斉白石(サイハクセキ)は、1900年代前半に中国で活躍した、画家、書家、そして印章を作成する篆刻(てんこく)家である。同じく中国で活躍した絵画家・篆刻家である陳半丁、陳師曽、凌文淵とともに、京師四大画家とよばれている。
中国近代絵画の巨匠とも呼ばれており、自身の作品がモチーフになった中国切手なども存在。オークションなどでは価格がついている。2019年には京都国立博物館にて、日中平和友好条約締結40周年記念で斉白石の名品である「魚蝦」などが展示され、展覧会での全集の図録画集が販売されている。
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斉白石とは
今の中国・湖南省に生まれ、絵を描くのが好きな子供であった斉白石は、大工の仕事をしながら絵を描いていたと言われている。
本格的に絵の勉強を始めたのは20代後半。最初は花鳥画や山水画などを学び、その後、書道や篆刻を学んだとされる。
群を抜いた才能の持ち主であった斉白石は、様々な画法を次々と吸収していった。師匠である湖沁園をはじめとする有名な画家から多くを学びながらも独特の画風を確立し、世界的に評価される画家となった。なかでも、草花や虫などを描いた作品が有名だ。
紅花墨葉
斉白石は、40代の頃に中国各地をまわり、見聞を深めたというエピソードも有名である。「五出五帰」、つまり、5回に渡って各地を回った。そして、その後の10年は「家居十年」と呼んで、作品の制作に没頭した。
この経験により、斉白石の画や印などの作風が大きく変わり、深みが出て、より評価が高くなった。そしてその後、有名な「紅花墨葉」という画風を確立したのである。
中国国家から与えられた称号
中国絵画に大きな影響を与えた斉白石は、「人民芸術家」という非常に名誉な称号を共産党より与えられている。90歳を超えてもなお現役で画を描き続け、1年で600以上の作品を描いたと言われている。
有名な作品と買取価格相場
多くの作品を残した斉白石。小さな作品でも1,000万円前後で取引されている。有名な作品や大作であれば、億単位になることも多い。なかでも特によく知られている作品を挙げていこう。
松柏高立図 篆書四言聯
晩年まで活躍していた斉白石の、80歳前後のころの作品である。松や鷹などが描かれた、266cm×100cmの大きな作品だ。
この作品は、2011年5月の中国国内オークションで4億2550億元(約53億6500万円)で落札された。この落札額は中国の近代絵画のなかでは最高額と言われており、世界中で大きなニュースになった。
群龍入海图(百虾图)
4mある大きな画に海老が120匹以上描かれている、有名な画である。同じく中国国内オークションで1億元以上で落札されている。オークションは6千万元でスタートし、およそ1分の間に1億円にまで跳ね上がったという人気作品である。
斉白石の描く海老の画は他にもあるが、その描写はとてもすばらしいと評価されている。
なんでも鑑定団で出された価格例
2016年に『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京系)「斉白石の掛軸」に500万円の価格がついた。
また、2019年には「斉白石の画帖」が持ち込まれ、5万円の価格が表示された。このときは、「斉白石の作品ではないが贋作でもない」という評価がついているのが面白い点だ。書道でいう虫賀六符の臨書で、白石の署名の下に手書きの印章があるため、贋作と言えないのである。もし本物なら、5,000万円の値段がついたという。
高く売れる骨董絵画とは
美術品の買取価格は、リーマンショックにより大幅に下がったと言われている。しかし、人気のある作品は取引されている。高額買取されている作品の特徴を紹介しよう。
有名作家の作品
骨董絵画の価値は、作家により大きく違う。有名で人気のある画家の作品は、どれも高額で売買されている。日本国内のみでなく、世界的に有名な画家の作品は特に高額査定されている。
斉白石は、非常に有名で人気の高い画家である。高価買取が期待できるだろう。
保存状態
とても重要であり、作品の価値を大きく左右するのが、作品の保管状態である。特に絵画の場合は、温度や湿度、ほこりなどの環境により劣化しやすい作品である。
汚れやシミ、カビ、破損などがあると価値が大きく下がってしまうので、外に出さずにしまいこんである作品があれば、時々出し、状態を確認するようにしよう。絵画の表面を見るだけでなく、裏側などのすみずみまで見て、箱に間違いがないかを確認しよう。
付属品は取っておく
付属品は揃っていれば揃っているほど買取額が上がるので、きちんと揃っているかを確認しておこう。
絵画の虫干し
虫干しに適した季節は春である。しまってあった絵画を取り出し、日光や風が直接当たらない、室内の換気の良い場所に置いて、乾燥させる。締め切った部屋ではなく、外の空気の入ってくる部屋で行うのがポイントだ。
また、良い状態で保管するためには、その作品だけでなく、収納している箱や包んである紙なども一緒に虫干しをしたい。包んである紙は、もし破損や劣化しているようなら取り替え、きれいな紙で包んで保管しよう。
破損が見つかったら
虫干し時に、絵画が剥がれてきたり破損していたりという問題が見つかったら、すぐに画廊や修復専門業者に相談しよう。時間がたつと破損箇所が広がり、修復代金も高くなるので、早めに修復をすることをおすすめする。
買取方法は主に出張・宅配・店頭の3種類
出張買取の特徴
美術品の買取は出張買取が非常におすすめである。なぜならば、宅配買取や店頭買取の場合、自分で美術品を動かす必要性が出てくる。素人が美術品を触ることは非常にリスクが高いことであるため、プロに見てもらうまで動かさない出張買取は非常に合理的である。
基本的に電話やメール、専用フォームから日程の予約をする。その場で査定し、金額が提示されるケースが多いだろう。
宅配買取の特徴
宅配買取も、基本的にいきなり送りつけない。まずは、電話か問い合わせフォームから問い合わせる形となるだろう。
宅配買取に対応している業者の中には、専用の宅配キットを用意していることが少なくない。オペレーターのヒアリング後、宅配キットが手配される。サイズにあった箱を用意してくれたり、梱包方法について話があったりすることもあるだろう。
宅配キットは、基本的に、必要な梱包材や送付状などがまとめてセットになっているため、宅配キットが届いたら梱包して送るだけとなる。といっても、梱包には非常にこだわることがカギとなる。梱包によって美術品を保護しなければ、輸送中に思わぬトラブルに巻き込まれて美術品が傷ついてしまったり破損してしまう場合がある。
商品が届き次第査定が行われ、査定額を提示しくれる。その金額に納得すれば取引が成立となり、代金が振り込まれる。キャンセルとなった場合には返送料を負担して返してもらうことができる。
店頭買取の特徴
店頭買取は、買取業者の買取場まで持ち込む。基本的に飛び込み、査定のみでも訪問できるため、気軽に相談してみよう。査定は目の前で行ってくれ、どのようなものであるかという説明などを丁寧に行ってくれる。ここでも聞きたいことは全部聞いておくようにしよう。
査定額を提示してもらい、納得すれば取引成立となりその場で現金支払いとなる。高額商品や真贋鑑定など査定に時間がかかるものの場合、その日には査定金額が出ない可能性もある
出張買取よりも身構えずに目の前で査定してもらえるのが店頭買取と言えるだろう。
持ち込めなければ出張査定がおすすめ
大きな絵画の場合は特に、画廊に持ち込むのが難しいことが多い。そのような場合は出張査定にきてもらえるので、気軽に画廊に問い合せると良いだろう。
いまは宅配業者が「美術品宅配」を行なっているが、宅配便で送るというのは慎重に検討した方が良いだろう。高額な絵画を宅配便で送ると、梱包状態により擦れたり、落下により破損したりする可能性もある。たとえ保険に入っていても、破損した絵画は元に戻せない。
出張査定であれば、査定士に自宅でみてもらうことができる。その場ですぐに売却する必要はないため、複数の業者に来てもらい、その査定額を比較してから決めると良いだろう。
出張買取に対応している買取業者
出張買取は、対応エリアが限定されていたり、画家名や売りたい商品によって対応してもらえなかったりするケースも少なくない。そこで、斉白石に対応している買取業者の一部を紹介する。
raftel
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
raftel(ラフテル)は東京都台東区に店舗を構える買取業者だ。無料の出張買取を行っており、東京で斉白石作品の中国切手を15,000円で買取った実績を持つ。
出張買取は全国対応。電話もしくはメールで申し込みをし、玄関先で査定をお願いする形となる。
小川処堂
小川処堂は、「大切な斉白石の掛軸を高価買取いたします」と掲げている、岐阜県岐阜市の美術商だ。岐阜県を中心とし、愛知県や三重県、滋賀県など、名古屋周辺で無料出張買取を行っており、遺品や生前整理も対応している。
まずは無料査定をスタートしよう
作品の価値をまずは知るために無料で鑑定して貰おう。価値を知ってから売るかどうかは決めればよい。電話やメールで無料査定が出来る買取業者に総合美術買取センターがある。
↓無料査定スタート↓
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
LINE査定に対応している業者
ほかにも、LINE査定に対応している業者に頼むのも良いだろう。「簡単」「お手軽」をうたっている買取業者は少なくない上に、無料でおこなってくれるところがほとんどだ。
中国美術SoWAs
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
中国美術SoWAsは今までに100点以上の斉白石作品を扱っている。中でも、東京国立博物館展にて展示される代表作の一種「紅梅」なども取り扱った、中国美術の専門店だ。(展示されていたものとは別物)
中国人への販売ルート持っているため、近年の中国美術の人気が中国人の間で上昇していることにより、中国美術を高値で買い取れるとのこと。査定では、鑑定士による無料のLINE鑑定などを行っていると説明されている。
アート買取協会
斉白石の群蝦図を買取実績として掲げているアート買取協会は、「斉白石の買取はアート買取協会にお任せください」と掲げている。そのほかの作家の買取実績も多く、遺品整理や終活・生前整理のポイントなども説明している。
査定方法は、電話、メール、LINEのいずれか。LINEは、絵画や骨董品の写真をスマホで撮って送るだけとなっている。
おすすめの買取業者
美術品の買取は専門知識を持った鑑定士が在籍する業者に行ってもらうことを強くおすすめしたい。価値のある美術品を二束三文で売却してしまうことはとてももったいない。複数業者の比較検討や仮査定などを行って、納得のいく値段の買取をしてもらおう。
日晃堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
骨董品や古美術品の買取を行っている日晃堂は、斉白石の作品の高額買取を行っている。ホームページでは斉白石についての特集ページがあるほどである。
買取方法は、出張買取、宅配買取、店頭買取だ。出張買取は、まず電話か問い合わせフォームから問い合わせる。専属のオペレーターがヒアリング後、日程を決定する。訪問日に、立ち合いのもとで査定が行われる。その場で査定額が提示され、取引成立となればその場で現金支払いとなる店頭買取は、東京上野本店に美術品を持ち込む。
キャンセルも可能なので、比較検討をした上で決定しよう。わかりやすい解説がホームページに掲載されおり、相談だけでも受け付けているため、わからないことをきちんと相談して、いい買取をしてもらうようにしよう。
八光堂
「斉白石の買取額で他社に負けません」と強いメッセージを掲載している八光堂では、「高い鑑定技術」「豊富な販売ルート」「販売管理費の削減」の3要件を満たし、かつ業界最高水準を誇っているそうだ。買取相場も、堂々と価格を載せている。これだけ見ても、斉白石の作品と一言でいっても、買取価格に大きな差があることは明白だ。
買取相場
- 海老 1,000万円
- 蟹・海老 400万円
- 葡萄と栗鼠図 20万円
買取業者を比較するのがオススメ
美術品や骨董品は買取業者によって、査定額が大きく違うことが多い。かなり高値がつきがちな斉白石ともなれば、顕著に違いが出てしまうだろう。
他社との比較検討も行い、悔いのない買取をしたいところだ。強引な買取をおこなう業者に査定・買取をお願いして残念な思いをしてしまわないよう、口コミを確認して依頼先を決めてはいかがだろうか。価格だけでなく、自分に合う買取業者を見つけることができるかもしれない。