代々家に伝わる日本刀を持っている人は、一体いくらぐらいの価値があるのかを調べてみたいといったこともあるだろう。今回ご紹介するのは、このような日本刀の価値を調べる方法だ。
日本刀は、高いものでは100万円以上の高額な金額がつく。古くから名刀として珍重されてきた品も多く、コレクターからも日本刀は人気がある。価値を調べる方法を知っていれば、今後、売却を考えるときにもお店と対等な立場で価格交渉ができるだろう。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
専門店で鑑定を受ける
日本刀の価値を調べたい場合、手っ取り早い方法はやはりお店で鑑定を受けるやり方だ。全国には日本刀を扱うお店が点在しているので、地方でも買い取りの相談できるお店を見つけることはさほど難しくはない。
ただ、お店にはそれぞれ特徴があり、鑑定のレベルや営業のスタイルにも違いが見られることがあるので注意をしよう。安く買いたたかれてしまうのを避けるには、いくつかのお店で鑑定を受けて金額を見比べたり、金額の根拠をしっかりと説明してもらったりする必要があるだろう。
刀剣の専門店には2つのタイプがある
刀剣の専門店には、大きくわけて2つのタイプがある。1つ目が、買い取りと販売を行うお店。2つ目は、買い取りのみを専門に行っているお店だ。いずれのタイプのお店にも、日本刀の鑑定を専門に行うスタッフが常駐しており、さまざまな刀剣の鑑定を行っている。
販売も行うお店は、繫華街などにお店を構えていることが少なくない。店内には、日本刀を展示するショーケースが設置されていることも多く、お店を訪れた人が古い日本刀を見て魅力を堪能できるのが特徴だ。
一方、買い取りを専門にしているお店の場合は、必ずしも店舗を持っているとは限らない。インターネットなどを通じて日本刀をやり取りしている場合もあり、営業のスタイルはさまざまだ。
専門店は鑑定のレベルが高いのが一般的
日本刀を扱うお店のなかでも、こういった刀剣の専門店は特に鑑定のレベルが高い。日本刀には、平安時代以前に作られた上古刀から、江戸時代の比較的新しい刀剣までいろいろな種類がある。
古くから刀工は日本全国に点在していたため、各地で特徴のある日本刀がつくられた。美濃(岐阜)や備前(岡山)などは、特に日本刀の職人が多い地域として有名だ。こういった多種多様な日本刀を見分けて、市場価値に見合う金額をつけるのが専門店に常駐する日本刀の鑑定士だ。
簡単な査定は無料で受けられることもある
専門店を利用する場合、簡単な査定だけであれば費用がかからないケースもある。ただ、登録証がないなど、すぐに売れる状態でないときには、査定を断られる可能性もあるので注意をしておこう。登録証は日本刀を売るときには必ずと言ってよいほど必要になるため、これから売る予定があるときには、しっかりと用意しておきたい。
付属品などをすべてそろえておくのが基本
査定を受ける際には、刀袋などもそろえておいたほうが買取価格が上がる可能性がある。日本刀は、鍔などの拵えも価値を決めるポイントになってくるため、できれば欠けているものがない状態で査定にだそう。
画像での査定や宅配買取が可能な場合もある
専門店のなかには、インターネットを通じた査定や宅配買取を行っているところも見られる。例えば、あるお店では日本刀の写真をメールやLINEで送ると、おおよその査定額を教えてもらえる。宅配買取にも対応しているお店の場合は、全国から利用できるのが魅力だ。
骨董品店で査定してもらう
日本刀の鑑定は、一般の骨董品店などでも行っている場合がある。所持している品にどのくらいの価値があるかを知りたいときには、このようなお店で相談するのも1つの方法になるだろう。骨董品店は、刀剣の専門店よりも概して数が多い。レトロな民具や古書などを買い取りするお店でも刀剣を扱っていることが多く、相談できるお店は比較的見つけやすい。
骨董品の1つとして日本刀を買い取りするケースが多い
骨董品店の場合、日本刀も掛け軸や茶道具と同じ骨董品の1つとして買い取りをしているケースが多い。目利きの鑑定士がいるお店では、日本刀についてもかなり正確な鑑定を行っているが、なかには刀剣に余り詳しくないお店もある。日本刀の鑑定を専門に行うスタッフがいるかどうかが、お店を選ぶときのポイントになるだろう。
他店に鑑定を依頼、または信頼できるお店を紹介することもある
骨董品店では、日本刀の鑑定をその場で行わず、他店に依頼したり、信頼できる刀剣の専門店を紹介したりすることもある。したがって、鑑定結果がでるまで少し時間がかかる、後日に他店まで出むかなければならないなどのデメリットがある。
ただ、骨董品店はさまざまルートを持っているため、紹介の場合でも自分で探すより早く刀剣の専門店が見つかる可能性が高い。
まとめ売りができるが骨董品店の魅力
骨董品店はいろいろな品物を買い取りしているため、蔵の整理などででてきた古いものをまとめて売りたいときには便利と言える。刀剣の専門店は基本的に日本刀などの刀剣しか扱わないので、古い玩具や和ダンスなどは通常は引き取ってもらえない。
骨董品店の場合は、このような品もまとめて買い取りしてくれることがあるのがメリットだ。まとめ売りの交渉次第では、日本刀の査定額が相場よりも上がるケースがあるかもしれない。このようなお店の場合、通常の専門店では対応が難しい模造刀や軍刀の買い取りなどをしていることがあるのも魅力と言えるだろう。
オークションの情報をチェックする
お店を利用せずに自分で買取価格を調べたいときには、ヤフオクなどのオークションサイトが役立ってくれる。ヤフオクには、さまざまな日本刀や拵えが出品されているので、自分が持っているのも同じ品が見つかればおおよその価値を知ることは可能になるだろう。
ただ、ヤフオクは持ち主がそれぞれ自分が所有している日本刀を売るために利用しているケースが多いため、タイミングよく同じ品が出品されているとは限らないのが難点と言える。
出品価格と落札価格をチェックするのがポイント
ヤフオクなどのオークションサイトで日本刀の価値をチェックする場合は、出品価格と落札価格を見ておこう。出品価格は、出品者が最初に設定している最低価格だ。
オークションは、こういった最低価格が入札者が増えてくるにしたがって上がるケースが多く、人気がある品は出品されたときの価格よりも高い金額で落札が決まる。落札価格を見れば、人気の有無やどのくらいの金額がついているかがわかるだろう。
出品中の日本刀は出品価格だけでも見ておくと参考になる
まだ、落札されていない日本刀の場合は、実際にどのくらいの金額で落札されるかがまだわからない状態だ。ただ、このような品も、最低価格である出品価格を見ておくと参考になることが多い。
オークションでは、通常は出品価格から金額が下がることはない。買い手がつかず、売り主がのちに出品価格を変える場合を除いて、掲載されている金額以下で落札されることはないので、おおよその市場価値はイメージできるようになるだろう。
市場の動向に左右されやすいのがオークションのデメリット
オークションは、購入を希望する人が多いほど品物の金額が上がるシステムになっている。このようなスタイルで行う取引の場合、購入を希望する人の入札状況が金額を左右するポイントになる。
例えば、出品価格が安い場合でも、出品中に入札をする人が増えてくれば、最終的な落札価格は上がり、出品された日本刀の価値はアップする。一方、出品価格が高くても、入札をする人がほとんどいなければそれ以上価格が上がることはない。
また、相場を無視した高額な出品価格がついている品は、入札者が現れない可能性もある。入札者の数によって価値が決まる点は、オークションならではの特徴と言えるだろう。
模造刀や軍刀、拵えの相場もチェックできる
ヤフオクなどのオークションサイトでは、模造刀や軍刀、日本刀の拵えのみの出品も行われている。この手の品は、お店によっては鑑定を行ってないので、正確な市場価値がわからないといったこともでてくる。オークションの落札価格を見れば、買取価格の大体の見当はつくかもしれない。
価値を証明したいときには、鑑定書を発行してもらおう
これから日本刀を売却したいという場合は、所持している日本刀の価値を証明する鑑定書をもらっておくのも1つの方法だ。どのようなお店で売る場合でも、鑑定書があるのとないのとでは査定額が大きく変わるのが一般的だ。
日本刀には、日本美術刀剣保存協会などの専門機関が発行している信頼性の高い鑑定書もあるので、買取店でも品物の価値を証明する書類として鑑定書には一目置いている。
鑑定書の発行は有料である場合が多い
鑑定書を取得するときには、たいがいはお金がかかる。例えば、NPO法人である日本刀剣保存会の場合は、刀一振りの鑑定料金は、約7,000円から10,000円前後、鑑定書の発行料金は約38,000円ほどだ。
日本刀は鑑定の結果で料金が変わることがある
公益財団法人日本美術刀剣保存協会の鑑定料金は、鑑定の結果で変わる仕組みになっている。そのため、どのくらいの費用がかかるかは実際に鑑定に出すまでははっきりとはわからないことが多い。
こちらの専門機関では、保存刀剣や特別重要刀剣といったランク別に鑑定料金を設定しており、価値が高い日本刀ほど鑑定料金も高くなる。鑑定結果が通知され、鑑定書が手元に届くまでは早くても数カ月はかかるので、急いでいるときには、少し不便を感じる可能性がある。
ただ、こちらの日本美術刀剣保存協会の場合、鑑定結果の信頼度が高いことは業界の間でも有名だ。したがって、鑑定書があれば専門店でも高く評価してもらえるだろう。
専門店が鑑定の申請を代行してくれる場合も多い
買い取りの相談を受け付けた専門店が、日本刀の鑑定を専門機関に代理で申請してくれる場合もある。こういった場合も、ほぼ有料になるケースが多いので、依頼する前には料金などをよく確認しておこう。
まとめ
所持している日本刀の価値を調べる方法をご紹介した。日本刀の中には古くから名刀として珍重されてきた品も多く、コレクターからも人気がある為、事前に価値を知っておくことでお店との価格交渉に役立つだろう。
登録証や付属品を揃えて、鑑定書を作成してもらうとより価値が上がる。売却する際に、後悔のない取引ができるよう下調べは入念に行いたいものだ。
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