介したような個々の特徴を比較することが大切である。