着物スタイルにさり気ないアクセントを加えてくれるのが帯留めだ。このアイテムが流行し始めたのは、大正時代ごろと言われている。帯留めにはさまざまな種類があり、使用されている素材やデザインはそれぞれ違う。
帯留めによく用いられるのは、金や真珠、サンゴなどである。デザインには、季節感があるモチーフや縁起の良いモチーフが取り入れられるケースが多い。今回は金の帯留めを取り上げて、買取相場や査定の情報を紹介しよう。
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金の帯留めの買取相場
金の帯留めにはいろいろな種類があるため、買取相場はかなり幅広い。千円前後の安い価格で買取される品もあれば、10万円以上の金額で高価買取される品もある。ボリューム感がある金の帯留めは、翡翠やサンゴの帯留めよりも査定価格が上がるケースがある。
バリエーションに富む帯留めの場合、買取価格の相場を正確におさえるのは少し難しいかもしれない。ただ、おおよその買取価格を知る方法はいくつかある。例えば、次のようなアプローチだ。
- ・買取店の買取実績をチェックする
- ・無料査定のサービスを利用する
- ・ヤフオクの取引価格を見てみる
帯留めを買取しているお店では、買取した品物の詳細や買取価格を公開していることがある。自分が売りたい品と似ている帯留めの買取実績があれば、買取価格を参考にできる。また、より確実な方法になるのがいくつかの買取店で無料査定を利用するアプローチだ。品物の画像を添付して査定を受けるとかなり正確に買取価格がわかるだろう。
複数のお店で査定を受けることで、その品物の買取相場が把握できる。ヤフオクの出品価格や落札価格も相場を知る際の参考になるかもしれない。どのくらいの金額で取引されているかを見ておけば、品物の市場価値がチェックできる。
帯留めの買取価格を決めるポイントは使われている素材の種類で変わるのが一般的だ。例えば、サンゴの場合は濃い赤色の赤サンゴのほうが薄いピンク色のサンゴよりも価値が高いと言われている。買取店がどのような点をチェックして価格を決めているかがわかると、買取金額のイメージがわきやすくなるだろう。
重量を確認しよう
買取店が金の帯留めの査定をする際に、価格を決めるポイントの1つになっているのが品物の重量だ。金やプラチナが使われている帯留めの場合、素材そのものに価値がある。金やプラチナは1グラム当たりの相場が決まっているため、重量が多いとその分だけ買取価格も上がることが多い。
金の純度が高いほど高価買取されやすい
金は、金の含有量によってK10やK24などのいくつかの種類に分けられている。高価買取されやすい帯留めは、K18やK24などの金の含有量が多いものだ。K18には、金が約75%の割合で含まれており、K24の場合はほぼ100%が金だ。このような素材の帯留めは買取価格が高くなるケースが多い。
グラムあたりの金の相場から買取価格がイメージできる
金属の価値で買取価格が決まる場合、自分が持っている帯留めの重さを量ればおおよその査定額がわかる。公開されている1グラムあたりの価格に帯留めの重さをかけると、品物の価格が割り出せる。しかし帯留めに色石などが付いているときは、その分の重さも考慮しておかなければならない。
金以外の素材が多く使われている品は、重量から査定額を算出するのは少し難しい。1グラムあたりの金の相場は、インターネットなどを利用すれば簡単に調べることが可能だ。金の相場は毎日少しずつ変化しているため、買取に出す時点の価格をチェックしておく必要がある。
傷があっても買取が可能な場合が多い
素材そのものに価値がある金の帯留めの場合、小さな傷などが見られても買取を断られることは少ない。色石が取れていたり、金具が傷んでいたりする場合も金の帯留めでは大きな問題にならないケースが多い。ほかの素材の帯留めに比べて買取してもらいやすいところは、金の帯留めならではのメリットと言えるだろう。
金メッキの帯留めは買取してもらうのが難しい
金が使われていても、GPやGFといったマークが入っている品は買取してもらえない可能性がある。このようなマークが刻印された品は、表面だけを金で覆っているいわゆる金メッキの製品である。貴金属を買取するお店の多くは金メッキの品を扱っていないため注意しよう。
工芸品としての価値
金の帯留めの価格を決める2つ目のポイントは、工芸品としての価値だ。金の帯留めにはさまざまな細工を施したものがある。芸術品とも言えるような凝った細工の帯留めは、買取価格も高くなるケースが多い。デザイン性が高い帯留めを売る場合は買取店をしっかりと選ぶことが大切になる。
伝統工芸品は査定価格が上がる
日本の伝統工芸の技術で制作された帯留めなどは、査定でも評価が高くなる。例えば、熊本県の肥後象嵌の帯留めなどは骨董品や古美術品の買取店でも高価買取されている品と言える。
肥後象嵌は、古くから武具などに広く用いられてきた金細工の技術である。このような技術を取り入れた帯留めには、伝統工芸品としての価値も加わるため査定価格が上がりやすい。細工が細やかだったり使用されている金の分量が多かったりすれば、高い金額で買取してもらえる可能性がある。
希少性が高い品は高額査定が期待できる
地方の伝統工芸品や有名な作家が制作した帯留めは、大量生産されている品に比べて市場に出回る数が圧倒的に少ない。そのため、なかなか手に入りにくいことが多く希少性が高くなる。こういった希少性が高い帯留めも、高額査定されやすい品の1つと言える。
伝統工芸品であることがわかる説明書きや作家名が入った外箱などが付いていれば、さらに評価が高くなるだろう。伝統工芸品や作家の作品を高価買取してもらいたいときは、購入したときの箱や袋、説明書などはそろえておきたい。
アンティーク品として評価されることもある
帯留めは着物の愛好家はもちろん、骨董品のコレクターからも人気が高い。珍しいデザインやユニークなデザインの帯留めは、アンティーク品として再販することも可能だ。コレクターの目にとまりそうな1品は、お店でも積極的に買取をするケースがある。
買取価格を上げてもらう方法
買取店で金の帯留めを売る際には、できるだけ高い金額をつけてほしいという人が多いだろう。中古品は、アプローチの仕方次第では査定額を多少上げてもらうことも可能だ。
着物と一緒に売る
金の帯留めの買取価格を上げてもらいたいときは、着物や帯、ほかの和装小物とセットで売る方法がある。帯留めは、着物や帯とのコーディネートが楽しめる。相性の良いアイテムを一式セットにして買取に出せば、帯留めだけを売るときよりも査定額がアップする可能性がある。
草履やバッグ、帯締めなどを付けるのも1つの方法だ。京友禅や西陣織などの伝統工芸品の着物や帯などがそろっていれば、さらに評価が高くなる。まとめ売りは金の帯留めの査定額を上げる1つのテクニックになってくれる。
査定の際に他店の査定結果を見せる
買取店の査定額はどのお店も同じではない。貴金属の買取をしているお店と買取をしていないお店とでは、金の帯留めの査定額が変わることがあるかもしれない。他のお店よりも明らかに査定額が安いときは、他店の査定結果を見せて交渉すると金額を上げてもらえる場合がある。また、査定の際にヤフオクの取引価格を伝えてみるのも1つの方法だ。
汚れを落として磨いておく
帯留めなどの装飾品は、見た目の印象も価格に影響することがある。金を使った帯留めの場合も、表面などを少し磨いておくと印象がグンとアップする。しばらく使っていない貴金属は、汚れていたり曇りが生じていたりするケースが少なくない。
貴金属用のクロスなどを使って表面を軽くクリーニングしておけば、品物をより美しく見せられる。ただ、クリーニングをするときはあまり無理をしないことが大切だ。強い力で磨くのは帯留めに破損が生じる一因になる。
査定を受けるお店の選び方
金の帯留めは、どこで売るかも重要なポイントになってくる。金の帯留めの査定をしていることが多いのが、以下のようなお店だ。
- ・着物の買取店
- ・貴金属の買取店
- ・骨董品や古美術品の買取店
- ・リサイクルショップ
帯留めだけを売りたいときは、専門の買取店に相談したほうが高い金額がつく見込みがある。買取店には、ザ・ゴールド(THE GOLD)や買取プレミアムのようにさまざまな品物を買取しているところがある。このようなお店を利用すれば、金の帯留めをいろいろな面から評価してもらえるかもしれない。
まとめ
着物を買取するお店では、取り扱いのある和装小物の1つとして帯留めを紹介している。このようなお店は、着物や帯と一緒に帯留めを売りたいときにはとくに便利なお店になってくれる。K18などの金の帯留めは、金やプラチナなどの貴金属を買取するお店でも相談することが可能だ。
貴金属の買取店は、一般的にアクセサリーからインゴットまで幅広く買取をしている。指輪やネックレスと一緒に帯留めを買取に出す場合は、こういった貴金属の買取店で相談するのが良い方法になるだろう。伝統工芸品やデザインに特徴がある帯留めは、骨董品や古美術品の買取店に持ち込むのもおすすめだ。
アンティーク品としての価値がある品は、骨董の鑑定ができるお店で相談したほうが価値を評価してもらえることが多い。遺品整理や引越し、大掃除などで一度に大量の品を処分したい場合は、リサイクルショップも候補に挙がってくる。ただ、不用品の処分を専門におこなうリサイクルショップは、帯留めなどの和装小物の高価買取はあまり期待できない場合もある。