受験勉強や部活動によってアルバイトのできない高校生の中には、両親や祖父母に買ってもらったゲームやCD、マンガ本などを売却してお小遣い稼ぎをしようと考える人達も多く見受けられる。しかし買取市場では基本的に、18歳未満の高校生における査定依頼を受け付けていないため、注意が必要だ。
今回は、将来的に漫画やゲームを買取店に持ち込もうと考えている未成年や高校生の皆さんと一緒に、どうして買取査定基準に年齢に関するルールが設けられているのかを確認していく。

渋谷ブックオフ / yto
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ブックオフやゲオでは18歳未満本人の買取をNGとしている
まずは高校生本人の買取が難しい実情をイメージするために、大手買取業者のサイトで公開されている基本ルールを確認していこう。
ブックオフにおける18歳未満への基本ルール
全国に店舗のあるBOOKOFFでは、18歳未満のお客様に対して「保護者の同伴及び保護者の本人確認書類が必要」という基本ルールを設けている。また18歳未満の場合は、出張買取センターや宅配買取、店舗出張買取の利用ができないため、「親と一緒に店頭査定に行く」もしくは「親の名義で宅配買取や出張買取するしかない」と考えて良いだろう。
ゲオにおける18歳未満への基本ルール
ゲオの店舗を利用した買取にも、「18歳未満(高校生を含む)からの買取は行っていません」という基本ルールが存在する。ゲオの店頭に親権者を連れて行った場合は、親権者から買取受付を行なうため、高校生や18歳未満への対応に関する考え方は基本的にBOOKOFFと同じと捉えて良いだろう。
どうしてブックオフやゲオでは18歳未満の買取ができないのか?
ブックオフやゲオを含めた買取専門店で18歳未満や高校生の買取対応ができないのは、これらの業者運営に欠かせない下記2つの法律や条例による影響と考えられる。
古物営業法によるルール
盗難品の売却防止や盗難品の早期発見を目的とした古物営業法は、全ての買取業者に関わる大事な法律だ。古物営業法の中では、「18歳未満の人から古物を買い受ける際には、金額に関わらず保護者の同意確認もしくは同伴が必要」と定められている。
青少年健全育成条例によるルール
買取業者各社で18歳未満の買取に厳しい基本ルールを設ける背景には、青少年健全育成条例による影響も大きく関係している。大手買取業者が多く存在する愛知県では、「青少年が保護者の同意または委託を受けた場合、その他正当な理由がある場合を除き、青少年から古物を受け取らないようにしなければならない」という厳しい規定を設けている。
これらの法律によって18歳未満の買取ができない理由
古物営業法と青少年健全育成条例には、「18歳未満の高校生がトラブルに巻き込まれることを防ぐ目的」という共通点がある。またこれらの法律に基づき古物売却の際に親の同意を必ずとることにすれば、中高生が万引きで盗んだ物を売却するといった問題も予防しやすくなると言えるだろう。
買取可能年齢を20歳に引き上げる業者も増えている
子供の貧困という社会問題の影響でさまざまなトラブルに巻き込まれる未成年者が増加傾向にある近頃では、買取可能年齢を18歳から20歳に引き上げる業者も増え始めている。
また古物営業法や青少年健全育成条例における青少年の定義には「婚姻によって成年に達したとみなされる者は除く」という例外も書かれているため、買取を申し出たお客様に対して「結婚しているか?独身か?」の確認ができない業者側ではトラブルを回避するために対象年齢を20歳に引き上げる動きが出始めているのだ。
こういった動向が本格化すると、今まで以上に高校生や未成年者本人が買取業者を利用しづらい状況が生まれると考えて良いだろう。市場動向によって生じた基本ルールの変更に戸惑わないためには、店舗への同伴や同意書作成に欠かせない親との関係を良好に保つことも必要だと言えそうだ。
18歳未満はまず親から許可をもらおう
18歳未満の高校生がゲームやCD、漫画本などを売却するなら、まず親に「これらのアイテムを買取業者に持ち込んで現金化をしたい」といった話をして許可をもらう必要がある。買取業者の存在やシステムを知らない親がなかなかOKの返事をくれない場合は、こういった専門店の安全性をきちんと伝えることも忘れないようにして欲しい。
18歳未満に用意されている3つの買取方法
買取業者各社のサイトを見ていると、大半のショップが下記3方法のいずれかで未成年者や高校生に対する受付対応を行っていることに気付かされる。
親に同伴してもらって売却をする
親の同伴を必要とするショップでは、「親の本人確認書類の提出」もしくは「高校生自身の本人確認書類+店頭で記入する親の同意書」のどちらかで買取受付を行なう傾向がある。親の同意書を提出する際には、親の本人確認書類の添付も求められる可能性があるため、店頭に行く場合は必ず自分と親の両方が本人確認できる準備をしていくべきだと言えるだろう。
親に同意書を書いてもらって売却をする
買取業者の中には、高校生本人が持参した親の同意書を受け取って査定受付を行なうところもある。店頭買取する場合は、査定手続きを始める前に親に本人確認の電話をすることもあるため、注意が必要だ。
親の本人確認書類で売却をする
18歳未満の高校生に対して買取NGとする業者では、トラブル防止のために親の本人確認書類を使って親の名義で買取対応をしている。この場合は高校生自身の本人確認や同意書は不要となるため、時間的に余裕のある両親にお願いをして窓口が比較的空いている平日にマイカーで持ち込んでもらっても良いかもしれない。
18歳未満がゲームやマンガの買取査定をする際の注意点
18歳未満が買取依頼をする上で最も注意すべきなのは、「絶対に同意書を自筆で偽造しないこと」だ。高校生本人が親の文字を真似て作成した同意書が偽物だとバレた場合は、私文書偽造罪で罰せられる可能性もある。
また売却するマンガやゲームが万引きによる盗難品だった場合は、被害を受けた店舗への損害賠償責任が問われることもあるため、同意書を取らずに安易な気持ちで行なう売却によって自分が犯した罪が大きく膨らみ、高校生自身では責任を取り切れなくなる可能性もあると考えた方が良いだろう。
このような実態から考察すると、まだ社会で仕事をしていない18歳未満の高校生は「万が一のトラブルが起きた時に親に責任を負ってもらう」といった意味でも親権者の同意書や同伴が必要不可欠だと言える。
フリマアプリで売る
ゲームを売る場合は、トレカ・ゲーム専門フリマアプリ magiを使ってみよう。年齢制限はなく、親権者の同意が取れれば利用可能だ。
まとめ
古物営業法や青少年健全育成条例などの法律によって買取を行なう上での厳しい基本ルールや手続きを要する高校生でも、親をきちんと説得して同意をもらえば大人と同じ査定額でマンガやゲームを売却できると考えて良いだろう。親から同意をもらうことは少し面倒かもしれないが、自分の身をトラブルから守る良策と考えれば絶対に行なうべきことだと言えそうだ。
保護者の同意が得られた方、18歳以上の方には下記のコラムも参考にしていただきたい。
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