幅広い世代から支持を集めるブランドのコーチには、「オールドコーチ」と呼ばれるヴィンテージ物がある。その特徴は使い込むほど柔らかくなり、丈夫で光沢のある肉厚のレザーが使われていることだ。
シンプルながらも飽きのこないデザインは、現在でも高い人気を誇っている。しかしその人気から偽物も出回り、本物を見分けることが難しくなっているのだ。
そこで今回は見分け方のポイントをまとめていくので、これから購入を考えている人はぜひ参考にしてほしい。
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オールドコーチとは
コーチはアメリカのニューヨーク州マンハッタンで誕生したブランドであり、6名の腕利き職人が家族経営の小さな革製品工房として創業を始めたのである。当時の社名は「マンハッタン・レザー・バッグズ」という名前で、野球グローブの革や作り方に大きなインスピレーションを受けバッグを生産していたのだ。
1958年から使用されていた革は「グラブタンレザー」と呼ばれ、グローブと同じ位の強度がありながらも使っていくうちに柔らかく馴染んでいく特徴があり、ヴィンテージ物のオールドコーチとして現在でも高い人気を誇っている。
ただし、オールドコーチの定義は厳格に決まっていないため、2000年以前の製品をオールドコーチと呼ぶこともあるが、主に創業時から80年代半ばまでデザイナーを務めていた「ボニー・カシン」が手がけたレディース製品のことを指す。全てアメリカで生産されたオールドコーチは1枚革で作られており、裏地がないことが特徴だ。
コーチの名前の由来
コーチの名前は、ハンガリーのコチという街に由来するとされている。コチは画期的なサスペンション付きの4輪馬車を世界で初めて製造した街であり、品質と乗り心地の良さはヨーロッパ全土へと広まっていったのである。
コチの馬車が有名になっていくにつれ、次第にコチは馬車を表す言葉へと変化していく。コチは当時の貴族から人気が高く、貴族の移動や大切な物を運ぶときに良く用いられるようになっていったのだ。
そのうちに大切な人や物を運ぶという意味で「コーチ」という言葉が使われるようになり、大事な物を運ぶときに使ってほしいという願いから、ブランド名にコーチを付けたのである。現在でもブランドのロゴには馬車が描かれており、コーチの由来がコチにあったことを表している。
コーチが世界的ブランドになった背景
小さな工房で作られていたコーチが有名になったのは、1979年にCEOにルー・フランクフォートが就任してからである。
コーチは富裕層をターゲットに商品展開をしていたが、1990年代になるとターゲットを若年層へと移行していったのだ。アウトレット店を展開するなど他のブランドと比べ手ごろな価格設定にすることで、決して安くはないが手の届く高級品として世界中で価値を高めていったのである。
日本におけるコーチの歴史
日本にコーチのお店ができたのは1988年であり、当時バブルで景気の良かった日本がコーチの次の市場として選ばれたのだ。三越と連携したコーチは、初めに横浜三越店、次に日本橋三越店とコーチのお店をオープンさせたのである。
1991年には現在の「コーチ・ジャパン」の前身にあたる「ピー・ディー・シー」が設立され、2001年に米国コーチ社と住友商事が合併したことによって「コーチ・ジャパン株式会社」が設立された。
2002年には東京銀座に日本初の旗艦店がオープンし、2003年には関西初の路面店として心斎橋店がオープンするなど徐々に全国へと展開していく。2015年6月の時点で店舗数は196店にも及び、従業員約2,000名を抱える大企業へと成長したのである。
商品本体の見るべきポイント
本物と偽物を見極めるには、まず商品本体でいくつか見るべきポイントがある。初心者でも簡単に分かるポイントから難しいポイントまであるが、偽物を買わないためにも見分けられるようにしておこう。
ファスナー
一般的なコーチのファスナーに使われているのは「YKK」と「IDEAL」だけである。したがってこの2つ以外のメーカーのファスナーが使われている場合は偽物と判断できる。
ただし、「IDEAL」のファスナーな2010年頃から増えてきているため、2000年代以前のオールドコーチには使われていないので注意しよう。
ファスナーには革やリングがついているので、そこで刻印を確認することができる。本物だとしても刻印が全くない物もあるので、その場合は本物か偽物かをファスナーだけで判断するのは難しいとされている。
縫い目
コーチの製品は1インチに12目という縫い目に関する決まりがあるので、この縫い目からも偽物かどうかを判断できる。ただし、現在では約9割の製品が中国で作られており、大量生産になってからは正確にこの縫い目が守られていない本物も存在している。
そのため縫い目が荒いから偽物とは安易に判断できなくなっているが、古い年代のオールドコーチ程縫い目は正確である。そのためオールドコーチの本物と偽物を見分ける方法としては、有効な方法であると言える。
スナップ
一般的なコーチのバッグや財布にはスナップと呼ばれるマグネットが付いているが、本物であれば「COACH®」か「ROMAG(COMAG)」という刻印がある。偽物には違う会社の刻印がされていることもあるので、その場合は偽物と判断することができるのだ。
本物は閉じたときにピッタリとマグネットがくっつくが、偽物にはこの部分の作りが甘い物もある。しかし最近では精巧に作られているスナップの偽物が多く出回っているので、スナップだけで見分けることが難しくなってきているのである。
ただし、今回ご紹介するオールドコーチに関してはスナップ自体が無い場合がある。オールドコーチの多くはツマミをひねるタイプの留め具を使用しているのだ。この見分け方はオールドコーチには有効でないので注意してほしい。
レザープレート
レザープレートはコーチのバッグに付いている商品番号が書かれているプレートのことだ。数字の並びや記号が決まっている。そのため公式サイトなどと見比べて、この番号が違っている場合は偽物と判断することが可能だ。
2014年以降の製品にはレザープレートに番号が記載されていないバッグもあるが、オールドコーチには必ず刻印されているので、レザープレートのないバッグには十分に注意しよう。
バック以外の見るべきポイント
商品本体から本物か偽物かを判断する他に、値札やカバーなどの情報からも見分けることができる。本体の場合は判断が難しいポイントもあったが、値札やカバーの方が分かりやすいので参考にしてほしい。
ただし、販売当初から時が経ったオールドコーチに関しては付属品がすでに無い場合もあるので、以下の点だけで一喜一憂するのはやめておこう。
ハンドル部分
バッグを買うとハンドル部分がビニールで包まれている物もあるが、コーチのバッグではビニールで包まれることはない。そのため、もし購入後にハンドル部分がビニールで包まれていたら偽物の可能性が高いと言えるのだ。
アメリカ限定で発売されているオンラインショップでは、バッグ本体がビニールで包まれた正規品も売られているが、ハンドル部分までビニールで包まれている物はないのである。
ビニール
オンラインショップの製品はバッグだけでなく、財布など全ての商品がビニールで包まれて郵送されてくる。そのビニールにはコーチのロゴマークが印刷されているので、ロゴマークがないビニールで包まれている場合は偽物の可能性があるのだ。
ただしオークションなど、使用済みの商品を買う場合はビニールまで保管していない出品者もいるので注意しよう。
値札
コーチの製品の値札は大きさなどに指定があるので、値札からも本物と偽物を判断することができる。2015年以降の製品では値札が小さくなっている物もあるが、オールドコーチのバッグや財布に付けられている値札は白地の2つ折りになっており、開いた状態の大きさが約8cm×4cmである。
値札の外側には「COACH」か「COACH Factory」と茶色の文字でブランド名が書かれており、右下には「COACH®」とロゴが入っているのだ。内側には商品の情報として、スタイルナンバー、カラー、SKUバーコードと番号などが書かれており、外側と違って黒字で印刷されている。
ジュエリーや携帯ストラップなど小物に付けられている値札はバッグなどの値札と異なり、約2cm×4cmで表側に黒字で「COACH」と書かれている。スタイルナンバー、カラー、商品名の他、裏側はバーコードが印刷されているのだ。
ただし直営店では小物に値札が付いていないことも珍しくなく、また手書きの値札となっている商品もある。そのためこの規定に合わないからといって必ず偽物とは言い切れないが、全く別物の値札が付いている場合は注意しよう。
生産国のタグ
現在は約9割が中国で生産されているコーチの製品ではあるが、1980年代以前はほとんどアメリカで生産されていたブランドである。そのためオールドコーチを購入する場合は製品の作られた年代を調べ、どこで作られていたのかを確認することで偽物を判断できる可能性もある。
現在では中国の他には韓国やイタリアに工場がある。しかし生産地がこれらだと記載されていても必ず本物であるとは言い切れない。特にイタリア製の商品の偽物が多く出回っており、黒の太字で「COACH-ITALY」と書かれた紙製の長方形のタグがついている物は偽物なので注意が必要である。
おすすめ買取店
ここまでオールドコーチの偽物と本物の見分け方について解説してきたが、こちらではオールドコーチのバッグ製品の買取におすすめの業者を紹介していく。業者選びに迷っている人は、ぜひ参考にしていただきたい。
BEEGLE総合買取
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
COACHなどのブランドバッグの買取が得意なBEEGLE総合買取。「どこよりも高く」をモットーとしており、創立23年の高い鑑定力、相場把握の徹底、自社の豊富な販売ルートにより、BEEGLE総合買取ならではの高価買取を実現している。買取実績にはオールドコーチのバッグも確認できたので、経験豊富なプロの目でしっかり査定してくれるだろう。
擦れや汚れがあったり、付属品がない古いブランドバッグでも積極的に買取をおこなってもらえるので、他店で断られてしまったアイテムも一度査定依頼してみて欲しい。
買取方法は宅配・店頭・出張買取の3つで対応しており、全国送料無料の宅配買取は、無料の宅配キットに商品を詰めて送るだけなので、忙しくて時間が取れない方にもおすすめだ。写真と商品名を送るだけのLINE査定や電話相談にも対応している。まずは気軽に査定依頼してみてはいかがだろうか。
まとめ
オールドコーチの偽物と本物を見分ける方法を紹介してきた。オールドコーチに関して特に注意してほしいポイントは、バッグの縫い目とレザープレートの刻印だ。
今回ご紹介してきた通り、オールドコーチは判断する偽物か本物かを判断する材料が少ないのがネックだ。ただし、現在一般的になったシグネチャー柄のコーチと比べれば、外見が普通のバッグと変わりないため偽物を作る意義が無い。また、オールドコーチならではの使用感も再現しにくい。つまり、いかにも怪しい点が無ければそこまで深く疑う必要も無いのだ。不安であれば、ネットでの購入は避け、古着屋などで実際に手にしてみるといい。