切手収集家に聞いたマニアックな切手の情報、裏事情を3つに分けてまとめた。本コラムを読んで、切手売却時の参考にしてほしい。

Space Stamps / San Diego Air & Space Museum Archives
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切手商とチケットショップの違い
もしあなたが昭和30年以前の切手を持っていたらプレミアがつく可能性がある。その時は、まずは切手商さんに相談されることをお勧めする。
希少性を理解して換金してくれるのが切手商
一般の骨董屋さんと同じく、コレクターズ・アイテムとして希少性を基準に鑑定や取引ができるのが切手商。日本郵便切手商協同組合さんの公式ホームページで最寄りの切手商を見つけることができるので、ぜひそこで相談を。プレミア物はプレミア物としっかり評価してくださることだろう。
チケットショップは額面のみを価値とする
一方、駅前などで良く見かけるチケットショップは起源からして切手商とは違う。1980年代に新幹線回数券のバラ売りや商品券の換金といった業態から始まった。間もなく、ダイレクトメール発送業者の要望を受け切手を額割で仕入れて転売するようになった。だから、郵便に使える日本切手ならなんでもよく希少性は一切関係ない。逆に言うと、日本国内では郵便に使えないから外国切手は買い取ってくれないのである。そこが切手商とチケットショップの根本的な相違だ。
その境界は曖昧になっている
ただし、今世紀に入ってからはチケットショップ業を兼ねている切手商が増えている。臆せずまずは切手商で鑑定してもらうことを第一にお勧めする。
プレミアム性のある切手はどんなものか
昭和40年代以降の記念切手類はごく一部の例外を除いてプレミアはつかない。当時は切手ブームに対応するために発行枚数が3,000万枚にも達する券種が多くだぶついていること(今は1,500万枚程度)、オイルショックを挟んで物価上昇が激しく切手の値上がりが追随していないこと、そして今世紀に入って切手収集家自体が減ったことなどの要因が複合的に関係しているからだ。
特に物価の上昇は極めて大きな要因となっている。当時の封書料金は10円。それが15円→20円→50円→60円→62円→82円(今ここ)である。来春の消費税10%の際にはさらに値上りされる可能性がある。約50年で8倍以上なのだ。これでは値上り期待など無理である。
高額券の切手はプレミアが高い
では、どんな例が値上りしているかといえば、冒頭の真反対の要素を満たしているものだ。その意味では話は簡単で(1)発行枚数が少なく(2)物価上昇圧力に耐える高額券種であり(3)収集家が欲しがるもの、だ。代表例として昭和61年のかもめーる賞品だった小型シートを取り上げる。
かもめーる商品だった小型シートの人気は異常なものだった
かもめーるのくじ賞品に切手シートが付けられたのはこれが最初である。年賀はがきでは昔からあったので収集家も切手商も完全に油断していた。当選確率に応じてあらかじめ大量のかもめーるを購入しておき、必要数を確実に入手することをし忘れた。年賀はがきでは一般家庭での交換が多く、必要数を調達するのは容易だったからだ。ところが、年賀はがきとかもめーるでは発行枚数に雲泥の差がある。気づいた時には手遅れであった。今でこそ3,000円くらいに落ち着いたのだが、一時は未使用の小型シート1枚が6,000円で取引された。近年珍しい例である。
切手コレクションに必要なアイテム
切手を集める上で必要になってくるアイテムがある。ここでは切手を集める前に揃えてほしいアイテムを紹介していく。
アルバム
まずは、切手を並べて入れておくアルバムが必要である。箱に適当に入れておくだけではコレクションとは言えないうえに、折れ曲がったりなど価値も下がってしまう。アルバムのタイプは様々あり、切手を挟んでおくポケットの大きさや1ページ内の段数も変わってくる。形によってははみ出してしまうかもしれないので、コレクションのテーマによってアルバムの種類を変えたほうが良いだろう。また、ルーズリーフのように1ページずつ組み合わせることの出来るアルバムであれば、バラの切手やシート状のものなどを1冊にまとめることが出来るのでおすすめである。
ピンセット
切手を扱うときはピンセットをぜひ使ってほしい。手で触ると水分で糊が溶けたり、手垢がついてシミになってしまったりすることがあるのだ。ピンセットといっても、薬用のものではなく、先が平面となって切手が傷つかない、つかみやすいように作られている切手用が売られている。コレクションとして良い状態で保管しておきたいならピンセットは欠かない。
チケットショップの上手な活用法
特にプレミアがつくものではないとわかった時は近所のチケットショップでさっさと換金するのが最も手っ取り早い。ちょっとやそっとのプレミアより換金を急ぐのだという方には最適だろう。どうせ持ち込むなら買い取りされやすい券種であることが望ましい。
薄利でも大型のまとめ買取に対応している
繰り返して書くのだが、チケットショップの主たる顧客はダイレクトメール代理発送業者である。料金別納や料金後納の大幅な割引制度を利用するために額割切手を大量に買っていく。私が実際に遭遇したのは一度に額面500万円分の切手を買っていった場面である。わずか5%の額割でも25万円だ。
その用途を考えれば、昭和50年代以降の額面50〜80円時代の切手が望ましいことはおわかりだろう。50円の記念切手の場合、シート構成は20枚であることが多いので1シート1,000円と計算が容易だ。時代が古くて価値がありそうに思える昭和40年代は額面が10円か15円である。1シートで200円もしくは300円にしかならず、同じ手間暇をかけるならどちらが効率が良いか、自明の理であろう。
コレクターズ・アイテムとしての希少性は評価されない
額面の7割にしかならない切手と9割になる切手の違いは、主に額面の高さと持ち込む量によって決まる。チケットショップでの処分のコツはその点である。コレクターズ・アイテムとしての希少性とは無関係である。
現実にはその違いを考慮されないまま持ち込まれることが多いようだ。プレミアがつく切手であるにもかかわらず、額面や額面の5%額割程度で売られていることが非常に多い。私のようなプロパーの収集家はそれを狙って買っている。
古い切手の買取ならバイセル
切手を売る際は買取比較サイト「ヒカカク!」の切手買取業者一覧をチェックしてみるのも良いだろう。
しかし、探すのが大変な人も多いだろうから評判の良い買取業者を教えておこう。買取専門店のバイセルでは、プレミア切手から普通切手まで幅広く取り扱っている。買取方法は出張買取・宅配買取の2つ。いずれもその品物に通ずるスタッフが対応してくれる。特に、コレクターのようにきれいな状態でファイリングなどをている場合には相当な高額買取りを期待できる。
ホームページにも実際の買取事例が掲載されているのだが、国内のものに限らず中国切手といったマニア向け切手など、結構な高額買取がなされているのが分かる。もし手元に趣味で集めた切手や、大量に買ってしまって余っている普通切手などがあれば、まずは一度バイセルに問い合わせてみると良い。
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