iPhoneの売却をする際、一番気になるのは、端末内のデータだろう。買取業者でデータの消去をしてくれるが、正直不安に感じるだろう。本コラム内には、iPhone内のデータの消去方法だけでなく、高く売れるコツも記載してある。安心して少しでも高くiPhoneを売却するために、是非参考にしていただきたい。
CONTENTS
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iPhone初期化前にしておくこと
使用していたiPhoneを査定に出す事前準備として、初期化する前にしておくことがある。
- ・「iPhoneを探す」設定解除
- ・Apple Payに登録した交通系ICカードの削除
- ・Apple WatchやAirPodsのペアリング解除
- ・使用済みiPhoneのデータバックアップ
- ・AppleCare加入者は解約する
「iPhoneを探す」設定解除
iPhone端末から「iPhoneを探す」設定解除がされていない端末は買取不可になるケースがある。査定前に解除されているか確認しておこう。
設定解除の手順
- 「設定」>ユーザー名>「探す」>「デバイスを探す」>Apple IDのパスワードを入力>「オフ」にする
Apple Pay登録の交通系ICカードを削除する
交通系ICカードはApple Payへの登録が1つの端末にしか設定できない。そのためデバイスから削除しておく必要がある。デバイスから削除後しても、サーバーにデータが保存されているため、新しい端末へ移行が可能だ。
交通系ICカード削除手順
- 「Apple ウォレット」アプリを開く>「お使いの交通系ICカード」をタップ>「詳細ボタン」をタップ>「このカードを削除」> 確認のため「削除」をタップ
Apple WatchやAirPodsのペアリング解除をしておく
Apple Watchとペアリングしている場合は、解除が必要である。
- 1.iPhone本体の「Watch App」を開いて「マイウォッチ」を選択
- 2.ペアリングされているApple Watchから解除したい内容をタップ
- 3.「Apple Watchのペアリングを解除」を選択
- 4.再度同じ内容で確認されるため、解除を押す
これでペアリングの解除は完了だ。また、Apple Watchに「アクティベーションロック」がかかっている場合は、Apple IDのパスワードの入力が必要になる。アクティベーションロック解除については、後述しているのでそちらを参考にしてほしい。
AirPodsの設定解除方法
- 1.「設定」から「Bluetooth」または「お使いのAirPods」を選択
- 2.接続済みAirPods表示横にある「詳細情報ボタン」タップ
- 3.「このデバイスの登録を解除」をタップ
- 4.確認のためもう「このデバイスの登録を解除」再度タップ
新しいiPhoneやiPadが手元にある場合のバックアップ
- iOS 12.4以降:クイックスタート機能を使用しiOS端末へデータ移行
- iOS 12.4 以前:FinderやiCloudでのバックアップ機能を使用しiOS端末へデータ移行
クイックスタートを使用すると、データ移行が手軽におこなうことができる。iOS 12.4 以前のデバイスは、FinderやiCloudを利用したバックアップとなるため、デバイスのiOSのバージョンが最新になっているか確認しておくとよいだろう。
クイックスタートの手順
クイックスタート利用条件はiOS12.4以降搭載のデバイスだ。またデータ移行中は両方のデバイスが使えない状態になってしまう。移行時間はデータ容量により個人差があるため、データ移行作業の時間を考慮しておこう。
- ・データが入っているデバイスがWi-Fiに接続とBluetoothが有効か確認
- ・電源をいれた新しいデバイスを元のデバイスの横におく
- ・画面案内が表示される表示されない場合は電源を入れなおす
- ・Face ID または Touch ID を設定
- ・データの転送方法「iCloud からダウンロード」または「直接データを転送」を選択
- ・データ移行中は電源につないだままにする
参考サイト:クイックスタートを使って新しい iPhone や iPad にデータを転送する|Apple
バックアップ方法の確認
使用していたiPhoneのデータは、初期化前にバックアップをとっておこう。初期化を行えば、あわせてデータの削除も行われてしまう。バックアップの方法は、お手元の端末の状況に応じて方法が異なる。ここでは主に2つ「iCloud バックアップ」と「コンピュータで作成するバックアップ」について事前に確認しておきたいことを紹介する。
iCloud バックアップの注意点
iCloud バックアップを使用する場合は、Wi-Fi接続ができる環境で行うこと。 またiCloud ストレージの容量が必要な容量がないと「容量が足りません」という警告表示がでる。
iCloud無料ストレージ5GB以上を必要とする場合は、iCloud バックアップサイズを減らす、有料のiCloudストレージプランへアップグレードまたは、コンピュータでバックアップの選択を検討しよう。
iCloudでバックアップされないデータ
- ・既にiCloud に保存、同期されているデータ(カレンダー、連絡先など)
- ・iCloud 写真
- ・ほかのクラウドサービスを利用しているデータ(Gmailなど)
- ・Apple メール
- ・Apple Pay(情報と設定内容)
- ・Face ID/Touch ID(設定内容)
- ・App Store のコンテンツやミュージックライブラリ
パソコンを使用したバックアップの注意点
事前にiPhoneの「パスコード」を確認しておこう。iPhoneをUSBケーブルでPCとの接続を行う。またiPhoneのパスコードを使用するので、すぐわかるようにしておくと便利だ。
バックアップの暗号化
「バックアップの暗号化」を設定しないと移行されないデータがある。バックアップの暗号化の設定とパスワードの作成をしておくことで、バックアップできるデータは以下のとおり。
- ・保存したパスワード
- ・Wi-Fi 設定
- ・Web サイトの履歴
- ・ヘルスケアデータ
- ・通話履歴
「バックアップの暗号化」してもバックアップされないのは
- Face ID、Touch ID、デバイスパスコードのデータは含まれない
Macの「Finder」を使ってバックアップをする
Mac「Finder」を使用したバックアップは、macOSのCatalina以降を搭載したMacから利用ができる。
参考サイト:Finder でバックアップする|Apple
WindowsのPCを使ってバックアップをする
WindowsのパソコンでiPhoneのバックアップする際は、iTunesを使用する。パソコンにない方はiTunesのダウンロードをしておこう。
参考サイト:Windows パソコンの iTunes で iPhone、iPad、iPod touch をバックアップする方法|Apple
iPhone売却前に必ず行う4つの作業
iPhoneの売却前に必ず行うのは、大きく分けて以下の4つである。
- 1.アクティベーションロックの解除
- 2.サインアウト
- 3.初期化
- 4.アクティベーション
ただ、それぞれ行う際の注意点があるので、ひとつひとつ確認しながら行なっていこう。
1.アクティベーションロックを解除する
アクティベーションロックとは、万が一デバイスが紛失や盗難にあった場合に、他人に悪用されないよう、ロックをかける機能のことである。
このアクティベーションロックがONのままだと、初期化して新たな持ち主の手に渡った際に、元のIDとパスワードがわからないため、操作ができなくなってしまう。
そして、ここであらかじめアクティベーションロックを解除しておかないと、初期化をしてデータを削除した後もiPhoneにロックが掛かった状態となってしまうので注意しよう。
解除方法
アクティベーションロックの解除方法は以下の通りである。
- 1.iPhone本体の「設定」→ユーザー名を開くと上部に「AppleID」と表示される
- 2.iCloudを押下
- 3.スクロールして「iPhoneを探す」を押下
- 4." iPhoneを探す "をオフにする
- 5.Apple IDが求められたら入力して「オフにする」を押下
- 6.再度" iPhoneを探す "画面でオフになっていることを確認
アクティベーションロック解除後は、iCloudに登録しているAppleIDメールアドレスに「設定が無効になった」旨のメールが届くので、再度確認しよう。
2.サインアウトする
次に、iTunes Store、App Store、iCloudからサインアウトする。 サインアウト作業の前にバックアップを忘れてしまうと、iCloud上にデータが移行されないのはもちろん、iPhoneからもデータがなくなってしまうので、確実にバックアップができているか、今一度確認しておこう。
ちなみに、Apple Payに登録されたカード情報などは、サインアウトする時にApple Payが無効になりカードは削除されるので、安心できる。
iTunes StoreとApp Storeのサインアウトのやり方
- 1.iPhone本体の「設定」→「iTunes StoreとApp Store」を押す
- 2.表示されているApple IDをタップ
- 3.「サインアウト」を選択
iCloudのサインアウトのやり方
- 1.iPhone本体の「設定」→ユーザー名を開くと上部に「AppleID」と表示される
- 2.画面をスクロールし、最下部にある「サインアウト」を押す
- 3.「Apple ID」の入力を求めるポップアップが表示されるので、パスワードを入力
- 4.入力後、「オフにする」を押す
- 5.「データのコピーをこのiPhoneに残しますか?」と聞かれるので、全てオフにし、画面右上の「サインアウト」をタップ
- 6.「本当によろしいですか?」とのポップアップが表示→「サインアウト」を押す
- 7.iCloudデータが削除される
3.iPhoneを初期化する
データバックアップやペアリング解除など事前準備が完了したら、いざiPhoneの初期化作業へ移行しよう。
初期化はiPhone単体で行う
iPhoneの初期化には "iTunesに接続して初期化" する方法と、"iPhone単体で初期化" する2つの方法があるが、前者は絶対に行わないよう注意してほしい。
iTunesにつなげたまま初期化してしまうと、iOSが自動的に最新バージョンになってしまうのだ。最新バージョンの何がいけないかというと、バージョンアップしたことで、買取の際に減額の対象となってしまう可能性があるのだ。
一般的に購入時のバージョンを維持している場合に比べ、最新版にアップデートするとバグが起きやすくなる傾向にあるらしい。そのため、購入当初のままのバージョンで売却できるよう、"iPhone単体で初期化"を行うように気をつけていただきたい。
初期化の手順
- 1.iPhone本体の「設定」→「一般」を選択
- 2.「リセット」から「すべてのコンテンツと設定方法を消去」を選択
- 3.パスコードを入力
- 4.「iPhoneを消去」を押す
- 5.もう一度消去の確認を求められるので、問題がなければ「iPhoneを消去」を選択
- 6.iPhoneがAppleマーク画面になり、初期化が開始
これで初期化作業は終了。 すべてのデータとメディアがiPhoneから消え、工場出荷状態になる。
4.アクティベーション
アクティベーションロックを解除したし、初期化もデータも削除も完了した。ここで、やっと売却に出せる。と思いがちだが、やらなくてはならないことがまだある。それはアクティベーションだ。買取業者に売却するなら、アクティベーションを行なってから持ち込むよう依頼されることも少なくない。また、設定してなければ減額や買取不可とする厳しい買取業者も存在する。
アクティベーションというのは、iPhoneを利用可能にするための開始設定のこと。査定時に迅速に動作確認をするためにも、事前のアクティベーションが必須となっているようだ。
アクティベーションの手順
アクティベーション操作にはSIMカードが必要になるので、現在使用しているSIMカードを差し、「新しいiPhoneとして設定」する。
- 1.初期化が完了したiPhoneの電源を入れ、「こんにちは」と表示されたら右にスワイプ
- 2.「日本語」を選択
- 3.国または地域を選択:「日本」
- 4.キーボード:「次へ」
- 5.Wi-Fiネットワークを選択:表示欄の中から該当のネットワーク名をタップ
- 6.パスワード入力:該当のWi-Fiのパスワードを入力→接続
- 7.位置情報サービス:「位置情報サービスをオフにする」
- 8.位置情報サービスをオフにしますか?:「OK」
- 9.TouchID:「TouchIDを後で設定」
- 10.TouchIDを後で設定をあとで設定しますか?:「続ける」
- 11.パスコードを作成:「パスコードオプション」→「パスコードを追加しない」→「続ける」
- 12.Appデータ:「新しいiPhoneとして設定」
- 13.Apple ID:「AppleIDをお持ちでないか忘れた場合」→「”設定”で後で設定」→「使用しない」
- 14.利用規約:「同意する」
- 15.Siri:「Siriを後でオンにする」
- 16.診断:「送信しない」
これでアクティベーションが完了するので、SIMカードを抜いておこう。
※注意事項
アクティベーションはこれで滞りなく完了したが、ここで注意点がある。 実はSIMカードを抜いてもiPhoneの中の "連絡先" を開くと、ページの上部に自分の電話番号が表示されたままとなっているのだ。
残ってしまった電話番号は、
- 1.SIMカードを抜く
- 2.「設定」から「一般」を開く
- 3.スクロールしていき、下部の「リセット」を押す
- 4.「ネットワーク設定をリセット」を押す
の順に選択していけば完全に削除される。 再度 "連絡先" からページを開いて消えていることを確認しておこう。
使用していたiPhoneを高く売るには?
使用していたiPhoneは、できるだけ購入時の状態に近いキレイな状態で売却することをしておこう。より高くうるためにしておきたいことを紹介する。
買取前にデータ削除や初期化を行うのは、もはやマナーと言ってもいいだろう。
付属品も査定に出そう
購入時の付属品などが残っていれば、査定時に一緒に出すことをオススメする。
iPhoneの付属品一覧
iPhoneの付属品というのは、以下のものを指す。
- ・iPhoneが入っていた箱
- ・Apple純正のイヤホン
- ・充電用のケーブル
- ・USB電源アダプタ
もちろん本体のみでも買取は可能だが、付属品の有無で買取金額が大きく変わってくる。売却先によっては付属品完備であれば買取金額に2,000〜3,000円UPする可能性もあるのだ。残っているのであれば、必ず一緒に査定に出そう。
iPhone本体が故障している場合
iPhone本体が故障している場合は、修理業者へ出すことはせずに、できるだけキレイな状態にしてジャンク品や動作不良でも買取している業者や、Appleの下取りサービスを利用するなど検討しよう。
SIMロック解除をする
iPhone13以前のSIMロック端末であれば、買取査定に持ち込む前にSIMロック解除をしておくことでより高く売れる場合がある。通常査定額に最大5,000円上乗せなど買取業者が行うキャンペーン開催している場合がある。
SIMロックされている端末かどうか確認方法は以下のとおりだ。各通信会社の店頭窓口でもSIMロック解除の手続きができ、自分で各キャリアの公式サイトからSIMロック解除をすることも可能だ。2023年10月1日以降は無条件で無料で解除ができる。
SIMロック端末の確認方法
- 「設定」>「一般」>「情報」>「SIM ロック」を選択→表示※「SIM ロックなし」であればSIMロックされていない
参考サイト:SIMロック解除済みで買取金額最大5,000円UP|イオシス
買取業者を比較する
せっかく売却するなら、なるべく高く買い取ってもらいたいと考えるものだろう。iPhoneに定価はあっても、買取業者ごとの買取価格はかなりの差が出る。それぞれに買取基準が異なり、基準に沿って買取価格を決めているからだ。
例えば、キャリアごとに買取価格に差をつけている業者、iPhone本体のカラーによって価格差がある業者、内容によってはジャンク品であっても減額なしの業者などさまざま。そのため、最低でも3〜4社は比較検討し最も条件がある買取業者と取引を進めよう。
比較するなら、口コミチェックも大切
当コラムを掲載しているヒカカク!では、様々な買取業者を利用した方による口コミを紹介している。また、買取業者を買取価格順に紹介するランキングなども掲載されている。自分のiPhoneの機種を検索すればすぐにランキングとして反映されるので、候補の業者も早く見つかるだろう。
買取業者のページへ進めば、利用者の口コミも閲覧できる。価格だけではわからない接客やサービスなども知ることができるので、ぜひ活用していただきたい。
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まとめ
今回は、iPhoneの初期化・リセット・アクティベーションや、売却時の手順についてまとめた。iPhoneは重要な個人情報の詰まった精密機器のため、簡単にはデータを消すことができない仕様になっている。しかし、ここまで徹底して自分で設定してこそ得られる安心があるのだ。そして事前準備をしっかり行ない、スムーズな取引へつなげていただきたい。その際にはぜひ、ヒカカク!にて買取業者を比較し、最適な業者を探してみてはいかがだろうか。
この記事を監修した専門家