2019年の平成天皇の退位により、平成が終わりを告げる。そうした流れを受け、「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」や「天皇陛下御即位記念10万円金貨」に注目が集まっているようだ。新天皇の即位に際し、新たな記念硬貨が発行される情報もあるため、10万円金貨の価値もその余波を受けていると言える。
ここでは10万円金貨の種類と価値、そして本物と偽物の見分け方について解説していく。手元に10万円金貨がある人、売ろうかと考えている人は特に参考にしてみてほしい。
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10万円金貨にはどんなものがあるのか
10万円金貨と呼ばれるものは、1枚で額面価値が10万円になる金貨のことである。1枚でそのような高額な価値がある金貨は現在2種類だ。「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」と「天皇陛下御即位記念10万円金貨」である。
「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」とは
昭和天皇の在位60年を記念して1986年(昭和61年)と1987年(昭和62年)に日本で発売された記念硬貨のことである。そのとき、10万円金貨、1万円銀貨、500円白銅貨の3種類の記念硬貨が発売された。初めて発売された記念硬貨である。
10万円金貨に関しては、第二次世界大戦後初の金貨であり、1万円以上の額面を有する硬貨としても、初めてのものであった。
デザイン
当時硬貨のデザインには、昭和天皇の肖像画を採用する案も出ていたが、最終的には日本画家の平山郁夫の瑞祥画が採用されている。「天皇陛下御即位60年記念硬貨」はいずれも裏面は天皇家を象徴する菊の紋章が刻印。表面は金貨が鳩と水、銀貨は日の出と瑞鳥、白銅貨は紫宸殿を刻印している。
発行枚数
「天皇陛下御即位60年記念10万円金貨」は昭和61年に1000万枚、昭和62年に追加発行で100万枚発売されている。なお、昭和61年の初回発行にて交換された金貨は910万枚で、残った90万枚は鋳つぶされた。
追加発行分の一部は鏡面を磨きあげたプルーフ貨幣として発売されている。これは一般向けに発売された初めてのプルーフ金貨となっている。なお「天皇陛下御即位60年記念10万円金貨」にはその他、昭和61年版と62年版を合わせた2枚セットも出ている。
価値
この金貨は1枚あたり金を20g使用している。当時の価格では金は1g1900円であり、金としての価格を計算した場合、額面の価格の半分以下であった。しかし、現在では金の価格が高騰していることもあり、その価値は上がっている。
加工することは法律上禁止されている
とはいえ日本硬貨として発行されているため、法律上、鋳つぶすなどの加工することは禁止されている。そのため銀行へ行って額面の金額へ両替するか、古銭を買い取ってくれる買取専門店にて買取を依頼するほかない。
ケースバイケースではあるが、額面通りの10万円との交換となる銀行での両替よりも、買取専門店での買取の方が良い場合が多い。
「天皇陛下御即位記念10万円金貨」とは
今上天皇(平成天皇)の即位に際し発売された記念硬貨である。1990年(平成2年)に200万枚を発行。うち10万枚は500円白銅貨とのセットで発売されている。通常版とプルーフ版とが販売されてる。
デザイン
表は鳳凰と瑞雲。裏面は菊の紋章と桐、唐草が刻印されている。
価値
この金貨は30gの金が使用されており、「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」より金としての価値は高いとされている。平成2年に発行されているため、比較的新しいものであることや200万枚の販売枚数から、プレミア価値はそれほど高くないようだ。
ただし、記念硬貨としては十分な価値を持つため、人気のある硬貨である。
10万円金貨の偽物とは
10万円金貨は額面が10万円と高額なため、偽物が出回っているようである。特に「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」は、社会的な騒動となった偽造金貨の事件もあった。
「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」の偽物とは
1990年1月29日に「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」の大量偽造が発覚した。発覚の2年ほど前から日本に流れ込んだと見られており、その枚数は10万7946枚にも及んだ。額面が10万円であったため、被害総額は107億9460万円にも及び、国際的な硬貨の偽造グループの介入の可能性が考えられたようだ。
現在も偽造グループの特定はされていない
しかし、現在もグループの特定はされていない。そうした事件を受けて、その後発行されている記念硬貨は偽造対策が強化されてるようになった。その後も「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」は2013年12月にも偽造硬貨が見つかっている。
背景
当時は金などの原材料費が安く、また実際の額面との差額が大きいため、発行当時から偽造への懸念が指摘されてようだ。「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」はこのように、偽物が多く紛れ込んでいる可能性の高い硬貨であることが分かる。
「天皇陛下御即位記念10万円金貨」の偽物とは
「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」と比べると偽造対策がなされていることもあり、偽物は多くないようである。
10万円金貨の真贋の見極め方
ではこうした10万円金貨の真贋の見極め方法には、どのようなものがあるのだろうか。10万円金貨の真贋の見極め方法は、「天皇陛下御即位記念10万円金貨」の方が容易であるようだ。
「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」の見極め方法
この金貨を見極めるのは素人では困難のようだ。「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」の偽造硬貨は、当時、金の価格と硬貨の額面との差額で利益を出すために偽造されたものであるため、素材に大きな違いはないからだ。
「天皇陛下御即位記念10万円金貨」の見極め方法
「天皇陛下御即位記念10万円金貨」は未開封の場合ブリスターパックに入っているため、入ったまま見極めることになる。
ブリスターパックのID番号
まず本物の場合、ブリスターパックの下部には「御即位記念」の文字の下にID番号が記されている特徴があるようだ。その文字にも縁取りがあり、背後にもS字形の文様がある。
ブリスターパックそのもの
あるいはブリスターパックそのものにも加工がなされており、角度を変えると青みががって見える加工がある。さらには「日本国」の文字や桐の絵柄がパック全体に、ホログラム加工として入っている。裏面も同様特殊な加工をされているため、安易に偽造できないようになっているのだ。
重さを量る
ブリスターパックなどがなく、裸の状態の場合は、重さを量る方法で判断できるようだ。24金を30g使用しているため、金の品位を調べることが可能であれば、真贋を判断できるようである。
レリーフ
本物の金貨の場合には、当然であるがレリーフの技術も高い。絵柄が細かく、滑らかで浮き上がるような印象があるなどの特徴がある。
10万円金貨を売買するときの注意
「天皇陛下御即位記念10万円金貨」は「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」の大量偽造を受け、偽造対策が行われていることもあり、比較的判断し安いだろう。
ただしプロの鑑定人に鑑定を依頼するのが、一番確実な見極めの方法であるのは言うまでもない。10万円金貨を売買する際には、どんなことに気をつければ良いのだろうか。
10万円金貨はどこで買えるのか
記念硬貨を取り扱っている店で購入できる。実店舗以外では「楽天市場」や「Amazon」などのネットショップでも購入は可能である。
あるいはネットオークションなどでも出品されているため、落札できるだろう。額面価格の10万円よりは高く販売されている。「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」は12万円から13万円での販売が相場のようだ。「天皇陛下御即位記念10万円金貨」はやや高く13万円から15万円が相場だ。
10万円金貨を買うときのポイント
記念硬貨としての価値が高い10万円金貨であるが、購入するときには信用できる店で買うことをおすすめする。手に取ってみることができない場合には、特に信用できる情報を集める必要があるだろう。
ヤフオクなどのネットオークションを利用する際にも、真贋を確認できる証明書などの提示を求めた方が良い。特に「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」は偽物が多く出回っており、素人目には確認するのが困難なようだ。慎重に見極めよう。
10万円金貨を売ることができることができる店とは
10万円金貨を売ることができる店は多い。「買取プレミアム」や「バイセル」、「金貨買取本舗」に「金のアヒル」などがある。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
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対策
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対策
店頭買取、出張買取、宅配買取の3本柱で買取を行っている店が多く、好みの方法を選ぶことが可能である。その他にも古銭や記念硬貨を買取している店は多く、買取をしてもらうのであればこと欠かないだろう。
ただし価格は査定基準によって異なるため、可能であればいくつかの店で、無料の見積もりをしてもらい価格を比較してみた方が良いだろう。多くの買取品目を取り扱っている店の場合は、古銭のほか、切手や貴金属、着物にブランド品、骨董品などをまとめて売ることができる。異なる買取品目のまとめ売りも、検討してみると良いだろう。
オークションやフリーマーケットを利用
ネットオークションやメルカリなどのフリーマーケットを利用して、10万円金貨を売ることもできる。本物である証明書があれば、それを提示することや金貨の状態などを細かく提示することで、スムーズなやり取りができるだろう。ブリスターケースに入っている場合などは、ID番号や接写の写真などで、信用できる要素を提示しておくと良い。
10万円金貨を高く売るためのポイント
手元にある10万円金貨を売りたいと思ったときに、高く売るためのポイントをご紹介しよう。
そのままの状態で売る
10万円金貨を高く売ろうとする場合には、そのままの状態で売ることが大切になるようだ。外箱や付属品がある場合には、いくら汚れていたとしても、とっておいた方が良い。付属品の有無で価格が左右されるケースがあるからだ。多くの店では、ブリスターケースやビニールに入ったもののみを買取対象にしている場合も多い。気をつけておこう。
あまり触れないほうが良い
また金貨などの場合は傷がつきやすいため、売りに出す場合には埃を払う、柔らかい布で拭う程度にしておき、あまり触れない方が良いようだ。金貨などの場合純度が高いものの方が価値が高いと言われている。
日本の金貨などは表面が傷つきやすいため、綺麗にしようとして磨くなどのことは避けておいた方が良い。汚れが気になっても、保管用のケースに入っている場合はそのまま店に持って行った方が良いだろう。
銀行で交換した方が良い場合もある
店の査定によっては、額面の10万円よりも安く査定されるケースもあるようだ。いくつかの店で査定してもらい、額面を割ってしまう場合には、銀行での額面10万円の両替の方が良い場合もある。総合的に判断してみよう。
まとめ
記念貨幣として発売されている記念硬貨は、表示金額分の貨幣としてそのまま換金するよりも、多くの場合買取専門店で現金化するべきカテゴリーである。
新天皇の即位に際し、新たな記念硬貨が発行される情報もあるため、10万円金貨の価値もその余波を受けていると言える。過去に発行された記念硬貨には偽造硬貨が確認されている。
今回案内した本物と偽物の見分け方を押さえたうえで、手元に10万円金貨がある人、売ろうかと考えている人は信頼できる買取業者などの利用も検討してみてほしい。
