大阪のシンボル「太陽の塔」を作った岡本太郎の絵画は、海外市場でも高価買取の狙いやすいカテゴリだ。テレビや雑誌といったメディア出演も多かった彼の作品は、日本人にとっても馴染みの深い存在となっている。また業界内にも岡本太郎専用ページを設ける買取業者が多く見受けられるため、将来的な現金化を考えている皆さんにとっても、売却に向けた行動の起こしやすいアーティストではなかろうか。
今回は、岡本太郎という世界的な作家の魅力や現在の価値などの話をしながら、高額査定に欠かせない査定ポイントをご紹介していきたい。
本記事で紹介する岡本太郎に関する情報
- 岡本太郎は世界的に有名な超大物がかに会ったことがあった!
- 50年行方不明だった伝説の作品も……
- 記念硬貨など、絵画以外にも価値があるものが続々

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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
岡本太郎とは?
岡本太郎は、1911年~1996年まで活躍していた日本の芸術家だ。第二次世界大戦後の岡本太郎は、日本国内で積極的な立体作品や絵画作品の制作活動を続ける傍らで、沖縄文化や縄文土器に関する文筆活動も行っていた。
また1950年代以降は、テレビや雑誌などにも積極的に出演をしていたため、世界的に有名なアーティストというよりも、茶の間の人気者という形の知名度が高かった時代もあった。
岡本太郎の略歴
岡本太郎における芸術家としての才能を開花させたのは、1929年から始まったフランスでの暮らしや活動が大きく影響している。当時ソルボンヌ大学で文化人類学を学んでいた彼は、後に前衛芸術活動に参加する形となる。
また長きに渡って岡本太郎が抱えていた芸術への迷いや不安は、ポールローザンベール画廊で出会ったパブロ・ピカソの作品によって一掃されたというエピソードもあるため、彼にとってのフランスでの生活は後の活動に大きな影響をもたらしていると言える。

「夜の会」の結成
ナチス・ドイツのパリ侵攻を機に日本に帰国した岡本太郎は、第二次世界大戦の終結から3年後、花田清輝や埴谷雄高、安部公房などと一緒に「夜の会」と呼ばれる前衛芸術について論じ合う会を結成した。
岡本太郎以外は全て文芸に携わるメンバーだったこの会の活動は、唯一の出版物「新しい芸術の探求」の中でまとめられている。またその後、「アヴァンギャルド芸術研究会」への派生や、東京大学のグループ「世紀」との合流もしているため、さまざまな変遷を繰り返しながら戦後初期の日本を代表するアヴァンギャルド集団に成長を遂げたと見て取れる。
岡本太郎の芸術観
岡本太郎の芸術観は、さまざまな名言として現代まで受け継がれている。例えば、「芸術は爆発だ」、「芸術は呪術だ」、「職業は人間」といったフレーズは、彼の価値観を語る上で欠かせない存在となりつつある。
また「今日の芸術」という美術評論書の中では、「うまくあってはならない、きれいであってはならない、ここちよくあってはならない」と宣言しているため、岡本太郎は美しさや心地よさを追求する従来の芸術とは全く異なる芸術観の中で制作活動を続けていたと考えられる。
岡本太郎の代表作
- 「痛ましき腕」:真っ赤なリボンと螺旋状に切り開かれた腕が特徴。
- 「顔」:全部で3点制作され、うち1つは岡本太郎の父・一平の墓碑となっている。
- 「太陽の塔」:黄金の顔、太陽の顔、黒い太陽の顔を持つ。
- 「明日の神話」:1969年にホテルのロビーに仮設され、2003年に発見されるまで行方不明だった作品。
- 「森の掟」:芸術思想の対極主義を反映。権力を批判したと言われている。
- 「座ることを拒否する椅子」:座面に目や口が書かれた椅子。
- 「雷人」:絶筆となった作品。
未だに話題性の高い岡本太郎
爆発的とも言えるアートへの挑戦を続けた岡本太郎は、死去から20年以上経った現在でも、国内外のさまざまなところで作品に触れられる作家だ。東京港区南青山にある「岡本太郎記念館」では、彼のパートナーである岡本敏子が立ち上げたTATO賞関連イベントが開催されている。
また大阪万博のシンボル「太陽の塔」については、建築基準法を満たすミュージアムへの改修が始まっているため、彼がこの世を去った現在でもその価値や岡本太郎作品を残そうとする動きはまだまだある。
芸術作品だけでなく、 「椅子」「コップ」「水差し」といった日用品も手がけている。「芸術作品の価値を下げるからやめたほうがいい」という意見もある中で、岡本太郎は実行した。生活の中に芸術があるという考えに基づいているようである。
岡本太郎 絵画作品の価値と買取相場
続いて、買取業者やテレビ番組で公開されている情報を確認しながら、岡本太郎が描いた絵画作品の買取相場についてまとめていきたい。
リトグラフ
多くの枚数が刷られるリトグラフなどの版画作品は、非常に多い流通量によって150,000円~350,000円前後の買取相場が一般的となっている。この価格帯で買い取ってもらった絵画作品は、その大半がAランクのコンディションとなる。
こうした実態から考えると、人気の高い岡本太郎作品であっても紫外線などによる経年劣化があれば、100,000円を下回る可能性もあるだろう。
油絵
人気テレビ番組・「開運!なんでも鑑定団」(テレビ東京系)に持ち込まれた油絵の中には、5,000,000円もの鑑定額がついた作品が存在する。エネルギッシュな大作を多く発表する岡本太郎の場合、ほとんど流通していない小品に対して希少性による高額査定がつくことがある。
この作品は、額などにカビが生じていて、コンディションは酷い状態だった。しかし岡本太郎の真骨頂とも言えるエネルギーが感じられ、漆を使ったカシュー塗料で描かれた作品となれば、その魅力により高い価値が付くのではなかろうか。
花ひらく
1958年に旧国鉄の神田駅に制作された「花ひらく」は、毎日オークションでの出品・落札実績がある。この企業のレポートによると、予想落札価格が400万円~600万円だった「花ひらく」は最終的に1,450万円で落札され、毎日オークションにおける岡本太郎作品のレコードを記録した。
このように岡本太郎の年表やプロフィールの掲載されるレベルの絵画作品はどんなに斬新なデザインであっても、数百万円~数千万円もの価格が期待できるだろう。
絵画以外の作品
岡本太郎の作品は、絵画以外であっても高価買取が期待できる。例えば、Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2008というイベントに出品された「駄々っ子」というオブジェのようなインテリアチェアには、デザインタッチオークションで1,000,000円もの落札額が付いている。
また岡本太郎はミュンヘンオリンピック公式記念硬貨のデザインも行っており、こちらについては90,000円もの価格でヤフオク落札されている。
こうした実態を客観的に見ていると、岡本太郎の作品は絵画や版画以外でも十分に需要があるだろう。
岡本太郎の絵画作品における買取・査定ポイント まとめ
岡本太郎の作品を高額査定に繋げるためには、その注意点とも言えるポイントに沿った方法で行動を起こす必要がある。またこのポイントは他の美術品にも活用できる内容となるため、自宅に眠ったアート作品の処分や現金化を考えているなら、一度目を通してみて欲しい。
岡本太郎作品は「今」が売り時
生誕から100年以上経った現在でもニュースメディアでさまざまな話題になる岡本太郎は、注目度の高い「今」の売却がおすすめだ。美術品オークション市場でも人気の高い彼の作品は、今後も高い需要が維持されると期待できる。
しかし絵画や版画などの美術品には経年劣化のリスクがあるため、コンディションが高いうちに手放すことを考えると、早めに査定依頼をかけるのが理想と言えるだろう。

岡本太郎の絵画はどこで売るべき?
非常に人気の高い岡本太郎の絵画は、買取業者、ヤフオクなどのインターネットオークション、美術品オークションハウスなどで売却できる。しかし初めて美術品の現金化にチャレンジする人にとっては、オンライン査定を含めた便利なサービスが充実している買取業者の活用が最もおすすめだ。
これに対してヤフオクなどの場合は、岡本太郎の作品であっても高値に繋がりにくい難点もあるため、利用の際には注意をして欲しい。

LINE査定に対応している買取業者
美術品が特に、A社は10万円の査定、B社は30万円の査定といったように、乖離が生まれるケースが少なくない。そのため、よく比較・検討をおこなうことが重要になる。買取業者によって、査定方法は出張、宅配、店頭、メール、電話、専用フォーム、LINEなど多様だ。なかでも査定ハードルが低いものとして、LINEが上がってくるだろう。LINE査定に対応している買取業者は多いが、ここではいくつか紹介していきたい。
翠波画廊
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
創業30年の翠波画廊は、「魅力あるアート作品を多くの方のもとへお届けしたいという思いでアート作品を紹介する」という画商だ。年間1500点ほどの販売実績がありLINE査定にも対応している。
買取をお願いする際には、無料査定の申し込み、おおよその査定額の連絡、買取方法の選択、支払というステップで進行する。岡本太郎は買取強化作家として指定されている。
アート買取協会
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
アート買取協会は、美術品専門店による高額買取査定、年間3万点の買取実績、専門スタッフによる丁寧な鑑定・査定を掲げ、全国出張買取・宅配買取を実施。LINE査定にも対応している。
ホームページには、岡本太郎作品の「クリマ」250,000円という買取実績を掲載のほか、買取作品例として「ドラマ」「風神」「赤い兎」などが掲載されている。
出張買取に対応している買取業者
知名度・需要ともに高い岡本太郎の絵画は、多くの美術品買取店で歓迎される。しかし長年大事に保管してきた作品に高額査定を付けるなら、前衛芸術や現代美術、戦後美術といったカテゴリを得意とする専門店に問い合わせることをおすすめする。たこうした作品に強い業者には、販売ルートと資金力がともに高い傾向があるため、価格面でも納得の取引ができることが多い。
自宅からの持ち出しが難しい大きな絵画やオブジェ作品を所有しているなら、査定士がオフィスや自宅に来てくれる出張買取の依頼をしてみよう。出張買取を活用すれば、ショップへの運搬中に額などに傷が付くリスクも回避できる。また買取業者では複数作品の買取査定も歓迎しているため、蔵などに眠っている絵画の処分にも出張買取は適したサービスになる。
おいだ美術
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
おいだ美術は画廊の聖地・銀座に店をかまえて30年余、日本画、洋画から現代アートまで絵画作品を中心に年間2000点を越える豊富な買取実績がある。買取した美術品は自社の店舗、ウェブサイトや業者の市場など多くのチャネルで販売するため高価買取が可能とのこと。
岡本太郎の作品を紹介した展示会の開催実績もあるため、岡本太郎作品を十分に理解した査定が期待できそうだ。メールやLINE、電話での査定から出張買取にも対応している。
緑和堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
関西、中部、関東エリアを中心に骨董品や美術品の買取や販売を行っている緑和堂は、出張費無料で買取を行っている。査定額に納得すればその場で買取金額を受け取ることが可能と明記されている。
ホームページには、岡本太郎のリトグラフ「生成」が買取参考価格100,000円といったように、価格とその金額を出した根拠が記載されてるため参考になる。加えて、岡本 太郎作品の鑑定・買取りを強化中とのこと。岡本太郎作品に精通した専門の鑑定士が丁寧に査定するとある。
地方都市でも出張買取は利用できる?
出張買取に力を入れる専門店なら、地方都市に住む皆さんの作品でも出張費無料で対応をしてくれる。こうした業者のお世話になれば、遠方にあるショップまで絵画を運ぶ労力やガソリン代なども節約できる。
また出張費無料の業者は、査定料やキャンセル料、宅配買取の送料なども無料対応する傾向がある。岡本太郎の絵画作品を売る上で必要なコストを抑えるだけでなく、「間違って売ってしまった!」「やっぱり絵画を自宅に残したい!」と思った時の方向転換についても、比較的お願いのしやすい存在になるのではないだろうか。