本コラムでは、円山応挙の買取事情について取り上げて紹介していく。
ここで紹介するような有名画家などの作品を売却する際には、他の買取と同様に考えてはいけない。特に美術品や骨董品価値があるものの買取は難しく、大きく損失してしまう可能性も高いからだ。
その理由は美術品や骨董品の価値は驚くほど高額な金額で売れる可能性を秘めているものの、専門でない場合に適切な査定ができないことがある。そればかりか、悪徳な業者が多いため、最悪なケースでは詐欺にあってしまうこともないとは言い切れない。
つまり、美術品や骨董品での買取では、基本的な知識や情報を身につけておくことで、リスク回避の確率もあげられるというわけだ。ここで、「円山応挙」を軸として、ある程度の知識や情報は押さえておこう。
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
円山応挙について
本コラムでは、円山応挙の買取市場の価値や相場などを紹介していく。だがその前に、ここで高額買取される有名画家の1人として取り上げる円山応挙が「どのような画家であるのか」を掴んでおくべきである。
円山応挙は江戸時代中期〜後期の画家
円山応挙は江戸時代中期~後期に活躍した日本を代表する画家のひとり。現代では写生派の祖と言われている日本を代表する画家の一人だ。
夏雲、雪汀、懐雲、仙嶺、洛陽山人、鴨水漁夫など、多くの別号を持っている。
有名な話として、諸説はあるものの「足のない幽霊」を描き始めた画家と言われることが多い。
円山応挙は日本芸術に多大な影響を与えた画家
円山応挙とにかく美術品のなかでも人気のある有名な画家で、日本芸術に多大な影響を与えた。
呉春、長沢蘆雪、森徹山、源琦など著名な弟子を多く輩出し、円山応挙を祖とするこの一派は「円山四条派」と呼ばれている。
また、現代にまでその系譜を引く京都画壇の源流にもなってる。
円山応挙の歴史
20代には眼鏡絵の制作に携わる
円山応挙は京都の農家の次男として生まれた。幼少期の詳しいことは明らかになっていないが、10代で京へ行き、鶴沢派の画家・石田幽汀に教えを請うたとされる。
20代になると、京都の玩具商に勤め、「眼鏡絵」の制作に携わっていた。「眼鏡絵」は西洋の遠近法を応用して描かれたもので、「覗き眼鏡」と呼ばれる凸レンズをはめ、箱から見ると立体的に見えるという手法を用いている。
名前に込められた決意
有名なものとして、円山応挙の名には「銭舜挙(中国の画家)に応ずる」つまり、中国の大家に劣らぬ作品を生み出すという彼の決意が込められているという話がある。
作品の傾向
その修行時には、『石山寺図』『四条河原遊涼図』『賀茂競馬図』『三十三間堂図』『円山座敷図』などの京都の風景を描いた作品を残した。
晩年の円山応挙の作品はそのような肉筆浮世絵とは違う手法のものが多くなるが、『四季遊戯図巻』『見立江口の君図』などは、浮世絵の様な雰囲気を持つ作品である。
円山応挙の作品例
- 『龍門鯉魚図』
- 『大瀑布図』
- 『鯉図』
- 『七難七福図巻』
- 『孔雀牡丹図』
- 『雪松図屏風』
- 『雲龍図屏風』
- 『藤花図屏風』
- 『写生図鑑』
- 『雨竹風竹図屏風』
- 『大乗寺障壁画』
- 『金剛寺障壁画』
- 『金比羅宮障壁画』
- 『保津川図屏風』
- 『群獣図屏風』
- 『木賊兎図』
- 『見立江口の君図』
- 『四季遊戯図巻』
- 『梅の枝を持つ立美人図』
国宝・重要文化財になっている作品
雪松図屏風:国宝(三井記念美術館所蔵)
『雪松図屏風』は円山応挙の最高傑作とされ、代表的な技法である「付立て」を見ることができる。さらに圧倒するのは、幹や枝に乗る雪が、雪として描いたものではなく、紙の白色をそのまま残している点だ。
藤花図屏風:重要文化財(根尾美術館所蔵)
写実様式の真骨頂と評されている。制作の意図など詳細について、不明点が多い作品でもある。
七難七福図:重要文化財(承天閣美術館所蔵)
『七難七福図』は表題の通り、7つの難と7つの福を表しており、難を表す天災巻と人災巻、福を表す福寿巻の3巻で構成される絵巻物。空想上の天国・地獄を絵で表現しても伝わらないと悩んでいた圓満院祐常から依頼を受けた作品である。そのため、絵巻からは、仏教の教えや悪人・善人の表現などが読み取れ、完成までに4年の月日を要したと言われている。
『雨竹風竹図屏風』:重要文化財(圓光寺所蔵)
『雨竹風竹図屏風』は紙本墨画。雨の粒も風の筋も書かずに、雨に打たれてしなる様子や風が吹く様を描き分けている。円山応挙の水墨画の最高傑作と評されている。
『雲龍図屏風』:重要文化財(岐阜・法人所蔵)
渦巻く雲と2頭の龍が書かれている。雲には滲みやぼかしの技法、龍の鱗には金泥が使われている。
『孔雀牡丹図』:重要文化財(承天閣美術館所蔵)
誠実に孔雀の色を再現した『孔雀牡丹図』。背景が省略して描かれているために、孔雀が際立っている。
『波濤図』:重要文化財(金剛寺所蔵)
金剛寺本堂の32面の襖に描かれている『波濤図』。金剛寺は、円山応挙の生まれ故郷である。
『金剛寺障壁画』:重要文化財(東京国立博物館所蔵)
円山応挙は、金剛寺本堂に56面にわたり障壁画を描いた。『金剛寺障壁画』はもともと金剛寺にあったが、東京国立博物館に寄進された。
『松に孔雀図襖絵』:重要文化財(大乗寺所蔵)
円山応挙が一門をあげて書き上げた『松に孔雀図襖絵』。大乗寺の「孔雀の間」の16面の襖に描かれている。
『金刀比羅宮表書院障壁画』:重要文化財(金刀比羅宮所蔵)
金刀比羅宮の表書院を飾る『金刀比羅宮表書院障壁画』は、金刀比羅宮が持つ美術品の中でも名品の誉れ高いものと言われている。円山応挙による「鶴の間」「虎の間」「七賢の間」「山水の間」の障壁画とともに、金刀比羅宮の建物が重要文化財に指定されている。
『保津川図屏風』:重要文化財(株式会社千總所蔵)
八曲一双の屏風絵の『保津川図屏風』。円山応挙の絶筆の作品として知られている。
『花鳥写生図巻』:重要文化財(株式会社千總所蔵)
動物、昆虫、植物などがさまざまな角度から客観的に描写されている。
『雪梅図襖絵』:重要文化財(草堂寺所蔵)
『雪梅図襖絵』は、『雪松図屏風』の先駆けである。草堂寺本堂が完成した際に障壁画を描く約束で送った作品だ。
円山応挙が手がけた作品の価値について
数々の日本画や掛軸、古書は、骨董品として非常に価値が高い。人気で、なおかつ保存状態が良ければ、数百万の値段がつくこともあるだろう。
また、円山応挙が手がけた作品の買取市場での取引件数は多いが、まだ世に知られていない円山応挙の作品は少なくないと言われている。もし、円山応挙の未発表の真作が見つかったら、かなり価値があるとと考えられる。
しかしだからこそ、贋作や模倣品は多い。精巧であれば多少は価値があるものとして評価されるかもしれないが、基本的に贋作の価値は著しく低いと言える。
円山応挙が手がけた作品の買取相場はどれくらいなのか
損をするリスクを回避するために、買取を考えたときに売るモノの買取相場を把握しておくことは大事である。最後に、円山応挙の作品がどれくらいの価値で売れるものなのかについて紹介していこう。
高額な美術品・骨董品の買取金額は情報が少ない
円山応挙作品の買取相場をリサーチしてみたが、この円山応挙の買取金額を情報開示している業者はほとんどいなかった。そのため、円山応挙作品の買取相場は明確にはわからない。
美術品や骨董品など、芸術作品の買取金額はわからないのが通例である。高額金額になる可能性の高いモノは、各業者が明確な金額開示を避けているためだ。逆に言えば、金額開示がされていない有名画家の作品は、高額買取される可能性が高いと言える。
プロでなければ査定は難しい
美術品や骨董品は鑑定が難しいため、ショップや業者によって買取金額が変わることが多い。状態の良さも買取金額に影響するため、プロが鑑定・査定をしなければ、明確な買取金額というのもわからない。
原画は数十万から数百万も珍しくない
そのため、円山応挙の原画であれば、非常に高価な金額となるだろう。物によっては、300万円以上の値段がつくことも期待できる。有名画家の買取金額は、数十万円から数百万の金額に上ることが珍しくない。さらに高額な絵であれば、数千万もの鑑定額が付くこともある。
贋作・模造品の場合に基本的に売却できない
円山応挙が手がけた作品の模倣品や贋作は買取不可となるだろう。なぜなら、偽物を仕入れると販売ができず、そのまま店側は損失になってしまうからである。
買取実績が多い専門店で売るのがオススメ
作品を売りたいと思った場合に、ネットオークションや質屋を利用する方法がある。しかし、贋作だと発覚した際のトラブルや専門知識がある人がいないなど、価値がある美術品・骨董品は売却ハードルが高い。そこで、オススメしたいのが、美術品・骨董品に詳しい専門店で査定依頼・売却することである。
前述の通り、買取実績として金額を掲載しているケースを見つけることは難しい。だが、買取実績が多いということは、利用者が納得して売った事例が多いことを意味している。買取実績数を参考に査定先を決めても良いだろう。ここでは、買取実績が多い買取業者を紹介する。
八光堂
[hika_blog_card store_id=207]TV出演を多数している八光堂は、「円山応挙を少しでも高く、他社に負けない価格で高額に買取いたします。」という文言で円山応挙の買取募集をしているため、高く買い取ってもらえる期待が高い。自社でオークションを実施するだけでなく、国内外のコレクターに渡すノウハウを持っているため、高く買い取ることに成功しているそうだ。
自信があるためか、本来はなかなか出さないはずだが、円山応挙の作品の買取実績とともに、実際に買い取った金額を記している。高いものでは、「雪柳狗子画 川端玉章極 中島来章お手紙付」690万という値段がついている。
ご相談、見積もり、鑑定、出張、手数料、すべて無料。査定をお願いしたい場合に、電話での来店予約や出張買取だけでなく・LINE・メール・オンラインのビデオ通話といった手軽な方法も取れる。作品がわかっている場合には、作者、図柄、サイズなどを伝えれば、概算を出してもらうことも可能なようだ。
総合美術買取センター
まずは電話やメールで無料査定が出来る点で、総合美術買取センターも問い合わせしやすいだろう。
残念ながら、円山応挙の買取実績は掲載されていないが、買取相場が20万程度と言われている高塚省吾の作品などを買い取っている。
[hika_blog_balloon type=supervisor blog_supervisor_id=12] 美術品の場合に、鑑定で数万円取られるケースも少なくありません。無料で行ってくれるところの方が査定を頼みやすい人は多いのではないでしょうか。入念にリサーチしてから売ろう
円山応挙は国内だけでなく、世界的にも人気の作家であるため、円山応挙の作品が本物であれば、骨董的な価値が付き高額査定となるだろう。
数百万円から作品の状態によっては数千万円の買取額がつくこともあるため、すぐに売却を決めず、入念にリサーチをしてから売るよう心がけよう。
作品の価値をまずは知るために無料で鑑定して貰うのも良いだろう。価値を知ってから売るかどうかは決めればよい。
↓無料査定スタート↓
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策