密輸回避！20万円以下の金・金貨を海外で買って消費税分儲ける方法

日本で金は課税対象なので、日本で金を購入すれば課税される。そこで考えられる手段が、金が課税対象外の国で購入すれば、消費税分安く金を購入できるということである。そして、実際この方法で消費税分儲けることは可能だ。

金の国内持ち込みのルールは？

海外で金を購入しても、日本に持ち込めなかったら無意味である。海外に住んでいる方なら問題ないが、金を持って帰国したい方は国内持ち込みのルールを知っておく必要がある。

持ち込み金額を20万円以下にする

まず金の国内持ち込みというと密輸がイメージされるが、当然密輸はNGだ。では、密輸にならずに金を持ち込むにはどうすれば良いのか。それは、20万円以下の持ち込みにすることだ。

金純度が90%以上だと地金でも金と見なされるが、1kg以内、20万円以内ならいずれも持ち込み可能。また、この20万円のルールは注意が必要で、他の物も含めての20万円以内となる。

金以外にもブランド物のバッグや宝石類を国内に持ち込む場合、トータル金額が20万円を超えないように計算する必要がある。

結局儲かるの？

金を国内に持ち込むことで消費税を回避できるが、それで結局儲かるのかという疑問が出てくるはずだ。

大した儲けにはならない

結論としては、お小遣い稼ぎ程度の儲けにしかならない。たとえば20万円分の金を国内に持ち込んだとしても、消費税は20万円×8%で16,000円となる。消費税なしでこの分の金を購入して国内で売っても、差額はこれだけとなる。たしかにある程度の金額ではあるが、儲かるというほどの金額ではない。

また、海外で金を購入するには為替手数料や販売業者に支払う手数料も発生する。それらをトータルすると4～5%程度になるので、結局儲かるのは全体の3～4%くらいになるだろう。金20万円購入したら、6,000円～8,000円くらい。数千円なのでお得と言えばお得だが、わざわざ労力を掛けてやる価値があるかというと疑問は残る。

あくまでも海外旅行のついでであれば、多少はお得な感じがする。しかし、金を購入するためだけに海外に行くメリットはないことがわかる。今後消費税が10%になればもう少しお得感が増すが、それでも数千円の範囲内だ。

金密輸が増えている！

上述の通り、合法的に金を国内に持ち込んで消費税分得をすることは可能だが、金額的には知れている。結局のところ、大金を儲けようと思えば密輸という発想になってしまうのだ。

密輸事件は増加している

実際平成27年以降日本の金密輸事件の件数は一気に増えており、26年～27年で密輸件数が倍以上に膨らんでいる。なぜこのようなことが起こっているのだろうか。それには以下のような理由が考えられる。

• ・消費税が増税された。
• ・金地金価格が高騰した。

まず消費税に関してだが、額が大きくなればなるほど数%の違いが重くのしかかる。10億円金を購入する場合、消費税5%なら消費税分は5,000万円だが、消費税8%だと8,000万円になる。

たかが3%の違いではあるが、金額が大きいと結局3,000万円違うことになる。これは密輸業者を増やす直接的な原因になっているのだ。

また、金地金の価格高騰も密輸業者を増やす原因と言えるだろう。金地金の価格が高騰しているので、その分消費税額も高くなる。高い消費税の支払いを避けるため、密輸業者が増えている。

金はどのように保有するのが一般的？

金は金投資と言われるように投資商品の一種。消費税分儲ける方法を上述したが、それだけではなく、当然金の値動きによって儲けようとする方もいる。これは株やFXやビットコインとまったく同じで、売買時のレートによって儲ける方法になる。

金は長期的に儲けるもの

しかし、金は他の投資商品に比べて値動きの幅が少なく、短期投資で儲けられるものではない。金投資を行う人の多くは、長期的に金を保有することを目的としているケースがほとんどだ。

むしろ日本円で保有するよりも資産価値を保ちやすいという理由で金保有する人もいるくらいで、保守の投資と言われたりもする。投資というと儲けるために攻めていくイメージがあるかもしれないが、金の場合はむしろ資産を守るためのものと言っても過言ではない。

テレビコマーシャルでもよく見る純金積み立てって？

純金積み立て自体は昔からあるものだが、最近テレビコマーシャルでも宣伝されていて注目されている。この純金積立とはいったいなんだろう。

リスクの少ない金投資

純金積立とは、月々1,000円から自動積立可能な金投資のことである。

簡単かつ低リスクで始められる投資だがデメリットもある。具体的には以下のようなものだ。

• ・年会費、手数料が掛かる。
• ・投資していた会社が倒産すると返却されない可能性がある。
• ・リターンが少ない。

まず手数料や会費に関しては金取引会社に支払う必要がある。具体的な金額は投資会社によって異なるが、どの会社で投資を行っても手数料ゼロということはない。

次に倒産リスクに関してだが、投資していた際の会社が倒産すると全額、もしくは一部投資した分が戻ってこない。これは金だけでなく他の投資商品でも同じだ。

次にリターンに関してだが、上述の通り他の投資商品に比べて金は値動きが少ない。つまり、その分儲けにくいということになる。急落して大きな損をするリスクもない分、逆に急騰して儲かる可能性も低いということだ。

金投資に向いている人は？

結局のところ、消費税にしてもレートにしても金で大きく儲けるのは難しいということだった。大きく損をするリスクは低いのだが、逆にレートがあまり動かない分大きく儲けるのも難しいと言える。

投資初心者には金投資がおすすめ

そのため、まず投資初心者は金投資がおすすめだ。元本割れするリスクが低く、投資の感覚をつかむことができるので、初心者は金投資から株やFXに移行していくのもあり。

少額投資から始めたい方には、純金積み立てが向いている。上述の通り月々1,000円から始められるので、家計の負担になることはない。テレビコマーシャルでも純金積み立てコツコツと言われているが、実際コツコツノーリスクで始めることが可能である。

分散投資でリスク回避したい人にも金投資は向いている。純金積み立ては特にリスクが少なく、上述の通り、投資初心者にもおすすめ。そして、株式や債券やFXに投資しつつ金にも投資することで、ポートフォリオ全体のバランスが取れる。

金投資の今後は？

金は長年安定した価値を保っていたが、9.11同時多発テロによって金投資ブームが巻き起こった。これにより需給バランスが崩れ、金の価値は高まったのだ。その後のリーマンショックの影響もあり、さらに金への需要は伸びている。

こういったことで金の価値は変動するが、他にも以下のような要因で金の価値は変動する。

金の需要変動は何で変化する？

• ・戦争などで世界情勢が不穏になると金の価値は高まり、逆に平和になると金の価値は下がる。（通貨価値に対する不安が増すと金への需要が増え、逆に平和で通貨価値が担保されているときは金への需要は下がるから）
• ・インフレで物価が高くなると金価格も高くなる。
• ・金融緩和で市場に資金が増えると金投資意欲が高まる。
• ・ドルの価値が下がると世界的に金へ投資する人が増える。

以上のような要因で金の価値は変動する。なんらかの事情で需要が増減すると、それに応じて金の価値が変動する。

それを踏まえた上で今後の金価値についてだが、経済状況的に見通しはそれほど芳しくない。その理由は、ドル価値の上昇だ。ドルの価値が下がれば資産を担保するために金に投資する人が増えるが、逆にドルの価値が高まるとドルで保管する人が増える。

結果的に金の需要は伸びない。米国経済が現状堅調なので、金の価値が上がってこないということだ。

結局どうすれば効率的に資産運用できる？

金の消費税分儲かるのか、と考えていた方は、おそらく効率的に資産運用して儲けたいと考えているだろう。そして、結論としては金ではあまり儲からないということだった。

消費税でも儲かる金額は知れており、また金の価格変動は小さい。長期保有を前提としたものなので、まず短期間で金で儲けることはできない。そこで次に多くの人が考えることは、「どうすれば儲かるのか」ということだ。

今の時代年金制度に不安を抱え、老後に備えて資産運用する人が増えている。またインターネットを通じて情報を入手できる時代でもあるので、資産運用に早くから興味を持って実際に取り組まれる方も増えているようだ。

そして、具体的に考えられる資産運用は以下のようなもの。

• ・個人向け国債
• ・投資信託
• ・確定拠出年金
• ・FX
• ・外貨預金

個人向け国債

金投資は長期保有なので、短期的に儲けることはできない。まず個人向け国債に関してだが、これは日本が個人向けに発行している債権だ。日本が破綻しない限り元本割れしないのでローリスクだが、利息は0.05%程度で預金よりは良い、という程度である。

投資信託

大幅に儲けることはできないが、リスクが少ないのでメリットがある。次に投資信託についてだが、これは具体的に何に投資するかをプロに任せて運用する方法だ。人件費が掛かることと結果に責任を持ってもらえるわけではない点がデメリットだが、あまり知識がなくても運用できる点がメリットだ。

確定拠出年金

確定拠出年金は、個人が老後に備えて積み立てる年金だ。普通の年金と異なる点は、単に積み立てるだけでなく、投資先を選択できることだろう。そのため、投資に関心のある方が年金にも投資システムを採用するためのものと言える。

FX

FXは外国通貨売買で、手軽に始められる。レバレッジを掛ければ口座内の金額以上の取引ができるが、基本的にFXはハイリスクハイリターンだ。成功例も失敗例も多いので、リスクについてあらかじめ認識してから手を出した方が良い。

外貨預金

外貨預金は、日本円を外国通貨に変えて預金する方法だ。外貨で保有する目的は、金利が高くなること、レートによっては儲かることだ。

まとめ

金を海外で購入しても消費税分儲けられる金額は少額である、金融商品全般における金投資の立ち位置、どのような投資があるのか、といったことを紹介した。自分の目的に応じて投資種類や商品を選ぶ必要がある。